7 / 185
〜第1章〜
⑥『作戦前日』
しおりを挟む被害生徒、カエデと接触して3日。
しお「あれからカエデちゃんから連絡あった?」
みつ「いや。まだ無いな。」
しお「そうかぁ。まぁ非常勤教師だからいつも居るわけじゃないしね。」
しおんがカタカタとキーボードをうつ。
みつ「学校の見取り図か。」
しお「うん。正式なモノでは無いけど、情報を集めて作ってみた。」
みつ「大したもんだな。」
しお「もっと褒めていいですよ!補習室はここですね。」
しおんは補習室の所を指差す。
しお「外から見たらこんな感じですね。」
モニターに外観の写真を映す。
みつ「しおんなら登れそうだな。ふっ、久しぶりにしおんのパルクールが観れそうだ。」
しお「これくらいみつれさんにも登れるよ。」
その時みつれのスマホが鳴る。
みつ「カエデちゃんからだ。もしもし。」
カエ「こんにちは。先生の補習が決まりました。」
みつ「いつ?」
カエ「明日の放課後です。」
みつ「分かった。カエデさん。明日の打ち合わせをしたいので今から会えますか?」
カエ「はい。大丈夫です。」
みつ「カエデさんの家の近くに公園ありましたよね?そこで落ち合いましょう。」
カエ「わかりました。失礼します。」
通話を切る。
しお「明日かぁ。なら今日の夜に侵入して補習室にカメラ仕込まないとなぁ。」
みつ「とりあえずカエデちゃんと合流しよう。」
しお「そうだね。」
2人は待ち合わせの公園に向かった。
16時過ぎ。
2人は公園に到着した。
そこにはカエデが待っていた。
しお「カエデちゃん!おまたせ!」
カエ「こんにちは。」
みつ「カエデさん。ちょっと場所変えようか。こんなとこで話す内容じゃないしね。」
しお「親御さんは大丈夫?」
カエ「はい。両親はまだ帰って来ないので。」
しお「よかった。じゃあ近くの喫茶店で話しよう。みつれさんがパフェ奢ってくれるってさ。」
みつ「お前なぁ……。とにかく行こうか。カエデさん。」
カエ「は、はい。」
喫茶店に入る3人。
みつ「さて、明日なんだけど、初めて会った時に話した通りの作戦で行こうと思う。」
しお「今夜学校に侵入して補習室にカメラを設置してくるよ。」
しおんはストローでジュースを飲みながら言う。
みつ「しおん。ジュルジュルうるさい。」
しお「怒られちゃった。」
カエ「あ、あの…先生を捕まえたあと…先生はどうなるんですか?」
みつ「『未成年淫行罪』等の罪状で刑務所だろうね。」
カエ「そ、そうですか…」
みつ「どうしたの?」
カエデの様子が少しおかしいことに気づいたみつれ。
カエ「あの先生…本当に性的暴行をしたんでしょうか…」
みつ「・・・なにかあったの?」
カエ「なにかあったわけではないけど…触られたって言ってるのは私だけだし…警察の人に言われた通り本当に私が夢見てただけでそんな事実本当は無かったんじゃないかって……」
カエデは不安になっていた。
作戦自体ではなく、自分がされた事に対して。
カエ「もし本当に先生が無実でなにもしてなかったら…私…先生を苦しめる事になる……」
カエデが泣き出す。
みつ「カエデちゃん…それなら尚更確かめよう。あなたが言う通り、何も無ければそれでいい。けどもしシていたのであれば許されることでは無い。」
みつれはカエデに寄り添う。
みつ「何も無くても私達はあなたを責めない。私達はカエデさんの味方だよ。」
カエデはみつれに抱かれながら泣いた。
みつれはしおんにアイコンタクトし、しおんは店を出た。
しお「さてと…カエデちゃんはみつれさんに任せて、学校の下見でもしますか。」
しおんは学校へ向かった。
しばらく泣いていたカエデがようやく落ち着いた。
カエ「す、すいません…」
みつ「落ち着いた?」
カエ「はい…すいませんでした。」
みつ「気にしないで。大丈夫だよ。」
カエ「あの…しおんさんは?」
みつ「学校の下見に行かせた。今夜カメラを設置するからね。」
みつれはカエデにインカムを渡す。
みつ「放課後これつけて。髪で隠れるからバレないと思う。」
カエ「わかりました。」
みつ「あと、カバンと筆箱貸してくれるかな?カメラ仕込むからね。」
みつれはカバンと筆箱にカメラをつける。
みつ「これでよし。後は明日放課後そのインカムで指示するね。なにか質問あるかな?」
カエデは首を横に振る。
みつ「明日私も近くにいるから。一緒に頑張ろうね。」
みつれはカエデの手を握る。
カエ「よろしくお願いします。」
作戦は明日の放課後。。。
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説
Flower Girls〜オトナになった君たち〜
うどん
キャラ文芸
うどん劇場◥█̆̈◤࿉∥
『近所でちょっぴりウワサの姉妹』
『幼なじみといっしょに』
『思春期のかがりちゃん』
3作品のアフターストーリー。
成人式の後の同窓会。
20代になった新成人のうどん学園卒業生。
学級委員長だったこともあり、同窓会の幹事を任されるかがりは進行にあたふたしながらもこなしていく。
すると、ある女が話しかけてきた・・・
一方で、昔話に花が咲き、盛り上がったひまわりといちごは、同性カップルを集めて飲みなおそうと提案する。
そこで、いちご×ゆき、ひまわり×みずき、かがり×かんなのペアが集結した。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
『幼なじみといっしょに』season2
うどん
恋愛
『幼なじみといっしょに』season2
『3年後に結婚式をする』という約束をし、
さらに愛が深まった幼なじみカップル。
しかし、ある事件をきっかけに
幼なじみのひまわりでさえ知らなかった
みずきの秘密が明らかに!?
『幼なじみといっしょに』の続編です。
まだお読みでない方は是非読んでいただけると幸いです。
うどん劇場◥█̆̈◤࿉∥作品
『近所でちょっぴりウワサの姉妹』
『思春期のかがりちゃん』
とリンクしています。
そちらもお楽しみいただけますと幸いです。
※表紙・挿絵はAI生成です。
※他所で投稿していた小説を再度手を加えて投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる