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〜第5章〜
126.『リンの悪夢』
しおりを挟むカエデの要望でしおんはカエデを連れて、ユウゼンの廃ビル跡地にやって来た。
しおんとカエデは瓦礫の中から手掛かりになるものを探す。
しお「カエデちゃーん!なにかみつかったぁ?」
しおんはカエデに声を掛ける。
カエデは奥で瓦礫の中を漁っていた。
カエ「しおんさん!これはどうですか!?」
カエデが見つけたのはシロサキに破壊されたポータブルデバイスだった。
しお「それ……僕の壊されたヤツ……」
しおんはカエデからデバイスを受け取り状態を確認する。
データが入ってるメモリーは幸い無事だった。
しお「これを直せればイケるかも知れない…ッ!御手柄だよカエデちゃん!」
しおんは喜んだ。
破壊された部分を直せれさえすれば組織の情報が手に入る。
カエ「お、お役に立ててよかったです…///」
カエデは少し照れていた。
もうすぐ日没になる。
しおんはカエデを自宅まで送って事務所に帰ってきた。
みつれはまだ戻ってきていなかった。
しおんはカエデが見つけたポータブルデバイスの修理に取り掛かった。
みつれとリンは夜になっても眠っていた。
リンは夢を見ていた。
「先輩……リン先輩……起きてください。」
リンは目が覚める。
そこは警察学校の寮だった。
リン「ん……ハナ…ちゃん?」
ハナ「ほらはよ起きぃや。今日は朝から課題すんねやろ?リン先輩。」
ハナはリンのベッドの横に立っていた。
リン「ん~ッ……おはようハナちゃん。」
ハナ「おはようございますぅ。ほらはよ起きぃ。」
・・・場面は変わり、リンは図書室にいた。
リン「あれ?ここは…図書室?」
リンは辺りを見渡した。
まわりには誰も居ない。
図書室にはリンだけだった。
リンは机を見る。
リン「私…課題してたのか……。」
リンは課題をしていたようだった。
リンは課題のために開いていた資料に目が止まった。
それは拉致監禁に関する資料だった。
リン「・・・そういえばハナちゃんと議論したっけ………。ッ!ハナちゃん!!!」
リンはハナの名前を叫んだ。
図書室を出てハナを探すリン。
教場、食堂、グラウンド、走り回ったがハナはどこにも居なかった。
リン「ハナちゃん……どこ……」
リンは最後に体育館に入る。
するとそこには、シロサキに捕まったハナが椅子に座らされていた。
リン「ハナちゃん!!?」
ハナ「リン……先輩……」
俯いていたハナは顔をあげた。
ハナ「リン先輩は…ウチのこと見捨てるんやね……」
リン「そんな事ない!!!すぐ助ける!!」
ハナ「後退りしてるくせに何言うてんねん。」
リンはそう言われて気がついた。
自分ではハナを助けるために足を前に動かしたはずなのに、足は後ろに動いていた。
リン「なッ!?なんで!?」
リンは前に進もうとしてもどんどん後ろにさがっていく。
ハナ「ウチのことなんかなんとも思ってへんねやろ……。その行動が何よりの証拠やん…。」
ハナは涙を流す。
リン「ち、違うの!!ハナちゃん!!!」
リンは手を伸ばそうとする。
シロ「お前はこの女をその程度にしか思ってないってことだよ。」
シロサキはハナの頭に銃口を向ける。
リン「ッ!?やめろ!シロサキ!!!」
シロサキは引き金を引く指に力を入れる。
ハナ「リン先輩……さよなら………」
リン「ハナちゃん!!!!!」
リンはガバッと起き上がり、目を覚ました。
リン「はぁ……はぁ………夢………?」
リンの声に気付いたみつれがキッチンから駆けつけてきた。
みつ「リン、大丈夫か?」
リンはみつれを見て涙がこぼれた。
リン「みっちゃん……ハナちゃんが……ハナちゃんが………うっ……うっ……」
悪い夢を見たんだろうとみつれはリンを優しく抱きしめた。
みつ「大丈夫だ、リン。…大丈夫だ。」
リンは声をあげて泣いた。。。
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