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第1章 小さな体で
第6話 お掃除バイト!
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生きるためには、金を稼ぐために働かなくてはならない。
それは、私たちの世界でも同様である。
私たちもお金を稼ごうと思い、アルバイトを探した。
いいバイトないかなとふらふら歩いていると、一つの紙が目に入った。
ーお掃除してもらえませんか。小さな方募集中ー
これだ。
私は初バイトを一人でするのも不安だったので、レモンとライチを誘いこのバイトに申し込んだ。
どんな人が頼んでいるのだろう。少しばかし不安な気持ちを抱えながら、募集している家へと足を進めた。
ピンポーン
はーい。
扉を開けて出てきたのは、優しそうなおばあさんだった。
「こんにちは!お掃除のバイトを申し込んだ者です!」
私が元気に挨拶する。
「ようこそいらっしゃい。今日はね、地面の低いところとタンスの上とかの高いところをお願いしたくてね。私は腰が悪いから永らく掃除できてないのじゃよ。」
なるほど。そういうことか。
「任せてください!隅々まできっちり掃除しますので!」
「掃除したところは後で写真撮って見せます~」
「そいつは助かるね。終わったら教えておくれ」
「「「はーい!」」」
よっしゃい!
初バイトに胸が高鳴るわたし。
私が高いところは掃除するとして、二人は下を頼む!
と伝え、私はタンスの方へ向かったのだが…。
登れない…。
前回ゴムボールで遊んでいたときは、場所が教室だったから消しゴムや本とか小さいものがたくさんあったため私の能力も使えたのだが、今回は大きな衣装ケースや机やソファーしかないし、出来そうにない。
でも、出来ませんでしたなんて言うのは絶対いや!
頭を抱える私のもとに、ライチがやってきて言った。
「上はあたしがやるわ。あんたには下を任せるわ。」
「でもライチは高いところに上る能力なんてなかったはずじゃ…。」
「あたしを見縊らないで。ただね」
そう言うとライチは壁とタンスの間に入り、壁とタンスを蹴りながら器用に少しずつ上へと上っていく。
「ライチすごいねー!」
いつの間にか横にいたレモンが目をキラキラさせてそう言った。
「私もそう思う。ライチがいてくれて本当に良かった。」
これがライチの能力なのかは分からないが、たとえ能力でなくとも凄すぎる運動神経だった。
ほんとにありがと。
「やっぱあたしがいないとだめね!あんたたち二人だとどうなるか分からないから」
こう得意げに言う。たまに腹が立つこともあるけれど。
「ありがとうライチ。あなたがいてくれて本当によかった」
素直な思いを伝えることにした。
その言葉を伝えた後のライチは、すごくうれしそうな顔をしていた。
それは、私たちの世界でも同様である。
私たちもお金を稼ごうと思い、アルバイトを探した。
いいバイトないかなとふらふら歩いていると、一つの紙が目に入った。
ーお掃除してもらえませんか。小さな方募集中ー
これだ。
私は初バイトを一人でするのも不安だったので、レモンとライチを誘いこのバイトに申し込んだ。
どんな人が頼んでいるのだろう。少しばかし不安な気持ちを抱えながら、募集している家へと足を進めた。
ピンポーン
はーい。
扉を開けて出てきたのは、優しそうなおばあさんだった。
「こんにちは!お掃除のバイトを申し込んだ者です!」
私が元気に挨拶する。
「ようこそいらっしゃい。今日はね、地面の低いところとタンスの上とかの高いところをお願いしたくてね。私は腰が悪いから永らく掃除できてないのじゃよ。」
なるほど。そういうことか。
「任せてください!隅々まできっちり掃除しますので!」
「掃除したところは後で写真撮って見せます~」
「そいつは助かるね。終わったら教えておくれ」
「「「はーい!」」」
よっしゃい!
初バイトに胸が高鳴るわたし。
私が高いところは掃除するとして、二人は下を頼む!
と伝え、私はタンスの方へ向かったのだが…。
登れない…。
前回ゴムボールで遊んでいたときは、場所が教室だったから消しゴムや本とか小さいものがたくさんあったため私の能力も使えたのだが、今回は大きな衣装ケースや机やソファーしかないし、出来そうにない。
でも、出来ませんでしたなんて言うのは絶対いや!
頭を抱える私のもとに、ライチがやってきて言った。
「上はあたしがやるわ。あんたには下を任せるわ。」
「でもライチは高いところに上る能力なんてなかったはずじゃ…。」
「あたしを見縊らないで。ただね」
そう言うとライチは壁とタンスの間に入り、壁とタンスを蹴りながら器用に少しずつ上へと上っていく。
「ライチすごいねー!」
いつの間にか横にいたレモンが目をキラキラさせてそう言った。
「私もそう思う。ライチがいてくれて本当に良かった。」
これがライチの能力なのかは分からないが、たとえ能力でなくとも凄すぎる運動神経だった。
ほんとにありがと。
「やっぱあたしがいないとだめね!あんたたち二人だとどうなるか分からないから」
こう得意げに言う。たまに腹が立つこともあるけれど。
「ありがとうライチ。あなたがいてくれて本当によかった」
素直な思いを伝えることにした。
その言葉を伝えた後のライチは、すごくうれしそうな顔をしていた。
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