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第十一章 恋心
⑤ 人魚の肉食べると不老不死になれるんだって!
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翌日の昼間、アオイがナツヒのところに食事を持ってきた。
「昨夜は本当にお騒がせいたしました」
「いや、いいって」
「確かに陰を見たのですが……今の私の寝室には、円の木板を掲げていないからでしょうか。かつての王の、祟りなのかも……」
言われてみれば、ナツヒの客室にはそれがあった。
「ああ、狼藉者が悪霊だとしたら俺の出る幕ではないが。生きてる奴ならなんとかするから」
「ナツヒ様はお客さまですのに……。ありがとうございます、あなたは親切ですね」
彼としてはそう言われて悪い気がしない。普段仕事でそれほど礼を言われることもないのだ。
「お礼といってはなんですが、良ければ私と交わってみませんか?」
「……は?」
いったん静かな空間となった。
「あなたのような方の力になれるものならと、日ごろから思っておりましたので」
「……??」
ナツヒは幻聴かなと、耳をほじった。すると彼女が顔の前で口を突き出してきたので、大慌てで後退りする。
「いっ、いや、なんでそうなる!?」
「何か不都合でも?」
「不都合とか不都合じゃないとか、そういう問題じゃないだろっ」
そんな彼の隣に今度は座り込んで、彼女は耳元で囁く。
「愛しいお人がいるのでしょう?」
ナツヒはまったく意味が分からず、ずりずりと後退りを続けるだけだ。しかし彼女にしてみたら、なぜ男である彼が自分を避けるのか、といったふう。
そこで再度、彼女が彼に手を差し出した時、近くで甲高い声が上がった。
「だめっ! だめですわ! ナツヒ様はっ」
シュイが飛び込んできた。そしてアオイから隠すように、がしっとナツヒにしがみつく。
「でも、私を抱くことは、彼のためになりますよ?」
シュイも彼女が何を言っているのかさっぱり分からなくて、唖然とした。が。
「わ、私もそういうことでしたら、自信のある方ですけれど!」
このように収集が付かなくなった。少なくともナツヒにはどうにかできそうもない。
「ところで、ナツヒ様」
シュイはナツヒに言いたいことがあったのだった。
「今、私がこちらへ向かってまいりました時、ここから離れて行く人影が……。どなたかがここを覗いていたのではないかしら?」
「ん? そうか、気を付ける」
きっとその不審な者が側にいた時、ナツヒはそれどころではなかっただろう。
そしてまたこの3人の問答に戻る。
「とにかくだめですわっ。ナツヒ様は一度抱いたら情が湧きそうですし」
「情なんて湧かなくても構いませんよ?」
またも彼女は涼しい顔して言うので、ふたり揃って後退りしてしまう。
「あなたそんなに男性が恋しいなら、王宮には他にいくらでもいるではありませんか!」
「男性が恋しいのではないです。恋しいのは、ひとりだけです……」
そこまでは面の様に変わらぬ表情でいた彼女が、今度はほろほろと泣き出した。ナツヒもシュイも困り果て。
「えっと、いったいどういうことだ……?」
ナツヒは普段なら首を突っ込むようなことはしないのだが。ここにユウナギがいたら事情を聞くだろうなと、またも思い出してしまったのだった。彼女のことはできたら思い出したくない彼だが、このような旅先での経験があらゆる状況で蘇ってしまう。彼女の表情、彼女の言いようが、嫌というほど。
「私はもうかれこれ、100年ほど生きています……」
「「!!」」
彼女の語りはとても信じられようのない、まかふしぎな話だった。
「私は物心ついた頃、小さな漁村にいました。親の顔は知らずに。それから誰かが育ててくれていたと思います……」
年ごろになった彼女は同じ村の青年の妻となり、ごく普通の暮らしをしていた。それから十数年が過ぎた頃、村人らは気が付いた、この夫婦が十数年前とまったく代り映えしないことに。つまり夫婦は長い間、歳をとっていなかったのだ。
「二十年たつと、村の人々に私たちは気味悪がられ、交流は最低限となりました。そして更に数年たった頃……」
とうとう村人らは夫婦が悪いものに憑りつかれた化け物なのだと、刃を向けてきた。夫は殺され、彼女は命からがら逃げおおせた。
「私はどうしてそんなことになったのか分からず……ただ逃げて逃げて、そんな中、知り合った人とまた添うようになりました」
そしてその村でも同じようなことになる。彼女は思い至った。
「私自身が本当に化け物なのではと。そうした頃、仙人を自称する老人と遭いました。彼は私を不老不死の海の怪物……“人魚”だと言いました。そして人魚の肉を食らった者も同じく不老不死になると。それはつまり、私と番った人は私と同じ化け物となる……。それを夫に話したら、彼は悲観して共に死のうと言い出しました」
「死ねはするのか」
「最初の夫は殺されたと話しましたよ。命を無理に終わらせることは可能なのです。ただ歳を取らない、そういうことです」
「そんなこと、本当にありえるのです?」
「信じるかどうかは、お任せします……」
そして彼女はふたりめの夫と海で心中を試みた。
「私は気付いたらこの王宮にいました。流され着いて、死ねなかったようです。荒れ狂う海を、私は泳いでしまったのでしょう」
そこで現在の王が彼女の身柄を引き取った。これが7年前の出来事。
「あの方はそれからずっと私を大事にしてくださいました。ここの言葉も、すべてあの方から習いましたし……」
そして彼は齢17のころ今の妃を娶ったのだが、それと同時に彼女を二の妻に迎えたがった。
「心は私のことを正妃にしたいのだとおっしゃって……。もちろんそういうわけにもいきません。それでも私は、ものすごく嬉しかったのです」
「正妃も何も、妾にすらなれるわけなかった、ということですわね?」
「そう、愛しい人まで化け物になってしまう。こんな事情も話していません。なので彼は拒まれたと傷付いたようです、でも無理強いはしない立派な方です」
彼女は心から王を慕っているようだ。彼について話すたび表情が華やぐ。ナツヒにはそんな彼女が、少しユウナギのように見えてきた。恋をしても結ばれることのない、そんな星の下に生まれ孤独を抱える少女を、助けてあげられたらという気持ちにはなるが、己はただの凡人である。
「それでは、ナツヒ様を誘惑していたのは……!」
「ですから不老になれば、きっと大事な方より長く生きることができますよ。その方を見送ってから、命を断つのも自由です」
「大事な方?」
ナツヒは慌ててアオイの口を塞いだ。シュイはそんな彼を少しの間、睨んだのだが。
「不老不死なんて、それを求めてやまない人はこの世に山ほどいそうですけど。私ももう7年ほど若い時点で、不老になれたならと思いますわ」
「そうですか? 生とは限りあるから、素晴らしいのではないですか?」
「そんなこと考えたこともないけれど……」
口ごもったシュイを放っておき、アオイはナツヒに向かって立ち上がった。
「では、私は下がりますが。もしお心が変わりましたら、いつでもお言いつけください」
そして行ってしまった。
「ナツヒ様、彼女を抱いたりしませんわよね?」
「そんなの怖すぎる」
正直だ。
「……大事な方とは?」
「そんなこと誰にも一言も言ってない」
それも嘘ではない。
「ユウナギ様のために、不老の身体を手に入れたいのですか?」
「ないないないない!」
不老に関してはそうかもしれないが、彼が事あるごとに彼女のことを考えているのは、シュイにも分かっていた。
「あなた様がどれほどに思って尽くしても、あの方はどうせ気にも留められないでしょう。国の女王は神の使いですもの。人に崇められるのが至極当然ですし、きっと見えている世の中も違いますわ。本当に、不毛です」
「別に、気に留められたくて何かしてるわけじゃねえよ……」
ナツヒは目を逸らして、こう独り言ちた。
♡- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -ഒ˖°
「人魚の肉を食べると不老不死になれる」というのは本当の伝承です。(本当、とはいったい…)
そんな伝承聞いたことない、という方はぜひ、昔話『八百比丘尼』を調べてみてくださいませ。
今回の章ゲスト、人魚本人!で男を八百比丘尼にしてしまう~。というハイブリットな設定です。
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「いや、いいって」
「確かに陰を見たのですが……今の私の寝室には、円の木板を掲げていないからでしょうか。かつての王の、祟りなのかも……」
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「……??」
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「いっ、いや、なんでそうなる!?」
「何か不都合でも?」
「不都合とか不都合じゃないとか、そういう問題じゃないだろっ」
そんな彼の隣に今度は座り込んで、彼女は耳元で囁く。
「愛しいお人がいるのでしょう?」
ナツヒはまったく意味が分からず、ずりずりと後退りを続けるだけだ。しかし彼女にしてみたら、なぜ男である彼が自分を避けるのか、といったふう。
そこで再度、彼女が彼に手を差し出した時、近くで甲高い声が上がった。
「だめっ! だめですわ! ナツヒ様はっ」
シュイが飛び込んできた。そしてアオイから隠すように、がしっとナツヒにしがみつく。
「でも、私を抱くことは、彼のためになりますよ?」
シュイも彼女が何を言っているのかさっぱり分からなくて、唖然とした。が。
「わ、私もそういうことでしたら、自信のある方ですけれど!」
このように収集が付かなくなった。少なくともナツヒにはどうにかできそうもない。
「ところで、ナツヒ様」
シュイはナツヒに言いたいことがあったのだった。
「今、私がこちらへ向かってまいりました時、ここから離れて行く人影が……。どなたかがここを覗いていたのではないかしら?」
「ん? そうか、気を付ける」
きっとその不審な者が側にいた時、ナツヒはそれどころではなかっただろう。
そしてまたこの3人の問答に戻る。
「とにかくだめですわっ。ナツヒ様は一度抱いたら情が湧きそうですし」
「情なんて湧かなくても構いませんよ?」
またも彼女は涼しい顔して言うので、ふたり揃って後退りしてしまう。
「あなたそんなに男性が恋しいなら、王宮には他にいくらでもいるではありませんか!」
「男性が恋しいのではないです。恋しいのは、ひとりだけです……」
そこまでは面の様に変わらぬ表情でいた彼女が、今度はほろほろと泣き出した。ナツヒもシュイも困り果て。
「えっと、いったいどういうことだ……?」
ナツヒは普段なら首を突っ込むようなことはしないのだが。ここにユウナギがいたら事情を聞くだろうなと、またも思い出してしまったのだった。彼女のことはできたら思い出したくない彼だが、このような旅先での経験があらゆる状況で蘇ってしまう。彼女の表情、彼女の言いようが、嫌というほど。
「私はもうかれこれ、100年ほど生きています……」
「「!!」」
彼女の語りはとても信じられようのない、まかふしぎな話だった。
「私は物心ついた頃、小さな漁村にいました。親の顔は知らずに。それから誰かが育ててくれていたと思います……」
年ごろになった彼女は同じ村の青年の妻となり、ごく普通の暮らしをしていた。それから十数年が過ぎた頃、村人らは気が付いた、この夫婦が十数年前とまったく代り映えしないことに。つまり夫婦は長い間、歳をとっていなかったのだ。
「二十年たつと、村の人々に私たちは気味悪がられ、交流は最低限となりました。そして更に数年たった頃……」
とうとう村人らは夫婦が悪いものに憑りつかれた化け物なのだと、刃を向けてきた。夫は殺され、彼女は命からがら逃げおおせた。
「私はどうしてそんなことになったのか分からず……ただ逃げて逃げて、そんな中、知り合った人とまた添うようになりました」
そしてその村でも同じようなことになる。彼女は思い至った。
「私自身が本当に化け物なのではと。そうした頃、仙人を自称する老人と遭いました。彼は私を不老不死の海の怪物……“人魚”だと言いました。そして人魚の肉を食らった者も同じく不老不死になると。それはつまり、私と番った人は私と同じ化け物となる……。それを夫に話したら、彼は悲観して共に死のうと言い出しました」
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「最初の夫は殺されたと話しましたよ。命を無理に終わらせることは可能なのです。ただ歳を取らない、そういうことです」
「そんなこと、本当にありえるのです?」
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そして彼女はふたりめの夫と海で心中を試みた。
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そこで現在の王が彼女の身柄を引き取った。これが7年前の出来事。
「あの方はそれからずっと私を大事にしてくださいました。ここの言葉も、すべてあの方から習いましたし……」
そして彼は齢17のころ今の妃を娶ったのだが、それと同時に彼女を二の妻に迎えたがった。
「心は私のことを正妃にしたいのだとおっしゃって……。もちろんそういうわけにもいきません。それでも私は、ものすごく嬉しかったのです」
「正妃も何も、妾にすらなれるわけなかった、ということですわね?」
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彼女は心から王を慕っているようだ。彼について話すたび表情が華やぐ。ナツヒにはそんな彼女が、少しユウナギのように見えてきた。恋をしても結ばれることのない、そんな星の下に生まれ孤独を抱える少女を、助けてあげられたらという気持ちにはなるが、己はただの凡人である。
「それでは、ナツヒ様を誘惑していたのは……!」
「ですから不老になれば、きっと大事な方より長く生きることができますよ。その方を見送ってから、命を断つのも自由です」
「大事な方?」
ナツヒは慌ててアオイの口を塞いだ。シュイはそんな彼を少しの間、睨んだのだが。
「不老不死なんて、それを求めてやまない人はこの世に山ほどいそうですけど。私ももう7年ほど若い時点で、不老になれたならと思いますわ」
「そうですか? 生とは限りあるから、素晴らしいのではないですか?」
「そんなこと考えたこともないけれど……」
口ごもったシュイを放っておき、アオイはナツヒに向かって立ち上がった。
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そして行ってしまった。
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「そんなの怖すぎる」
正直だ。
「……大事な方とは?」
「そんなこと誰にも一言も言ってない」
それも嘘ではない。
「ユウナギ様のために、不老の身体を手に入れたいのですか?」
「ないないないない!」
不老に関してはそうかもしれないが、彼が事あるごとに彼女のことを考えているのは、シュイにも分かっていた。
「あなた様がどれほどに思って尽くしても、あの方はどうせ気にも留められないでしょう。国の女王は神の使いですもの。人に崇められるのが至極当然ですし、きっと見えている世の中も違いますわ。本当に、不毛です」
「別に、気に留められたくて何かしてるわけじゃねえよ……」
ナツヒは目を逸らして、こう独り言ちた。
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「人魚の肉を食べると不老不死になれる」というのは本当の伝承です。(本当、とはいったい…)
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