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第4話 目的地を決めたはいいがいきなりリタイヤ?

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 リルは神経を集中させ眼前の目標を気取られないように気配を消しつつも定める。
 荒くなる息を整え後はこの腕を振るうのみ。
 正直思うところが無い訳ではないが行為そのものは人間になる前からやっていた事である。
 それにこれはリルがご主人と呼ぶ与人の為にもなる。
 かつて『神獣の森』を悠然と駆けた四本の脚はすっかり細くなり出せる力も以前と比べればそこそこである。

 ―でも…悪くない。

 リル自身も何故こう思うのかは分かってはいない。
 だがこれは漠然としたものでは無く確信めいたものであった。
 他の二人がどう思っているかは知らないし興味も無いが恐らく共通してる思いである事は言わずとも感じ取っていた。
 単なる『スキル』による主従の植え付けではなく付いて行きたいという思いが芽生えていた。
 故にリルはその腕を躊躇する事無く最高のタイミングで振るう。

 「ご主人…魚…いっぱい。」
 「お!本当にいっぱいだな!ありがとうリル。」
 「ん。」

 頭を撫でながら褒める与人の温もりを感じ顔が綻ぶリル。

 「おい主。火起こしの方法は本当にコレでいいのか?全く火が出ないぞ。」
 「リント、そんな湿った木だと意味ないんだけど。」
 「…湿った木ってどういう意味なんだ?…元の姿なら息を吐くだけで済むと言うのに。」
 「多分だけどその息一つでこの辺り一帯吹き飛ぶよね。」

 ブツブツと文句を言いながらリントは新たな木を探して森を探る。
 本来なら与人が直接見つけた方が速いのであるが触るたびに木を人間にしていくのは良く無いので拾うどころか一緒に探すのも禁止されてしまった。
 結果与人に出来るのは薄いサバイバル知識を皆に教えるという事のみであった。

 「ご主人…魚の中身抜くの?」
 「うん。苦いし寄生虫がいるかも知れないしね。」

 実際の所この世界に寄生虫という存在がいるのかは不明であるが用心に越したことはないと与人は思っていた。
 リルが躊躇なく魚の内蔵を取っていくのを見て若干気持ち悪くなる与人であるが目は逸らさない。
 これから先何が起こるか分からない以上こういったものにも見慣れた方がいいと思ったからだ。
 最後の魚から内臓を抜き出したリルに手を洗うように言おうとした時に後ろからガサガサと音がした。
 すぐさま与人を守れる位置に陣取り戦闘体勢に入るリル。
 そしてその音の正体が現れると二人の緊張は弛緩する。

 「なんだユニか、驚かせるなよ。」
 「フフ、ごめんなさい。中々気配を消す癖がとれなくて。」

 そう言いつつ両腕一杯の果物を持ってきたのは新たに仲間となったユニコーンことユニであった。
 名前はもちろん与人が。
 由来も勿論ユニコーンの頭二文字を取ったものである。
 与人自身も安直な名前の付け方だと思っているが他に候補も無く本人も分かりやすいといって気にいっている様子であるのでこの名前となった。

 「済まないな二人…今はいないけどリント含めて三人とも。何か手伝えればよかったんだけど。」

 ユニが運んできた果物を大きな葉っぱに乗るのを見ながら与人は謝る。

 「お気になさらず。寧ろ与人さんは私たちの主なんですからお手を煩わせる訳にはいきません。」
 「ご主人…僕たちが世話する。」
 「私としては自分で出来る事はして欲しいところだがな。面倒だから二、三本持ってきたぞ。」
 「三人とも…って!リント!木丸ごとは要らないって!」

 木を三本まとめて担いで持ってくるリントに慌てる与人を見て三人は笑い合うのであった。


 その後、何とか火を起こす事に成功した与人たちは枝に刺した魚を焼きつつ果物を食べていたのであるが…。

 「はい与人さんア~ンしてくださいア~ン♪…美味しいですか?」
 「う、うん。美味しいよユニ。」
 「ご主人…こっちも美味しい、よ。」
 「あ、ありがとうリル。」
 「ハハ。まさに王のような振舞いだな主。」

 現在与人は左右に陣取ったユニとリルに交互に果物を食べさせてもらっていた。
 勿論この状況は与人が命令した訳ではないし望んだ訳でもない。
 ただ両手封印が食事にも適応されこうして食べさせてもらっている状況だ。
 対面に座り果物を齧りながらこちらを面白がっているリントを睨みつけながら与人はリルが差し出した果物を頬張る。
 そしてようやく魚が焼けて皆に配られたタイミングでリントが真面目な表情になる。

 「さて、メインも焼けたところで食事をしながら今後を決めようか。」
 「今後といいますとやはりこの『神獣の森』は抜けた方がいいですね。何せ与人さんを追放した『グリムガル』がある訳ですし。…彼らの教えと私たちは相容れぬ存在でしょうし。」
 「ん?それってどういう事?」

 一心不乱に魚を食べるリルを見ていた与人であったが途中で話についていけなくなり質問をする。

 「まあ主は知らなくても仕方がないがな。…『グリムガル』の後ろにはこの『ルーンベル』で最も主流な宗教である『アーニス教』がいる。」
 「『アーニス教』というのはその名の通り、主神である大神アーニスを信仰の対象にした宗教です。その教えの一つに「自然は自然のままであるから美しい」というものがあります。」
 「要約すれば本来の姿を変える事は良くないと言う事だな。奴らからすれば私たちの存在は忌むべきモノだろうな。」
 「勿論その信仰の具合には個人差があるでしょうけど。恐らく『グリムガル』では居場所は作れないでしょう。」
 「ハァ~。二人ともよく知っているな。」

 二人の説明に驚く与人にリントはため息を吐く。

 「森に来る獣や鳥が聞いてもないのに教えてくるんだ。やつらは意外と人間の話を聞いているものだぞ。」
 「フフ。私も小鳥さん達から教えて貰いました。皆お話好きで。」

 リントとは対照的に楽しそうに話すユニを見つつ与人は本題に戻す。
 ちなみにリルはお腹が一杯になったのかウトウトしだす。

 「…で。その『アーニス教』と俺たちが相容れないのは分かったけど。だったらこの先どこに行けばいいんだ?」
 「まあそれは勿論『グリムガル』、そして『アーニス教』と繋がっていない国を目指すべきだろうな。」
 「となるとやはり『マキナス』ですね。少し遠いですが確かに一番安全ですね。」
 「『マキナス』?それってどんな国なんだ?」

 新しい国名が出て再びついていけなくなる与人に再び二人が説明する。

 「『マキナス』というのは数ある大国の中でも最も新しい国だ。何でも「きかいぎじゅつ?」というのが発展しているらしい。」
 「それに『マキナス』の王は珍しいものが好きらしいのできっと与人さんも受け入れてくれると思いますよ。」
 「…この世界にも機械技術があるんだ。」

 すっかり『ルーンベル』を剣と魔法だけの世界だと思っていただけにそのような国がある事に驚く与人。

 「まあその技術がどのようなモノかは全く知らんがな。」
 「それにここから『マキナス』に行くためには最低でも二つの大国を通らなければいけないんです。与人さんにはかなり遠い道のりになりますよ。」
 「…けどそこなら居場所を作れる可能性があるんだよな。」
 「…飽くまで可能性だがな。」

 リントが釘を刺すが既に与人の意思は決定していた。

 「よし!だったら準備が出来たら『マキナス』に行こう!」
 「はぁ、まあ主が言うなら仕方がないな。」
 「フフ。そうですね。」
 「…お~。」

 半ば寝ているリルにも承諾(翌日再度確認)してもらった所で与人の頭の中に声がした。

 《『ぎじんか』がレベルアップしました。これにより『スキル』の発動を任意に行う事が出来ます。》
 「…ん?」
 「どうした主。急に挙動不審になって。」
 「いや何か声が聞こえて…。」
 「…与人さん。もしかしてその声『スキル』について何か言ってませんでしたか?」
 「え?た、確かに『スキル』の発動が任意に出来るとか言ってたけど。」
 「そうか。…主、これを手にとってみろ。」

 そう言ってリントは果物を与人に向かって放り投げる。

 「っと!危な!…ってアレ?」

 咄嗟に反応して果物に触る与人であったが果物は人間にはならなかった。

 「つまりあの声は本当の事を言ってた?」
 「ええ。その声は『スキルノーティス』。『スキル』が成長するとその人に知らせてくれるんです。」
 「一説にはアーニスの声ではないかと言われてるがな。まあ縁の無い私にはどうでもいい事だが。これでようやく何でも触れれるぞ主。」
 「おお!」
 「あら。それは少し残念のような気もしますけど。」

 そう流し目で見つめるユニにドキッとして思わず顔を逸らす与人に呆れつつリントは話の締めに入る。

 「ともかく明日から『マキナス』に向かう為の準備をするぞ。それからこの体でどこまで戦えるかも調べなければな。」
 「明日から忙しくなりそうですね。」
 「じゃあ取り敢えず寝ようか。まず見張りは俺から。」
 「却下に決まっているだろう。」
 「そもそも与人さんは気配を察知出来ない訳ですし。」
 「大人しく寝てろ主。」
 「…はい。」

 そう反論され既に寝ているリルと共にこの世界に来て初めての睡眠を取る与人であった。


 ―その翌日。

 「フン!」

 その声と共に振るわれたリントの尾がオークの巨体を薙ぎ払う。
 オークはその一撃で意識を失い倒れていく。
 その横では。

 「…死んで。」

 そう言ってリルは爪を立て三体のレッドウルフを切り裂いてゆく。
 レッドウルフは断末魔を上げる事も出来ずに鮮血を噴き出し息絶える。

 「…何と言うか。圧倒的だな二人とも。」
 「そうですね。二人とも強いですよね。」

 そう言い合ってるのは勿論ユニと与人。
 すでに戦闘訓練と言う名の蹂躙が始まって三十分が経過していた。
 戦闘が出来ない与人はもちろんであるが主に回復要員であるユニも目の前の蹂躙を観察していた。
 二人が苦戦するようなモンスターが現れたら『スキル』の使用実験をするとリントは言っていたが実際はこの状況である。

 「…。」
 「与人さん?大丈夫ですか?」
 「え!?だ、大丈夫。これから先も考えたらこういった風景も見慣れとかないと。」
 「…失礼しますね。」

 そう言ってユニは与人を優しく抱きしめる。

 「ゆ、ユニ!?何を!?」
 「与人さん。焦らなくても良いんですよ。」
 「あ、焦ってなんか…。」
 「今まで与人さんはこういった風景とは無縁の生活をしてきたんでしょう?それは自慢していい事であって責められる事では無いんですよ。」
 「…けど、俺は。」
 「ええ、今あなたはこの『ルーンベル』にいて私たちの主人です。けどだからといって無理に頑張ろうとしなくてもいいんです。そんな事は私もリントさんもリルちゃんも願ってはないです。…少しづつ進んで行きましょう。ね?」
 「…分かった。」

 そう頷く与人をまだ抱きしめたままユニはこうも思うのであった。

 (…出来ればその内に秘めた思いも話してくれると嬉しいんですけどね。)

 そう思いつつ与人の頭を撫でるユニの顔は母親のようであった。


 「手頃なモンスターは大体狩ったが…目ぼしいのはいなかったな。」
 「…血だらけ。」
 「それだったら水浴びでもしましょうか。…与人さんもいかがです?」
 「絶対一緒にはしないけどな。」
 「あら、残念ですね。」

 蹂躙が周りにモンスターが寄って来なくなる事で打ち切りとなり四人は取り敢えず川に向かっていた。
 血に濡れながらもにこやかに談笑しながら向かっていると。

 「…ん?」
 「リルちゃん?」

 突如リルが立ち止まり川とは別方向を見つめ続ける。

 「リル?どうした?」
 「何か変な匂いがする。」
 「匂い?私は匂わんが…。ユニコーン、そっちは?」
 「私も何も。でもリルちゃんはフェンリル族で鼻がいいから。」

 そう結論づけるは与人はリルに詳細を聞く。

 「リル?それってどんな匂いだか分かる?」
 「…一番近いの…人間が使う武器の…。」
 「金属?」
 「それ。」
 「…だが人の気配は感じない。罠の類いか?」
 「近くに行かないと分からないわね。」
 「…だったらリルとユニ。悪いけど様子を見てきてくれないかな。」
 「勿論です。リルちゃん案内お願いね。」
 「ん。こっち。」

 そう言ってリルはユニを連れその方向へ向かって行く。

 「いい判断だったな主。自分が行くと言い出さない分マシになったな。」
 「そこまで向こう見ずじゃないよリント。」
 「…どうだかな。」

 そのような事を話す間にリルとユニが戻って来た。
 その手には何か四角いものが握られていた。

 「匂いの正体…持ってきた。」
 「金属であることは確かですけどそれ以外には何も…。」
 「私も無いな。主は…ありそうだな。」
 「…何でこんなものがここに?」

 三人が正体不明の物体に悩んでいると与人が驚いたように口にする。

 「与人さん?これが何かご存じで?」
 「…これはスマホといって用途は沢山あるけど一番は通信機器…遠く離れた人との連絡手段に使われるんだ。」
 「「「??」」」

 説明が理解出来ないのか三人とも不思議そうな顔で見ているが与人の知識ではこの説明で精一杯である。

 「…貸してみて。上手く行けば何か情報が引き出せるかも。」
 「おい。気をつけろよ主。」
 「分かってるって。…よし電池はある。パスワード…も無い!」

 与人が起動するとそれは間違いなく知っているスマホであった。
 だがアプリを見ると見たことないモノが並んでいる。

 「これが「すまほ」ですか?」
 「…文字がいっぱい。」
 「おい。私にも見せろ。」
 「…ってリント無理に押さないで。」

 そう与人が言った瞬間に指が滑りあるアプリに触れてしまう。
 
 「「「「あ!」」」」

 それと同時に与人は光に包まれその姿を消すのであった。
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