86 / 136
本編 リディア編
第八十六話 そして誕生日に!?
しおりを挟む
「結局リディア様に聞くことが出来ないままでしたね」
ディベルゼはいつものように迎えにやって来たシェスレイトの私室で溜め息を吐いた。
「良いんだ。万が一聞けなくとも、私はリディアが好きだ。そのことは変わらない。このまま私はずっとリディアと共にいるのだ」
シェスレイトはディベルゼとギルアディスに言い切った。
その姿にディベルゼとギルアディスは驚き、顔を見合せるとお互いに頬が緩むのだった。
「殿下のお気持ちはよく分かりました。殿下のお心のままに」
ディベルゼもギルアディスも力強く頷いた。
もうシェスレイトは迷わない、きっと大丈夫だ。
この日リディアの誕生パーティーは昼過ぎ夕方近くから行う予定だった。
それまでの時間目一杯に仕事をこなし、その後は全てリディアのために使えるように。
昼まで仕事をこなしたシェスレイトは昼食を取った後、濃紺に金の刺繍の入った正装に身を包み、胸元にはリディアからもらったブローチ、ポケットにはあの指輪を忍ばせる。
指輪の入った箱を握り、緊張と嬉しさを感じる。
リディアにはマニカを通じて呼び出してもらうことになっている。控えの間に着くまではリディアに知られないように。
初めて誰かのために必死に考え悩み、そして少しでも喜んでもらいたいと準備をして来た。そんな自分が恥ずかしくもあり、しかし誰かのために必死になるということがこんなにも嬉しく楽しみなものなのか、とシェスレイトはリディアの喜ぶ姿を想像し微笑んだ。
喜んでくれるだろうか、驚くだろうか、そればかりを考えそわそわしながら準備の指示を出すシェスレイトに、その場にいる者は皆微笑ましく思うのだった。
次第に人数が集まってくると控えの間は少し狭く感じる程になった。薬物研究所と魔獣研究所の人々、騎士団からは非番の者だけ参加。キースは最初から参加するが、仕事のある騎士たちは休憩のときに交代しながら顔を出すということになっていた。
ラニールは次々と料理を作り、料理人たちが控えの間に運び出してくる。
ルシエスやイルグストももうすでにやって来ていた。何やら話しているが、いつの間に仲良くなったのやら。
もうすぐ約束の時間だ。
朝、マニカの第一声で目覚めた。
「おはようございます、お嬢様。お誕生日おめでとうございます」
「おはよう、マニカ。ありがとう」
そう、今日はとうとうその日を迎えた。私の誕生日。
あれから一年が経った。あのリディアから人生を入れ替えて欲しいと懇願された日から一年。
長かったような、あっという間だったような。
色々あった。
好きなことをして過ごそうと思っていたけど、まさかこんなに色々なことをすることになるとはね。
今までのことを思い出してクスッと笑った。
「マニカにお世話してもらうのも今日で最後だね」
「お嬢様……」
マニカは寂しそうな顔をしたが、私はもう心残りはない。皆と別れるのは寂しくて辛いけど、もう覚悟は決めたから。楽しい想い出のまま去りたい。
着替えを終えて朝食を終えると、オルガもやって来る。
「お嬢、おはよう。誕生日おめでとう」
「ありがとう、オルガ」
にこりと笑い合い。マニカも微笑んでいる。
「旦那様と奥様から誕生日のプレゼントが届いていますよ」
「そうなの?」
いくつかの箱があり、開けてみるとティーセットだった。白を基調とし、金の縁取りに小さな花柄のティーセット。
「まあ、可愛らしいティーセット! 珍しいわね! お父様お母様がこんな可愛らしいプレゼントをしてくださるなんて」
「フフ、そうですね」
他にもいくつかのアクセサリーと花が添えられていた。
「さて、今日はせっかくのお誕生日ですし、しっかりと着飾りますよ!」
「え?」
気合いを入れたマニカにお風呂に入れられ、マッサージをされ、身も心も癒されまくり、ぼーっとしている間に昼食を取ったかと思えば、今度はドレスに着替えるように促される。
「え? え? 何でドレス? 別に誰かに会うのでもないし今のままでも……」
「シェスレイト殿下から誕生日プレゼントに届いていますよ」
「え? シェスから?」
「えぇ」
その言葉に驚き、ドレスルームを覗くとそこにはとても美しいドレスが用意されていた。
小さな宝石が散りばめられキラキラとした濃紺の生地に金色の見事な刺繍が施され、さらに流れるように銀色のレースで繊細に飾られた、とても美しいドレス。
それに合わせた金色の宝石が付いた華奢だがとても可憐なネックレスとイヤリング。さらには銀色の靴もあった。
「これをシェスが……?」
「はい」
マニカはにこりと笑い、着替えるよう促した。
化粧を施し、髪の毛はアップにし後れ毛はふわふわと流れるように。耳元では可憐なイヤリングが華やかに揺れる。
「そしてこれは私とオルガからのプレゼントです」
「え? マニカとオルガから?」
マニカはにこりと頷きながら、一つの髪飾りを取り出した。銀の細工に濃紺の花の形があしらわれた宝石。それをアップにした髪に付ける。
全てのセットを終えるとマニカはオルガを呼んだ。
「お嬢、綺麗だ……」
「ありがとう、オルガ、マニカ……」
泣いてしまいそうだった。もう泣かないと決めたのに。
「お嬢様! 駄目です! お化粧が崩れます!」
「!!」
ハッとし、気合いで涙を引っ込めた。その顔を見て、マニカもオルガも盛大に笑った。
「アハハ! お嬢、凄い顔!」
「もう! そんなに笑わないでよ!」
ムッとして見せたが、すぐに三人で顔を見合わせると三人とも再び笑ったのだった。
「二人共本当にありがとう。シェスのドレスと合わせてくれたんだね」
二人共にこりと笑い、それを見て再び嬉しくなった。
「さて、準備も出来たことですし、そろそろ出かけましょう」
「え? どこに? 今日はあれが……」
夜にはあの術を行わなければならない。入れ替わりのためのあの魔術。誕生時間を逃すと再び一年待たなければならなくなる。そうなる訳にはいかない。
しかしマニカは少しの時間だから大丈夫だ、と言い切った。
オルガは少し不思議そうな顔をしたが、そのまま外へと促す。
マニカとオルガに散歩だと促され連れて行かれた先には……。
「控えの間じゃない。ラニールさんにドレスを見せるの?」
「フフ、そうですね。それもあります」
「?」
マニカに先に入るよう促され控えの間に入ると……
「「リディア様!! お誕生日おめでとうございます!!」」
一斉に声が聞こえた。
「え?」
控えの間にはいつも以上に人がいた。普段控えの間では見ない人たちまでいる。
薬物研究所の皆さん、魔獣研究所の皆さん、騎士の皆さん、キース団長にラニールさんと料理人の皆さん、ルーにイル、ディベルゼさんとギル兄もいる。そして……シェス。
「え?」
訳が分からず呆然としてしまった。何? どういうこと? 何でこんなにたくさん皆集まっているの?
固まっているとシェスがこちらに歩いて来た。
「リディ、誕生日おめでとう」
「シェス……、あ、ありがとうございます……、これは一体……」
思考回路が追い付かなかった。
「皆、リディの誕生日を祝おうと集まったのだ」
「私の……誕生日?」
「あぁ」
「私の誕生日のためにわざわざみなさんに声を掛けてくださったのですか?」
「あ、あぁ……」
シェスは恥ずかしそうに顔を赤らめた。しかしいつもとは違い赤い顔のままも、こちらを真っ直ぐに見詰めた。
そんな瞳はとても艶っぽく真っ直ぐに見詰められるとこっちが恥ずかしくなってしまう。
「ありがとうございます!」
嬉しさと恥ずかしさでどうしたら良いか分からなくなるが、シェスの艶っぽい瞳から目を逸らすことは出来なかった。
「そのドレス、とてもよく似合っている」
「あ、シェスが贈ってくださったのですよね、ありがとうございます。シェスもとても素敵です」
シェスは微笑み、頬に手を伸ばすとそっと触れた。ドキッとしそのまま固まっていると、シェスの背後からディベルゼさんの声が響く。
「あー、殿下、周りに大勢いることをお忘れなく」
シェスはハッとした表情になり、さらに一層真っ赤になった。
「す、すまない!」
慌てて手を離したかと思うと横を向いてしまった。
ディベルゼはいつものように迎えにやって来たシェスレイトの私室で溜め息を吐いた。
「良いんだ。万が一聞けなくとも、私はリディアが好きだ。そのことは変わらない。このまま私はずっとリディアと共にいるのだ」
シェスレイトはディベルゼとギルアディスに言い切った。
その姿にディベルゼとギルアディスは驚き、顔を見合せるとお互いに頬が緩むのだった。
「殿下のお気持ちはよく分かりました。殿下のお心のままに」
ディベルゼもギルアディスも力強く頷いた。
もうシェスレイトは迷わない、きっと大丈夫だ。
この日リディアの誕生パーティーは昼過ぎ夕方近くから行う予定だった。
それまでの時間目一杯に仕事をこなし、その後は全てリディアのために使えるように。
昼まで仕事をこなしたシェスレイトは昼食を取った後、濃紺に金の刺繍の入った正装に身を包み、胸元にはリディアからもらったブローチ、ポケットにはあの指輪を忍ばせる。
指輪の入った箱を握り、緊張と嬉しさを感じる。
リディアにはマニカを通じて呼び出してもらうことになっている。控えの間に着くまではリディアに知られないように。
初めて誰かのために必死に考え悩み、そして少しでも喜んでもらいたいと準備をして来た。そんな自分が恥ずかしくもあり、しかし誰かのために必死になるということがこんなにも嬉しく楽しみなものなのか、とシェスレイトはリディアの喜ぶ姿を想像し微笑んだ。
喜んでくれるだろうか、驚くだろうか、そればかりを考えそわそわしながら準備の指示を出すシェスレイトに、その場にいる者は皆微笑ましく思うのだった。
次第に人数が集まってくると控えの間は少し狭く感じる程になった。薬物研究所と魔獣研究所の人々、騎士団からは非番の者だけ参加。キースは最初から参加するが、仕事のある騎士たちは休憩のときに交代しながら顔を出すということになっていた。
ラニールは次々と料理を作り、料理人たちが控えの間に運び出してくる。
ルシエスやイルグストももうすでにやって来ていた。何やら話しているが、いつの間に仲良くなったのやら。
もうすぐ約束の時間だ。
朝、マニカの第一声で目覚めた。
「おはようございます、お嬢様。お誕生日おめでとうございます」
「おはよう、マニカ。ありがとう」
そう、今日はとうとうその日を迎えた。私の誕生日。
あれから一年が経った。あのリディアから人生を入れ替えて欲しいと懇願された日から一年。
長かったような、あっという間だったような。
色々あった。
好きなことをして過ごそうと思っていたけど、まさかこんなに色々なことをすることになるとはね。
今までのことを思い出してクスッと笑った。
「マニカにお世話してもらうのも今日で最後だね」
「お嬢様……」
マニカは寂しそうな顔をしたが、私はもう心残りはない。皆と別れるのは寂しくて辛いけど、もう覚悟は決めたから。楽しい想い出のまま去りたい。
着替えを終えて朝食を終えると、オルガもやって来る。
「お嬢、おはよう。誕生日おめでとう」
「ありがとう、オルガ」
にこりと笑い合い。マニカも微笑んでいる。
「旦那様と奥様から誕生日のプレゼントが届いていますよ」
「そうなの?」
いくつかの箱があり、開けてみるとティーセットだった。白を基調とし、金の縁取りに小さな花柄のティーセット。
「まあ、可愛らしいティーセット! 珍しいわね! お父様お母様がこんな可愛らしいプレゼントをしてくださるなんて」
「フフ、そうですね」
他にもいくつかのアクセサリーと花が添えられていた。
「さて、今日はせっかくのお誕生日ですし、しっかりと着飾りますよ!」
「え?」
気合いを入れたマニカにお風呂に入れられ、マッサージをされ、身も心も癒されまくり、ぼーっとしている間に昼食を取ったかと思えば、今度はドレスに着替えるように促される。
「え? え? 何でドレス? 別に誰かに会うのでもないし今のままでも……」
「シェスレイト殿下から誕生日プレゼントに届いていますよ」
「え? シェスから?」
「えぇ」
その言葉に驚き、ドレスルームを覗くとそこにはとても美しいドレスが用意されていた。
小さな宝石が散りばめられキラキラとした濃紺の生地に金色の見事な刺繍が施され、さらに流れるように銀色のレースで繊細に飾られた、とても美しいドレス。
それに合わせた金色の宝石が付いた華奢だがとても可憐なネックレスとイヤリング。さらには銀色の靴もあった。
「これをシェスが……?」
「はい」
マニカはにこりと笑い、着替えるよう促した。
化粧を施し、髪の毛はアップにし後れ毛はふわふわと流れるように。耳元では可憐なイヤリングが華やかに揺れる。
「そしてこれは私とオルガからのプレゼントです」
「え? マニカとオルガから?」
マニカはにこりと頷きながら、一つの髪飾りを取り出した。銀の細工に濃紺の花の形があしらわれた宝石。それをアップにした髪に付ける。
全てのセットを終えるとマニカはオルガを呼んだ。
「お嬢、綺麗だ……」
「ありがとう、オルガ、マニカ……」
泣いてしまいそうだった。もう泣かないと決めたのに。
「お嬢様! 駄目です! お化粧が崩れます!」
「!!」
ハッとし、気合いで涙を引っ込めた。その顔を見て、マニカもオルガも盛大に笑った。
「アハハ! お嬢、凄い顔!」
「もう! そんなに笑わないでよ!」
ムッとして見せたが、すぐに三人で顔を見合わせると三人とも再び笑ったのだった。
「二人共本当にありがとう。シェスのドレスと合わせてくれたんだね」
二人共にこりと笑い、それを見て再び嬉しくなった。
「さて、準備も出来たことですし、そろそろ出かけましょう」
「え? どこに? 今日はあれが……」
夜にはあの術を行わなければならない。入れ替わりのためのあの魔術。誕生時間を逃すと再び一年待たなければならなくなる。そうなる訳にはいかない。
しかしマニカは少しの時間だから大丈夫だ、と言い切った。
オルガは少し不思議そうな顔をしたが、そのまま外へと促す。
マニカとオルガに散歩だと促され連れて行かれた先には……。
「控えの間じゃない。ラニールさんにドレスを見せるの?」
「フフ、そうですね。それもあります」
「?」
マニカに先に入るよう促され控えの間に入ると……
「「リディア様!! お誕生日おめでとうございます!!」」
一斉に声が聞こえた。
「え?」
控えの間にはいつも以上に人がいた。普段控えの間では見ない人たちまでいる。
薬物研究所の皆さん、魔獣研究所の皆さん、騎士の皆さん、キース団長にラニールさんと料理人の皆さん、ルーにイル、ディベルゼさんとギル兄もいる。そして……シェス。
「え?」
訳が分からず呆然としてしまった。何? どういうこと? 何でこんなにたくさん皆集まっているの?
固まっているとシェスがこちらに歩いて来た。
「リディ、誕生日おめでとう」
「シェス……、あ、ありがとうございます……、これは一体……」
思考回路が追い付かなかった。
「皆、リディの誕生日を祝おうと集まったのだ」
「私の……誕生日?」
「あぁ」
「私の誕生日のためにわざわざみなさんに声を掛けてくださったのですか?」
「あ、あぁ……」
シェスは恥ずかしそうに顔を赤らめた。しかしいつもとは違い赤い顔のままも、こちらを真っ直ぐに見詰めた。
そんな瞳はとても艶っぽく真っ直ぐに見詰められるとこっちが恥ずかしくなってしまう。
「ありがとうございます!」
嬉しさと恥ずかしさでどうしたら良いか分からなくなるが、シェスの艶っぽい瞳から目を逸らすことは出来なかった。
「そのドレス、とてもよく似合っている」
「あ、シェスが贈ってくださったのですよね、ありがとうございます。シェスもとても素敵です」
シェスは微笑み、頬に手を伸ばすとそっと触れた。ドキッとしそのまま固まっていると、シェスの背後からディベルゼさんの声が響く。
「あー、殿下、周りに大勢いることをお忘れなく」
シェスはハッとした表情になり、さらに一層真っ赤になった。
「す、すまない!」
慌てて手を離したかと思うと横を向いてしまった。
0
お気に入りに追加
444
あなたにおすすめの小説
旦那様は転生者!
初瀬 叶
恋愛
「マイラ!お願いだ、俺を助けてくれ!」
いきなり私の部屋に現れた私の夫。フェルナンド・ジョルジュ王太子殿下。
「俺を助けてくれ!でなければ俺は殺される!」
今の今まで放っておいた名ばかりの妻に、今さら何のご用?
それに殺されるって何の話?
大嫌いな夫を助ける義理などないのだけれど、話を聞けば驚く事ばかり。
へ?転生者?何それ?
で、貴方、本当は誰なの?
※相変わらずのゆるふわ設定です
※中世ヨーロッパ風ではありますが作者の頭の中の異世界のお話となります
※R15は保険です
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
政略結婚の約束すら守ってもらえませんでした。
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
「すまない、やっぱり君の事は抱けない」初夜のベットの中で、恋焦がれた初恋の人にそう言われてしまいました。私の心は砕け散ってしまいました。初恋の人が妹を愛していると知った時、妹が死んでしまって、政略結婚でいいから結婚して欲しいと言われた時、そして今。三度もの痛手に私の心は耐えられませんでした。
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~
柊木 ひなき
恋愛
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。
その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!
この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!?
※シリアス展開もわりとあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる