158 / 185
〜第5章〜
153.『謎のメッセージ』
しおりを挟む旅館の日帰り温泉に入るみつれとカエデ。
2人はたわいのない話をしていた。
学校のこと、家族のこと、自分の好きなこと等、2人は年の離れた姉妹のように仲良く会話していた。
みつれはふと時計を見た。
みつ「もうこんな時間か。そろそろあがるか。」
みつれは立ち上がった。
カエ「・・・あの……ちょっと聞きにくい事なんですけど……いいですか?」
カエデは顔を赤らめてみつれに訊ねた。
みつ「ん?どうした?」
カエ「その……なんでみつれさん、下の毛生えてないんですか?大人の人はみんな生えてると思ってました。友だちも生えてるし……」
カエデは下の毛が無いのをずっと気にしていたようだった。
みつ「あぁ…これか。ある日から生えなくなったんだよ。まぁ別に困らないし気にはしてないけど。」
カエ「そうだったんですね…。私…それで少し悩んでるんです。友だちはみんな生えてるし、私だけ生えてなくて…なんかそれで余計に子どもっぽくて…」
思春期らしい悩みを抱えていたカエデ。
カエデは自分の身体にコンプレックスを抱えていた。
みつ「気にする事はない……と言っても無理な話か。年頃だからなぁ…。まぁ私みたいな大人でも生えてないヤツもいるんだ。あまり気にするなとしか言えないな。」
みつれは上手く返す言葉が見つからなかった。
カエ「うぅ……大人になったら生えてくるかなぁ……」
みつ「生えてくるさ。手入れが大変になるぞ。」
みつれはフフッと笑った。
2人は露天風呂を出て部屋で支度する。
みつ「出る準備出来たか?カエデ。」
カエ「はい!大丈夫です!」
2人は旅館を出て、事務所に戻った。
事務所に戻るとしおんがデバイスの修理作業をしていた。
しお「おかえり。2人でどこ行ってたの?」
みつ「ちょっとな。女の秘密の場所だ。…な?カエデ。」
カエ「はい!秘密です。」
2人は微笑んだ。
わけが分からない様子のしおん。
みつ「それよりそっちはどうだ?直りそうか?」
みつれは修理の進捗状況を聞いた。
しお「んー…なんとも……」
しおんは頑張って修復しようとしているが上手くいかない様子だった。
みつ「そうか。コン詰めすぎないようにな。」
しお「ありがとう。」
しおんは再び修理に没頭する。
みつ「じゃあ、カエデを家まで送ってくる。」
しお「うん、気をつけてね。カエデちゃんまたね。」
カエ「お疲れ様です。」
みつれとカエデは事務所を出た。
しばらく1人で作業してる中、しおんのPCに一通のメッセージが送られてきた。
通知音で気がついたしおん。
しお「ん?メッセージ?誰から……ッ!?」
『1-2 5-3 5-5 3-2 8-3 1-3 6-1 4-4" 9-3。3-5 5-1 1-4 9-5。2-5" 1-4 1-2 6-1 5-1 3-2。3-2 9-5 3-1 2-2 4-1" 2-4 4-1"。』
メッセージ内容は数字の羅列だった。
しお「なんだこれ?この羅列……どこかで……」
しおんは記憶の引き出しを開けていく。
どこか見覚えがある数字の羅列。
しかしすぐに出てこなかった。
しお「知らないアドレス……イタズラ…?いや、違うな……。」
しおんは見覚えのある数字の羅列がどうしても気になった。
しお「・・・ちょっと調べてみよう。」
しおんは作業を中断して調べ始めた。
しかしいくら検索してもヒットしない。
しお「出ないなぁ……プログラミングのコードでも無いし…なんなんだこれ……」
しおんは頭を悩ませた。
イタズラで意味の無い数字の羅列かも知れない。
けどしおんは何故かそんな気はしなかった。
しお「・・・みつれさんが帰ってきたら聞いてみるか…」
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説
Flower Girls〜オトナになった君たち〜
うどん
キャラ文芸
うどん劇場◥█̆̈◤࿉∥
『近所でちょっぴりウワサの姉妹』
『幼なじみといっしょに』
『思春期のかがりちゃん』
3作品のアフターストーリー。
成人式の後の同窓会。
20代になった新成人のうどん学園卒業生。
学級委員長だったこともあり、同窓会の幹事を任されるかがりは進行にあたふたしながらもこなしていく。
すると、ある女が話しかけてきた・・・
一方で、昔話に花が咲き、盛り上がったひまわりといちごは、同性カップルを集めて飲みなおそうと提案する。
そこで、いちご×ゆき、ひまわり×みずき、かがり×かんなのペアが集結した。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる