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〜第3章〜
79.『シロサキの脅し』
しおりを挟むユウゼンがいる廃ビルを出たシロサキはスイに電話をかける。
シロ「・・・出ない。」
何度もかけなおすが一向に電話には出なかった。
シロ「はぁ…」
ため息が漏れるシロサキ。
シロ「仕方ない。直接行くか。」
シロサキは車に乗り、旧トンネルへむかった。
その頃、スイとみつれはシャワーを浴びて昨日入らなかった湯船に入っていた。
スイ「やっぱ気持ちいいね……まだちょっと痛いけど。」
スイは笑いながら言った。
みつ「気持ちいい……」
しばらく湯船に浸かった後、2人は風呂場から出た。
そこでスイはシロサキの着信に気がついた。
スイ「((シロサキから?何件も着信が入ってる……。))」
スイは嫌な予感がした。
もしかしたら勘づかれたかも知れない。
スイはシロサキにかけ直すのを躊躇った。
みつ「どうしたのスイ?」
みつれは首を傾げてスイを見つめる。
スイ「い、いや…なんでもないよ。ポチ、先に部屋に戻っててくれる?」
みつ「うん。わかった。」
みつれは裸のまま部屋に戻っていった。
スイ「((・・・一応備えとかないとな…))」
スイは自分の部屋に入る。
スイは銃とマガジンを取り出した。
スイ「・・・これは使いたくは無いけど…持っておくか。」
スイは隠していた手榴弾を取り出した。
そしてスイはシロサキに電話をかけ直そうとした時、シロサキから着信がはいった。
スイ「ッ!?…なんか嫌なタイミングだな…。」
スイは電話に出た。
スイ「もしもし。」
シロ「やっと繋がった…。なにしてたんですか?スイさん。」
スイ「あぁ、すまないな。…どうしたんだ?」
スイは用件を聞いた。
シロ「リカさんがお呼びです。出てきていただけますか?」
スイ「・・・またか。」
シロ「スイさん。先に聞いておきたい事があります。」
スイ「なんだ?」
シロ「スイさん、組織になにか隠してませんか?例えば……昔飼ってた『犬』…とかね。」
スイ「ッ!?」
スイはドキッとした。
シロ「嘘はやめてね?もし私に嘘をついたら…………この旧トンネルごと爆破してやる。」
シロサキの声色が変わった。
スイ「((コイツ……全部知ってやがる!?))」
スイ「・・・脅してるのか?」
シロ「脅し?冗談だと思う?私は本気だよ。この旧トンネルを爆破してアンタたちを殺すことも生き埋めにすることも出来る。……もうアンタに選択肢は無いよスイさん。」
スイ「・・・」
シロ「もう一度だけ聞きます。これが最後です。組織になにか隠してませんか?」
スイ「・・・わかった。話すから待て。」
スイはシロサキが本気で爆破することを恐れて、慎重に話をすることにした。
シロ「分かりました。では偽りなく話してください。ちなみに嘘がわかったら即爆破します。…こっちは調べがついてるんで。」
スイ「((調べ?!……ユウゼンか!?))」
スイはユウゼンを使ったと分かり、誤魔化しが効かないことを理解した。
スイ「・・・会って話そう。今何処にいる?」
シロ「旧トンネルの前ですよ。」
スイ「なら鍵を開けるから入ってきてくれ。」
スイは少しでも爆破されるリスクを減らそうと考えた。
シロ「ダメです。今話してください。」
シロサキは応じなかった。
スイ「・・・」
シロ「どうしました?話すんじゃ無かったんですか?ええ?スイさん。」
シロサキは笑い混じりにスイに言った。
シロ「あんまり私をナメないでくださいよ…。あんまりナメたことするとマジでぶっ殺しますよ?」
スイ「・・・わかった。話す。」
スイは誤魔化すことを諦め、みつれのことをシロサキに打ち明けた。
それを聞いたシロサキはその上で本題に入ろうとする。
シロ「・・・なるほど。よくわかりました。…ではここから本題なんですが……アンタはこれからどうするつもりなんです?」
スイ「・・・ポチは『犬』として私が面倒を見る。それだけだ。今までと何も変わらない。」
シロ「それならなぜあの時リカさんに報告しない?・・・アンタ、他になにか考えてるでしょ?」
スイ「・・・いや、他には無い。リカ先生には後に報告するつもりだった。」
もちろんスイは報告するつもりは無い。
リカに報告したら必ずみつれは殺されるかスイの手から離されるからだ。
シロ「ふーん。わかりました。じゃあ今からリカさんに報告に行きましょう。出てきてください。その『犬』も一緒にね。」
スイ「・・・わかった。準備する。」
スイは電話を切った。
スイ「クソッ!!!…どうすればいいんだ…ッ!!」
スイは壁を殴った。
スイ「・・・もうやるしかないのか…」
スイは武器を取り出し支度し、スイはみつれの部屋にむかう。
スイ「ポチ!」
みつ「ど、どうしたのスイ?」
みつれは少し驚いたようだった。
スイ「悪いけど何も言わずに一緒に来てくれないか?」
みつ「・・・また呼び出し?」
スイ「そうだよ…。本当にごめんね。」
スイはみつれの手を握った。
みつ「いいよ。スイとなら何処でも行く。」
スイ「ありがとう。」
スイはみつれにキスをした。
スイは覚悟を決めた。
スイはみつれを連れて隠れ家から出た。。。
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