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破章の弐 We're Wrong about the World
42ターン目/苦手
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◆◆◆
龍王姫はバク転を加速させながら、急接近。
その勢いのまま、鋭い脚撃を繰り出す。
タローはそれを長剣で受け止める。
ガキィンッ、と金属音。
魔族とは、人類が猿から進化したように、様々な類いの魔物から人型へと進化した知的生命体である。
龍王姫は【竜人種】と呼ばれる種族であり、その原型は当然ドラゴンである。
【竜人種】に限らず、魔族の多くは通常人型に擬態しているものの、戦闘時には根幹となる“種族の原型”の特徴を武装として、先祖帰りの如く表出させる。
竜の鱗。通称“竜鱗”は岩のように頑丈であり、冒険者たちの武器を通さないことで有名だ。
龍王姫の脚部には、その“竜鱗”が顕現中。
まるで籠手のように彼女の美脚を包み込み、武装する。
「―――――ッッ!!」
初撃を防御することに成功したのも束の間。
龍王姫はすかさず、弐撃参撃目の足技を繰り出す。
タローはそれらも長剣で受け流し、そのまま攻撃に転じる。
横一閃。しかし、龍王姫はそれをしゃがんで躱し、その姿勢のままカポエラのような動きで流麗に接近。
地に手の平を付け、逆立ちをする勢いで勇者の顎目掛けて、蹴撃。
タローは、間一髪でそれを回避。
後方へ跳躍するものの、龍王姫の追撃が勇者を逃さない。
間合いを維持したまま、畳みかけるように次々と蹴撃を繰り出していく。
勇者は、これらを長剣で捌きながら後退を続けるが、不意に攻撃が止む。
●【炎属性】×【射撃】×【敵単体】
▼龍王姫は 呪文を唱えた!【成功】
【竜の息吹き 】発動!
刹那、 龍王姫は口から炎を噴出する。
紅蓮の中に、煌々と勇者が消える。
「タロー!!」
エルザ姫が悲鳴をあげる。
一方、魔王は壁に背を着けたまま、戦いの行く末をジッと見守る。
▼勇者は 呪文を唱えた!
瞬間、炎が斬り払われる。
【魔法無効化】を属性付与した魔法剣。
その刃が炎を裂き、龍王姫への道筋を創り出す。
勇者、疾走。
一気に間合いを詰め、龍王姫目掛けて剣を振るう。加速を維持したまま、幾多もの剣筋を光らせる。
しかし、龍王姫はそれらすべてを足技で迎え撃つ。
攻撃は最大の防御と云わんばかりに、勇者の剣戟を尽く弾き返す。
●【闇属性】×【打撃】×【敵単体】
▼龍王姫は 呪文を唱えた!【成功】
【龍御霊撃】発動!
突如、龍王姫の周囲に龍の頭部を象ったヒトダマが現れる。それらは勇者目掛けて一斉に突撃。
その肉体に喰らいつこうと、顎を開く。
勇者は後退しながら龍御霊撃を切り裂き、霧散させることに成功。
その様子を観察しながら、
ふと龍王姫は口を開いた。
「なるほど。今代の勇者は魔法が苦手なのだな」
龍王姫はバク転を加速させながら、急接近。
その勢いのまま、鋭い脚撃を繰り出す。
タローはそれを長剣で受け止める。
ガキィンッ、と金属音。
魔族とは、人類が猿から進化したように、様々な類いの魔物から人型へと進化した知的生命体である。
龍王姫は【竜人種】と呼ばれる種族であり、その原型は当然ドラゴンである。
【竜人種】に限らず、魔族の多くは通常人型に擬態しているものの、戦闘時には根幹となる“種族の原型”の特徴を武装として、先祖帰りの如く表出させる。
竜の鱗。通称“竜鱗”は岩のように頑丈であり、冒険者たちの武器を通さないことで有名だ。
龍王姫の脚部には、その“竜鱗”が顕現中。
まるで籠手のように彼女の美脚を包み込み、武装する。
「―――――ッッ!!」
初撃を防御することに成功したのも束の間。
龍王姫はすかさず、弐撃参撃目の足技を繰り出す。
タローはそれらも長剣で受け流し、そのまま攻撃に転じる。
横一閃。しかし、龍王姫はそれをしゃがんで躱し、その姿勢のままカポエラのような動きで流麗に接近。
地に手の平を付け、逆立ちをする勢いで勇者の顎目掛けて、蹴撃。
タローは、間一髪でそれを回避。
後方へ跳躍するものの、龍王姫の追撃が勇者を逃さない。
間合いを維持したまま、畳みかけるように次々と蹴撃を繰り出していく。
勇者は、これらを長剣で捌きながら後退を続けるが、不意に攻撃が止む。
●【炎属性】×【射撃】×【敵単体】
▼龍王姫は 呪文を唱えた!【成功】
【竜の息吹き 】発動!
刹那、 龍王姫は口から炎を噴出する。
紅蓮の中に、煌々と勇者が消える。
「タロー!!」
エルザ姫が悲鳴をあげる。
一方、魔王は壁に背を着けたまま、戦いの行く末をジッと見守る。
▼勇者は 呪文を唱えた!
瞬間、炎が斬り払われる。
【魔法無効化】を属性付与した魔法剣。
その刃が炎を裂き、龍王姫への道筋を創り出す。
勇者、疾走。
一気に間合いを詰め、龍王姫目掛けて剣を振るう。加速を維持したまま、幾多もの剣筋を光らせる。
しかし、龍王姫はそれらすべてを足技で迎え撃つ。
攻撃は最大の防御と云わんばかりに、勇者の剣戟を尽く弾き返す。
●【闇属性】×【打撃】×【敵単体】
▼龍王姫は 呪文を唱えた!【成功】
【龍御霊撃】発動!
突如、龍王姫の周囲に龍の頭部を象ったヒトダマが現れる。それらは勇者目掛けて一斉に突撃。
その肉体に喰らいつこうと、顎を開く。
勇者は後退しながら龍御霊撃を切り裂き、霧散させることに成功。
その様子を観察しながら、
ふと龍王姫は口を開いた。
「なるほど。今代の勇者は魔法が苦手なのだな」
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