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24、マイクside ①
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私はグランドールメイル帝国ランベスト公爵家長子マイク・ランベスト。19歳。
現在、ランベスト公爵家は帝国に4つある公爵家の中で最も力関係が弱く、資金的にも普通に貴族としての生活はできるが裕福とは言い難い。
そもそもこのランベスト公爵家は複雑な過去を持っている。
その発端は私の曽祖父である。
私の曽祖父“ベイトル“は帝国の公爵家の1つであるバーナル家の三男だった。
その当時のランベスト公爵は宰相として皇帝の片腕となり、4公爵の中でも一番強い力を持っていた。
当時の皇帝から気に入られていたランベスト公爵に皇帝は自らが溺愛していた妹君“サラサ“を降嫁させた。
2人は婚姻をして仲睦まじくしていたらしいが、婚姻後3年程経過した頃にランベスト公爵は急な病により倒れた。
それからはサラサが中心になり公爵家を支えランベスト公爵の復帰を願っていたが、その願いも虚しく1年後ランベスト公爵は静かに亡くなった。
2人には子供はいなく、亡くなったランベスト公爵には兄弟もいなかった。
近縁の親類が公爵家を引き取る事を申し出たが、公爵夫人である皇帝の妹サラサはそれを拒否して女公爵として公爵家を守る判断をした。
本来なら当主が亡くなったことによりお家断絶となってもおかしくない状態であったが、皇帝は妹サラサを溺愛していたので妹の希望を尊重させた。
当時のランベスト公爵と曽祖父のベイトルは友人関係にあった。
そしてベイトルは表面上では隠してるが野心の強い男でもあった。
ベイトルは公爵家の子供とは言え三男。
公爵家の何の恩恵も受けれない男だった。
女公爵となったサラサにベイトルは亡くなったランベスト公爵の友人として近づき、苦労の多い女公爵として頑張るサラサを懸命に支えた。
そして何年か経った頃、再婚話がサラサに上がった際に自ら立候補した。
サラサから信頼の得ていたベイトルはそのままサラサと婚姻。
公爵位はサラサが持ったままだったがベイトルはサラサを陰ながら支えるふりをして実権を握り、その後べイトルとサラサの間に子供を授かりその子供が次期ランベスト公爵となった。
それが私の祖父マクセスだ。
ランベスト公爵を名乗っているが、祖父に元々のランベスト公爵家の血は一切入っていない。
皇女サラサの血は引いているので皇族の血は多少入ってはいるが、“ランベスト公爵家“としての血筋は既に切れている異端な公爵家だった。
それでも祖父のマクセスは頭の良い男だったので上手く公爵家を回していた。
マクセルに対する周りの逆行は強かったが、マクセスはベイトルと異なり欲が余りなく領民や国と為に尽力を尽くし、公爵家としての力関係は低くなったが、ランベスト公爵家を悪く言うような輩はその内いなくなった。
そして時が流れ私の父である現公爵であるサルトが生まれ、私マイクが生まれた。
父サルトはどちらかというと曽祖父のベイトルと似ていて野心を胸の奥に秘めている様な男だった。公爵とはいえ、力関係が弱いランベスト公爵家を力のある公爵家に戻そうと躍起になっている。
その為、同年だった皇太子に公爵家嫡男という地位を十分に使い自然に近づき友人関係を結び、皇太子に生まれてきた皇女を私の婚約者に仕立て上げた。
自分の親ながらよくやると思う。
そうやって幼い頃から決められた婚約者である皇女は2歳年下のティナ・グランドール・グランドルド。
見た目は美しい方だと思う。
胸もそこそこあるし、スタイルに関しては国内でも10本の指には入ると思う。
生意気な部分があるし、子供っぽく煩い女ではあったが私が公爵家を継ぐ事になった際には役立つに違いのない女だったので良好な関係を作っていった。
婚姻まで後3年という頃、ティナの父親であり父の友人だった皇帝が急に亡くなりティナの兄であるメイル殿下が皇帝として就任した。
皇帝となったティナの兄メイルは加護持ちで帝国にとって唯一無二の存在だった。
ティナの婚約者として長年過ごしたが、兄であるメイル陛下とは会うことはほとんど無かったが、そのメイル陛下にティナを通じて自分を認めさせれば私の地位…未来のランベスト公爵家は安定したものとなる。
私は今まで以上にティナとの関係を深め、メイル陛下との関係を築き上げようとしたがティナにはぐらかされてしまい中々上手くいかなかった。
そして、自分の計画が上手くいかない中、メイル陛下は新しい政権が落ち着きを見せ始めたのを見計らい王城内や貴族内の不正などを一成し始めた。
ランベスト公爵家も公爵家を保つために法に引っかかる様なギリギリの際どい商売や取引をやっていたので、メイル陛下に近づくどころでは無い。
父にいわれるまま私も隠蔽作業に追われた。
地味な作業を誰にも気付かれないように隠蔽する作業。
思い通りに進まない自分の計画に苛立ちが募って行く。
ちょうどそんな頃、父に悪どい商売の話を持ちかけてきたゴーイン伯爵家の1人娘で私の弟の婚約者であるマルチアが急に私に接触してきた。
最初は弟との仲が良好ではないという何気ない相談からだった。
弟のローライは私とは1つしか歳が違わないがハッキリせずいつもウジウジとしていて見ているだけでイライラする様な奴だ。自分に自信がなさげにしているが、その割に勉強や剣術は人並み以上に出来ていて私よりも全てに置いて成績が良く余計に腹立つ存在でもあった。
マルチアはそんなローライを懸命に理解しようとしていてその健気さがなぜだか私の心を揺さぶった。
ティナは皇女という身分のせいか健気さや守りたいと思わせるような庇護欲を全く感じさせない女だった。常に皇族としての威厳を保とうとしていて全く可愛らしさのかけらもない。それに比べてマルチアは守ってあげたいと思わせるような可愛らしい女性だった。
マルチアの相談に乗っている内に私達2人の仲は急激に近づいていった。
マルチアがローライの気持ちをより理解する為に色々な男性の意見を聞きたいというので、私の周りにいる友人達にも協力を仰ぐとみんなマルチアの魅力に感化されていった。
ここまでくると、こんなにもマルチアに思われているローライが腹立たしくなってきていた。
「男はローライだけではない。公爵家は私が継ぐ事になる。あんな性格のローライの未来は決して明るくない。伯爵家をローライが継いだとしても貴方が苦労する。あなたは素敵な女性だ。ローライとの婚約を解消した方がいいのではないか?」
私がそう提案するとマルチアは涙をこぼした。
綺麗な涙だった。
私が強くマルチアを抱きしめると、マルチアは私をギュッっと強く抱きしめ返す。
その時、私はもう引き返せないと思った。
私はこのか弱いマルチアを愛している。
こんな気持ちは初めてだった。
「マルチア…君には私がいる。私に君を守らせてくれ。」
私の言葉にマルチアは小さくコクリと頷いてくれる。
「嬉しいです。マイク様…」
私たちは熱い口づけを交わした。
それからも私達は2人で密会を重ねた。体の関係になるまで時間は掛からなかった。
私達が密になる度にマルチアは私に自身の周りの事を話してくれた。
その内、マルチアは私に言いにくそうにティナの他の令嬢達に対する横暴な態度や傲慢さを話してくれた。
男性の前と女性の前では全く態度が違うらしい。
もう私の中で元々薄かったティナへ対する想いなど微塵も無かった。
だから家の為、自身の為にティナとの婚姻は必要不可欠な事かもしれないがもうどうでも良くなっていた。
ティナなんかいなくても…皇族の力立てが無くてもマルチアさえ私の近くにいてくれたら私は何でもできる。
そう本気で思えた…
現在、ランベスト公爵家は帝国に4つある公爵家の中で最も力関係が弱く、資金的にも普通に貴族としての生活はできるが裕福とは言い難い。
そもそもこのランベスト公爵家は複雑な過去を持っている。
その発端は私の曽祖父である。
私の曽祖父“ベイトル“は帝国の公爵家の1つであるバーナル家の三男だった。
その当時のランベスト公爵は宰相として皇帝の片腕となり、4公爵の中でも一番強い力を持っていた。
当時の皇帝から気に入られていたランベスト公爵に皇帝は自らが溺愛していた妹君“サラサ“を降嫁させた。
2人は婚姻をして仲睦まじくしていたらしいが、婚姻後3年程経過した頃にランベスト公爵は急な病により倒れた。
それからはサラサが中心になり公爵家を支えランベスト公爵の復帰を願っていたが、その願いも虚しく1年後ランベスト公爵は静かに亡くなった。
2人には子供はいなく、亡くなったランベスト公爵には兄弟もいなかった。
近縁の親類が公爵家を引き取る事を申し出たが、公爵夫人である皇帝の妹サラサはそれを拒否して女公爵として公爵家を守る判断をした。
本来なら当主が亡くなったことによりお家断絶となってもおかしくない状態であったが、皇帝は妹サラサを溺愛していたので妹の希望を尊重させた。
当時のランベスト公爵と曽祖父のベイトルは友人関係にあった。
そしてベイトルは表面上では隠してるが野心の強い男でもあった。
ベイトルは公爵家の子供とは言え三男。
公爵家の何の恩恵も受けれない男だった。
女公爵となったサラサにベイトルは亡くなったランベスト公爵の友人として近づき、苦労の多い女公爵として頑張るサラサを懸命に支えた。
そして何年か経った頃、再婚話がサラサに上がった際に自ら立候補した。
サラサから信頼の得ていたベイトルはそのままサラサと婚姻。
公爵位はサラサが持ったままだったがベイトルはサラサを陰ながら支えるふりをして実権を握り、その後べイトルとサラサの間に子供を授かりその子供が次期ランベスト公爵となった。
それが私の祖父マクセスだ。
ランベスト公爵を名乗っているが、祖父に元々のランベスト公爵家の血は一切入っていない。
皇女サラサの血は引いているので皇族の血は多少入ってはいるが、“ランベスト公爵家“としての血筋は既に切れている異端な公爵家だった。
それでも祖父のマクセスは頭の良い男だったので上手く公爵家を回していた。
マクセルに対する周りの逆行は強かったが、マクセスはベイトルと異なり欲が余りなく領民や国と為に尽力を尽くし、公爵家としての力関係は低くなったが、ランベスト公爵家を悪く言うような輩はその内いなくなった。
そして時が流れ私の父である現公爵であるサルトが生まれ、私マイクが生まれた。
父サルトはどちらかというと曽祖父のベイトルと似ていて野心を胸の奥に秘めている様な男だった。公爵とはいえ、力関係が弱いランベスト公爵家を力のある公爵家に戻そうと躍起になっている。
その為、同年だった皇太子に公爵家嫡男という地位を十分に使い自然に近づき友人関係を結び、皇太子に生まれてきた皇女を私の婚約者に仕立て上げた。
自分の親ながらよくやると思う。
そうやって幼い頃から決められた婚約者である皇女は2歳年下のティナ・グランドール・グランドルド。
見た目は美しい方だと思う。
胸もそこそこあるし、スタイルに関しては国内でも10本の指には入ると思う。
生意気な部分があるし、子供っぽく煩い女ではあったが私が公爵家を継ぐ事になった際には役立つに違いのない女だったので良好な関係を作っていった。
婚姻まで後3年という頃、ティナの父親であり父の友人だった皇帝が急に亡くなりティナの兄であるメイル殿下が皇帝として就任した。
皇帝となったティナの兄メイルは加護持ちで帝国にとって唯一無二の存在だった。
ティナの婚約者として長年過ごしたが、兄であるメイル陛下とは会うことはほとんど無かったが、そのメイル陛下にティナを通じて自分を認めさせれば私の地位…未来のランベスト公爵家は安定したものとなる。
私は今まで以上にティナとの関係を深め、メイル陛下との関係を築き上げようとしたがティナにはぐらかされてしまい中々上手くいかなかった。
そして、自分の計画が上手くいかない中、メイル陛下は新しい政権が落ち着きを見せ始めたのを見計らい王城内や貴族内の不正などを一成し始めた。
ランベスト公爵家も公爵家を保つために法に引っかかる様なギリギリの際どい商売や取引をやっていたので、メイル陛下に近づくどころでは無い。
父にいわれるまま私も隠蔽作業に追われた。
地味な作業を誰にも気付かれないように隠蔽する作業。
思い通りに進まない自分の計画に苛立ちが募って行く。
ちょうどそんな頃、父に悪どい商売の話を持ちかけてきたゴーイン伯爵家の1人娘で私の弟の婚約者であるマルチアが急に私に接触してきた。
最初は弟との仲が良好ではないという何気ない相談からだった。
弟のローライは私とは1つしか歳が違わないがハッキリせずいつもウジウジとしていて見ているだけでイライラする様な奴だ。自分に自信がなさげにしているが、その割に勉強や剣術は人並み以上に出来ていて私よりも全てに置いて成績が良く余計に腹立つ存在でもあった。
マルチアはそんなローライを懸命に理解しようとしていてその健気さがなぜだか私の心を揺さぶった。
ティナは皇女という身分のせいか健気さや守りたいと思わせるような庇護欲を全く感じさせない女だった。常に皇族としての威厳を保とうとしていて全く可愛らしさのかけらもない。それに比べてマルチアは守ってあげたいと思わせるような可愛らしい女性だった。
マルチアの相談に乗っている内に私達2人の仲は急激に近づいていった。
マルチアがローライの気持ちをより理解する為に色々な男性の意見を聞きたいというので、私の周りにいる友人達にも協力を仰ぐとみんなマルチアの魅力に感化されていった。
ここまでくると、こんなにもマルチアに思われているローライが腹立たしくなってきていた。
「男はローライだけではない。公爵家は私が継ぐ事になる。あんな性格のローライの未来は決して明るくない。伯爵家をローライが継いだとしても貴方が苦労する。あなたは素敵な女性だ。ローライとの婚約を解消した方がいいのではないか?」
私がそう提案するとマルチアは涙をこぼした。
綺麗な涙だった。
私が強くマルチアを抱きしめると、マルチアは私をギュッっと強く抱きしめ返す。
その時、私はもう引き返せないと思った。
私はこのか弱いマルチアを愛している。
こんな気持ちは初めてだった。
「マルチア…君には私がいる。私に君を守らせてくれ。」
私の言葉にマルチアは小さくコクリと頷いてくれる。
「嬉しいです。マイク様…」
私たちは熱い口づけを交わした。
それからも私達は2人で密会を重ねた。体の関係になるまで時間は掛からなかった。
私達が密になる度にマルチアは私に自身の周りの事を話してくれた。
その内、マルチアは私に言いにくそうにティナの他の令嬢達に対する横暴な態度や傲慢さを話してくれた。
男性の前と女性の前では全く態度が違うらしい。
もう私の中で元々薄かったティナへ対する想いなど微塵も無かった。
だから家の為、自身の為にティナとの婚姻は必要不可欠な事かもしれないがもうどうでも良くなっていた。
ティナなんかいなくても…皇族の力立てが無くてもマルチアさえ私の近くにいてくれたら私は何でもできる。
そう本気で思えた…
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