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本編
64.白豚王子の涙と祈り
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(巨大な暗黒の狼はダーク・フェイスの獣化の姿。絶望的な危機に颯爽と現れ弱き者を救う、僕の大好きなダーク・ヒーロー……)
経過する時間が余りにもゆっくりと流れ途方もなく長く感じる。
(あんなに酷い傷を負っていたのに、僕を助けてくれた……ぼろぼろになりながら、僕を守ってくれたんだ……)
時が経つにつれて焦燥感と喪失感で僕は胸が圧し潰されていくように感じる。
(……早く、早く戻ってきて、ダーク……)
溢れ出る涙が抑えられなくて、ぽたぽたと零れ落ちては水面に波紋を広げていく。
癒しの泉を見つめて、僕は泉の精霊ならきっとダークの事も癒して助けてくれるに違いないと、そう信じて懸命に祈る。
「……慈悲深い泉の精霊様、お願いです……ダークを癒して……ダークを助けて……ダークを戻して……」
癒しの泉にありったけの魔力を注ぎ、僕は回復魔法を唱えた。
『水と癒しの精霊よ、我が魔力を以て彼の者の傷を癒せ。【治癒回復】』
月明かりに照らされた泉が仄かに光りを放ち、底の方が煌めいたように感じた。
一心に祈っていると、泉の底から影が揺らめきながらゆっくり浮上してくる。
………………ぶく…………ぶく……ぶく……ぶく、ぶくぶく、バシャアアアア
水飛沫を上げてそこに現れたのは、巨大な暗黒の狼の姿だった。
『……はぁっ……はっ、はっ……』
(……ダークだ! ダークが姿を見せてくれた!! ……ダークが動いている、ダークが息をしている、ダークが生きている……それが、この上なく嬉しい! 嬉しくて、嬉しくて堪らない!!)
僕は感極まって涙やら鼻水やら色々なものが溢れ出て止まらなくなる。
黒狼の身体を見ると、焼き爛れて酷かった傷跡は癒やされ跡形も無くなっていた。
「……ああ、良かった……慈悲深い泉の精霊様、僕の願いを聞き届けてくれて、ありがとうございます……本当に、本当に感謝します……」
僕は泉の精霊に感謝し、安堵してほっと一息吐いた。
すると、気が抜けたせいなのか、僕は急に強い脱力感と眩暈に襲われる。
魔力が枯渇したせいで、魔力欠乏を起し貧血のような状態になっているようだ。
倒れる前に陸地に上がらねばと、僕はフラフラとする足取りで岸辺を目指す。
だが、思うように身体が動かず踏ん張る事もできず、僕は大きくよろめく。
そのまま水面に倒れ込むと思い、僕は反射的に身構え目を瞑った。
パシャン
水音がした――けれど、予想に反して僕の身体が倒れ込む事はなかった。
「……? ……」
『大丈夫か?』
瞑っていた目をゆっくり開くと、目の前には暗黒の毛に覆われた大きな身体があり、僕を支えてくれていた。
『……掴まれ、岸まで運ぶ』
黒狼はそう言うと、力が入らず震える僕の身体を抱え運んでくれる。
赤鬼が火炎を放った森は赤々と燃え広がり危険だと判断したのだろう、親子や破落戸達が避難する泉の陸地へと僕を連れて行ってくれた。
◆
「ラズベリー! 無事か!?」
僕達が岸辺に辿り着くと、直ぐさま気を揉んでいた親子が駆け寄ろうと走って来る。
だが、駆け走っていた足がしだいに遅くなり、中途半端な距離で足が止まってしまった。
距離の遠さに不思議に思い僕が親子を見ると、親子の視線は巨大な暗黒の狼に向けられており、その表情は恐怖に怯え青褪めていた。
親子は黒狼を見上げ怯えながらも、おずおずと僕達に声をかけてくる。
「……大丈夫、なのか? ……」
「……その、助けて、くれたんだよな? ……」
「うん、大丈夫。助けてもらったんだよ」
僕が頷いて答えると、親子は恐る恐る僕の所まで近付いてくる。
それに相反して、黒狼は僕から離れ距離を取っていく。
僕が支えを失いフラフラしていると、チョコミントが駆け寄ってきて支えてくれる。
「立てないのか? 怪我してるのか?」
「魔力の使い過ぎでクラクラしてるだけ、少し休めば大丈夫……」
心配そうにする親子を安心させようと、僕は笑って答える。
その一方で、黒狼が離れていってしまった事が寂しくて、僕は黒狼の方に視線を向けた。
すると、黒狼は少し離れた場所から、周囲の状況を確認しようとしているのだろう、辺りを見回している。
そして、怯えきり遠巻きにこちらを眺めていた破落戸達の方へと黒狼が目を向けると、破落戸達は身を竦ませて悲鳴を上げた。
「ひぃっ……し、死神っ……」
恐ろしい赤鬼に追い回され戦々恐々と錯乱していたのだろうが、黒狼に対しての怯え方が尋常ではない。
「助けて……殺さないで……」
「嫌だ、死にたくない……」
「食わないでくれ……」
破落戸達が口々に命乞いをする声が聞こえてくる。
(僕が大好きなダーク・ヒーローでも、知らない者からしたら巨大な暗黒の狼は恐怖の対象なのかもしれない……それでも、助けてくれたヒーローに対してあんまりな言様だ。誤解した酷い言動にダークは傷付いたりしていないだろうか……)
僕は心配になり慌てて黒狼の様子を伺うが、黒狼の変わらない表情からは心情が読み取れなかった。
それが、返って黒狼にとっては慣れている事なのだと確信させられて、僕は胸が切なく締め付けられる。
僕が何と言うべきなのか考えあぐねていると、森の方から轟音が響き渡る。
ゴゴオオオオオオオオバキバキバキバキメキメキメキゴゴゴゴーーーー……
燃え盛る森の中、燃える木々を倒し道を切り開きながら進行してきた騎士団と獣人兵が森側の岸辺に姿を現す。
それを見て、僕達に背を向け立ち去ろうとする黒狼に、僕は咄嗟に声をかけた。
「待ってっ…………あの、ありがとう! 助けてくれて、ありがとう!!」
少しでもこの気持ちが伝わればいい、感謝の思いが伝わればいい、そう思って僕は精一杯声を張って言った。
黒狼はそんな僕に視線を向けて、フッと笑ったような気がした。
黒狼は静かに闇夜に溶けるようにして、僕達の前から姿を消していった。
間も無くして、泉の陸地に避難していた貧民街の者達(騎士団員から隠れていた僕も含む)は無事に救出され、森林火災の大規模な消火活動が総力を挙げて行われた。
◆
経過する時間が余りにもゆっくりと流れ途方もなく長く感じる。
(あんなに酷い傷を負っていたのに、僕を助けてくれた……ぼろぼろになりながら、僕を守ってくれたんだ……)
時が経つにつれて焦燥感と喪失感で僕は胸が圧し潰されていくように感じる。
(……早く、早く戻ってきて、ダーク……)
溢れ出る涙が抑えられなくて、ぽたぽたと零れ落ちては水面に波紋を広げていく。
癒しの泉を見つめて、僕は泉の精霊ならきっとダークの事も癒して助けてくれるに違いないと、そう信じて懸命に祈る。
「……慈悲深い泉の精霊様、お願いです……ダークを癒して……ダークを助けて……ダークを戻して……」
癒しの泉にありったけの魔力を注ぎ、僕は回復魔法を唱えた。
『水と癒しの精霊よ、我が魔力を以て彼の者の傷を癒せ。【治癒回復】』
月明かりに照らされた泉が仄かに光りを放ち、底の方が煌めいたように感じた。
一心に祈っていると、泉の底から影が揺らめきながらゆっくり浮上してくる。
………………ぶく…………ぶく……ぶく……ぶく、ぶくぶく、バシャアアアア
水飛沫を上げてそこに現れたのは、巨大な暗黒の狼の姿だった。
『……はぁっ……はっ、はっ……』
(……ダークだ! ダークが姿を見せてくれた!! ……ダークが動いている、ダークが息をしている、ダークが生きている……それが、この上なく嬉しい! 嬉しくて、嬉しくて堪らない!!)
僕は感極まって涙やら鼻水やら色々なものが溢れ出て止まらなくなる。
黒狼の身体を見ると、焼き爛れて酷かった傷跡は癒やされ跡形も無くなっていた。
「……ああ、良かった……慈悲深い泉の精霊様、僕の願いを聞き届けてくれて、ありがとうございます……本当に、本当に感謝します……」
僕は泉の精霊に感謝し、安堵してほっと一息吐いた。
すると、気が抜けたせいなのか、僕は急に強い脱力感と眩暈に襲われる。
魔力が枯渇したせいで、魔力欠乏を起し貧血のような状態になっているようだ。
倒れる前に陸地に上がらねばと、僕はフラフラとする足取りで岸辺を目指す。
だが、思うように身体が動かず踏ん張る事もできず、僕は大きくよろめく。
そのまま水面に倒れ込むと思い、僕は反射的に身構え目を瞑った。
パシャン
水音がした――けれど、予想に反して僕の身体が倒れ込む事はなかった。
「……? ……」
『大丈夫か?』
瞑っていた目をゆっくり開くと、目の前には暗黒の毛に覆われた大きな身体があり、僕を支えてくれていた。
『……掴まれ、岸まで運ぶ』
黒狼はそう言うと、力が入らず震える僕の身体を抱え運んでくれる。
赤鬼が火炎を放った森は赤々と燃え広がり危険だと判断したのだろう、親子や破落戸達が避難する泉の陸地へと僕を連れて行ってくれた。
◆
「ラズベリー! 無事か!?」
僕達が岸辺に辿り着くと、直ぐさま気を揉んでいた親子が駆け寄ろうと走って来る。
だが、駆け走っていた足がしだいに遅くなり、中途半端な距離で足が止まってしまった。
距離の遠さに不思議に思い僕が親子を見ると、親子の視線は巨大な暗黒の狼に向けられており、その表情は恐怖に怯え青褪めていた。
親子は黒狼を見上げ怯えながらも、おずおずと僕達に声をかけてくる。
「……大丈夫、なのか? ……」
「……その、助けて、くれたんだよな? ……」
「うん、大丈夫。助けてもらったんだよ」
僕が頷いて答えると、親子は恐る恐る僕の所まで近付いてくる。
それに相反して、黒狼は僕から離れ距離を取っていく。
僕が支えを失いフラフラしていると、チョコミントが駆け寄ってきて支えてくれる。
「立てないのか? 怪我してるのか?」
「魔力の使い過ぎでクラクラしてるだけ、少し休めば大丈夫……」
心配そうにする親子を安心させようと、僕は笑って答える。
その一方で、黒狼が離れていってしまった事が寂しくて、僕は黒狼の方に視線を向けた。
すると、黒狼は少し離れた場所から、周囲の状況を確認しようとしているのだろう、辺りを見回している。
そして、怯えきり遠巻きにこちらを眺めていた破落戸達の方へと黒狼が目を向けると、破落戸達は身を竦ませて悲鳴を上げた。
「ひぃっ……し、死神っ……」
恐ろしい赤鬼に追い回され戦々恐々と錯乱していたのだろうが、黒狼に対しての怯え方が尋常ではない。
「助けて……殺さないで……」
「嫌だ、死にたくない……」
「食わないでくれ……」
破落戸達が口々に命乞いをする声が聞こえてくる。
(僕が大好きなダーク・ヒーローでも、知らない者からしたら巨大な暗黒の狼は恐怖の対象なのかもしれない……それでも、助けてくれたヒーローに対してあんまりな言様だ。誤解した酷い言動にダークは傷付いたりしていないだろうか……)
僕は心配になり慌てて黒狼の様子を伺うが、黒狼の変わらない表情からは心情が読み取れなかった。
それが、返って黒狼にとっては慣れている事なのだと確信させられて、僕は胸が切なく締め付けられる。
僕が何と言うべきなのか考えあぐねていると、森の方から轟音が響き渡る。
ゴゴオオオオオオオオバキバキバキバキメキメキメキゴゴゴゴーーーー……
燃え盛る森の中、燃える木々を倒し道を切り開きながら進行してきた騎士団と獣人兵が森側の岸辺に姿を現す。
それを見て、僕達に背を向け立ち去ろうとする黒狼に、僕は咄嗟に声をかけた。
「待ってっ…………あの、ありがとう! 助けてくれて、ありがとう!!」
少しでもこの気持ちが伝わればいい、感謝の思いが伝わればいい、そう思って僕は精一杯声を張って言った。
黒狼はそんな僕に視線を向けて、フッと笑ったような気がした。
黒狼は静かに闇夜に溶けるようにして、僕達の前から姿を消していった。
間も無くして、泉の陸地に避難していた貧民街の者達(騎士団員から隠れていた僕も含む)は無事に救出され、森林火災の大規模な消火活動が総力を挙げて行われた。
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