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第一章 地球人と月夜姫
植物コンピュータ1
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私はゆっくり目を開けた。
そして上を見た。
しゅるるる………
落ちてきた穴が閉じて消えていった。
太陽光そっくりの光が、高い天井全体を光らせ、圧迫感はまるで無かった。
ここが地下200メートルにある部屋とは到底思えなかった。
部屋の中を見回してみる。
右手には何やら部屋にあったクローゼットと同じような扉が作られていて、床は白木のフローリング、ソファセットに作業台。
左手にはパソコンブースが二つ——お母さんとお父さんが使っていたやつじゃないかな。頭まですっぽりと包み込むようなパソコンチェアは座りごごちが良さそう。
あとは壁にかけてある巨大な液晶パネルが一つだけ。
作業台を除けは、研究施設には到底見えない。
もっと仰々しい施設を想像していた私はちょっと拍子抜けした。
「ここが『肉体改造装置』と『魂の注入装置』が置いてある秘密の場所なの? 」
「その通りです」
「ふーん」
「その時がきたら壁のスライドドアが全部広がって装置が出てくるようです」
「お部屋にあったウォーキングクローゼットと同じように? 」
「はい、そのように聞いております」
「そうなんだ………」
「さすが地球人よりずいぶんと先を行ってるお国ですな、全てが洗練されております」
「そうだ、翁じい」
「なんでございましょう」
「国名は何て言うの、国ならば国名があるのでしょう? 」
「もちろん」
「教えて」
「ふぉっふぉっ、月夜姫もよくご存じですよ」
「私も知ってるの? 」
「というか地球人なら全員、呼び方は各国によって違いますが、知らない人はおりません」
「全然想像がつかないんだけど」
「それじゃお教えしましょう」
「うん」
「いいですか? 」
「うん」
「ラストアンサー? 」
「うきー早く教えろ」
「ははは、『月』『ムーン』『ルナ』つまり『月』こそが正式名称です。かぐや一族は月の内部に都市を作って住んでおります」
「そういうことか………」
「はい」
「どんなところなんだろ? 」
「近々行くことになるので、その時お分かりになるでしょう」
「えええええええ! 私が月に行くの? 」
驚いた。
「はい、次期女王様ですから」
——やっぱり発狂しそう。
「どうやって行くの? 」
「あの車で、じいやもご一緒いたします」
「ひゃぁーあの車が宇宙までいけるの? 」
「はい、ちょっとしたドライブですな、ふぁっふぁっふぁっ」
「うーん、うーん、うーん」
私の理解できる範疇をすっかり超えていた。
「あ、そういや、そうだ、人工知能・AI『ルナ』はここにあるパソコンに入ってるの」
「と言いますと………」
「だって、人工知能ってパソコンのプログラムで動かしているんでしょう、スパコンかも知れないけど」
「はい、地球の現代の人工知能はそうです」
「もしかしてここにあるのは違うの? 」
「ええ違います、はーいルナ」
「翁じいなんででょう」
どこからともなく声が響いてきた。
そして上を見た。
しゅるるる………
落ちてきた穴が閉じて消えていった。
太陽光そっくりの光が、高い天井全体を光らせ、圧迫感はまるで無かった。
ここが地下200メートルにある部屋とは到底思えなかった。
部屋の中を見回してみる。
右手には何やら部屋にあったクローゼットと同じような扉が作られていて、床は白木のフローリング、ソファセットに作業台。
左手にはパソコンブースが二つ——お母さんとお父さんが使っていたやつじゃないかな。頭まですっぽりと包み込むようなパソコンチェアは座りごごちが良さそう。
あとは壁にかけてある巨大な液晶パネルが一つだけ。
作業台を除けは、研究施設には到底見えない。
もっと仰々しい施設を想像していた私はちょっと拍子抜けした。
「ここが『肉体改造装置』と『魂の注入装置』が置いてある秘密の場所なの? 」
「その通りです」
「ふーん」
「その時がきたら壁のスライドドアが全部広がって装置が出てくるようです」
「お部屋にあったウォーキングクローゼットと同じように? 」
「はい、そのように聞いております」
「そうなんだ………」
「さすが地球人よりずいぶんと先を行ってるお国ですな、全てが洗練されております」
「そうだ、翁じい」
「なんでございましょう」
「国名は何て言うの、国ならば国名があるのでしょう? 」
「もちろん」
「教えて」
「ふぉっふぉっ、月夜姫もよくご存じですよ」
「私も知ってるの? 」
「というか地球人なら全員、呼び方は各国によって違いますが、知らない人はおりません」
「全然想像がつかないんだけど」
「それじゃお教えしましょう」
「うん」
「いいですか? 」
「うん」
「ラストアンサー? 」
「うきー早く教えろ」
「ははは、『月』『ムーン』『ルナ』つまり『月』こそが正式名称です。かぐや一族は月の内部に都市を作って住んでおります」
「そういうことか………」
「はい」
「どんなところなんだろ? 」
「近々行くことになるので、その時お分かりになるでしょう」
「えええええええ! 私が月に行くの? 」
驚いた。
「はい、次期女王様ですから」
——やっぱり発狂しそう。
「どうやって行くの? 」
「あの車で、じいやもご一緒いたします」
「ひゃぁーあの車が宇宙までいけるの? 」
「はい、ちょっとしたドライブですな、ふぁっふぁっふぁっ」
「うーん、うーん、うーん」
私の理解できる範疇をすっかり超えていた。
「あ、そういや、そうだ、人工知能・AI『ルナ』はここにあるパソコンに入ってるの」
「と言いますと………」
「だって、人工知能ってパソコンのプログラムで動かしているんでしょう、スパコンかも知れないけど」
「はい、地球の現代の人工知能はそうです」
「もしかしてここにあるのは違うの? 」
「ええ違います、はーいルナ」
「翁じいなんででょう」
どこからともなく声が響いてきた。
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