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〜第4章〜
112.『城の倒壊』
しおりを挟むシロサキはしおんに銃の引き金を引いた。
当たったのはしおんが手に持っていたポータブルデバイスだった。
しお「ッ!?クソ!」
しおんは盗んだデータを失った。
シロ「それはお前の命より重い。だから先に壊しとかないとね。」
シロサキはしおんの頭に銃口を向ける。
シロ「終わりだよ。」
シロサキが引き金を引こうとしたその時、ハナがシロサキに襲いかかった。
シロ「ッ!?」
しお「ハナさん!?」
ハナ「なにしてんねん!!はよ逃げて!!」
シロ「なんなんだお前…ッ!離せ!」
しおんはハナに加勢しようにももう身体が限界だった。
しお「そこに爆弾があります!!ハナさんも早く!!」
ハナ「わかってる!!はよ逃げ!!!」
しおんはユウゼンの部屋を出た。
シロ「この!!」
シロサキはハナの頭を銃で殴った。
ハナ「うっ!……」
打ちどころが悪かったのかハナは意識を失ってしまった。
シロ「はぁ…はぁ…このクソ女が!!」
シロサキはハナを撃ち殺そうとしたが思いとどまった。
シロ「・・・そうだ……いいこと思いついた。」
シロサキはハナを見つめながら笑みを浮かべていた。
しおんはインカムで爆弾があることをみつれとリンに知らせる。
しお「みつれさん!リンさん!爆弾が起動してます!早く外に出て!!!」
リン「爆弾!?」
リンは声を出した。
ユウ「・・・シロサキさんか……」
みつ「リン!早く出るぞ!!!」
リン「うん!!」
2人は部屋から出ようとする。
ユウ「・・・」
ユウゼンのスマホが鳴った。
ユウ「・・・はい。」
シロ「ユウゼン。今どこ?助けにきてやったぞぉ」
ユウ「・・・ビルの3階です。」
シロ「なんでそんなとこいるんだ?お前の息子がPCハッキングしてたぞ。阻止したけど。」
しお「しおんが!?一体どうやってそこに!?…まさか!?」
ユウゼンは窓を見る。
ユウ「窓から出たのか……ッ!?3階だぞ!?」
シロ「どうやら息子に一杯食わされたようだねユウゼン。」
シロサキはほくそ笑んだ。
シロ「おかげでお前の城ともサヨナラだよ。早く撤収するよ。」
ユウ「・・・わかりました。」
ユウゼンは足を引きずりながらふらふらと部屋を出る。
みつれとリンは急いで階段を降りていた。
リン「ちょっと待って!ハナちゃんは!?」
リンはハナの姿が見えないことに気付く。
みつ「しおん!お前ハナさんと一緒か!?」
みつれはインカムでしおんに確認する。
しお「ハナさんは僕を先に逃がすために地下でシロサキを食い止めてます!」
みつ「シロサキだと!?」
リン「私が行く!!みっちゃんはしおん君と合流して脱出して!!」
みつ「わかった!」
リンは地下へ、みつれはしおんと合流して脱出をはかる。
リンはシロサキに警戒しながら地下を目指す。
しかし、地下に到達したがシロサキとハナの姿が無かった。
リン「・・・ハナちゃんいまどこ!?」
リンはインカムでハナに呼びかける。
だがハナからの返事は無い。
みつ「リン!!奴らが車に乗って行った!!早く脱出しろ!!」
リン「でもハナちゃんがいない!!地下にいないの!!」
みつ「なんだと!?…くっ!…早く出ろ!!」
しお「もう時間が無い!急いで!!」
リンは部屋を一通り見渡したがハナの姿は無かった。
リンはやむを得ず地下を脱出した。
リンが脱出した瞬間、地下にあった爆弾が爆発して廃ビルは倒壊した。
ぼう然と見つめる3人。
リン「ハナちゃん!!!!!!」
リンはハナの名前を叫び続けた。。。
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