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⑩ アリアの行き当たりばったり大作戦
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さて、今から私が考えなくてはいけないことはふたつ。どうやって王家の婚約発表パーティーに忍び込むか。どうやってゾーエの口からみんなに真実を白状させるか。
白状、ねぇ……。そんな素直に「私が噂をでっちあげました」なんて言うわけないんだから、仕向けなくちゃいけないの。あの、エルネスト様に見せたような裏の顔を大衆に見せるように……。
魔女は言った。私が付け込むとしたら、彼女が美貌の代わりに魔女に差し出した『何か』……きっと何かが欠落している。
うーん……あの性格、何もかもが欠落していませんか!? 人間として大事な何かが欠落している!
そうよ、それを見せつければいい。あんな人間に王妃にでもなられたら、市民革命が起きてしまうわ。
彼女の本性を……どうやって? 人が周りにいることを気付かせないところで、なんとか彼女を煽って……。
ああでも、その場は王家主催のパーティー会場、完全にアウェイだわ。
「考えているだけでも煮詰まるわね。近くの森に散歩でも行こうかな」
その時、私の目に入ってきたのは、机の上に置いていた魔女からの借り物、貝殻。これ、魔具らしいのだけど何に使うんだろう。耳に当てるとやっぱり波の音が聞こえてきて、普通の貝殻のように思える。
散歩に持っていって、森の中でも波の音がするか試してみよう。森の中なら聴こえる音が、木の葉ずれの音や小鳥のさえずりに変わったりするのかしら。
**
「ふぅ。森の中のお散歩は気持ちいいわ~~。ん?」
しまった。ポシェットに穴が空いていて、貝殻を落としてしまった。レンタル品だから返さなきゃいけないのに!
私は慌てて来た道を戻り探した。
「王様の耳はロバの耳ィ――! 王様の耳はロバの耳ィィィ――!」
え? なんだろう響くようなこの声は。私はこの妙な声のする方に駆けていった。
「この辺から聴こえてきたはず……」
王様の耳はロバの耳ィ――!
「あれ、地面から聴こえた?」
下を見ながらうろうろすると。
「その辺……。あっ! 貝殻!」
ここで落としてたのか。
「でも。今この貝殻から声が……」
王様の耳はァ――。
この時、私の手の上の貝殻からそんな声が聴こえたのだ。
「ええ? どういうこと?」
周囲を見回し、小道を見つけたのでそこを行ったら、湖のほとりに。
「王様の耳はロバの耳――!!」
今度はそのまま肉声で聴こえた。その叫び声の主をぼーっと見つめてみる。
「あっ、人がいましたか! うるさくしてすみません」
「いいえ。こんなところで何をしているの?」
「発声練習です! 僕、劇団員なので!」
「へぇ」
ちなみに王様の耳は普通の耳でした。見たことがあります。
私はそっと貝殻を近くに置き、彼に頼んだ。
「もうしばらく叫んでいてくれないかしら。私ちょっと近くをランニングするので」
「ええ。構いませんが。ロバ耳の発声練習がランニングの応援になるんですか?」
「うん、なるなる」
適当なこと言った。
そして私は走ってその場を離れてみたのだが、やっぱり響く声が聞こえてくる。あの貝殻には音声を響かせて、増幅する効力があるらしい。これは作戦に使える気がする!
自宅に帰った。更なる計画を練る。
「それでね、鏡、聞いてる?」
『聞いてます』
「この貝殻を彼女との会話に仕込んでおけば、大勢に聞かせることができると思うの。でもどうやってあの子に喋らせるか、よね。私が問い詰めたところで、“何のことかしら~?”で終わりそう。それどころか、“お姉様、私のことを疑うなんて、悪魔ですわ!”って返り討ちにされそう」
『煽り役を他の人に任せてみるのはどうです?』
「そんな業の深いこと頼める人いないわよ。ちゃんと自分でやらなきゃ……。でもやっぱり私じゃ、立場弱くて迫力に欠けるから。うーん、誰か圧力のある人を眠らせて、その人の声を私が担当するとか!」
『王太子かエルネスト様あたりを腹話術人形として使うということですね?』
「そうね、エルネスト様にあれだけべらべらと喋ったんだもの。あの子のプライドを刺激する男性がいいわね。……って、男性の声を腹話術できるわけないでしょう!」
『声といえば、そういうのを集めている人がいましたね……』
「? ……人のいろんなものを収集している海の魔女!」
『相談に行ってきては?』
なんかまた代償よこせって言われるだろうけど、聞くだけ聞いてみるか……。
鏡がまた海の屋敷に送ってくれた。
「は? 他人の声が欲しい?」
「平気で人の声を奪ってコレクションしてるのでしょう? ちょっと男性の声、貸してくれないかしら」
「代償をよこせ」
やっぱり──!
「代償って」
「お前の声と交換だ」
「それはダメ!」
「なら無理な相談だな」
そう言って魔女は私から背を向け、中断させていた製薬を始めた。取りつく島もない。
その時、少し部屋を見まわした私に、棚に置かれる、ふたのない小箱が目に入った。
あの小箱から先っぽが顔出している白い棒は……。
私はそれを、魔女の目を盗んでこっそりポシェットに詰め込んだ。
「じゃあ今回は諦めて帰るわ。玄関からおいとましたら海底だから、私、溺れてしまうのだけど」
魔女はめんどくさそうに、私を振り向いた。そして彼女が指をはじくと、私は唐突に現れた弾ける水球の圧力に押し込められ、気付くと自室に戻っていた。
『声は手に入れられましたか?』
「ふふ、くすねてきちゃった」
『貴族のお嬢様が盗人に……。で、何を?』
「これよこれ」
ポシェットから小箱を取り出し、鏡に見せつける。
『何か入ってますね。細い円柱の……小さい棒?』
「じゃ――ん! 魔術のかけられたチョークよ!」
『? 黒板に何か書くのですか?』
「何言ってるの。魔法のチョークといえば、言わずと知れた便利アイテム! 食べたら声が変わるの!」
『食べる……んですか?』
「物語で読んだんだ。狼はこれでお母さんヤギの声に変えて、子ヤギたちを騙して襲撃したのよ。ものすごい効果でしょ!」
『もう1回聞きますが、食べるんですか?』
「ん? ああ大丈夫よ、これ炭酸カルシウムだから!」
『…………』
貝殻とチョークを持ってパーティーに潜入よ! でもどうやって? 私は招待客じゃないわけで……。
翌日、私は朝からひたすら考えていた。
「ああ、もう夕焼けがまぶしい……。カラスの鳴き声が聞こえるわ……」
潜入方法かぁ、鏡に相談しても、これといったアイデアを出してくれないし。
『まる一日、絨毯の上でゴロゴロしているだけで過ぎてしまいましたね』
「ちゃんと考えていたのよ……。でもこの絨毯、肌触りがよくてぇ。ゴロゴロしてると気持ちいいのよぉ……」
私は絨毯にくるまって更にゴロゴロした。
『海苔巻きみたいになってますよ……』
「なにそれ??」
『海苔巻きがしゃべってる……』
「あ!」
『どうかしましたか?』
「これだ! これ!! 伝記で読んだことある!」
『海苔巻きがしゃべりながら跳ねてる……』
「こうやって、私が隠れたこの絨毯をパーティー会場に送り付けて! 誰かの注文品ですって言ったら会場内に運び込まれるから!」
名付けて、“古代の国の美女が敵国の将に会いに行くとき使ったのと同じ大作戦”よ! これでこっそり忍び込んじゃうんだから!
白状、ねぇ……。そんな素直に「私が噂をでっちあげました」なんて言うわけないんだから、仕向けなくちゃいけないの。あの、エルネスト様に見せたような裏の顔を大衆に見せるように……。
魔女は言った。私が付け込むとしたら、彼女が美貌の代わりに魔女に差し出した『何か』……きっと何かが欠落している。
うーん……あの性格、何もかもが欠落していませんか!? 人間として大事な何かが欠落している!
そうよ、それを見せつければいい。あんな人間に王妃にでもなられたら、市民革命が起きてしまうわ。
彼女の本性を……どうやって? 人が周りにいることを気付かせないところで、なんとか彼女を煽って……。
ああでも、その場は王家主催のパーティー会場、完全にアウェイだわ。
「考えているだけでも煮詰まるわね。近くの森に散歩でも行こうかな」
その時、私の目に入ってきたのは、机の上に置いていた魔女からの借り物、貝殻。これ、魔具らしいのだけど何に使うんだろう。耳に当てるとやっぱり波の音が聞こえてきて、普通の貝殻のように思える。
散歩に持っていって、森の中でも波の音がするか試してみよう。森の中なら聴こえる音が、木の葉ずれの音や小鳥のさえずりに変わったりするのかしら。
**
「ふぅ。森の中のお散歩は気持ちいいわ~~。ん?」
しまった。ポシェットに穴が空いていて、貝殻を落としてしまった。レンタル品だから返さなきゃいけないのに!
私は慌てて来た道を戻り探した。
「王様の耳はロバの耳ィ――! 王様の耳はロバの耳ィィィ――!」
え? なんだろう響くようなこの声は。私はこの妙な声のする方に駆けていった。
「この辺から聴こえてきたはず……」
王様の耳はロバの耳ィ――!
「あれ、地面から聴こえた?」
下を見ながらうろうろすると。
「その辺……。あっ! 貝殻!」
ここで落としてたのか。
「でも。今この貝殻から声が……」
王様の耳はァ――。
この時、私の手の上の貝殻からそんな声が聴こえたのだ。
「ええ? どういうこと?」
周囲を見回し、小道を見つけたのでそこを行ったら、湖のほとりに。
「王様の耳はロバの耳――!!」
今度はそのまま肉声で聴こえた。その叫び声の主をぼーっと見つめてみる。
「あっ、人がいましたか! うるさくしてすみません」
「いいえ。こんなところで何をしているの?」
「発声練習です! 僕、劇団員なので!」
「へぇ」
ちなみに王様の耳は普通の耳でした。見たことがあります。
私はそっと貝殻を近くに置き、彼に頼んだ。
「もうしばらく叫んでいてくれないかしら。私ちょっと近くをランニングするので」
「ええ。構いませんが。ロバ耳の発声練習がランニングの応援になるんですか?」
「うん、なるなる」
適当なこと言った。
そして私は走ってその場を離れてみたのだが、やっぱり響く声が聞こえてくる。あの貝殻には音声を響かせて、増幅する効力があるらしい。これは作戦に使える気がする!
自宅に帰った。更なる計画を練る。
「それでね、鏡、聞いてる?」
『聞いてます』
「この貝殻を彼女との会話に仕込んでおけば、大勢に聞かせることができると思うの。でもどうやってあの子に喋らせるか、よね。私が問い詰めたところで、“何のことかしら~?”で終わりそう。それどころか、“お姉様、私のことを疑うなんて、悪魔ですわ!”って返り討ちにされそう」
『煽り役を他の人に任せてみるのはどうです?』
「そんな業の深いこと頼める人いないわよ。ちゃんと自分でやらなきゃ……。でもやっぱり私じゃ、立場弱くて迫力に欠けるから。うーん、誰か圧力のある人を眠らせて、その人の声を私が担当するとか!」
『王太子かエルネスト様あたりを腹話術人形として使うということですね?』
「そうね、エルネスト様にあれだけべらべらと喋ったんだもの。あの子のプライドを刺激する男性がいいわね。……って、男性の声を腹話術できるわけないでしょう!」
『声といえば、そういうのを集めている人がいましたね……』
「? ……人のいろんなものを収集している海の魔女!」
『相談に行ってきては?』
なんかまた代償よこせって言われるだろうけど、聞くだけ聞いてみるか……。
鏡がまた海の屋敷に送ってくれた。
「は? 他人の声が欲しい?」
「平気で人の声を奪ってコレクションしてるのでしょう? ちょっと男性の声、貸してくれないかしら」
「代償をよこせ」
やっぱり──!
「代償って」
「お前の声と交換だ」
「それはダメ!」
「なら無理な相談だな」
そう言って魔女は私から背を向け、中断させていた製薬を始めた。取りつく島もない。
その時、少し部屋を見まわした私に、棚に置かれる、ふたのない小箱が目に入った。
あの小箱から先っぽが顔出している白い棒は……。
私はそれを、魔女の目を盗んでこっそりポシェットに詰め込んだ。
「じゃあ今回は諦めて帰るわ。玄関からおいとましたら海底だから、私、溺れてしまうのだけど」
魔女はめんどくさそうに、私を振り向いた。そして彼女が指をはじくと、私は唐突に現れた弾ける水球の圧力に押し込められ、気付くと自室に戻っていた。
『声は手に入れられましたか?』
「ふふ、くすねてきちゃった」
『貴族のお嬢様が盗人に……。で、何を?』
「これよこれ」
ポシェットから小箱を取り出し、鏡に見せつける。
『何か入ってますね。細い円柱の……小さい棒?』
「じゃ――ん! 魔術のかけられたチョークよ!」
『? 黒板に何か書くのですか?』
「何言ってるの。魔法のチョークといえば、言わずと知れた便利アイテム! 食べたら声が変わるの!」
『食べる……んですか?』
「物語で読んだんだ。狼はこれでお母さんヤギの声に変えて、子ヤギたちを騙して襲撃したのよ。ものすごい効果でしょ!」
『もう1回聞きますが、食べるんですか?』
「ん? ああ大丈夫よ、これ炭酸カルシウムだから!」
『…………』
貝殻とチョークを持ってパーティーに潜入よ! でもどうやって? 私は招待客じゃないわけで……。
翌日、私は朝からひたすら考えていた。
「ああ、もう夕焼けがまぶしい……。カラスの鳴き声が聞こえるわ……」
潜入方法かぁ、鏡に相談しても、これといったアイデアを出してくれないし。
『まる一日、絨毯の上でゴロゴロしているだけで過ぎてしまいましたね』
「ちゃんと考えていたのよ……。でもこの絨毯、肌触りがよくてぇ。ゴロゴロしてると気持ちいいのよぉ……」
私は絨毯にくるまって更にゴロゴロした。
『海苔巻きみたいになってますよ……』
「なにそれ??」
『海苔巻きがしゃべってる……』
「あ!」
『どうかしましたか?』
「これだ! これ!! 伝記で読んだことある!」
『海苔巻きがしゃべりながら跳ねてる……』
「こうやって、私が隠れたこの絨毯をパーティー会場に送り付けて! 誰かの注文品ですって言ったら会場内に運び込まれるから!」
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