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黒いポスト5
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空には四月から低空飛行を開始した飛行機が轟音をたてながら飛んでいた。
「お前はどうしたいんだよ」
なあ僕よ、もし今、突然現れた通り魔にお腹を刺されたとして、消えそうになる意識の中で、ああーあれやっときゃよかった! って後悔するものはなんだ? 風が鼻をくすぐって、瞬きを二度した。
ふと【恩田 りょう】の名前が目の前に現れて僕は頷いた。
全てしまい込んだ過去だった、触れてはいけないと鍵をかけた。そう、見て見ぬふりってやつだ。過去をやり直せないからと諦めた。
右手に幼い頃に握った桔平の感触がよみがえってきて、変な気持ちになる、過去と向き合った所で何かできるわけではないけれど……。
でも、あの手紙は僕が自ら受け取ったものだ。渡せる保証はなくても、彼女に会ってみたい、というか目的がないと生きた心地がしないんだ。もしかしたらポストの事も覚えてるかもしれないし。
考えてたらほんの少しやる気がわいてきて、よし今だ! と川縁から鳥が飛び立った瞬間に起き上がった。自転車の方を向くと巡回中の警察官がいて、目が合って平然を装ったのに防犯登録の確認をしたいから、上まで上がってきてくれと言われてしまった。もう一本タバコを吸って帰ろうと思ったけど止めた。
帰宅すると、玄関には桜の靴と母さんの靴が並んでた。リビングに顔を出せば二人はこっちを見て「おかえり」と声をそろえた。
二人は餃子を作っていて、母さんが皮に餡を乗せて桜に渡せば、桜は指先を濡らして器用に包んでいく。皿には50個ほどの餃子が列を作っていた。
「手伝う?」
腕を捲って言えば母さんは首を横に振った。
「もう終わりだから大丈夫、それにあんた下手だし」
「ああ、そう」
「お兄ちゃんいつも餡が多いから包みにくいんだよ」
「ああ、そう」
飲食店でバイトしてる兄ちゃん、まさかの出番なし。だったのでソファーに座ってテレビをつけた。宣言通り、三つ包んだところで餃子の皮がなくなって母さんは席を立つ。桜は手を拭きながら音を探っていた。
テレビからニュースが流れて、思わずチャンネルを変えればすかさず桜が早口で、
「何で変えた? 今の聞いてた」
「間違えてボタン押した」
「嘘」
「嘘じゃない」
「なら戻して」
「わかった」
「それじゃない」
「わかってるよ」
我が妹ながら恐ろしい聴力で聞き分けてくる。渋々チャンネルを戻せば、大分前に描いた他県での落書きのニュースだった。確かあの日は懐中電灯に虫がめっちゃ寄ってきて邪魔するから中途半端になった桜だ。ニュースは【複数犯の犯行か?】と見出しが出ていた。
母さんがテーブルを拭きながら、ニュースに頷く。
「あら、こんなとこにまで。こないだは十条の商店街だったのに」
「そうだっけ」
「やだ梧、一緒に見たじゃない」
恍けながら桜を見る、桜は真剣にニュースを聞いてて、コメンテーターが言うには今若者の間で隠れ桜を見付けるのが密かなブームになってるって、マジか。本意のような不本意のような、そういう風に有名になるのはちょっと…………まあなんっつーか腰抜けで悪いが怖くなってきたな。もう引き返せないけど。
罰が悪くなって、ソファーを立てば、
「どこ行くの」
「えっと……飲み物でも取ってこようかなって、いる?」
「いらない」
「わかった」
冷蔵庫に向かおうと前を横切ろうとしたら、桜が服を引っ張ってきた。
「どうした」
「ねえお兄ちゃん」
「何」
「このニュースどう思う?」
「どうって?」
「桜のいたずらがき」
「桜は……別に僕も好きな花だけど?」
「私も好きだよ、少し覚えてるピンク色の小さなお花」
「うん、ピンク色。っつか日本人で嫌いな人いないと思う」
「そっか、でもこれじゃあ意味ないよね」
「え?」
桜はパーカーの袖をぎゅうと握り込んで、テレビからの視線を僕に向けて見えていない焦点で僕の目を突く。
「桜はさ、春にちょっとだけ咲くから皆見たいんだよ。毎日咲いてたら誰も感動しない」
「…………」
「わっと満開になって一瞬で散ってしまうから儚くて綺麗なのにね。押し付けられて見るもんじゃないよ。せっかくの桜が台無し。この人は桜の良さを何もわかってない」
「ああ……その通りだな」
桜の手から解放されて、飲み物を取りに行くつもりが、そのまま部屋に帰った。吐きそうになってベッドに倒れた。本当僕ってバカとしか言いようがねえな。
スマホを枕に投げて、ベッドの脇に置いてあったリュックを開ければカラースプレーが入っていて、リュックごとゴミ箱にぶん投げた。
言い訳だ。これから言うのは逃げ口実です。いたずらがきは……気晴らしっつーか、そう僕はあんま人気もないし、ちょっとは注目浴びたいって気もあった。承認欲求がないとか、格好つけてました。でも一番は……。
枕元からスマホを取り出して、あるサイトを開いた。柔らかなパステルカラーの虹と太陽の背景、女子受けしそうなふわっとした丸みのあるデフォルメされたキャラクターが表示されて無意識に眉間が寄った。
今、そこそこ人気のある歌い手のオフィシャルサイトだ。ツイッターのフォロワー数は100万人を越えて、歌い手に興味のない親世代でさえ、そいつの名前くらいは知ってる。
名前は【ヨミミ】、男だが性別を疑う声の音域、高音は女の子と間違う程美しい、すらりとした背丈、作詞作曲もギターもできる。彼の曲は淡いネガティブな言葉と心地いい不協和音を保って世の中の不浄を叫ぶ、中二病を患った逃げ場のない若者たちに大人気。心の声の代弁者だと崇められている。
親世代が知っている理由は、何かとあれば多額の寄付をしたりボランティアをしたりでニュースに取り上げられてるからだ。【今時の音楽はつまらないとかくだらないとか、同じだと切り捨てられないように、僕自身が人間として、立派に社会貢献し、少しでも曲に興味をもってもらいたい。この世界に吐き出したい僕等の思いを聞いてください】と毎回言ってる。テレビに出ればバックミュージックでヨミミの曲が流れて、ストーリー調の自殺を選んだ子供の心境をつづった歌詞なんかが字幕で出るもんだから、親の目を引く。
しかも数年前までマスクだお面だのして素顔を隠してたのに、突然顔出ししたと思えば、これまたイケメンってよ……後出しジャンケン甚だしくね? 寄付金額も人生設定もエグすぎるから。
で、お前はどうしてそんなにヨミミに詳しいんだよ、と聞かれれば、僕も彼のファンだったからだ。いや、曲に関しては今も好きだ。そうファンだった。どうにもできない袋小路の僕のジレンマを歌にして共感してくれた。動画を見てコメント欄を見て、境遇が違くても同じ気持ちのヤツがいるって安心した。
「お前はどうしたいんだよ」
なあ僕よ、もし今、突然現れた通り魔にお腹を刺されたとして、消えそうになる意識の中で、ああーあれやっときゃよかった! って後悔するものはなんだ? 風が鼻をくすぐって、瞬きを二度した。
ふと【恩田 りょう】の名前が目の前に現れて僕は頷いた。
全てしまい込んだ過去だった、触れてはいけないと鍵をかけた。そう、見て見ぬふりってやつだ。過去をやり直せないからと諦めた。
右手に幼い頃に握った桔平の感触がよみがえってきて、変な気持ちになる、過去と向き合った所で何かできるわけではないけれど……。
でも、あの手紙は僕が自ら受け取ったものだ。渡せる保証はなくても、彼女に会ってみたい、というか目的がないと生きた心地がしないんだ。もしかしたらポストの事も覚えてるかもしれないし。
考えてたらほんの少しやる気がわいてきて、よし今だ! と川縁から鳥が飛び立った瞬間に起き上がった。自転車の方を向くと巡回中の警察官がいて、目が合って平然を装ったのに防犯登録の確認をしたいから、上まで上がってきてくれと言われてしまった。もう一本タバコを吸って帰ろうと思ったけど止めた。
帰宅すると、玄関には桜の靴と母さんの靴が並んでた。リビングに顔を出せば二人はこっちを見て「おかえり」と声をそろえた。
二人は餃子を作っていて、母さんが皮に餡を乗せて桜に渡せば、桜は指先を濡らして器用に包んでいく。皿には50個ほどの餃子が列を作っていた。
「手伝う?」
腕を捲って言えば母さんは首を横に振った。
「もう終わりだから大丈夫、それにあんた下手だし」
「ああ、そう」
「お兄ちゃんいつも餡が多いから包みにくいんだよ」
「ああ、そう」
飲食店でバイトしてる兄ちゃん、まさかの出番なし。だったのでソファーに座ってテレビをつけた。宣言通り、三つ包んだところで餃子の皮がなくなって母さんは席を立つ。桜は手を拭きながら音を探っていた。
テレビからニュースが流れて、思わずチャンネルを変えればすかさず桜が早口で、
「何で変えた? 今の聞いてた」
「間違えてボタン押した」
「嘘」
「嘘じゃない」
「なら戻して」
「わかった」
「それじゃない」
「わかってるよ」
我が妹ながら恐ろしい聴力で聞き分けてくる。渋々チャンネルを戻せば、大分前に描いた他県での落書きのニュースだった。確かあの日は懐中電灯に虫がめっちゃ寄ってきて邪魔するから中途半端になった桜だ。ニュースは【複数犯の犯行か?】と見出しが出ていた。
母さんがテーブルを拭きながら、ニュースに頷く。
「あら、こんなとこにまで。こないだは十条の商店街だったのに」
「そうだっけ」
「やだ梧、一緒に見たじゃない」
恍けながら桜を見る、桜は真剣にニュースを聞いてて、コメンテーターが言うには今若者の間で隠れ桜を見付けるのが密かなブームになってるって、マジか。本意のような不本意のような、そういう風に有名になるのはちょっと…………まあなんっつーか腰抜けで悪いが怖くなってきたな。もう引き返せないけど。
罰が悪くなって、ソファーを立てば、
「どこ行くの」
「えっと……飲み物でも取ってこようかなって、いる?」
「いらない」
「わかった」
冷蔵庫に向かおうと前を横切ろうとしたら、桜が服を引っ張ってきた。
「どうした」
「ねえお兄ちゃん」
「何」
「このニュースどう思う?」
「どうって?」
「桜のいたずらがき」
「桜は……別に僕も好きな花だけど?」
「私も好きだよ、少し覚えてるピンク色の小さなお花」
「うん、ピンク色。っつか日本人で嫌いな人いないと思う」
「そっか、でもこれじゃあ意味ないよね」
「え?」
桜はパーカーの袖をぎゅうと握り込んで、テレビからの視線を僕に向けて見えていない焦点で僕の目を突く。
「桜はさ、春にちょっとだけ咲くから皆見たいんだよ。毎日咲いてたら誰も感動しない」
「…………」
「わっと満開になって一瞬で散ってしまうから儚くて綺麗なのにね。押し付けられて見るもんじゃないよ。せっかくの桜が台無し。この人は桜の良さを何もわかってない」
「ああ……その通りだな」
桜の手から解放されて、飲み物を取りに行くつもりが、そのまま部屋に帰った。吐きそうになってベッドに倒れた。本当僕ってバカとしか言いようがねえな。
スマホを枕に投げて、ベッドの脇に置いてあったリュックを開ければカラースプレーが入っていて、リュックごとゴミ箱にぶん投げた。
言い訳だ。これから言うのは逃げ口実です。いたずらがきは……気晴らしっつーか、そう僕はあんま人気もないし、ちょっとは注目浴びたいって気もあった。承認欲求がないとか、格好つけてました。でも一番は……。
枕元からスマホを取り出して、あるサイトを開いた。柔らかなパステルカラーの虹と太陽の背景、女子受けしそうなふわっとした丸みのあるデフォルメされたキャラクターが表示されて無意識に眉間が寄った。
今、そこそこ人気のある歌い手のオフィシャルサイトだ。ツイッターのフォロワー数は100万人を越えて、歌い手に興味のない親世代でさえ、そいつの名前くらいは知ってる。
名前は【ヨミミ】、男だが性別を疑う声の音域、高音は女の子と間違う程美しい、すらりとした背丈、作詞作曲もギターもできる。彼の曲は淡いネガティブな言葉と心地いい不協和音を保って世の中の不浄を叫ぶ、中二病を患った逃げ場のない若者たちに大人気。心の声の代弁者だと崇められている。
親世代が知っている理由は、何かとあれば多額の寄付をしたりボランティアをしたりでニュースに取り上げられてるからだ。【今時の音楽はつまらないとかくだらないとか、同じだと切り捨てられないように、僕自身が人間として、立派に社会貢献し、少しでも曲に興味をもってもらいたい。この世界に吐き出したい僕等の思いを聞いてください】と毎回言ってる。テレビに出ればバックミュージックでヨミミの曲が流れて、ストーリー調の自殺を選んだ子供の心境をつづった歌詞なんかが字幕で出るもんだから、親の目を引く。
しかも数年前までマスクだお面だのして素顔を隠してたのに、突然顔出ししたと思えば、これまたイケメンってよ……後出しジャンケン甚だしくね? 寄付金額も人生設定もエグすぎるから。
で、お前はどうしてそんなにヨミミに詳しいんだよ、と聞かれれば、僕も彼のファンだったからだ。いや、曲に関しては今も好きだ。そうファンだった。どうにもできない袋小路の僕のジレンマを歌にして共感してくれた。動画を見てコメント欄を見て、境遇が違くても同じ気持ちのヤツがいるって安心した。
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