70 / 127
本編
68.サクサク・カリカリ・クッキー
しおりを挟む
僕は鼻歌を歌いながら倉庫でスイーツの材料を物色する。
「ふんふふ~ん♪ ふんふ~ん♪ ふんふんふふ~ん♪ ふんふ~ん♪」
今回は材料の種類も少なく簡単に作れるダイエット用のクッキーを作ろう。
砂糖菓子より断然ヘルシーだし、栄養も豊富で腹持ちもするから食欲も抑えられる筈なのだ。
材料は、玄米(200g)、全粒粉(80g)、ミックスナッツ(65g)、ハチミツ(大さじ4)、ココナッツオイル(大さじ4)、これだけ。
材料を調理台に並べて、僕は早速クッキー作りに取りかかる。
――レッツ、クッキング! ――
まずは、ミックスナッツを粗く刻む。
フライパンで玄米がふっくら狐色になるまで弱火で炒める。
フライパンに刻んだミックスナッツと全粒粉を加えて余熱で炒める。
更に、ハチミツ、ココナッツオイルも加えて混ぜ合わせる。
食べやすい大きさに小分けして丸め、鉄板に平たく並べる。
低めの温度でじっくり焼く。(120℃に予熱したオーブンで30分)
粗熱を取り冷えて固まったら出来上がり。
――ジャジャーン! 穀物とミックスナッツのクッキーが完成!! ――
「くんくん……甘くて香ばしい匂いがする。ラズベリー、何作ってるんだ?」
クッキーの匂いに誘われて、調理場にひょっこりと顔を出したのはチョコミントだった。
チョコミントはこの二年で身長が大きく伸びて、僕と変わらない位の背丈になっている。
並ぶと僕よりも若干背が高いかもしれない、僕の方が年上なのになんかちょっと悔しい。
「僕のダイエット用のクッキーだよ」
クッキーを持ち帰ろうと包んでいると、期待に満ちた眼差しでチョコミントが僕を見つめてくる。
「僕が食べる用に作ったから、そんなに量ないんだ――」
ぐりゅるうるるるるるるうううう
チョコミントのお腹の虫が鳴いて激しく空腹を主張してくるので、仕方なく僕はチョコミントに言う。
「――味見する?」
「する!」
間髪入れず返答するチョコミントは嬉しそうに笑って、大きく口を開けて待機している。
親鳥からの餌を待つ雛鳥みたいで、こういう所はちょっと可愛いと思ってしまう。
「ふふふ、一枚だけだよ。はい、あーん」
「あーん」
チョコミントの口にクッキーを放り込んで、僕も一枚取り出して味見する。
サクサクパリパリ カリカリポリポリ
「うん、美味い!」
「素朴で優しい味だね。上出来上出来♪」
「食感がいいな、甘さも丁度良い。一枚じゃ足りないな、もっと食べたい!」
「ダーメ、これは持って帰って食べる分だからね。今度また作ってあげるよ」
「えぇー、しょうがないか。次は沢山作ってくれよ」
味見の反応も上々の出来に満足した僕は、菓子を持っていると誰かしらに味見と称して食べられてしまいそうなので、早々に城に持って帰る事にした。
――その後、白豚王子は予想外の人物と遭遇する事になる。――
◆
「ふんふふ~ん♪ ふんふ~ん♪ ふんふんふふ~ん♪ ふんふ~ん♪」
今回は材料の種類も少なく簡単に作れるダイエット用のクッキーを作ろう。
砂糖菓子より断然ヘルシーだし、栄養も豊富で腹持ちもするから食欲も抑えられる筈なのだ。
材料は、玄米(200g)、全粒粉(80g)、ミックスナッツ(65g)、ハチミツ(大さじ4)、ココナッツオイル(大さじ4)、これだけ。
材料を調理台に並べて、僕は早速クッキー作りに取りかかる。
――レッツ、クッキング! ――
まずは、ミックスナッツを粗く刻む。
フライパンで玄米がふっくら狐色になるまで弱火で炒める。
フライパンに刻んだミックスナッツと全粒粉を加えて余熱で炒める。
更に、ハチミツ、ココナッツオイルも加えて混ぜ合わせる。
食べやすい大きさに小分けして丸め、鉄板に平たく並べる。
低めの温度でじっくり焼く。(120℃に予熱したオーブンで30分)
粗熱を取り冷えて固まったら出来上がり。
――ジャジャーン! 穀物とミックスナッツのクッキーが完成!! ――
「くんくん……甘くて香ばしい匂いがする。ラズベリー、何作ってるんだ?」
クッキーの匂いに誘われて、調理場にひょっこりと顔を出したのはチョコミントだった。
チョコミントはこの二年で身長が大きく伸びて、僕と変わらない位の背丈になっている。
並ぶと僕よりも若干背が高いかもしれない、僕の方が年上なのになんかちょっと悔しい。
「僕のダイエット用のクッキーだよ」
クッキーを持ち帰ろうと包んでいると、期待に満ちた眼差しでチョコミントが僕を見つめてくる。
「僕が食べる用に作ったから、そんなに量ないんだ――」
ぐりゅるうるるるるるるうううう
チョコミントのお腹の虫が鳴いて激しく空腹を主張してくるので、仕方なく僕はチョコミントに言う。
「――味見する?」
「する!」
間髪入れず返答するチョコミントは嬉しそうに笑って、大きく口を開けて待機している。
親鳥からの餌を待つ雛鳥みたいで、こういう所はちょっと可愛いと思ってしまう。
「ふふふ、一枚だけだよ。はい、あーん」
「あーん」
チョコミントの口にクッキーを放り込んで、僕も一枚取り出して味見する。
サクサクパリパリ カリカリポリポリ
「うん、美味い!」
「素朴で優しい味だね。上出来上出来♪」
「食感がいいな、甘さも丁度良い。一枚じゃ足りないな、もっと食べたい!」
「ダーメ、これは持って帰って食べる分だからね。今度また作ってあげるよ」
「えぇー、しょうがないか。次は沢山作ってくれよ」
味見の反応も上々の出来に満足した僕は、菓子を持っていると誰かしらに味見と称して食べられてしまいそうなので、早々に城に持って帰る事にした。
――その後、白豚王子は予想外の人物と遭遇する事になる。――
◆
14
お気に入りに追加
1,273
あなたにおすすめの小説
Switch!〜僕とイケメンな地獄の裁判官様の溺愛異世界冒険記〜
天咲 琴葉
BL
幼い頃から精霊や神々の姿が見えていた悠理。
彼は美しい神社で、家族や仲間達に愛され、幸せに暮らしていた。
しかし、ある日、『燃える様な真紅の瞳』をした男と出逢ったことで、彼の運命は大きく変化していく。
幾重にも襲い掛かる運命の荒波の果て、悠理は一度解けてしまった絆を結び直せるのか――。
運命に翻弄されても尚、出逢い続ける――宿命と絆の和風ファンタジー。
虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
転生するにしても、これは無いだろ! ~死ぬ間際に読んでいた小説の悪役に転生しましたが、自分を殺すはずの最強主人公が逃がしてくれません~
槿 資紀
BL
駅のホームでネット小説を読んでいたところ、不慮の事故で電車に撥ねられ、死んでしまった平凡な男子高校生。しかし、二度と目覚めるはずのなかった彼は、死ぬ直前まで読んでいた小説に登場する悪役として再び目覚める。このままでは、自分のことを憎む最強主人公に殺されてしまうため、何とか逃げ出そうとするのだが、当の最強主人公の態度は、小説とはどこか違って――――。
最強スパダリ主人公×薄幸悪役転生者
R‐18展開は今のところ予定しておりません。ご了承ください。
明日は大事なプレゼンがあるのに異世界転生ってマジですか?
葛城 惶
BL
海藤斎(かいどう いつき)、女、独身。年齢 アラフォー。趣味 仕事。某コンサルティング会社 課長代理。
次のプレゼンで成功すれば、念願の課長の椅子に座れる......はずだったのに前夜に急性心筋梗塞、つまりは過労死。
気がついてみたら、ラノベも真っ青な異世界に転生していた。
しかも男に......。
男ぉ?やったじゃん!これでもうバカにされないっ......て思ったら、男しかいないじゃんよ。チェッ!しかも尻尾ついてるし...。
私、もしかして猫?最高やん。
まぁいいや。仕事くださ~い!
エッ?嫁に行け?......ウソやろ~!
このお話は、ワーカホリックなアラフォー干物女が、いきなり尻尾のついた男しかいない異世界に転生して、男同士なのに婚姻を迫られてわちゃわちゃする、しょうもないコメディです
作中に風巻ユウ様著「モンスターだってBL したいんです!」
https://estar.jp/novels/25700494の超可愛いキャラ、聖樹たんが遊びに来て下さってます(*^^*)
ユウさま、ありがとうございます~♥
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
王家を追放されたわけじゃないけど、世直しすることにしました。
克全
ファンタジー
アリステラ王国の16番目の王子として誕生したアーサーは、性欲以外は賢王の父が、子供たちの生末に悩んでいることを知り、独自で生活基盤を作ろうと幼い頃から努力を重ねてきた。
王子と言う立場を利用し、王家に仕える優秀な魔導師・司教・騎士・忍者から文武両道を学び、遂に元服を迎えて、王国最大最難関のドラゴンダンジョンに挑むことにした。
だがすべての子供を愛する父王は、アーサーに1人でドラゴンダンジョンに挑みたいという願いを決して認めず、アーサーの傅役・近習等を供にすることを条件に、ようやくダンジョン挑戦を認めることになった。
しかも旅先でもアーサーが困らないように、王族や貴族にさえ検察権を行使できる、巡検使と言う役目を与えることにした。
更に王家に仕える手練れの忍者や騎士団の精鋭を、アーサーを護る影供として付けるにまで及んだ。
アーサー自身はそのことに忸怩たる思いはあったものの、先ずは王城から出してもらあうことが先決と考え、仕方なくその条件を受け入れ、ドラゴンダンジョンに挑むことにした。
そして旅の途中で隙を見つけたアーサーは、爺をはじめとする供の者達を巻いて、1人街道を旅するのだった。
役目を終えた悪役令息は、第二の人生で呪われた冷徹公爵に見初められました
綺沙きさき(きさきさき)
BL
旧題:悪役令息の役目も終わったので第二の人生、歩ませていただきます 〜一年だけの契約結婚のはずがなぜか公爵様に溺愛されています〜
【元・悪役令息の溺愛セカンドライフ物語】
*真面目で紳士的だが少し天然気味のスパダリ系公爵✕元・悪役令息
「ダリル・コッド、君との婚約はこの場をもって破棄する!」
婚約者のアルフレッドの言葉に、ダリルは俯き、震える拳を握りしめた。
(……や、やっと、これで悪役令息の役目から開放される!)
悪役令息、ダリル・コッドは知っている。
この世界が、妹の書いたBL小説の世界だと……――。
ダリルには前世の記憶があり、自分がBL小説『薔薇色の君』に登場する悪役令息だということも理解している。
最初は悪役令息の言動に抵抗があり、穏便に婚約破棄の流れに持っていけないか奮闘していたダリルだが、物語と違った行動をする度に過去に飛ばされやり直しを強いられてしまう。
そのやり直しで弟を巻き込んでしまい彼を死なせてしまったダリルは、心を鬼にして悪役令息の役目をやり通すことを決めた。
そしてついに、婚約者のアルフレッドから婚約破棄を言い渡された……――。
(もうこれからは小説の展開なんか気にしないで自由に生きれるんだ……!)
学園追放&勘当され、晴れて自由の身となったダリルは、高額な給金につられ、呪われていると噂されるハウエル公爵家の使用人として働き始める。
そこで、顔の痣のせいで心を閉ざすハウエル家令息のカイルに気に入られ、さらには父親――ハウエル公爵家現当主であるカーティスと再婚してほしいとせがまれ、一年だけの契約結婚をすることになったのだが……――
元・悪役令息が第二の人生で公爵様に溺愛されるお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる