19 / 154
連載
潮時
しおりを挟む
給湯室でコップを洗う、いつもの冷水が冷たく感じないのは何でだろう。
そっか、別れちゃったんだ…………佐々木さんとめぐちゃん。
漠然とした事実だけが頭の中を行ったり来たりする。
なんだろ、この胸のずきずきした感じ。
何が不満なの、この結果で良かったんじゃないの、だって私はそういうの良くないよって言おうと思ってたんじゃん。
今度飲みに誘って説得して? 何とか言い包めて、そしたらめぐちゃんが別れて? それで解決……だったんだろうか。
だってそうでしょ、大きな事件になる前に不倫なんて止めてほしかったんじゃないの。
これで合ってるよ。
でも私はめぐちゃんがあんな顔してても、別れなよって言ったのかな。
めぐちゃんは私の事、たくさん応援してくれてるのに。
息が詰まる、呼吸苦しい。
そしたら、パタンって背後から音がして。
「俺の尾台さんが給湯室にいる~」
って最近毎晩電話してくる総務の人の声がした。
チラッて見て、またカップに視線を戻した。
「あれ? どうしました尾台さん具合悪いんですか、家まで送ります」
「悪くないですよ、ちょっと辛かっただけ」
「そうなの? 顔見せて下さい」
袴田君は横に立って、顎クイッてしてきた。
「袴田君……」
「ああ、具合じゃなくて気持ちが辛かったの、何かあったんですか誰かにいじめられた? 教えて下さい懲罰与えますから」
「だめ!」
「じゃあ何ですか、教えてくれるまでここから出さないよ」
「えっと、あの…………めぐちゃんが付き合ってた人と別れて……何でか私まで苦しくなってただけ」
「そうですか」
とりあえずって袴田君はキスしてきて、ちょっとよろけそうになった腰を引き寄せられる。
袴田君は唇を合わせたまま顎にあった手でドアの鍵閉めた。
目を瞑って舌を入れてきて、顔の向き変えて深く唇擦り合わせてくる。
口の中舐め尽くされて全部吸ったら、袴田君の喉が鳴って唇が離れた。
「気持ち良かった? 濡れてないですか?」
「もう! 何言ってんのばか!」
ふふって笑って袴田君は体を解放すると給湯室の鍵を開けた。
「尾台さんが笑ってくれて良かった」
「ちゅーで誤魔化しただけでしょ!」
「でも鬱々した気持ちで仕事するの嫌でしょ?」
「そーだけどぉ!」
袴田君は私の手からカップを取ると水切りかごに置いて、お尻のポケットから出したハンカチで手を拭いてくれた。
「答えなんて一つしかないですよ。気になるなら、そのままにしておけないから、動くしかないです」
「うん、わかってる」
「だからと言って理解する必要も受け入れる必要もないと思います」
「うん?」
「全知全能の言葉なんてこの世にないじゃないですか、人なんて分かり合えなくて当然です。それ前提で譲歩し合って生きてるだけでしょう。それが我慢できないならぶつかるしかないです」
「嫌われないかな」
「辛かったらいつでも俺の所においで? 俺はそんな分かり合えない人間関係の中で唯一尾台さんと一つになれる存在だから」
眼鏡直してニコッてされて、
「やだもう!! 仕事中にきゅんってさせなくていいからぁ!!」
「ん? ん? 袴田君ゲージ上がっちゃいました?」
「ないからそんなゲージ!」
直ぐ意地悪にやりになってムカつく!
ていって押し退けて自席戻って髪縛って仕事仕事!!
いつも通り夕方にはノルマ達成して、後は明日の打ち合わせと、スケジュール調整確認、それとメンテナンスだなぁとパソコンと向き合っていたら、背中から。
「尾台、今何してる?」
「報告書の…………エクセルマクロをメンテナンスしてます」
「おぉ~相変わらず訳わかんねー画面」
「そんな事ないですよ基本さえしっかり理解できれば何となくわかるんです。わからないのは調べればいいし」
「いやぁ~僕には無理だなぁ~こんなのいじってまるでIT技術者みたいじゃん」
「まさか、私ができるのは部署内のマクロ化です。技術者って社内システムをマクロで組めるってレベルですよ。私ができるのは契約書や取引先別の資料やデータ集計できる程度です。ルーチン作業を自動化して自分の業務を効率化するために学んだ術ですよ。やろうと思えば誰でもできます」
「うん、言ってる意味わかんね」
「すみません」
「皆使ってるけど尾台がいなくなるとメンテナンスできるヤツいないから困っちゃうな」
「大丈夫ですよ、今は総務にシステム課の方がいますから」
「ああ、たまに話してるね」
「はい、分からない所教えてもらってるんです」
そこでようやく、パソコンから視線を逸らしたら桐生さんは私の頭の上に肘を置いた。
「ありがたいけどさ、やらざる終えなくて身に付いた術って感じ? 前は一人で十人のアシスタントやらされてたじゃん。仕事それだけじゃねぇもんな」
「え? …………そんな、あーっと……これやってるのは私が楽したいからですかね」
「嘘下手すぎか」
「…………すみません」
「謝るなよ、いつも感謝してる」
「いえ、営業さんあっての事務なので気にしないで下さい、私一人いたって無意味ですから。それで私に何か用ですか、後腕重いので止めて下さい」
「ああ別に? 僕今から外出るから何か郵便物でもあるかなって」
「…………そうですか、庶務はさっき久瀬さんにまとめて頼んだので大丈夫です」
「そっか、後これ」
桐生さんは机にコトッとカップを置いた。
「さっき給湯室に忘れてったろ? 袴田君が持ってたよ」
「ああ……そっか、ありがとうございます」
「何か飲む? 外行く前に一服したいから作ってきてやるよ」
「いえ、いらないです」
「ちょっとちょっと~知らないの? 僕上司なんだけど、断るとかありえなくない?」
「だってじゃあ同じものでって頼んだらコーヒー出てくるんですよね。飲めないもの無理に飲むのも頼んでこっそり捨てるの感じ悪くないですか」
「尾台」
「はい?」
桐生さんは私のカップを自分の唇に当てて少しだけ首を傾げた。
「僕だってコーヒー嫌いなんだよ。苦いじゃん」
「ん? だって……缶」
「あれは尾台がくれたから飲んでただけだよ?」
「え…………でも、私は桐生さんがコーヒー飲んでたから」
「それは多分貰いもんだな、僕も人から貰ったもの捨てられないタイプだから」
「それは申し訳な」
「いいんだよ。何を貰ったかじゃないから、肝心なのは誰から貰ったか、だろ?」
「うん? ああ、そうですね」
「で? 何か飲む?」
「同じものでいいです」
「了解~」
桐生さんは満足そうに頷いてカップを持って踵を返した。
少しだけ背中を見てたら佐々木さんが話しかけて、何か書類受け取って談笑してる。
佐々木さん……笑ってる。
笑ってるんだ、別に泣けなんて言わないけど……ステータス重視なんだっけ。
どっちが別れるって言ったのかな、やっぱり佐々木さん?
「ふぅ疲れた~もう皆バイト使い荒すぎ~」
「あっ」
ドサッと隣の机にファイルが置かれて薄い香水の匂いが鼻を掠める、横見たら両手振るっためぐちゃんが立っていた。
「印鑑忘れるし最悪だったよ~まっ、バイク便のお兄さんイケメンだったからよし!」
「おかえり」
「うんただい…………」
めぐちゃんの位置からじゃ佐々木さん丸見えって思って座って座ってって服引っ張ったら、めぐちゃんは既に佐々木さんの方をじっと見ていた。
「めぐちゃん?」
「……………………そろそろ」
「ん?」
「何でもないです、それより頼まれてたファイルってこれでいいですか?」
「えっと……」
ファイルを開かれて中身を確認して、冷静装ってるけど実は胸ズキンって痛かった。
聞こえた、めぐちゃんは「そろそろ潮時かな」って小さく呟いた。
ああ、やっぱりそれって会社辞めちゃうって意味だよね。
そっか社内恋愛って別れたら気まずいよね。
別れた人の顔見たくないって思っても間接的にその人の情報が入ってきたりするし。
「はい、尾台お待たせ」
他のファイルも確認してたら、デスクに湯気が立つカップが置かれた。
甘い香りが漂うココアだった。
「わぁ、いいなえっちゃん」
「久世さんのもあるよ」
「え? マジですか~やーん。嬉しいありがとう桐生さん、ついでに高収入の優しいイケメンも紹介して下さ~い」
「ココアのついで凄くない? 熱いから気を付けてね」
「もち桐生さんでもオッケーですよ☆」
「はいはい、ほら尾台こっそり捨てないでね」
「捨てないですよ、ありがとうございます」
「じゃあ、僕行くね」
「いってらっしゃい」
桐生さんは茶髪を撫でつけると手を振って笑顔で立ち去った、めぐちゃんはココアを一口飲んで、あまーいって笑った。
笑ってくれて良かった、きっとあの紙コップのココアは自分のだったんだろうけど、桐生さんって本当に何でもスマートにこなす人だな、さすが営業トップ。
「めぐちゃん」
「なぁに?」
「あのさ……今日、飲みに行きませんかね」
「ん? 別にいーよ?」
そっか、別れちゃったんだ…………佐々木さんとめぐちゃん。
漠然とした事実だけが頭の中を行ったり来たりする。
なんだろ、この胸のずきずきした感じ。
何が不満なの、この結果で良かったんじゃないの、だって私はそういうの良くないよって言おうと思ってたんじゃん。
今度飲みに誘って説得して? 何とか言い包めて、そしたらめぐちゃんが別れて? それで解決……だったんだろうか。
だってそうでしょ、大きな事件になる前に不倫なんて止めてほしかったんじゃないの。
これで合ってるよ。
でも私はめぐちゃんがあんな顔してても、別れなよって言ったのかな。
めぐちゃんは私の事、たくさん応援してくれてるのに。
息が詰まる、呼吸苦しい。
そしたら、パタンって背後から音がして。
「俺の尾台さんが給湯室にいる~」
って最近毎晩電話してくる総務の人の声がした。
チラッて見て、またカップに視線を戻した。
「あれ? どうしました尾台さん具合悪いんですか、家まで送ります」
「悪くないですよ、ちょっと辛かっただけ」
「そうなの? 顔見せて下さい」
袴田君は横に立って、顎クイッてしてきた。
「袴田君……」
「ああ、具合じゃなくて気持ちが辛かったの、何かあったんですか誰かにいじめられた? 教えて下さい懲罰与えますから」
「だめ!」
「じゃあ何ですか、教えてくれるまでここから出さないよ」
「えっと、あの…………めぐちゃんが付き合ってた人と別れて……何でか私まで苦しくなってただけ」
「そうですか」
とりあえずって袴田君はキスしてきて、ちょっとよろけそうになった腰を引き寄せられる。
袴田君は唇を合わせたまま顎にあった手でドアの鍵閉めた。
目を瞑って舌を入れてきて、顔の向き変えて深く唇擦り合わせてくる。
口の中舐め尽くされて全部吸ったら、袴田君の喉が鳴って唇が離れた。
「気持ち良かった? 濡れてないですか?」
「もう! 何言ってんのばか!」
ふふって笑って袴田君は体を解放すると給湯室の鍵を開けた。
「尾台さんが笑ってくれて良かった」
「ちゅーで誤魔化しただけでしょ!」
「でも鬱々した気持ちで仕事するの嫌でしょ?」
「そーだけどぉ!」
袴田君は私の手からカップを取ると水切りかごに置いて、お尻のポケットから出したハンカチで手を拭いてくれた。
「答えなんて一つしかないですよ。気になるなら、そのままにしておけないから、動くしかないです」
「うん、わかってる」
「だからと言って理解する必要も受け入れる必要もないと思います」
「うん?」
「全知全能の言葉なんてこの世にないじゃないですか、人なんて分かり合えなくて当然です。それ前提で譲歩し合って生きてるだけでしょう。それが我慢できないならぶつかるしかないです」
「嫌われないかな」
「辛かったらいつでも俺の所においで? 俺はそんな分かり合えない人間関係の中で唯一尾台さんと一つになれる存在だから」
眼鏡直してニコッてされて、
「やだもう!! 仕事中にきゅんってさせなくていいからぁ!!」
「ん? ん? 袴田君ゲージ上がっちゃいました?」
「ないからそんなゲージ!」
直ぐ意地悪にやりになってムカつく!
ていって押し退けて自席戻って髪縛って仕事仕事!!
いつも通り夕方にはノルマ達成して、後は明日の打ち合わせと、スケジュール調整確認、それとメンテナンスだなぁとパソコンと向き合っていたら、背中から。
「尾台、今何してる?」
「報告書の…………エクセルマクロをメンテナンスしてます」
「おぉ~相変わらず訳わかんねー画面」
「そんな事ないですよ基本さえしっかり理解できれば何となくわかるんです。わからないのは調べればいいし」
「いやぁ~僕には無理だなぁ~こんなのいじってまるでIT技術者みたいじゃん」
「まさか、私ができるのは部署内のマクロ化です。技術者って社内システムをマクロで組めるってレベルですよ。私ができるのは契約書や取引先別の資料やデータ集計できる程度です。ルーチン作業を自動化して自分の業務を効率化するために学んだ術ですよ。やろうと思えば誰でもできます」
「うん、言ってる意味わかんね」
「すみません」
「皆使ってるけど尾台がいなくなるとメンテナンスできるヤツいないから困っちゃうな」
「大丈夫ですよ、今は総務にシステム課の方がいますから」
「ああ、たまに話してるね」
「はい、分からない所教えてもらってるんです」
そこでようやく、パソコンから視線を逸らしたら桐生さんは私の頭の上に肘を置いた。
「ありがたいけどさ、やらざる終えなくて身に付いた術って感じ? 前は一人で十人のアシスタントやらされてたじゃん。仕事それだけじゃねぇもんな」
「え? …………そんな、あーっと……これやってるのは私が楽したいからですかね」
「嘘下手すぎか」
「…………すみません」
「謝るなよ、いつも感謝してる」
「いえ、営業さんあっての事務なので気にしないで下さい、私一人いたって無意味ですから。それで私に何か用ですか、後腕重いので止めて下さい」
「ああ別に? 僕今から外出るから何か郵便物でもあるかなって」
「…………そうですか、庶務はさっき久瀬さんにまとめて頼んだので大丈夫です」
「そっか、後これ」
桐生さんは机にコトッとカップを置いた。
「さっき給湯室に忘れてったろ? 袴田君が持ってたよ」
「ああ……そっか、ありがとうございます」
「何か飲む? 外行く前に一服したいから作ってきてやるよ」
「いえ、いらないです」
「ちょっとちょっと~知らないの? 僕上司なんだけど、断るとかありえなくない?」
「だってじゃあ同じものでって頼んだらコーヒー出てくるんですよね。飲めないもの無理に飲むのも頼んでこっそり捨てるの感じ悪くないですか」
「尾台」
「はい?」
桐生さんは私のカップを自分の唇に当てて少しだけ首を傾げた。
「僕だってコーヒー嫌いなんだよ。苦いじゃん」
「ん? だって……缶」
「あれは尾台がくれたから飲んでただけだよ?」
「え…………でも、私は桐生さんがコーヒー飲んでたから」
「それは多分貰いもんだな、僕も人から貰ったもの捨てられないタイプだから」
「それは申し訳な」
「いいんだよ。何を貰ったかじゃないから、肝心なのは誰から貰ったか、だろ?」
「うん? ああ、そうですね」
「で? 何か飲む?」
「同じものでいいです」
「了解~」
桐生さんは満足そうに頷いてカップを持って踵を返した。
少しだけ背中を見てたら佐々木さんが話しかけて、何か書類受け取って談笑してる。
佐々木さん……笑ってる。
笑ってるんだ、別に泣けなんて言わないけど……ステータス重視なんだっけ。
どっちが別れるって言ったのかな、やっぱり佐々木さん?
「ふぅ疲れた~もう皆バイト使い荒すぎ~」
「あっ」
ドサッと隣の机にファイルが置かれて薄い香水の匂いが鼻を掠める、横見たら両手振るっためぐちゃんが立っていた。
「印鑑忘れるし最悪だったよ~まっ、バイク便のお兄さんイケメンだったからよし!」
「おかえり」
「うんただい…………」
めぐちゃんの位置からじゃ佐々木さん丸見えって思って座って座ってって服引っ張ったら、めぐちゃんは既に佐々木さんの方をじっと見ていた。
「めぐちゃん?」
「……………………そろそろ」
「ん?」
「何でもないです、それより頼まれてたファイルってこれでいいですか?」
「えっと……」
ファイルを開かれて中身を確認して、冷静装ってるけど実は胸ズキンって痛かった。
聞こえた、めぐちゃんは「そろそろ潮時かな」って小さく呟いた。
ああ、やっぱりそれって会社辞めちゃうって意味だよね。
そっか社内恋愛って別れたら気まずいよね。
別れた人の顔見たくないって思っても間接的にその人の情報が入ってきたりするし。
「はい、尾台お待たせ」
他のファイルも確認してたら、デスクに湯気が立つカップが置かれた。
甘い香りが漂うココアだった。
「わぁ、いいなえっちゃん」
「久世さんのもあるよ」
「え? マジですか~やーん。嬉しいありがとう桐生さん、ついでに高収入の優しいイケメンも紹介して下さ~い」
「ココアのついで凄くない? 熱いから気を付けてね」
「もち桐生さんでもオッケーですよ☆」
「はいはい、ほら尾台こっそり捨てないでね」
「捨てないですよ、ありがとうございます」
「じゃあ、僕行くね」
「いってらっしゃい」
桐生さんは茶髪を撫でつけると手を振って笑顔で立ち去った、めぐちゃんはココアを一口飲んで、あまーいって笑った。
笑ってくれて良かった、きっとあの紙コップのココアは自分のだったんだろうけど、桐生さんって本当に何でもスマートにこなす人だな、さすが営業トップ。
「めぐちゃん」
「なぁに?」
「あのさ……今日、飲みに行きませんかね」
「ん? 別にいーよ?」
0
お気に入りに追加
1,829
あなたにおすすめの小説
【R18】エリートビジネスマンの裏の顔
白波瀬 綾音
恋愛
御社のエース、危険人物すぎます───。
私、高瀬緋莉(27)は、思いを寄せていた業界最大手の同業他社勤務のエリート営業マン檜垣瑤太(30)に執着され、軟禁されてしまう。
同じチームの後輩、石橋蓮(25)が異変に気付くが……
この生活に果たして救いはあるのか。
※完結済み、手直ししながら随時upしていきます
※サムネにAI生成画像を使用しています
【R18】豹変年下オオカミ君の恋愛包囲網〜策士な後輩から逃げられません!〜
湊未来
恋愛
「ねぇ、本当に陰キャの童貞だって信じてたの?経験豊富なお姉さん………」
30歳の誕生日当日、彼氏に呼び出された先は高級ホテルのレストラン。胸を高鳴らせ向かった先で見たものは、可愛らしいワンピースを着た女と腕を組み、こちらを見据える彼の姿だった。
一方的に別れを告げられ、ヤケ酒目的で向かったBAR。
「ねぇ。酔っちゃったの………
………ふふふ…貴方に酔っちゃったみたい」
一夜のアバンチュールの筈だった。
運命とは時に残酷で甘い………
羊の皮を被った年下オオカミ君×三十路崖っぷち女の恋愛攻防戦。
覗いて行きませんか?
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
・R18の話には※をつけます。
・女性が男性を襲うシーンが初回にあります。苦手な方はご注意を。
・裏テーマは『クズ男愛に目覚める』です。年上の女性に振り回されながら、愛を自覚し、更生するクズ男をゆるっく書けたらいいなぁ〜と。
【R18】訳あり御曹司と秘密の契約【本編完結・番外編不定期更新中】
羽村美海
恋愛
✿2024/2/22要の弟・隼のお話『副社長、この執愛は契約違反です!(原作:鬼畜御曹司〜)』がKADOKAWAタテスクコミック様にてタテスクコミック化していただきました!各電子書店様にて配信中です✿
✿2023/8/18要の弟・隼と侑李の愛息がヒーローとなった作品が『極上御曹司と甘い一夜を過ごしたら、可愛い王子ごと溺愛されています』と改題され、エタニティブックス様より発売中です✿
野獣に捕らわれた檻の中で私は甘く淫らに溶かされる……。この恋はいつか叶いますか?
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
老舗高級チョコレートブランド『YAMATO』に入社間もない美菜は、ある事がきっかけで副社長とすかしたインテリ銀縁メガネ秘書(♂️)の策略に嵌まってしまう。
そして、副社長のアレのせいで…とんでもない契約を交わすことになるのだが……。
美菜は自分が出した条件に苦しむことになる。
一方、副社長と秘書には、他にもなにやら事情があるらしく……。
そんなことを知る由もない美菜には、更なる試練が待ち構えているのだった。
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
<綾瀬 美菜・アヤセ ミナ>♀23歳
お子ちゃまな恋愛しかしたことのない新入社員
<神宮寺 要・ジングウジ カナメ>♂33歳
老舗高級チョコレートブランド『YAMATO』の御曹司である副社長、超絶ハイスペックなイケメンだけど傍若無人で少々訳あり
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
※大人表現満載で切なさありのドタバタ・ラブコメディです。
※ゲイ、バイ等出てきますが、BL的な過激表現はありません。
※傍若無人な野獣なので、多少は無理矢理な場面もありますが、激甘の溺愛になる予定です。
※モデルにした会社が存在しますが全てフィクションです。
⚠「Reproduction is prohibited.(転載禁止)」
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
拠点であるエブリスタでは加筆修正しましたが、こちらは修正前のままとなっております。
感想、ありがとうございますm(_ _)m
様とさんの統一ができていなかったようです。すみませんm(_ _)m
20.6.18 エブリスタにて完結
19.3.4 急上昇ランキング1位獲得
19.2.3 エブリスタにて公開
孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「絶対にキモチイイと言わせてやる」
私に多額の借金を背負わせ、彼氏がいなくなりました!?
ヤバい取り立て屋から告げられた返済期限は一週間後。
少しでもどうにかならないかとキャバクラに体験入店したものの、ナンバーワンキャバ嬢の恨みを買い、騒ぎを起こしてしまいました……。
それだけでも絶望的なのに、私を庇ってきたのは弊社の御曹司で。
副業がバレてクビかと怯えていたら、借金の肩代わりに妊娠を強要されたんですが!?
跡取り身籠もり条件の愛のない関係のはずなのに、御曹司があまあまなのはなぜでしょう……?
坂下花音 さかしたかのん
28歳
不動産会社『マグネイトエステート』一般社員
真面目が服を着て歩いているような子
見た目も真面目そのもの
恋に関しては夢を見がちで、そのせいで男に騙された
×
盛重海星 もりしげかいせい
32歳
不動産会社『マグネイトエステート』開発本部長で御曹司
長男だけどなにやら訳ありであまり跡取りとして望まれていない
人当たりがよくていい人
だけど本当は強引!?
腹黒御曹司の独占欲から逃げられません 極上の一夜は溺愛のはじまり
春宮ともみ
恋愛
旧題:極甘シンドローム〜敏腕社長は初恋を最後の恋にしたい〜
大手ゼネコン会社社長の一人娘だった明日香は、小学校入学と同時に不慮の事故で両親を亡くし、首都圏から離れた遠縁の親戚宅に預けられ慎ましやかに暮らすことに。質素な生活ながらも愛情をたっぷり受けて充実した学生時代を過ごしたのち、英文系の女子大を卒業後、上京してひとり暮らしをはじめ中堅の人材派遣会社で総務部の事務職として働きだす。そして、ひょんなことから幼いころに面識があったある女性の結婚式に出席したことで、運命の歯車が大きく動きだしてしまい――?
***
ドSで策士な腹黒御曹司×元令嬢OLが紡ぐ、甘酸っぱい初恋ロマンス
***
◎作中に出てくる企業名、施設・地域名、登場人物が持つ知識等は創作上のフィクションです
◆アルファポリス様のみの掲載(今後も他サイトへの転載は予定していません)
※著者既作「(エタニティブックス)俺様エリートは独占欲全開で愛と快楽に溺れさせる」のサブキャラクター、「【R18】音のない夜に」のヒーローがそれぞれ名前だけ登場しますが、もちろんこちら単体のみでもお楽しみいただけます。彼らをご存知の方はくすっとしていただけたら嬉しいです
※著者が読みたいだけの性癖を詰め込んだ三人称一元視点習作です
それは、あくまで不埒な蜜戯にて
奏多
恋愛
設楽一楓は、高校生の頃、同級生で生徒会長だった瀬名伊吹に弱みを握られて一度だけ体の関係を持った。
その場限りの約束のはずが、なぜか彼が作った会社に働くことになって!?
一度だけのあやまちをなかったことにして、カリスマ的パワハラ悪魔に仕えていた一楓に、突然悪魔が囁いた――。
「なかったことに出来ると思う? 思い出させてあげるよ、あの日のこと」
ブラック企業での叩き上げプログラマー兼社長秘書
設楽一楓
(しだら いちか)
×
元同級生兼カリスマIT社長
瀬名伊吹
(せな いぶき)
☆現在番外編執筆中☆
あの夜をもう一度~不器用なイケメンの重すぎる拗らせ愛~
sae
恋愛
イケメン、高学歴、愛想も良くてモテ人生まっしぐらに見える高宮駿(たかみやしゅん)は、過去のトラウマからろくな恋愛をしていない拗らせた男である。酔った勢いで同じ会社の美山燈子(みやまとうこ)と一夜の関係を持ってまう。普段なら絶対にしないような失態に動揺する高宮、一方燈子はひどく冷静に事態を受け止め自分とのことは忘れてくれと懇願してくる。それを無視できない高宮だが燈子との心の距離は開いていく一方で……。
☆双方向の視点で物語は進みます。
☆こちらは自作「ゆびさきから恋をする~」のスピンオフ作品になります。この作品からでも読めますが、出てくるキャラを知ってもらえているとより楽しめるかもです。もし良ければそちらも覗いてもらえたら嬉しいです。
⭐︎本編完結
⭐︎続編連載開始(R6.8.23〜)、燈子過去編→高宮家族編と続きます!お付き合いよろしくお願いします!!
お前を必ず落として見せる~俺様御曹司の執着愛
ラヴ KAZU
恋愛
まどかは同棲中の彼の浮気現場を目撃し、雨の中社長である龍斗にマンションへ誘われる。女の魅力を「試してみるか」そう言われて一夜を共にする。龍斗に頼らない妊娠したまどかに対して、契約結婚を申し出る。ある日龍斗に思いを寄せる義妹真凜は、まどかの存在を疎ましく思い、階段から突き落とす。流産と怪我で入院を余儀なくされたまどかは龍斗の側にはいられないと姿を消す。そこへ元彼の新が見違えた姿で現れる。果たして……
過去1ヶ月以内にエタニティの小説・漫画・アニメを1話以上レンタルしている
と、エタニティのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にエタニティの小説・漫画・アニメを1話以上レンタルしている
と、エタニティのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。