兄と異世界と私

第一章

狩仲間

　串肉を全部ボイルし終わる頃、兄が起きてきた。朝ご飯を聞かれたが、ブラックコーヒーだけでいいと言ったら、野菜ジュース出された。

　渋々飲んでいると、兄はフルーツサンドにカフェ・オ・レを出して飲んでいる。甘そう。

　野菜ジュースを飲んだ後に、ブラックコーヒーを出された。お腹タプタプだったので、一口だけ飲む。うまい。

　兄は昨日知り合った人と一緒に狩に行くそう。オークを1人で狩っていたら、チームに誘われたようだ。

　大丈夫よね。信頼できる人だよね？と聞くと、初めて合ったのに信頼も何もない。信頼は築くんだ。と言われる。

　そうかー。いいこと言うなー、と思いたいけど、このセリフ騙されてマルチ商法に手を染める時も言っていたので感動ゼロ。むしろ、マイナス。

　何が酷いって、兄は騙されたことを理解してない。紹介された先輩を信じていたから。ギリ未成年だったので、親が出て対処したけど、大変だった。本当に大変だった。

　兄が心配なので、一緒に待ち合わせ場所まで行くと、３人ほど待っている。

　グハァ！

　うん、騙されても仕方ない。犬耳、キツネ？に、ウサギだ。

　失礼だと思うけど、チラチラと見てしまう。

　犬耳のお兄さんは、筋肉質。しっぽがぶんぶん揺れているので狩が楽しみなのかな？

　キツネ耳のお姉さんは、シュッと立っている。凛としていてかっこいい。

　ウサギ耳のお兄さんは、優しげオーラが漂っている。耳が薄い。

　みんな違ってみんないい。

　耳もしっぽも良い。眼福～。

　ウサギ耳のお兄さんと目が合うとふふっと笑われた。