17 / 54
眠れない夜
1 ※
しおりを挟む
莉人は薄暗い部屋の中で一人、ベッドに横になっていた。窓から差し込む月明かりが青白く輝いている。
ここはアシュレイの部屋だが、今、部屋の主はいない。
第一部隊の中でも特に腕の立つアシュレイ、ルーク、クラウスの3名は今、他の隊からの要請で魔物討伐の為に1ヶ月程、遠征に出ていた。留守を預かる副隊長のグレースからは明日、アシュレイ達が帰還すると聞いていた。
明日か······
莉人はアシュレイの香りが纏うシーツを撫でた。
アシュレイが遠征に出て暫くは自室で過ごしていたが、次第に躰がアシュレイに触れてもらえない寂しさから、アシュレイのベッドで彼を感じながら眠るようになった。それでも、実際に触れられない寂しさは埋められる事なく、眠れない夜が続いた。
それも今日で終わる····。
莉人はシャツを掻き抱いた。
明日、アシュレイに会えると思うと、彼の声を···躰に触れる指の感触を莉人は強く感じ、躰を抱きしめる腕に力を込める。
「····アシュレイ·····」
彼の名を切なげに囁く。
莉人はシャツの上から自分の指で胸の辺りを探るように滑らせた。指に胸の突起が引っかかり、円を描くように撫でていく。
「···んっ······」
莉人の鼻腔から甘い声が洩れる。
──── リヒト
アシュレイの名を呼ぶ声が耳の奥に響いた。
彼の触れる指や唇の感覚を躰は覚えていて、見えない彼の指が莉人の躰を愛撫していくかのような錯覚を覚える。
「····あっ·····ふぅっ······」
躰の奥に淫靡な熱が灯り、甘い疼きが莉人の指を半身へと導いた。ズボンの前を寛がせ、頭を擡げ始めていた陰茎に指を絡ませる。彼が動かす指の動きを思い出しながら、淫らに快楽を高まらせていく。静かすぎる部屋に莉人の快楽に浮かされた甘い喘ぎ声だけが響き、余計に莉人の欲情を煽った。
「ぁあっ····もう····イかせ······」
何時ものように彼に強請るように囁く。それだけで言いようのない快感が走り抜けた。
「は、あっ······んうっ·······」
肩を震わせ、莉人は手の中で果てる。
乱れた呼吸を整えるまでの間、莉人はぼんやりと虚空を見つめていた。
前を慰めるだけでは、散々、後ろで彼を受け入れ教え込まれた躰を鎮める事が出来ない。
冷たいシャワーでも浴びるか······
莉人は燻る熱を冷まそうと、シャワー室へと向かった。
ここはアシュレイの部屋だが、今、部屋の主はいない。
第一部隊の中でも特に腕の立つアシュレイ、ルーク、クラウスの3名は今、他の隊からの要請で魔物討伐の為に1ヶ月程、遠征に出ていた。留守を預かる副隊長のグレースからは明日、アシュレイ達が帰還すると聞いていた。
明日か······
莉人はアシュレイの香りが纏うシーツを撫でた。
アシュレイが遠征に出て暫くは自室で過ごしていたが、次第に躰がアシュレイに触れてもらえない寂しさから、アシュレイのベッドで彼を感じながら眠るようになった。それでも、実際に触れられない寂しさは埋められる事なく、眠れない夜が続いた。
それも今日で終わる····。
莉人はシャツを掻き抱いた。
明日、アシュレイに会えると思うと、彼の声を···躰に触れる指の感触を莉人は強く感じ、躰を抱きしめる腕に力を込める。
「····アシュレイ·····」
彼の名を切なげに囁く。
莉人はシャツの上から自分の指で胸の辺りを探るように滑らせた。指に胸の突起が引っかかり、円を描くように撫でていく。
「···んっ······」
莉人の鼻腔から甘い声が洩れる。
──── リヒト
アシュレイの名を呼ぶ声が耳の奥に響いた。
彼の触れる指や唇の感覚を躰は覚えていて、見えない彼の指が莉人の躰を愛撫していくかのような錯覚を覚える。
「····あっ·····ふぅっ······」
躰の奥に淫靡な熱が灯り、甘い疼きが莉人の指を半身へと導いた。ズボンの前を寛がせ、頭を擡げ始めていた陰茎に指を絡ませる。彼が動かす指の動きを思い出しながら、淫らに快楽を高まらせていく。静かすぎる部屋に莉人の快楽に浮かされた甘い喘ぎ声だけが響き、余計に莉人の欲情を煽った。
「ぁあっ····もう····イかせ······」
何時ものように彼に強請るように囁く。それだけで言いようのない快感が走り抜けた。
「は、あっ······んうっ·······」
肩を震わせ、莉人は手の中で果てる。
乱れた呼吸を整えるまでの間、莉人はぼんやりと虚空を見つめていた。
前を慰めるだけでは、散々、後ろで彼を受け入れ教え込まれた躰を鎮める事が出来ない。
冷たいシャワーでも浴びるか······
莉人は燻る熱を冷まそうと、シャワー室へと向かった。
11
お気に入りに追加
536
あなたにおすすめの小説
掃除中に、公爵様に襲われました。
天災
BL
掃除中の出来事。執事の僕は、いつものように庭の掃除をしていた。
すると、誰かが庭に隠れていることに気が付く。
泥棒かと思い、探していると急に何者かに飛び付かれ、足をかけられて倒れる。
すると、その「何者か」は公爵であったのだ。
珍しい魔物に孕まされた男の子が培養槽で出産までお世話される話
ききふわいん
BL
目が覚めると、少年ダリオは培養槽の中にいた。研究者達の話によると、魔物の子を孕んだらしい。
立派なママになるまで、培養槽でお世話されることに。
3人の弟に逆らえない
ポメ
BL
優秀な3つ子に調教される兄の話です。
主人公:高校2年生の瑠璃
長男の嵐は活発な性格で運動神経抜群のワイルド男子。
次男の健二は大人しい性格で勉学が得意の清楚系王子。
三男の翔斗は無口だが機械に強く、研究オタクっぽい。黒髪で少し地味だがメガネを取ると意外とかっこいい?
3人とも高身長でルックスが良いと学校ではモテまくっている。
しかし、同時に超がつくブラコンとも言われているとか?
そんな3つ子に溺愛される瑠璃の話。
調教・お仕置き・近親相姦が苦手な方はご注意くださいm(_ _)m
勇者の股間触ったらエライことになった
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
勇者さんが町にやってきた。
町の人は道の両脇で壁を作って、通り過ぎる勇者さんに手を振っていた。
オレは何となく勇者さんの股間を触ってみたんだけど、なんかヤバイことになっちゃったみたい。
奴隷騎士のセックス修業
彩月野生
BL
魔族と手を組んだ闇の軍団に敗北した大国の騎士団。
その大国の騎士団長であるシュテオは、仲間の命を守る為、性奴隷になる事を受け入れる。
軍団の主力人物カールマーと、オークの戦士ドアルと共になぶられるシュテオ。
セックスが下手くそだと叱責され、仲間である副団長コンラウスにセックス指南を受けるようになるが、快楽に溺れていく。
主人公
シュテオ 大国の騎士団長、仲間と国を守るため性奴隷となる。
銀髪に青目。
敵勢力
カールマー 傭兵上がりの騎士。漆黒の髪に黒目、黒の鎧の男。
電撃系の攻撃魔術が使える。強欲で狡猾。
ドアル 横柄なオークの戦士。
シュテオの仲間
副団長コンラウス 金髪碧眼の騎士。女との噂が絶えない。
シュテオにセックスの指南をする。
(誤字脱字報告不要。時間が取れる際に定期的に見直してます。ご報告頂いても基本的に返答致しませんのでご理解ご了承下さいます様お願い致します。申し訳ありません)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる