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第六章 あなたを落としたい
⑩ 16年ぶりの再会
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それほど日も跨がない頃、南西の国の先代王をもてなすための宴にて、歌劇団の舞台が催されることになった。
特設舞台が中央に設置され、最前列中央に王、その隣には丞相。
ユウナギは観客席の右隣に立つやぐらに、トバリと共に席を取った。ナツヒは舞台袖で、本日も警備担当だとか。
大勢の娘たちが歌い舞い、華やかな演目が続いた。盲目の王もご満悦だ。
しばらくして舞台中央に、満を持しての主役の歌姫登場である。その優美な見目、佇まいに、多くの観客は彼女が現れただけで釘付けになった。
彼女が歌い出しその物語が紡がれると、次の瞬間、それまで耳より存分に楽しんでいた王の目から、はらはらと涙がこぼれ落ちる。
そして感極まったか、彼は立ち上がり、
「ホウセンカ!!」
と叫んだのだった。
「……!」
彼女は歌と舞いを止め、その場で立ち尽くす。がやがやと客席はざわめき、楽師の奏でる曲も追って止まる。
歌姫は客席中心の王に向かい歩み出し、彼の目の前、舞台の縁にて立ち止まった。
「あなたは……」
「あなたの背には、蝶の模様がありませんか?」
涙を流しながら王は尋ねた。
すると彼女はくるっと客席に背を向け、気風良く上半身の衣装をすべて脱ぎ捨てた。したらばその背中には、まるで羽ばたく蝶のような、火傷の跡が刻まれていたのだった。
彼女は右肩から振り返って、声を張り上げる。
「あります!!」
その時の彼女の笑顔は、客席がわっと沸き立つほどに可愛らしく、晴れやかなものであった。
「おお……」
老王は喜びで胸をふるわせる。そんな彼を、歌姫は舞台から駆け降り、包み込むように抱きしめた。
「あなたはただの一度も、私を脱がしておりませんのに、どうしてこの印のことをご存じですの? 私がとうの昔に忘れてしまった、己が名前すらも」
彼はそれ以上何も口にせず、ただ彼女を抱きしめ涙を流し続けた。
それを遠目に眺め、ユウナギももらい泣きをする。
「良かった……。再び会えて、本当に良かった」
その涙を、トバリが指で優しく拭っていたのだった。
また幾日かの後、南西の国の先代王は、現在実権を握るは彼の息子であるが、この国との関係の向上に尽力すると約束し、隊に見送られ帰っていった。
にも関わらず、件の歌姫は相変わらずここにいて、ナツヒに身受けを求める日々である。
「ホウセンカ! 団長が探していたぞ」
中央の片隅で遊ぶ子どもたちの面倒をみていた彼女に、ナツヒは先ほど見かけた団長の様子を伝えてやった。
「南に帰る準備をしろと言われるだけですわ。でも私は帰りたくないのです。中央はあんな田舎と比べたら面白いもの。だからナツヒ様、今すぐ私を引き取って」
「あのなぁ。大体お前、なんで団じゃなくて先代王に付いて帰らなかったんだ? 姫だろう? 望みの良い暮らしが待ってるじゃねえか」
「私に焼き印を付けた妃が生きている間は、帰りたくないです」
「ああ……」
「それにただの良い暮らしじゃなくて、あなた様の妻となった上で、良い暮らしがしたいの」
「意味分かんねえ」
「年増はだめですか?」
「どうでもいい」
そこにユウナギがやってきた。散歩の途中のようだ。
「あ! シュイ、団長が帰る準備しろってみんなに言ってたよ~~」
駆け寄るユウナギを前に、ナツヒの腕にべたりとくっつき彼女は答える。
「私、ナツヒ様の妻になって、ずっとこの辺りで暮らしたいのです。ユウナギ様、この方を説得してくださいませんか?」
「えっ?」
ふたりは、あれ? 意外に動揺してる? と思った。
「なんでナツヒ?」
ああ、疑問の「えっ?」か、とナツヒの気分は盛り下がる。
「だって、男のいいにおいがするし、こう見えて純情だし、言葉はきついようでその実とても優しいし。それにナツヒ様だけです、私を本当の名で呼んでくださるのは」
「そりゃ、みなは呼び慣れた方で呼んでしまうだけだろ……」
「……ふぅん。いいんじゃないの? なんでかナツヒの妻の座は、まったく空いてるみたいだし」
ユウナギの表情を見たふたりは、やっぱり動揺してたりするのかもと推しはかった。
その時、侍女がユウナギに、トバリからの伝言を持ってきた。
「え? 衣裳の市?」
どうやらこのあいだ出かけられなかった穴埋めに、近場で開かれる、貴人向けの衣裳市への忍びはどうか、と彼が誘いかけているというのだ。
「ぜひ! ぜひ!!」
侍女は早速返事を伝えに戻って行った。うきうきが止まらないユウナギに歌姫は問いかける。
「いいんですの? ユウナギ様」
「ん?」
「男性が女性に衣服を贈るのは、脱がすためですのよ」
「ぬ、脱がっ!?」
彼女はすぐにも真っ赤になった。
「そんな、それは進展しすぎじゃない!? もちろん、全然、いいのだけど……兄様に限ってそんなこと、起こりえるわけないし……」
お得意の、指で土いじくりが始まった。しかしそれもすぐ止め、上を向く。
「でも、そういう妄想をして楽しむことにする!」
前向きになったユウナギは、舞いながらまた屋敷の方へ帰っていった。
「……ナツヒ様、いろいろと不毛ですわよ」
「はぁ? 何が!」
彼女には、ナツヒが不機嫌になっているように見えたのだ。
「まぁ、私も、もう少し歌い手として花開いておきます。次お会いする時にはきっと、妻にしていただきますわ。それはそれとして」
「ん?」
シュイは彼の顔を覗き込む。
「今宵、朝まで、私をお好きにしませんか? もちろん、お代はいただきませんから」
「………………」
「もう!」
まったく意に介さずといった様子で、しかも何か考え事を始めてしまったナツヒに、彼女は更なる闘争心をかき立てられるのだった。
ともあれ、彼女がそのまま立ち去ろうとした時。
「ああ、ホウセンカ。一晩付き合ってくれ。報酬は出すから」
「?」
そして翌日、お騒がせ歌姫は歌劇団のみなと共に、南へと帰って行った。
♡- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -ഒ˖°
第六章、お読みくださいましてありがとうございました。
ナツヒが歌姫を一晩どうお好きにするのかの答え合わせは8章の後半にございます。(一応ヒントは3章ラストページにございます。…ヒントと言えるかなぁ?)
特設舞台が中央に設置され、最前列中央に王、その隣には丞相。
ユウナギは観客席の右隣に立つやぐらに、トバリと共に席を取った。ナツヒは舞台袖で、本日も警備担当だとか。
大勢の娘たちが歌い舞い、華やかな演目が続いた。盲目の王もご満悦だ。
しばらくして舞台中央に、満を持しての主役の歌姫登場である。その優美な見目、佇まいに、多くの観客は彼女が現れただけで釘付けになった。
彼女が歌い出しその物語が紡がれると、次の瞬間、それまで耳より存分に楽しんでいた王の目から、はらはらと涙がこぼれ落ちる。
そして感極まったか、彼は立ち上がり、
「ホウセンカ!!」
と叫んだのだった。
「……!」
彼女は歌と舞いを止め、その場で立ち尽くす。がやがやと客席はざわめき、楽師の奏でる曲も追って止まる。
歌姫は客席中心の王に向かい歩み出し、彼の目の前、舞台の縁にて立ち止まった。
「あなたは……」
「あなたの背には、蝶の模様がありませんか?」
涙を流しながら王は尋ねた。
すると彼女はくるっと客席に背を向け、気風良く上半身の衣装をすべて脱ぎ捨てた。したらばその背中には、まるで羽ばたく蝶のような、火傷の跡が刻まれていたのだった。
彼女は右肩から振り返って、声を張り上げる。
「あります!!」
その時の彼女の笑顔は、客席がわっと沸き立つほどに可愛らしく、晴れやかなものであった。
「おお……」
老王は喜びで胸をふるわせる。そんな彼を、歌姫は舞台から駆け降り、包み込むように抱きしめた。
「あなたはただの一度も、私を脱がしておりませんのに、どうしてこの印のことをご存じですの? 私がとうの昔に忘れてしまった、己が名前すらも」
彼はそれ以上何も口にせず、ただ彼女を抱きしめ涙を流し続けた。
それを遠目に眺め、ユウナギももらい泣きをする。
「良かった……。再び会えて、本当に良かった」
その涙を、トバリが指で優しく拭っていたのだった。
また幾日かの後、南西の国の先代王は、現在実権を握るは彼の息子であるが、この国との関係の向上に尽力すると約束し、隊に見送られ帰っていった。
にも関わらず、件の歌姫は相変わらずここにいて、ナツヒに身受けを求める日々である。
「ホウセンカ! 団長が探していたぞ」
中央の片隅で遊ぶ子どもたちの面倒をみていた彼女に、ナツヒは先ほど見かけた団長の様子を伝えてやった。
「南に帰る準備をしろと言われるだけですわ。でも私は帰りたくないのです。中央はあんな田舎と比べたら面白いもの。だからナツヒ様、今すぐ私を引き取って」
「あのなぁ。大体お前、なんで団じゃなくて先代王に付いて帰らなかったんだ? 姫だろう? 望みの良い暮らしが待ってるじゃねえか」
「私に焼き印を付けた妃が生きている間は、帰りたくないです」
「ああ……」
「それにただの良い暮らしじゃなくて、あなた様の妻となった上で、良い暮らしがしたいの」
「意味分かんねえ」
「年増はだめですか?」
「どうでもいい」
そこにユウナギがやってきた。散歩の途中のようだ。
「あ! シュイ、団長が帰る準備しろってみんなに言ってたよ~~」
駆け寄るユウナギを前に、ナツヒの腕にべたりとくっつき彼女は答える。
「私、ナツヒ様の妻になって、ずっとこの辺りで暮らしたいのです。ユウナギ様、この方を説得してくださいませんか?」
「えっ?」
ふたりは、あれ? 意外に動揺してる? と思った。
「なんでナツヒ?」
ああ、疑問の「えっ?」か、とナツヒの気分は盛り下がる。
「だって、男のいいにおいがするし、こう見えて純情だし、言葉はきついようでその実とても優しいし。それにナツヒ様だけです、私を本当の名で呼んでくださるのは」
「そりゃ、みなは呼び慣れた方で呼んでしまうだけだろ……」
「……ふぅん。いいんじゃないの? なんでかナツヒの妻の座は、まったく空いてるみたいだし」
ユウナギの表情を見たふたりは、やっぱり動揺してたりするのかもと推しはかった。
その時、侍女がユウナギに、トバリからの伝言を持ってきた。
「え? 衣裳の市?」
どうやらこのあいだ出かけられなかった穴埋めに、近場で開かれる、貴人向けの衣裳市への忍びはどうか、と彼が誘いかけているというのだ。
「ぜひ! ぜひ!!」
侍女は早速返事を伝えに戻って行った。うきうきが止まらないユウナギに歌姫は問いかける。
「いいんですの? ユウナギ様」
「ん?」
「男性が女性に衣服を贈るのは、脱がすためですのよ」
「ぬ、脱がっ!?」
彼女はすぐにも真っ赤になった。
「そんな、それは進展しすぎじゃない!? もちろん、全然、いいのだけど……兄様に限ってそんなこと、起こりえるわけないし……」
お得意の、指で土いじくりが始まった。しかしそれもすぐ止め、上を向く。
「でも、そういう妄想をして楽しむことにする!」
前向きになったユウナギは、舞いながらまた屋敷の方へ帰っていった。
「……ナツヒ様、いろいろと不毛ですわよ」
「はぁ? 何が!」
彼女には、ナツヒが不機嫌になっているように見えたのだ。
「まぁ、私も、もう少し歌い手として花開いておきます。次お会いする時にはきっと、妻にしていただきますわ。それはそれとして」
「ん?」
シュイは彼の顔を覗き込む。
「今宵、朝まで、私をお好きにしませんか? もちろん、お代はいただきませんから」
「………………」
「もう!」
まったく意に介さずといった様子で、しかも何か考え事を始めてしまったナツヒに、彼女は更なる闘争心をかき立てられるのだった。
ともあれ、彼女がそのまま立ち去ろうとした時。
「ああ、ホウセンカ。一晩付き合ってくれ。報酬は出すから」
「?」
そして翌日、お騒がせ歌姫は歌劇団のみなと共に、南へと帰って行った。
♡- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -ഒ˖°
第六章、お読みくださいましてありがとうございました。
ナツヒが歌姫を一晩どうお好きにするのかの答え合わせは8章の後半にございます。(一応ヒントは3章ラストページにございます。…ヒントと言えるかなぁ?)
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