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第3章 山賊女王の街
43.スロープシティー
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スロープシティー
スロープシティーと言うように、ところどころ坂がある都市だ。
さて、オレたちはギルド地方支部に行かないといけないのだが、この街には無数の町があり、馬車の停留場は、ここはこの街の真ん中より、やや南方になるようだ。
なので、ギルド地方支部は北の町になるため、循環馬車に乗り換えて、ギルド地方支部に行くこととなる。
そして、着いてみると、かなりの大きな建物であった。
地方支部とは、この国家の東西南北と中部の5つに地方支部がある。まあ、日本でいえば、関東とか東北とかになるのだろう。
入り口を入り、受付に行くと、
「オレたちは、牧場の町のギルドマスターの命令で、直接、支部長に手紙を渡すように言われてきた」と言うと、支部長は外出中なので、副支部長が合うことになった。
また、アニーは昇格審査の手続きに行くかと思いきや、後にするらしい。
受付の時間があるだろうから、先に済ませるように諭しておいた。
さて、応接間で副支部長に手紙を渡すことになった。
「これは、牧場の町のマスターが伝書鳩を使い、送ったものと同じものになりますが、届いておりますでしょうか?」と、手紙を渡したところ。
「いや、伝書鳩での通信はなかったはず」と、手紙に目を通した。
「なんだって、魔人が現れただって」と、副支部長が言うと、立ち上がり、部下を呼んだ。
「君、これを。しかも同じものを、ギルドマスターが伝書鳩で送ったそうだ」
「初耳です。それに魔人が活動している可能性があると。確認してきます」と、部下の男は出ていった。
「すみません。魔人について、詳しく教えて欲しいのですが」と、オレは問うた!
「そうか、君は、まだ、死んで、それほど時間が経っていないんだね。
魔人は、魔族の人間タイプで、Sクラスの冒険者が複数人で、1人の魔人の攻撃を過去に防いだことがある。
また、Aクラスの冒険者が10人で挑んだが、全滅した」と、副支部長が答えてくれた。
だが、それを聞いたビリーが、青ざめている。
「そんな奴が、暗躍しているのかよ」と。
「人の形をしているというだけで、魔力はけた違いだ。1年で、たった数人しか合格しないS クラスの冒険者が、そうそう、何十人と集められるものではない。それに人間並みに知恵と知識もあるのが魔人だ。それに、どこにいるのかも分からん」
「後手ですか?」
部下の男が、慌てて戻ってきて、
「副支部長、『最近、伝書鳩が極端に少なくなっている』と担当者が言っているようです」
「「「???」」」
「まさか、すでに我々、ギルドも魔人の妨害を既に受けていると」
「副支部長、今日は支部長はどちらへ」
「視察だが、何か?」
「伝書鳩を使いましたか?」
「まさか!?」
それ以降は、沈黙が続いた。
副支部長は、本部・他支部への連絡をするらしい。
だが、伝書鳩は使えない。
馬か?
それと、牧場の町のマスターが、「Dクラス試験をしたこと。しかし、それ以上の活躍でCクラスでも良いと思うこと」を手紙の中に書いてあったが、「そのことについては、受験課と相談して答えるので、ギルドの宿で待っていて欲しい」とのことであった。
その後、オレとビリーは、アニーと横綱のいる受験課へ行き、合流した。
***
アニーは試験日まで、ギルドの宿に泊まるようだ。
オレは、せっかく知らない街に来たのだから、何か仕事でもやってみようかと思い、早速、依頼書を見に行くことにした。
「ハヤト、オレも行くよ」
「そうだ、ビリーは牧場の町に戻らなくても良いのか?」
「オレは、もともと一人だから、いつでも戻れるよ。だから、今は、ここで楽しみたいんだ」
「なるほど。では、簡単に運び屋の護衛でもしてみるか」
「横綱も来るだろう?」
「ワオォン」
その依頼は、『死者の街まで、荷運びの護衛』と言う内容だった。
第三章 山賊女王の街 終
第四章 死者の街
死者の街で隼人は、あの人に会うことに。
スロープシティーと言うように、ところどころ坂がある都市だ。
さて、オレたちはギルド地方支部に行かないといけないのだが、この街には無数の町があり、馬車の停留場は、ここはこの街の真ん中より、やや南方になるようだ。
なので、ギルド地方支部は北の町になるため、循環馬車に乗り換えて、ギルド地方支部に行くこととなる。
そして、着いてみると、かなりの大きな建物であった。
地方支部とは、この国家の東西南北と中部の5つに地方支部がある。まあ、日本でいえば、関東とか東北とかになるのだろう。
入り口を入り、受付に行くと、
「オレたちは、牧場の町のギルドマスターの命令で、直接、支部長に手紙を渡すように言われてきた」と言うと、支部長は外出中なので、副支部長が合うことになった。
また、アニーは昇格審査の手続きに行くかと思いきや、後にするらしい。
受付の時間があるだろうから、先に済ませるように諭しておいた。
さて、応接間で副支部長に手紙を渡すことになった。
「これは、牧場の町のマスターが伝書鳩を使い、送ったものと同じものになりますが、届いておりますでしょうか?」と、手紙を渡したところ。
「いや、伝書鳩での通信はなかったはず」と、手紙に目を通した。
「なんだって、魔人が現れただって」と、副支部長が言うと、立ち上がり、部下を呼んだ。
「君、これを。しかも同じものを、ギルドマスターが伝書鳩で送ったそうだ」
「初耳です。それに魔人が活動している可能性があると。確認してきます」と、部下の男は出ていった。
「すみません。魔人について、詳しく教えて欲しいのですが」と、オレは問うた!
「そうか、君は、まだ、死んで、それほど時間が経っていないんだね。
魔人は、魔族の人間タイプで、Sクラスの冒険者が複数人で、1人の魔人の攻撃を過去に防いだことがある。
また、Aクラスの冒険者が10人で挑んだが、全滅した」と、副支部長が答えてくれた。
だが、それを聞いたビリーが、青ざめている。
「そんな奴が、暗躍しているのかよ」と。
「人の形をしているというだけで、魔力はけた違いだ。1年で、たった数人しか合格しないS クラスの冒険者が、そうそう、何十人と集められるものではない。それに人間並みに知恵と知識もあるのが魔人だ。それに、どこにいるのかも分からん」
「後手ですか?」
部下の男が、慌てて戻ってきて、
「副支部長、『最近、伝書鳩が極端に少なくなっている』と担当者が言っているようです」
「「「???」」」
「まさか、すでに我々、ギルドも魔人の妨害を既に受けていると」
「副支部長、今日は支部長はどちらへ」
「視察だが、何か?」
「伝書鳩を使いましたか?」
「まさか!?」
それ以降は、沈黙が続いた。
副支部長は、本部・他支部への連絡をするらしい。
だが、伝書鳩は使えない。
馬か?
それと、牧場の町のマスターが、「Dクラス試験をしたこと。しかし、それ以上の活躍でCクラスでも良いと思うこと」を手紙の中に書いてあったが、「そのことについては、受験課と相談して答えるので、ギルドの宿で待っていて欲しい」とのことであった。
その後、オレとビリーは、アニーと横綱のいる受験課へ行き、合流した。
***
アニーは試験日まで、ギルドの宿に泊まるようだ。
オレは、せっかく知らない街に来たのだから、何か仕事でもやってみようかと思い、早速、依頼書を見に行くことにした。
「ハヤト、オレも行くよ」
「そうだ、ビリーは牧場の町に戻らなくても良いのか?」
「オレは、もともと一人だから、いつでも戻れるよ。だから、今は、ここで楽しみたいんだ」
「なるほど。では、簡単に運び屋の護衛でもしてみるか」
「横綱も来るだろう?」
「ワオォン」
その依頼は、『死者の街まで、荷運びの護衛』と言う内容だった。
第三章 山賊女王の街 終
第四章 死者の街
死者の街で隼人は、あの人に会うことに。
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