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【後日談2】トロワ・メートル
18.奥ちゃんへ贈るワイン
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「勤務中なのに、奥様のこと、そんなに心配でしたか」
「そりゃあ、心配ですよっ。あんなに一生懸命に勉強していたのに、厳しい元メートル・ドテルのおじいちゃんが、久々のお仕事で張り切ってビシバシ厳しい意地悪してないかって。気になるでしょ!」
「なんだと。まったく、いちいちしゃくに障る言い方するな。おまえ、若いとき、そうやって口だけ達者な生意気小僧だったもんな。一皮剥けば、ちっとも変わってないじゃないか」
「ひっど! 甲斐さんが厳しかったこと、トラウマになってるから、奥さんが心配になっちゃって……」
「なにがトラウマだ。心配せんでも、葉子さんのほうが、ずっと優秀だわっ」
「えーー!! そうかもしれないけど! なんなんすか~。メートル・ドテルになっても、俺ってば、全然下っ端感なくならないの!」
狭いワインカーブなので、蒼が大きな声でわーわー騒ぐと、すごく響く。
葉子はちょっと眉をひそめる程度なのだが、甲斐チーフは目を瞑って耳を塞いでいる。
「あー、もう、うるさいなっ。なんで、篠田の声はいっつもそんなに響くんだっ」
「僕もちょっと言わせていただきますよっ。彼女、めっちゃ勉強していたし、見ている分に絶対に合格と思っていたのに。合格は保留で、矢嶋社長のサービスをするって聞いてませんけどっ」
「それは、本日の葉子さんの出来具合を確認してから、篠田給仕長に提案をして許可をいただこうとしていたところなんですけど」
「もう~、どうしてくれるんですか。奥ちゃんの合格を信じて、俺、『あれ』を持って来ちゃったんですよ」
「奥ちゃんって。どんだけ、おまえったらもう……」
奥さんじゃなくて、奥ちゃんって。葉子もちょっと気恥ずかしくなり頬を染めていた。
しかも、蒼は今日の合格を信じて、あのデザートワインをこの職場まで持ってきたという。一緒に通勤しているのに、葉子はまったく気がつかなかった。
「それに『あれ』ってなんのことだ?」
そこは夫と妻だけの間で交わしたことなので、甲斐チーフが首を傾げている。
まだ階段の入り口にいる蒼が、やっと階段を降りきってカーブの中へと入ってきた。
その片手には、ワインボトルがある。
「これです。デザートワインを用意してほしいと言っていたでしょう。彼女に合格したら開けてあげると約束していたんです。ここで冷やして終業後に飲もうと思っていましてね。温度比べするなら、師匠がいる場所がいいでしょ」
琥珀色が美しい白ワインのボトルが、葉子と甲斐チーフが向き合っている丸テーブルに置かれた。
それを見た甲斐チーフの目が輝いた。
「トカイ・エッセンツィアじゃないか!」
「いやー、やっぱり希少だから難関過ぎて、見つけるの大変でしたよぅ。しかも、きちんと管理されてきたと保証されたものをですよ。結婚記念日には必ず手元にあるようにしておきたかったんで。既にいまある状態なんですけどね。俺ってば準備良すぎっ」
元上司の手前で照れくさいのか、持っている詳細を伝えたあと、蒼が『てへっ』といつもの無邪気さでおどけた顔をした。
「結婚記念日? 来年なんだろ。それ。いいのか」
「はあ。奥ちゃんが、ロマンするよりソムリエになるために飲んでみたいと言うなら、そちらを叶えてやりたいってのが夫ってもんでしょ」
「おまえ、大人になったんだな」
「はぃい!? もう四十ですよ、アラフォー! 大人でしょ」
「いやあ、おまえ、かっこつけでチャラチャラしていたからな」
「イメージだけで言ってるでしょ。ほら、僕のいまのこの堅実さをみてくださいよっ」
「うーむ」
『え、そこ唸るの? 違うでしょっ』と、蒼がまた目上の男性に、からかわられてムキになっている。
葉子も『やっぱり、お師匠さんから見ても、若い蒼君、チャラかったんだ』と思ってしまった。
蒼をからかってばかりいた甲斐チーフだったが、そのボトルを見て、いつのまにか優しい笑みを見せていた。
「葉子さん。ハンガリーのワインはですね。長い歴史と伝統があるのですが、戦後の社会主義体制の苦しい中でも守られてきたものなんですよ。そう、たくさんの困難を乗り越えていまここにある。伝統を守り抜かれてここに。繋いできた人々が確かにいた証でもあるんです。ですから、あなたたちのご結婚も、長く紡がれていくことを祈って、ご夫妻で飲むのに素敵な1本となるでしょう。そしてご夫妻で、フレンチの伝統も受け継いでいってほしいです」
甲斐チーフの素敵な解釈に、葉子も嬉しくなって、素直に笑みを浮かべていた。
なのに、葉子の隣に立っている蒼が、黒髪をかいてテレテレした顔をしている。
「えへへ、俺、そこまで考えていませんでしたぁ。ただ、甘いワインで彼女をよろこばせたいなあって。あ、もちろん! フレンチ業界で働く夫と妻として、知っておきたいワインだったというのもありますよ」
「ま、篠田側からしたら、『あー俺ってばロマンチック』だったんだろうがね。葉子さんには素敵な思い出になりますようにと願っての、師匠から贈る言葉だよ」
「本当に、ありがとうございます。甲斐さん、いえ、甲斐給仕長」
蒼が騒がずに、神妙に一礼をしたので、ほんとうに心から感謝しているのが葉子にも伝わってきた。
「私もです。今回の宿題がなければ、夫がこのワインを突然出してきただけのことで、ただの希少なデザートワインとしてしか認識せずに、甘い飲み口だけ覚えていたと思います。ハンガリーの歴史の中、トカイワインの細かに決められた等級で守られてきた貴腐ワインの品質。また作り手が何百年と伝えてきた手法からできた、最上の甘味。その味で、お祝いをできることは尊いことだと、よくわかりました。ありがとうございます」
蒼と一緒に頭を下げて、お礼をしていた。
「それならば。葉子さんの師匠として、または篠田の元上司として、結婚祝い第二弾。私のシャトー・ディケムも、試飲の時に開けて飲みましょう」
葉子がびっくりして頭をあげると、蒼も慌てて甲斐チーフに詰め寄った。
「なに言ってるんですかっ。シャトー・ディケムだって高いでしょう! いや、むしろ、高い!!」
「いいんだよ。俺だっていつどうなるかわからない歳だし……」
「そんなこと言わないでくださいよ! 北海道まできて働こうという元気があるんですから、頑張って長生きするんですっ」
蒼が息んでパンパンとお師匠さんへと叱咤激励の言葉を投げつけている。
ここで甲斐チーフが『うるさい』と言い返すかなと眺めていたのだが……。そんな蒼の必死さに反して、急に甲斐チーフの表情が暗く重いものに激変したので、葉子の胸がどきりとざわついた。
「そうだな……うん、わかってる」
お歳の割にお元気で前向きで、若く見えると思っていたのに。
一気に年齢相応の影を見せる。ご高齢だから、とたんに皺だらけのお顔に見えて、葉子は茫然とする。
それは蒼が年相応の枯れた大人の姿を見せるものとは異なるものだった。
内に秘めていたなにかが一気にお師匠さんから滲み出てきたような……。
葉子は突然感じた変化と、なにか不安を煽るようなオーラを感じずにはいられなかった。
もしかして蒼君、なにか知っている?
恐れている元上司に、あんなに食ってかかっていた彼を見て、葉子はそう思った。
「そりゃあ、心配ですよっ。あんなに一生懸命に勉強していたのに、厳しい元メートル・ドテルのおじいちゃんが、久々のお仕事で張り切ってビシバシ厳しい意地悪してないかって。気になるでしょ!」
「なんだと。まったく、いちいちしゃくに障る言い方するな。おまえ、若いとき、そうやって口だけ達者な生意気小僧だったもんな。一皮剥けば、ちっとも変わってないじゃないか」
「ひっど! 甲斐さんが厳しかったこと、トラウマになってるから、奥さんが心配になっちゃって……」
「なにがトラウマだ。心配せんでも、葉子さんのほうが、ずっと優秀だわっ」
「えーー!! そうかもしれないけど! なんなんすか~。メートル・ドテルになっても、俺ってば、全然下っ端感なくならないの!」
狭いワインカーブなので、蒼が大きな声でわーわー騒ぐと、すごく響く。
葉子はちょっと眉をひそめる程度なのだが、甲斐チーフは目を瞑って耳を塞いでいる。
「あー、もう、うるさいなっ。なんで、篠田の声はいっつもそんなに響くんだっ」
「僕もちょっと言わせていただきますよっ。彼女、めっちゃ勉強していたし、見ている分に絶対に合格と思っていたのに。合格は保留で、矢嶋社長のサービスをするって聞いてませんけどっ」
「それは、本日の葉子さんの出来具合を確認してから、篠田給仕長に提案をして許可をいただこうとしていたところなんですけど」
「もう~、どうしてくれるんですか。奥ちゃんの合格を信じて、俺、『あれ』を持って来ちゃったんですよ」
「奥ちゃんって。どんだけ、おまえったらもう……」
奥さんじゃなくて、奥ちゃんって。葉子もちょっと気恥ずかしくなり頬を染めていた。
しかも、蒼は今日の合格を信じて、あのデザートワインをこの職場まで持ってきたという。一緒に通勤しているのに、葉子はまったく気がつかなかった。
「それに『あれ』ってなんのことだ?」
そこは夫と妻だけの間で交わしたことなので、甲斐チーフが首を傾げている。
まだ階段の入り口にいる蒼が、やっと階段を降りきってカーブの中へと入ってきた。
その片手には、ワインボトルがある。
「これです。デザートワインを用意してほしいと言っていたでしょう。彼女に合格したら開けてあげると約束していたんです。ここで冷やして終業後に飲もうと思っていましてね。温度比べするなら、師匠がいる場所がいいでしょ」
琥珀色が美しい白ワインのボトルが、葉子と甲斐チーフが向き合っている丸テーブルに置かれた。
それを見た甲斐チーフの目が輝いた。
「トカイ・エッセンツィアじゃないか!」
「いやー、やっぱり希少だから難関過ぎて、見つけるの大変でしたよぅ。しかも、きちんと管理されてきたと保証されたものをですよ。結婚記念日には必ず手元にあるようにしておきたかったんで。既にいまある状態なんですけどね。俺ってば準備良すぎっ」
元上司の手前で照れくさいのか、持っている詳細を伝えたあと、蒼が『てへっ』といつもの無邪気さでおどけた顔をした。
「結婚記念日? 来年なんだろ。それ。いいのか」
「はあ。奥ちゃんが、ロマンするよりソムリエになるために飲んでみたいと言うなら、そちらを叶えてやりたいってのが夫ってもんでしょ」
「おまえ、大人になったんだな」
「はぃい!? もう四十ですよ、アラフォー! 大人でしょ」
「いやあ、おまえ、かっこつけでチャラチャラしていたからな」
「イメージだけで言ってるでしょ。ほら、僕のいまのこの堅実さをみてくださいよっ」
「うーむ」
『え、そこ唸るの? 違うでしょっ』と、蒼がまた目上の男性に、からかわられてムキになっている。
葉子も『やっぱり、お師匠さんから見ても、若い蒼君、チャラかったんだ』と思ってしまった。
蒼をからかってばかりいた甲斐チーフだったが、そのボトルを見て、いつのまにか優しい笑みを見せていた。
「葉子さん。ハンガリーのワインはですね。長い歴史と伝統があるのですが、戦後の社会主義体制の苦しい中でも守られてきたものなんですよ。そう、たくさんの困難を乗り越えていまここにある。伝統を守り抜かれてここに。繋いできた人々が確かにいた証でもあるんです。ですから、あなたたちのご結婚も、長く紡がれていくことを祈って、ご夫妻で飲むのに素敵な1本となるでしょう。そしてご夫妻で、フレンチの伝統も受け継いでいってほしいです」
甲斐チーフの素敵な解釈に、葉子も嬉しくなって、素直に笑みを浮かべていた。
なのに、葉子の隣に立っている蒼が、黒髪をかいてテレテレした顔をしている。
「えへへ、俺、そこまで考えていませんでしたぁ。ただ、甘いワインで彼女をよろこばせたいなあって。あ、もちろん! フレンチ業界で働く夫と妻として、知っておきたいワインだったというのもありますよ」
「ま、篠田側からしたら、『あー俺ってばロマンチック』だったんだろうがね。葉子さんには素敵な思い出になりますようにと願っての、師匠から贈る言葉だよ」
「本当に、ありがとうございます。甲斐さん、いえ、甲斐給仕長」
蒼が騒がずに、神妙に一礼をしたので、ほんとうに心から感謝しているのが葉子にも伝わってきた。
「私もです。今回の宿題がなければ、夫がこのワインを突然出してきただけのことで、ただの希少なデザートワインとしてしか認識せずに、甘い飲み口だけ覚えていたと思います。ハンガリーの歴史の中、トカイワインの細かに決められた等級で守られてきた貴腐ワインの品質。また作り手が何百年と伝えてきた手法からできた、最上の甘味。その味で、お祝いをできることは尊いことだと、よくわかりました。ありがとうございます」
蒼と一緒に頭を下げて、お礼をしていた。
「それならば。葉子さんの師匠として、または篠田の元上司として、結婚祝い第二弾。私のシャトー・ディケムも、試飲の時に開けて飲みましょう」
葉子がびっくりして頭をあげると、蒼も慌てて甲斐チーフに詰め寄った。
「なに言ってるんですかっ。シャトー・ディケムだって高いでしょう! いや、むしろ、高い!!」
「いいんだよ。俺だっていつどうなるかわからない歳だし……」
「そんなこと言わないでくださいよ! 北海道まできて働こうという元気があるんですから、頑張って長生きするんですっ」
蒼が息んでパンパンとお師匠さんへと叱咤激励の言葉を投げつけている。
ここで甲斐チーフが『うるさい』と言い返すかなと眺めていたのだが……。そんな蒼の必死さに反して、急に甲斐チーフの表情が暗く重いものに激変したので、葉子の胸がどきりとざわついた。
「そうだな……うん、わかってる」
お歳の割にお元気で前向きで、若く見えると思っていたのに。
一気に年齢相応の影を見せる。ご高齢だから、とたんに皺だらけのお顔に見えて、葉子は茫然とする。
それは蒼が年相応の枯れた大人の姿を見せるものとは異なるものだった。
内に秘めていたなにかが一気にお師匠さんから滲み出てきたような……。
葉子は突然感じた変化と、なにか不安を煽るようなオーラを感じずにはいられなかった。
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