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本編 リディア編
第七十五話 二人の想い!?
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街から帰って来てからは、シェスはディベルゼさんにからかわれながらも微笑みかけてくれ、何だか心が通じたような気持ちになり、幸せな気分で別れた。
「あぁ、終わっちゃったな……」
「フフ、お嬢様、楽しかったようでなによりです」
「うん」
少し照れながらもマニカと笑い合った。
「お嬢はシェスレイト殿下のことが好きになったの?」
「えっ!?」
オルガに急に真顔で聞かれたじろぐ。
「どうしたの急に!?」
「だってお嬢、今日一日凄く楽しそう……」
そこまで言ったオルガをマニカが急に止めた。後ろを向かせ、何やらマニカが叱っているような。
「ま、まさか今日一日ずっと見てた……?」
恐る恐る聞くと、ギクリとした二人がゆっくりとこちらを向き頷いた。
ひぃいい!
「ずっと!? ずっと見てたの!? 最初から最後まで!?」
マニカとオルガはばつが悪そうに姿勢を正しながらも頷く。
一気に顔が火照るのが分かった。
最初から最後までって……、あんなことやこんなことも見られてたの!?
やはりあの時感じた視線は気のせいではなかったということか、と全身が熱くなる。
「ひ、酷い~!! 恥ずかしいぃ」
若干泣きそうになり両手で顔を隠した。
「も、申し訳ございません! ディベルゼ様に護衛だからと誘われ……、いえ、言い訳ですね。申し訳ございません」
マニカは落ち込む。
「ううん、マニカが悪い訳ではないしね……、ごめんね、怒って」
恥ずかしいが仕方がない。確かにディベルゼさんは護衛で付いて行くと言っていたのだから。
ということはディベルゼさんとギル兄にも見られていた訳だ……。
「ディベルゼさんとギル兄も見てたってことよね?」
「はい……」
「ハハハ……」
今頃シェスもディベルゼさんたちに怒っているのだろうか、とそう思うと少し可笑しかった。
オルガはというと……、さっきシェスが好きなのか聞いたよね……、どうしよう……、マニカ以外にはまだ誰にも言っていない。恥ずかしさが勝ってしまう。でも……、オルガにはちゃんと伝えたい……。
「あ、あのね、オルガ……」
オルガはずっと俯いて黙ったままだ。声を掛けるとビクッとした。
「オルガ……、私ね……、シェスのことが好き……」
「!!」
オルガはバッと顔を上げこちらを向いた。そして泣きそうな顔……。
「そっか……、お嬢は最初婚約を嫌がっていたから、てっきりシェスレイト殿下のことが嫌いなんだと思ってた……」
オルガは近付き私の両手を包み込むように握った。
「でも好きになれたのなら、お嬢はもう幸せなんだね? ……、なら、俺はもう応援するしかないよ」
寂しそうな泣き出しそうな、そんな表情のままオルガは微笑んだ。
オルガは私のことを本当に好きでいてくれたんだな……、今更になってようやくオルガの気持ちが痛いほど分かった。
シェスを好きになってようやく友情とは違う、好意の感情を理解するだなんて。
「ごめんね……、オルガ……、私……」
私まで泣き出しそうになり必死に堪えた。私が泣くのは違う。それは駄目だ。それだけは分かったから。
「謝らないで、お嬢。お嬢は何一つ悪いことなんかしてないんだから。俺が勝手に想ってただけだし。お嬢には婚約者がいることも身分が違い過ぎるのも分かってたんだから」
オルガは握る手にさらに力を込め強く握り締めた。
「でも俺はずっとお嬢の側にいるからね! それだけは俺の特権! 従者なんだから! シェスレイト殿下よりもずっと側にいるんだから!」
そう言いながらオルガは笑った。目に涙を溜めながら。
「フフ、そうだね。オルガと、マニカも! 二人が一番私と一緒にいつまでもいてくれるのよね」
オルガを見詰め、そしてマニカにも視線を向けた。
マニカも少し涙ぐみながら微笑んだ。
ちゃんとオルガに伝えられて良かった。後は……、私が「リディア」ではないと伝えるだけ……。
いつかちゃんと伝えるから……。
シェスレイトはリディアと別れてからそわそわとリディアからプレゼントされたブローチを眺めていた。歩きながら見詰めては頬が緩み、そしてまたしばらくするとまた見詰め、ということを繰り返しているとさすがにディベルゼの突っ込みが入る。
「いやいや、殿下、気持ち悪いですよ」
ディベルゼのあまりにストレートな物言いにギルアディスは苦笑する。
「気持ち悪い!?」
シェスレイトは予想外の言われようだったのか、驚いた顔をし、そして恥ずかしさと怒りで顔を赤くしながらディベルゼを睨む。
「はい、気持ち悪いです。リディア様からのプレゼントが嬉しいのは分かりますが、ずっとニヤニヤニヤニヤ。そんな姿を誰かに見られでもしたら、一気に殿下の評判ガタ落ちですよ?」
呆れたようにディベルゼは言った。
しかしディベルゼにはシェスレイトの気持ちが良く分かった。だから微笑ましい気持ちもあるのだが、如何せん締まりのない顔過ぎる。
事情を知らない者が見たら何と思うことか。今まで培って来た冷徹王子としての威厳が台無しだ。
「評判などどうでも良いが……、そんなに酷い顔をしているのか……」
シェスレイトは恥ずかしさで少し俯き、そして踵を返すと足早に私室へと帰った。
私室へと戻ったシェスレイトはディベルゼとギルアディスに相談を持ち掛ける。
「その……、少し相談があるのだが……」
シェスレイトがぼそぼそと呟きだし、二人は何事かと顔を見合わせシェスレイトを見詰める。
「もう少しでリディアの誕生日だ。その日に何か祝ってやりたい」
「「!!」」
ディベルゼとギルアディスは驚き再び顔を見合わせた。
「えぇ、えぇ、殿下、良いですね! リディア様の誕生パーティーでも主催しますか!?」
「良いですね! きっとリディア様も喜ばれますよ!」
シェスレイト自らそのようなことを考えていたとは、とディベルゼもギルアディスも喜び驚いた。
「あぁ、二人きりで祝うのも良いのだが……、やはりリディは皆に祝われると喜ぶと思うのだ。だから……」
「なるほど、リディア様の仲の良い方々を呼んでのパーティーにするのですね」
「あぁ、その後に出来れば……、その、二人になれる時間が少しでもあればと……」
「なるほどなるほど! リディア様を大いに喜ばせ、そして二人きりの良い雰囲気の中、愛を囁かれるのですね!」
「!!」
ディベルゼのその言葉にシェスレイトは真っ赤になった。
「おや? 愛を囁くのは冗談のつもりでしたが、本気でしたか?」
ディベルゼの容赦ない突っ込みにシェスレイトは固まる。ギルアディスはというと二人のやり取りを苦笑しながらも温かく見守っていた。
「あー、本気でしたか、軽く言ってしまい申し訳ございません……」
ディベルゼはいつになく真面目な顔になった。
「ルゼ?」
そんなディベルゼに疑問を抱き問いかける。ディベルゼは何かを考え込んでいた。
「殿下はリディア様のことを愛していらっしゃるのですね?」
「!? あ、愛!?」
突然真面目に「愛」と言われシェスレイトは戸惑い顔が熱くなる。
ギルアディスもいつにないディベルゼの姿や言動に訝しむ。
「どうなのですか?」
「何だ急に!?」
「良いからお答えください」
「す、好きだ!」
「そうではなく、愛しているのかを聞いております」
軽い恋愛感情ではない。一生涯共に生きて行くのだ。その覚悟の愛なのか。ディベルゼはそれを問いたかった。
「今後貴方とリディア様はご結婚なされて一生涯国を背負い生きて行かれるのです。軽い恋心ではなく、多くの意味での重たくもある愛を聞いているのです」
真剣な表情のディベルゼにシェスレイトは改めて考える。
何故側にいたいと思うのか、何故側にいて欲しいと思うのか、何故、何故……。
何故、リディアを好きになったのか……。
リディアといると心が休まる。心が温かくなる。
冷徹王子と言われる自分が心に温かさを取り戻せた気がする。
自分にはリディアが必要なのだ、とシェスレイトは強く思った。
「リディアを愛している……」
真っ直ぐに答えることが出来た。
「フフ、そうですか。良かったです。それを聞いて安心しました。…………、殿下にお伝えしたいことが……」
ディベルゼはシェスレイトの返答を満足気に聞くと、再び真面目な顔で話し出すのだった。
「あぁ、終わっちゃったな……」
「フフ、お嬢様、楽しかったようでなによりです」
「うん」
少し照れながらもマニカと笑い合った。
「お嬢はシェスレイト殿下のことが好きになったの?」
「えっ!?」
オルガに急に真顔で聞かれたじろぐ。
「どうしたの急に!?」
「だってお嬢、今日一日凄く楽しそう……」
そこまで言ったオルガをマニカが急に止めた。後ろを向かせ、何やらマニカが叱っているような。
「ま、まさか今日一日ずっと見てた……?」
恐る恐る聞くと、ギクリとした二人がゆっくりとこちらを向き頷いた。
ひぃいい!
「ずっと!? ずっと見てたの!? 最初から最後まで!?」
マニカとオルガはばつが悪そうに姿勢を正しながらも頷く。
一気に顔が火照るのが分かった。
最初から最後までって……、あんなことやこんなことも見られてたの!?
やはりあの時感じた視線は気のせいではなかったということか、と全身が熱くなる。
「ひ、酷い~!! 恥ずかしいぃ」
若干泣きそうになり両手で顔を隠した。
「も、申し訳ございません! ディベルゼ様に護衛だからと誘われ……、いえ、言い訳ですね。申し訳ございません」
マニカは落ち込む。
「ううん、マニカが悪い訳ではないしね……、ごめんね、怒って」
恥ずかしいが仕方がない。確かにディベルゼさんは護衛で付いて行くと言っていたのだから。
ということはディベルゼさんとギル兄にも見られていた訳だ……。
「ディベルゼさんとギル兄も見てたってことよね?」
「はい……」
「ハハハ……」
今頃シェスもディベルゼさんたちに怒っているのだろうか、とそう思うと少し可笑しかった。
オルガはというと……、さっきシェスが好きなのか聞いたよね……、どうしよう……、マニカ以外にはまだ誰にも言っていない。恥ずかしさが勝ってしまう。でも……、オルガにはちゃんと伝えたい……。
「あ、あのね、オルガ……」
オルガはずっと俯いて黙ったままだ。声を掛けるとビクッとした。
「オルガ……、私ね……、シェスのことが好き……」
「!!」
オルガはバッと顔を上げこちらを向いた。そして泣きそうな顔……。
「そっか……、お嬢は最初婚約を嫌がっていたから、てっきりシェスレイト殿下のことが嫌いなんだと思ってた……」
オルガは近付き私の両手を包み込むように握った。
「でも好きになれたのなら、お嬢はもう幸せなんだね? ……、なら、俺はもう応援するしかないよ」
寂しそうな泣き出しそうな、そんな表情のままオルガは微笑んだ。
オルガは私のことを本当に好きでいてくれたんだな……、今更になってようやくオルガの気持ちが痛いほど分かった。
シェスを好きになってようやく友情とは違う、好意の感情を理解するだなんて。
「ごめんね……、オルガ……、私……」
私まで泣き出しそうになり必死に堪えた。私が泣くのは違う。それは駄目だ。それだけは分かったから。
「謝らないで、お嬢。お嬢は何一つ悪いことなんかしてないんだから。俺が勝手に想ってただけだし。お嬢には婚約者がいることも身分が違い過ぎるのも分かってたんだから」
オルガは握る手にさらに力を込め強く握り締めた。
「でも俺はずっとお嬢の側にいるからね! それだけは俺の特権! 従者なんだから! シェスレイト殿下よりもずっと側にいるんだから!」
そう言いながらオルガは笑った。目に涙を溜めながら。
「フフ、そうだね。オルガと、マニカも! 二人が一番私と一緒にいつまでもいてくれるのよね」
オルガを見詰め、そしてマニカにも視線を向けた。
マニカも少し涙ぐみながら微笑んだ。
ちゃんとオルガに伝えられて良かった。後は……、私が「リディア」ではないと伝えるだけ……。
いつかちゃんと伝えるから……。
シェスレイトはリディアと別れてからそわそわとリディアからプレゼントされたブローチを眺めていた。歩きながら見詰めては頬が緩み、そしてまたしばらくするとまた見詰め、ということを繰り返しているとさすがにディベルゼの突っ込みが入る。
「いやいや、殿下、気持ち悪いですよ」
ディベルゼのあまりにストレートな物言いにギルアディスは苦笑する。
「気持ち悪い!?」
シェスレイトは予想外の言われようだったのか、驚いた顔をし、そして恥ずかしさと怒りで顔を赤くしながらディベルゼを睨む。
「はい、気持ち悪いです。リディア様からのプレゼントが嬉しいのは分かりますが、ずっとニヤニヤニヤニヤ。そんな姿を誰かに見られでもしたら、一気に殿下の評判ガタ落ちですよ?」
呆れたようにディベルゼは言った。
しかしディベルゼにはシェスレイトの気持ちが良く分かった。だから微笑ましい気持ちもあるのだが、如何せん締まりのない顔過ぎる。
事情を知らない者が見たら何と思うことか。今まで培って来た冷徹王子としての威厳が台無しだ。
「評判などどうでも良いが……、そんなに酷い顔をしているのか……」
シェスレイトは恥ずかしさで少し俯き、そして踵を返すと足早に私室へと帰った。
私室へと戻ったシェスレイトはディベルゼとギルアディスに相談を持ち掛ける。
「その……、少し相談があるのだが……」
シェスレイトがぼそぼそと呟きだし、二人は何事かと顔を見合わせシェスレイトを見詰める。
「もう少しでリディアの誕生日だ。その日に何か祝ってやりたい」
「「!!」」
ディベルゼとギルアディスは驚き再び顔を見合わせた。
「えぇ、えぇ、殿下、良いですね! リディア様の誕生パーティーでも主催しますか!?」
「良いですね! きっとリディア様も喜ばれますよ!」
シェスレイト自らそのようなことを考えていたとは、とディベルゼもギルアディスも喜び驚いた。
「あぁ、二人きりで祝うのも良いのだが……、やはりリディは皆に祝われると喜ぶと思うのだ。だから……」
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「なるほどなるほど! リディア様を大いに喜ばせ、そして二人きりの良い雰囲気の中、愛を囁かれるのですね!」
「!!」
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ディベルゼの容赦ない突っ込みにシェスレイトは固まる。ギルアディスはというと二人のやり取りを苦笑しながらも温かく見守っていた。
「あー、本気でしたか、軽く言ってしまい申し訳ございません……」
ディベルゼはいつになく真面目な顔になった。
「ルゼ?」
そんなディベルゼに疑問を抱き問いかける。ディベルゼは何かを考え込んでいた。
「殿下はリディア様のことを愛していらっしゃるのですね?」
「!? あ、愛!?」
突然真面目に「愛」と言われシェスレイトは戸惑い顔が熱くなる。
ギルアディスもいつにないディベルゼの姿や言動に訝しむ。
「どうなのですか?」
「何だ急に!?」
「良いからお答えください」
「す、好きだ!」
「そうではなく、愛しているのかを聞いております」
軽い恋愛感情ではない。一生涯共に生きて行くのだ。その覚悟の愛なのか。ディベルゼはそれを問いたかった。
「今後貴方とリディア様はご結婚なされて一生涯国を背負い生きて行かれるのです。軽い恋心ではなく、多くの意味での重たくもある愛を聞いているのです」
真剣な表情のディベルゼにシェスレイトは改めて考える。
何故側にいたいと思うのか、何故側にいて欲しいと思うのか、何故、何故……。
何故、リディアを好きになったのか……。
リディアといると心が休まる。心が温かくなる。
冷徹王子と言われる自分が心に温かさを取り戻せた気がする。
自分にはリディアが必要なのだ、とシェスレイトは強く思った。
「リディアを愛している……」
真っ直ぐに答えることが出来た。
「フフ、そうですか。良かったです。それを聞いて安心しました。…………、殿下にお伝えしたいことが……」
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