5 / 11
第3章
5.猫とアライグマ
しおりを挟む
猫は怒っていた。
「特定外来生物め」と。
いや、侵略的外来生物だったろうか?
さらに、猫は怒っていた。
「額の狭さは、俺達の専売特許だ」と。
猫は、もっと怒っていた。
「手を借りたくても借りれないのは猫手だ。だが、奴らは手を洗っているばかりだ」と。
猫は、激しく怒っていた。
「猫でないくせに猫をかぶるとは。何が、ラスカルだ。実は凶暴な癖に」と。
ここは、おでん屋の“猫田”だ。
その店主のにゃんじろうは、近くに出来たアライグマの経営するすき焼き屋“荒井”が気に食わない様子だ。
「すき焼き、一人でもグループでも食べれるようにしてますよ」
「店主は狸かい?」
「いえ、親戚のようなもので、アライグマですわ」
そうなのだ!
外来生物なのに、狸に似ているので、皆、油断していた!
狸は温厚な雑食性の動物だ。
狸寝入りをするぐらい臆病でもある。
しかし、こいつらは違う。激しい感情を隠し持った肉食動物だ!
家畜を襲い、野鳥を襲う。
「最近、雉肉が少なくなってね」
「親方、何故なんだい」
「アライグマだよ。やつら雉の子供や雌を襲っているんだ」
「あの鋭い爪で?」
「あぁ、女子供を切りさいている」
そんな連中がすき焼き屋だと?
にゃんじろうは思った。
「襲った女子供をすき焼きにしているのでは」と。
「特定外来生物め」と。
いや、侵略的外来生物だったろうか?
さらに、猫は怒っていた。
「額の狭さは、俺達の専売特許だ」と。
猫は、もっと怒っていた。
「手を借りたくても借りれないのは猫手だ。だが、奴らは手を洗っているばかりだ」と。
猫は、激しく怒っていた。
「猫でないくせに猫をかぶるとは。何が、ラスカルだ。実は凶暴な癖に」と。
ここは、おでん屋の“猫田”だ。
その店主のにゃんじろうは、近くに出来たアライグマの経営するすき焼き屋“荒井”が気に食わない様子だ。
「すき焼き、一人でもグループでも食べれるようにしてますよ」
「店主は狸かい?」
「いえ、親戚のようなもので、アライグマですわ」
そうなのだ!
外来生物なのに、狸に似ているので、皆、油断していた!
狸は温厚な雑食性の動物だ。
狸寝入りをするぐらい臆病でもある。
しかし、こいつらは違う。激しい感情を隠し持った肉食動物だ!
家畜を襲い、野鳥を襲う。
「最近、雉肉が少なくなってね」
「親方、何故なんだい」
「アライグマだよ。やつら雉の子供や雌を襲っているんだ」
「あの鋭い爪で?」
「あぁ、女子供を切りさいている」
そんな連中がすき焼き屋だと?
にゃんじろうは思った。
「襲った女子供をすき焼きにしているのでは」と。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【短編】怖い話のけいじばん【体験談】
松本うみ(意味怖ちゃん)
ホラー
1分で読める、様々な怖い体験談が書き込まれていく掲示板です。全て1話で完結するように書き込むので、どこから読み始めても大丈夫。
スキマ時間にも読める、シンプルなプチホラーとしてどうぞ。
隣人の秘密
国光
ホラー
新しく引っ越してきた主人公。穏やかな日常が続く中、隣人が突然姿を消し、周囲には異様な気配が漂い始める。普段は無関心だった隣人の生活に関心を持ち始める主人公が、隣室に残された謎の手紙と不自然な物音をきっかけに、恐怖の真実へと導かれていく。秘密を暴くことで彼女の運命はどんどん絡み合い、不可解な事件に巻き込まれていく。果たして隣人に隠された秘密とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる