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第4章:魔王クラタ誕生「魔王ですか?」「いいえ、会長みたいなもんです……」

閑話:頑張れヘルちゃん

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「ふーん、ここまで来るとか。やるじゃん?」

 ベッドでまどろんでいたら、侵入者がやってきた。
 ここまで人が辿り着いたのは、初めてかな?
 このダンジョンって、人間にとってはかなりの高難易度らしいし。
 そもそも、入る事すら憚られる場所らしい。

 まあ、人間ってのは基本的に強盗みたいな存在だしね。
 勝手に人の家に入って、飼ってるペットやら使用人を殺しまくって。
 宝を根こそぎ奪って行って、最後には家まで壊すとか。
 
 うん、スタンピードかな?
 もはや、強盗というよりも暴徒ね。

 一応、脅しも込めて対策もしてあるらしいけど。

 あと、勝手に落書きとかする人たちもいる。
 本当に、迷惑な存在。

「この口に入るもの一切の希望を捨てよ!」

 とかって入り口の横に、しっかりと彫ってあるしね。
 昔、このダンジョンを攻略しようと騎士団一個中隊を投入した国が、手酷く返り討ちにされた時に彫られた物らしい。

 落書きと違って消せないけど、まあ箔が付くからと放置されたものだ。

 それよりも、侵入者の方が大事ね。
 単独でここまで来たっぽいし、相当な手練れだというのは分かる。

 でも勇者には見えないかな?
 気配も人と魔族両方のものが感じられるし。
 たぶん、これはダンジョンマスターの気配ね。
 ブラムスと同じ感じの魔力を内包してるっぽいし。

 ちょっと、半端な感じだけど。

「おやおや、これはこれは、可愛らしい声の持ち主のようだね」

 なかなかに良い声をしてる。
 下心を感じなくは無いけど。

「ふふふ、ここがどこか分かってその余裕なのかな? 流石は腐ってもダンジョンマスターのようね」
「褒められてるのかな? でも、ここは腐った連中ばかりで手応えがなくてね」

 この子、私が誰だか分かってないのかな?
 私にとって、腐ってるはブラムスですら口にしない禁句なのに

「ダークナイトまでやられたのに、見たところ傷一つないみたいね。本当に強いのね貴方」

 取りあえず、顔を見てみたくなった。
 カーテンを少しめくって、顔を半分覗かせて見る。
 あら、カッコいい!
 黒髪に、濃い茶色というか黒に近い瞳って珍しいわね。
 こっちの地方じゃあまり見ない容姿だし。
 私って黒って好きなのよね。
 闇に紛れると、この身体を見られる事も無いし。
 正直、好みかも。

「ありがとう、だったら君は素直に道を譲ってくれるのかな? いや、むしろ俺のとこに来ないか?」

 とか思ってたら、いきなり誘われた。
 えー、どうしよう。
 初対面でそんな事言われても、困るー。
 ブラムスとも契約してるし。

「君みたいな可愛い子が来てくれたら、あの無機質なダンジョンがまるで薔薇の庭園のようになると思うんだ」

 ああ、こんな事言って貰ったのいつぶりかしら?
 嬉しい!
 でも、私の身体を見たらきっと拒絶するよね?
 いや、この人ならきっと。
 ここまで来られるような猛者だし。
 ここに来るまでに、散々ゾンビとかグールとも会ってるはずだしね。
 うん、勇気を出して私!
 顔を見せるのよ!

「あら、嬉しいお言葉……でも、これを見ても同じことが言える?」

 ドキドキしながら、カーテンを開けてみる。

「ギャアアアアアア!」

 酷い!
 思いっきり叫ばれた!
 流石にここまで無傷で来られるような人に本気で叫ばれると、こういう反応に慣れた私でも傷付く。
 憎い!
 私を期待させたこの男が。
 この醜い身体が。
 こんな身体にした、クソ親父が!
 ああ、腹立ってきた!

「酷いお方……やっぱり、貴方もこの顔が醜いと思うのですね」

 ヤバいヤバい。
 ただでさえ、腐ってるのに怒ると腐って無い方も紅潮してコントラストで余計に腐ってる方が目立っちゃう。
 顔を伏せとかないと。
 落ち着くのよ私。

「う……うーん、半分だけど……結構あれだね。来るものがあるね。でも、半分は綺麗だけどね」

 落ち着いた様子で、ちゃんとした感想を言われた。
 うん、すぐに落ち着いたのは褒めてあげる。
 でも、落ち着いたうえで来るものがあるとか言わないで。
 本気で傷付くから!
 っていうか、肌綺麗ね貴方。
 ここまでどころか、生まれてこのかた傷とか負った事無いんじゃない?
 傷跡とかも無いし。
 変われ!
 今すぐ、その身体私と変えろ!

「あああああ、傷一つないその身体が羨ましい! 妬ましい!」

 なんかかなり失礼な視線を感じる。
 恐怖?
 いや違う。
 いや、違わない?
 なんだろう、恐怖の種類が違うのかな?
 取りあえず、貴方も腐ってみたら分かるわよ!
 私の気持ちが。
 そして、気付いて私の気持ちに!

「そうだ!だったら、貴方も腐ったら良いわ? そしたら、気にならないでしょ?」
「はっ?」
「こっちにおいでよ? ハハハハハ! 【モルダー英雄インザグレイブの詩】」
「うおおおお! 身体が! 身体が腐っ! 腐ってく!」
「これで、仲間入りだねー?」

 普通に腐っていく自分の身体を見てた。
 ちょっと、顔を顰める程度。
 私の顔を初めてみた時の方がよっぽど焦ってたよね?
 なんか、攻撃した私の方が深く傷付いたんだけど?
 
 心のダメージ的なものが、痛恨の一撃だわ。

 あれっ? なんか、あの人浄化されてない?
 なんで?
 あっ、意識が……

――――――
 192回目
 
「【モルダー英雄インザグレイブの詩】」

 腐敗の波動を浴びせる。
 あれっ?
 なんで変化しないの?
 どんなものでも腐らせる、私の必殺技なのに。

「なっ! なんで腐らないのよ!」
「いや、なんでって言われても……」

 私の質問に、困ったように反応する男。
 というか、初めて会った時から反応がいちいち薄い。
 顔を見せた時も、ちょっと残念そうな表情を浮かべただけだったし。
 余計に期待しちゃうから。
 だから、仲間にすればもっとお近づきになれると思ったのに。
 効かないなんて、ズルい!
 私は腐ってるのに。

「ただ、俺のダンジョンに来て欲しいのは、本心だったりするけど」

 と思ったら熱烈アピールされた。
 いや、いきなり岩塩ぶつけられた時はなにこいつ? とか思ったけど。
 すぐに再生したら、色々と諦めたらしい。
 それどころか……

「身体が半分腐ってるのに、再生力だけは結構あるのな? なんで残り半分は治らないの?」
「酷い……生まれつきこの身体だから治った状態がこれなのに。貴方もやっぱり、他の男と一緒なのよ!」

 貴方、人の心が分からないとか言われない?
 私、これがデフォだから回復してもこれなんだけど?
 腐った所が焼き尽くされても、再生したら腐ってるとかそれなんて呪い?
 でも、お陰で本心から誘って貰えた。
 腐ってて良かった……

「腐って無い部分は完璧なのに」
「やめて。余計に傷付く! でも、腐ってるところは変えられるの。半分腐ってたら良いだけだから」

 違った……
 腐ってるのは嫌らしい。
 もしかして、左半分だから嫌なのかな?
 首を傾げられた。
 恥ずかしい。
 そうだよね。
 これじゃ、何も変わって無いもんね。

「ちょっと待って、これなら」

 下半身を腐らせたら、パーッと明るい表情になった。
 やだ、可愛いこの子。

「下半身腐ってるけど」
「肝心なところが駄目だった!」

 酷い! 
 顔を綺麗にした瞬間、かなり下世話な事を考えたらしい。
 いや、私だって憧れの殿方となんて考えて、色々と想像する悶々とした日々を過ごしてるけど。
 半分不感症だから、色々とアレだったり……イヤン!
 でも、だったら表面が腐って無ければ問題無いはず。
 あれやると息苦しいし、胃やら胸やらお腹やら色々と気持ち悪いから嫌なんだけど。

「正直、物凄く痛くて辛いからやりたくないけど、内側だけ腐らせることも」

 おお!
 今度こそ喜んでくれてる。
 これで、私もようやく女になれるのね!
 ゆっくりと彼の元に近づいて、頬に手を当てる。
 息が当たる距離まで近づいて、ドキドキしてくる。
 はあ……カッコいい。

「ちょっと、臭いが」
「酷い……うえええええん! やっぱり、私は一生処女のまま死ねない身体なのよ!」

 息が掛かった瞬間に、レディに言ってはいけない言葉ベスト3の1つをサラッと吐かれた。
 酷い。
 私でも分かってるわよ!
 そこは、言わないお約束でしょう!

「ごめん……本当に綺麗だと思ってるからさ。取りあえず俺のとここないか?」
「こんな、私でも誘ってくれるの?」
「ああ、身体の事は後で考えたらいいからさ」

 ああ、でも本当に綺麗だと思ってくれてるみたい。
 なんか、私の身体をどうにかしてくれることに妙にやる気を感じる。
 その後、私をどうにかすることに対しても、一部に妙にやる気を感じる。
 イヤン!

「貴方……優しいのね」
「ああ……相手が美人の時だけだけど」
「私の事、綺麗って言ってくれるんだ」

 この姿を見て、こんなに褒められたのって初めて。
 嬉しい。
 物凄く嬉しい。
 ブラムス?
 あんな、年齢不詳の小心者のおっさんなんてもうどうでもいいや。
 結局、私に食事と寝床を提供するくらいしか能無いし。

「ついて行っても良いかな?」
「も……勿論!」

 そこは即答して欲しかったかな?
 でも、良いわ。
 これから、徐々に慣れていったらいいわよ。

 色々と考えてくれてるらしい。
 主に、表面と下半身の事を……
 あと息の事とか。
 腸が腐ったらおならが?
 腸が動いてないならガスも出ないし。
 というか、私はおならをしません!
 女性に何てことを聞くのですか?
 全く……可愛い方。

「ヘルっていう名前なんだ。じゃあ、宜しくねヘルちゃん」
「はいっ! ご主人様!」

 私はヘル。
 でも彼は私の事を「ヘルチャン」と呼んだ。
 これって、名付けって事よね?
 受け入れるわ、その名前。
 だから、これで主従関係はバッチリよね?
 もう離さないんだから。
 ウフフ。
 私はヘルチャン。
 ヨシキの従魔筆頭よ!

 戻ったらすでに、フェンリルと、スレイプニルが従魔だった。
 フェンリル兄さんのコピーらしい。
 しかも女。
 姪っ子ね。
 スレイプニルは本物だった。
 異父姉弟?
 私の父は彼の母。
 異母姉弟?
 でも、彼の母は私の父。
 この場合、どうなるんだろう?
 ややこしい。
 本当に、あのクソ親父の見境の無さは呆れる。
 
 あと、ヨルムンガルド兄さんも居た。
 何してるの?
 えっ? 主不在のダンジョン守ってる?
 私のダーリンがここのマスターなんだけど?
 知らない?
 知ってるけど、マスター登録が終わって無い?
 ふーん……絶対勝てないと思うけど?
 会いに来てもらえないから、それすらも試せない?
 そう……今度、ダーリンに伝えとくね。
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