『ブラックボックス』

うどん

文字の大きさ
上 下
131 / 185
〜第5章〜

126.『リンの悪夢』

しおりを挟む


カエデの要望でしおんはカエデを連れて、ユウゼンの廃ビル跡地にやって来た。

しおんとカエデは瓦礫の中から手掛かりになるものを探す。


しお「カエデちゃーん!なにかみつかったぁ?」

しおんはカエデに声を掛ける。


カエデは奥で瓦礫の中を漁っていた。

カエ「しおんさん!これはどうですか!?」

カエデが見つけたのはシロサキに破壊されたポータブルデバイスだった。


しお「それ……僕の壊されたヤツ……」

しおんはカエデからデバイスを受け取り状態を確認する。
データが入ってるメモリーは幸い無事だった。

しお「これを直せればイケるかも知れない…ッ!御手柄だよカエデちゃん!」

しおんは喜んだ。

破壊された部分を直せれさえすれば組織の情報が手に入る。


カエ「お、お役に立ててよかったです…///」

カエデは少し照れていた。


もうすぐ日没になる。

しおんはカエデを自宅まで送って事務所に帰ってきた。


みつれはまだ戻ってきていなかった。

しおんはカエデが見つけたポータブルデバイスの修理に取り掛かった。








みつれとリンは夜になっても眠っていた。





リンは夢を見ていた。




「先輩……リン先輩……起きてください。」

リンは目が覚める。

そこは警察学校の寮だった。

リン「ん……ハナ…ちゃん?」

ハナ「ほらはよ起きぃや。今日は朝から課題すんねやろ?リン先輩。」

ハナはリンのベッドの横に立っていた。

リン「ん~ッ……おはようハナちゃん。」

ハナ「おはようございますぅ。ほらはよ起きぃ。」


・・・場面は変わり、リンは図書室にいた。

リン「あれ?ここは…図書室?」

リンは辺りを見渡した。

まわりには誰も居ない。
図書室にはリンだけだった。


リンは机を見る。


リン「私…課題してたのか……。」

リンは課題をしていたようだった。


リンは課題のために開いていた資料に目が止まった。

それは拉致監禁に関する資料だった。


リン「・・・そういえばハナちゃんと議論したっけ………。ッ!ハナちゃん!!!」

リンはハナの名前を叫んだ。

図書室を出てハナを探すリン。

教場、食堂、グラウンド、走り回ったがハナはどこにも居なかった。

リン「ハナちゃん……どこ……」

リンは最後に体育館に入る。

するとそこには、シロサキに捕まったハナが椅子に座らされていた。

リン「ハナちゃん!!?」

ハナ「リン……先輩……」

俯いていたハナは顔をあげた。

ハナ「リン先輩は…ウチのこと見捨てるんやね……」

リン「そんな事ない!!!すぐ助ける!!」


ハナ「後退りしてるくせに何言うてんねん。」

リンはそう言われて気がついた。

自分ではハナを助けるために足を前に動かしたはずなのに、足は後ろに動いていた。


リン「なッ!?なんで!?」

リンは前に進もうとしてもどんどん後ろにさがっていく。


ハナ「ウチのことなんかなんとも思ってへんねやろ……。その行動が何よりの証拠やん…。」


ハナは涙を流す。

リン「ち、違うの!!ハナちゃん!!!」

リンは手を伸ばそうとする。



シロ「お前はこの女をその程度にしか思ってないってことだよ。」

シロサキはハナの頭に銃口を向ける。


リン「ッ!?やめろ!シロサキ!!!」


シロサキは引き金を引く指に力を入れる。





ハナ「リン先輩……さよなら………」







リン「ハナちゃん!!!!!」


リンはガバッと起き上がり、目を覚ました。


リン「はぁ……はぁ………夢………?」


リンの声に気付いたみつれがキッチンから駆けつけてきた。


みつ「リン、大丈夫か?」

リンはみつれを見て涙がこぼれた。


リン「みっちゃん……ハナちゃんが……ハナちゃんが………うっ……うっ……」


悪い夢を見たんだろうとみつれはリンを優しく抱きしめた。


みつ「大丈夫だ、リン。…大丈夫だ。」



リンは声をあげて泣いた。。。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

Flower Girls〜オトナになった君たち〜

うどん
キャラ文芸
うどん劇場◥█̆̈◤࿉∥ 『近所でちょっぴりウワサの姉妹』 『幼なじみといっしょに』 『思春期のかがりちゃん』 3作品のアフターストーリー。 成人式の後の同窓会。 20代になった新成人のうどん学園卒業生。 学級委員長だったこともあり、同窓会の幹事を任されるかがりは進行にあたふたしながらもこなしていく。 すると、ある女が話しかけてきた・・・ 一方で、昔話に花が咲き、盛り上がったひまわりといちごは、同性カップルを集めて飲みなおそうと提案する。 そこで、いちご×ゆき、ひまわり×みずき、かがり×かんなのペアが集結した。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

処理中です...