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その後②非力な助っ人

4話 皺寄せは私に(※)

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「昨日は危なかったな。バレるところだった」

 次の日の朝、教室に入るなり私に駆け寄るシュロットに、私は複雑な気持ちで眉を下げた。

「ケガしてなくて良かったわ、頑張ってくれてありがとう。でも、もうよく分からない道具を使うのはやめた方が……」
「いや、今度こそ大丈夫だって!安心してくれ、次は俺の手作りだ!これはな、箱から出すと同時に相手を襲う植物!オリビア、あいつにプレゼントと言ってこれを渡すんだ。この植物にハヤトを縛り上げさせて、その隙に逃げるんだよ」
「手作り…………………」

 シュロットは自信満々にお菓子の空き箱を見せた。他に手頃な入れ物が見つからなかったらしい。

「どうぞ、オリビア。一生懸命作ったんだ」

 手を出すのをためらってしまう。確かに完全にはバレなかったけど、少し疑われている気がする。しかもこの道具が無事に効果を発揮したとして、そう簡単に逃げられるとは思えない。それよりもまた変な事をして勘繰られる方が怖いけど、シュロットはどうしても私にこれを使って欲しいようで、純粋な少年のような目を向けてきた。

「な!?絶対うまくいくよ。俺を信じて」

 根拠もないのにひたすらに前向きなシュロットに押され、私はその道具を受け取る事になってしまった。


 ***


 よし、壊れていたと嘘をつこう。使う方が危険な気がした私は、カバンに入れたままに過ごす事にした。しかし小屋に入り荷物を置いた時、箱の中身がカサリと動く音を立ててしまった。

「オリビア、今の何の音?……あれ、お菓子?」

ハヤトは鋭く音に気付き、私のカバンを開いてシュロットから貰った箱を見つけてしまった。

「あっ、えっと、それは、廊下に落ちてたからゴミ箱に入れるつもりで拾って、忘れていたんだったわ」

 私は焦り、嘘をついてカバンの奥に押し込めようとしたが、ハヤトに取られてしまう。

「へぇ……ここから音がしたように聞こえたけど」

 カサカサと中身を振って、ハヤトは怪しむように言った。そして私が止める間もなく、開けてしまう。

「ひっ……!!」

 中にはシュロットの言っていた通り、植物が詰め込まれていた。うねうねと気味の悪い動きをする、太めのツル状の植物。どうせならそれがハヤトに飛び掛かってくれればいいのに、弱そうだと思われたのか、この魔法植物は私をターゲットにした。

「いっ……いやああ!!」

 箱から出てきた途端に枝分かれして増えた植物に押し倒され、私は悲鳴を上げた。あ然とするハヤトの目の前で制服の中に滑りこんでくるそれを必死で引き剥がそうとするが、一瞬のうちに下着の中にまで入り、私の胸や太ももに巻き付き始めた。

「いや、あっ……!」

 ぬるりと冷たい感触に鳥肌が立った。胸の先端をツンツンとつつかれて、突然の刺激に体が跳ねる。私の反応を見たからか、意思を持った不気味な植物は余計に強くそこを攻め始めた。

「ああ、それ成人用の魔法植物だ。誰かがイタズラで置いたんだろうね。オリビア、いいもの拾ってきたね」

 ハヤトは助けてくれず冷静に観察し、それと格闘する私の前にしゃがみこみ、一本掴まえてしげしげと眺めた。

「ハ、ハヤト……お願い!!とって……」
「ほらここ、吸盤あるよ。つけてあげる」

 私の制服をめくると、楽しそうに植物の表面に付いた吸盤を私の乳首にあてがった。

「やっ、やめ……ゃああ!」

 吸盤は乳首にぴったりと張り付き、ちゅうっと吸い上げ始めた。下半身からじんわり甘い快感が昇ってくるのを感じて私は体をよじる。次第に吸引する強さが増していき、私の声は甘くなっていく。ハヤトは私の懇願を無視して、とってくれるどころか押し付ける。いつの間にか手足を拘束されて全く抵抗出来なくなった私のスカートにまでも手を伸ばし、すでに濡れてしまった秘所に隠れた蕾に別の吸盤を近付けた。

「オリビアの一番好きな所はここだよ、吸ってあげて」
「ひいっ……あぁあっ、そこ、だめ……ああああっ!!」

 ハヤトの指によって剥き出しになったそこに強く吸い付かれる。敏感な突起に襲い来る強すぎる刺激に、目の前が真っ白になった。それでもツルは止まってくれなくて、耐えがたい程の快感が背中を走る。私の体は制御出来なくなり、ビクッビクッと跳ねながら小刻みに絶頂を迎え続けた。

「オリビア、杖持たせてあげようか?」

 そう言いつつ、ハヤトは私に杖を渡す素振りを全く見せない。私が体中に緑の怪物を絡み付けて達し続けるのを見て、ハヤトは朗らかに笑った。その内に彼の腕にもツルの一部がまとわりつき始めるが、ハヤトは簡単に引き剝がし、「僕にするのはやめてね」とたしなめて、ぶちっとちぎった。

「これ、気に入ったよ。ビンにつめてまた使おうね。拾ってきてくれてありがとう」
「はあっ……おねが、助け……んああっ……!!」

 ハヤトは上機嫌で、喘ぎ続ける私を眺めた。私をいじめている時の彼の顔は、何よりも楽しそうだ。シュロットはこういう使い道のものだと知らずに用意したのだろう。こんな結果になったなんて、言えない。




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