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プロローグ
突然の別れ2
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「うん、いつも通りカードを取りにきて、スペードのエースを心に思って……… 」
「ふん、言われなくてもそうしますぅ」
私はどちらか分からないカードに手を伸ばした、鉄ちゃんがもつ二枚のカードのうち一枚を取ろうとした時。
左のカードが少し揺れた、その揺れに誘われるように左のカードを取った。
「えい! 」
「やっぱりスペードのエースを取ったね」
鉄ちゃんが真剣な顔で私を見た、こんな真剣な鉄ちゃんは見たことがない。
私は取ったカードを裏返すとスペードのエースだった。
「どうしてそっちを取ったの? 」
「えっと、だっていつものように鉄ちゃんがカードを揺らしたから、何の疑いもなくいつものようにそっちを取った」
「やっぱり」
「鉄ちゃんて、本当に優しいんだから、いつも私に勝たせてくれる」
「良く聞いて月夜ちゃん」
「なに」
「いいかい」
「だから、なによ! 」
「本当にいうよ」
「もったいぶんな! 」
私は切れかかった。
「これまで何千回と月夜ちゃんとババ抜きしたけど、一回も勝てなかったのはね」
「………」
「二枚残ったカードをとろうとすると、さっきみたいに取りたかったカードじゃないカードを取ってしまう、それは絶対ジョーカーなんだ、それと…」
「それと…」
「よく聞いてよ月夜ちゃん」
「う、うん」
「僕は今まで生きてきて、カードを揺らしたことなど一度もない」
「えーーーーー嘘だぁ! 」
「嘘じゃない、僕が見ている限りさっきだってカードは揺れてない」
「じゃあ、さっきのはなんだってんの! 」
「月夜ちゃんが思っている事にカードが反応した、つまり、月夜ちゃんは人間の能力を超えた何かしらの力を持っているに違いない」
「(絶句)」
「その証拠に、通信簿、小学校一年生から◎か5以外とったことないでしょう」
「だって簡単すぎて、テスト問題見ただけでぜーんぶわかっちゃうもの」
「勉強しなくてもいつも百点、でしょ」
「確かに教科書なんてまともに読んでないのに、なんでかなぁ………」
「幼稚園の年少組でみんなで木登りして、枝が根元から折れて落っこちた時、一緒に落ちた僕とひーくん、まきちゃんは地面に転がって擦り傷つくったのに、月夜ちゃんはどうだった………」
「うーん覚えていない」——本当に忘れていた。
「僕はしっかり覚えている、空中で二回転して見事足から着地した」
「そ、そうだったっけ………」
「そんな事できる年少さん、全国的に見ても他にいないよ」
「………」
「ほらね、まだまだ一杯あるよ月夜ちゃんの超能力」
「いっぱい…? 」
「うん、忘れちゃ困るからいつか必要になると思ってノートにいっぱいメモしてる、大学ノート5冊にびっしり書いてあるよ」
「えーっ大学ノート5冊にびっしりですか………」
「うん、いいかよく聞けよ月夜ちゃん」
「う、うん」
私は鉄ちゃんに圧倒された。
「君は特殊な能力を持つ選ばれた人間だ! 」
私は何がなんだかわからなかった、私が選ばれた人間?
誰に選ばれたの?
どうしてそんな事できるの、確かに冷静に考えてみると普通じゃ無いことをいっぱいやってる。
えーっ、えーっ………と、私って何者?
きゃーーーーーーなんなのなんなの、さっぱり分からないよ。
でも、でも、でも………ただ一つ分かったことがある。
鉄ちゃんは私以上に私の事を気にかけ、観察、いや、私を理解してくれていることだ、ずーっと傍にいてくれていることだ。
そう思った瞬間、私の瞳から涙が、ぽろぽろぽろぽろ………ながれ落ちた。
「ふん、言われなくてもそうしますぅ」
私はどちらか分からないカードに手を伸ばした、鉄ちゃんがもつ二枚のカードのうち一枚を取ろうとした時。
左のカードが少し揺れた、その揺れに誘われるように左のカードを取った。
「えい! 」
「やっぱりスペードのエースを取ったね」
鉄ちゃんが真剣な顔で私を見た、こんな真剣な鉄ちゃんは見たことがない。
私は取ったカードを裏返すとスペードのエースだった。
「どうしてそっちを取ったの? 」
「えっと、だっていつものように鉄ちゃんがカードを揺らしたから、何の疑いもなくいつものようにそっちを取った」
「やっぱり」
「鉄ちゃんて、本当に優しいんだから、いつも私に勝たせてくれる」
「良く聞いて月夜ちゃん」
「なに」
「いいかい」
「だから、なによ! 」
「本当にいうよ」
「もったいぶんな! 」
私は切れかかった。
「これまで何千回と月夜ちゃんとババ抜きしたけど、一回も勝てなかったのはね」
「………」
「二枚残ったカードをとろうとすると、さっきみたいに取りたかったカードじゃないカードを取ってしまう、それは絶対ジョーカーなんだ、それと…」
「それと…」
「よく聞いてよ月夜ちゃん」
「う、うん」
「僕は今まで生きてきて、カードを揺らしたことなど一度もない」
「えーーーーー嘘だぁ! 」
「嘘じゃない、僕が見ている限りさっきだってカードは揺れてない」
「じゃあ、さっきのはなんだってんの! 」
「月夜ちゃんが思っている事にカードが反応した、つまり、月夜ちゃんは人間の能力を超えた何かしらの力を持っているに違いない」
「(絶句)」
「その証拠に、通信簿、小学校一年生から◎か5以外とったことないでしょう」
「だって簡単すぎて、テスト問題見ただけでぜーんぶわかっちゃうもの」
「勉強しなくてもいつも百点、でしょ」
「確かに教科書なんてまともに読んでないのに、なんでかなぁ………」
「幼稚園の年少組でみんなで木登りして、枝が根元から折れて落っこちた時、一緒に落ちた僕とひーくん、まきちゃんは地面に転がって擦り傷つくったのに、月夜ちゃんはどうだった………」
「うーん覚えていない」——本当に忘れていた。
「僕はしっかり覚えている、空中で二回転して見事足から着地した」
「そ、そうだったっけ………」
「そんな事できる年少さん、全国的に見ても他にいないよ」
「………」
「ほらね、まだまだ一杯あるよ月夜ちゃんの超能力」
「いっぱい…? 」
「うん、忘れちゃ困るからいつか必要になると思ってノートにいっぱいメモしてる、大学ノート5冊にびっしり書いてあるよ」
「えーっ大学ノート5冊にびっしりですか………」
「うん、いいかよく聞けよ月夜ちゃん」
「う、うん」
私は鉄ちゃんに圧倒された。
「君は特殊な能力を持つ選ばれた人間だ! 」
私は何がなんだかわからなかった、私が選ばれた人間?
誰に選ばれたの?
どうしてそんな事できるの、確かに冷静に考えてみると普通じゃ無いことをいっぱいやってる。
えーっ、えーっ………と、私って何者?
きゃーーーーーーなんなのなんなの、さっぱり分からないよ。
でも、でも、でも………ただ一つ分かったことがある。
鉄ちゃんは私以上に私の事を気にかけ、観察、いや、私を理解してくれていることだ、ずーっと傍にいてくれていることだ。
そう思った瞬間、私の瞳から涙が、ぽろぽろぽろぽろ………ながれ落ちた。
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