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ふかふかのまんじゅうをお腹いっぱい食べたチギとリュリュナは、満足気にほほを緩めた。
にこにこ笑顔の少年少女が並んでいるさまは、まるで蒸かしたてのまんじゅうのようだ、と思いながらゼトとナツメグもまた、にこにこと笑う。
チギとリュリュナが幸せいっぱいでまんじゅうやどら焼きをほお張っている間に、商品はすっかり売り切れてしまった。このところ恒例になってきている『完売しました』の札を表に張り付けて、昼食も片付けもすっかり終えたいまは、四人で板間に座ってのんびりしているところだった。
「あ、そうだ」
ふと、にこにこ笑顔を改めたチギが、部屋のすみに置いていた布袋に手をのばした。今朝、ナツ菓子舗を訪れたときに背負っていた布袋だ。
袋のくちを開けたチギがなかに手を突っ込み、取り出したのはほんのり赤くて丸いもの。梅の実をいくらか大きくしたような、かわいらしい果実だった。
「わ、それなあに? 梅……にしては丸いね」
「すももか?」
「でも、すももにしては丸いわねえ。すじが入っていないみたいだし」
それぞれが、チギから手渡された果実を眺めて首をかしげる。リュリュナだけでなくゼトやナツメグも知らないとなると、一般的に出回っている果物ではないようだ。
ふしぎそうな顔で興味津々の面々を見渡して、チギは満足気に目を細めた。
「それ、りんごって言うんだってよ」
チギが言って、ナツメグとゼトは「へえ、りんご」と手の中の果実を改めて見つめている。
一方、リュリュナはぱちくりとまばたきを繰り返しながら赤い果実を見つめた。
赤い。リュリュナが前世の記憶で知るそれよりいくぶん、色づきがうすいようであったけれど、確かにその赤はりんごの色だ。言われて見直してみれば、ころりと丸い形状も前世の記憶にあるりんごそのものである。
けれど、いまリュリュナの手にあるりんごは、前世の記憶にあるそれとは決定的な違いがあった。
「……ちいさい……」
思わずつぶやくほど、目の前のりんごはちいさかった。
ころり、と転げた赤い木の実はリュリュナの片手にすっぽりおさまるほどしかない。前世で食べた屋台のりんご飴のちいさいほう、姫りんごくらいの大きさだろうか。
思わずまじまじと見つめるリュリュナの手に、チギがぽすぽすといくつもりんごを乗せてくる。
「行商の途中で寄った村で、試しに育ててみたんだってよ。本当は秋に実がなるらしいんだけど、村で沸いてる温かい水を引いてみたら、時季外れに生(な)っちまったらしい」
言いながら、チギは布袋の中から次々とりんごを出してくる。
手回り品を入れるにしてはやけに大きな袋だと思っていたリュリュナだったが、なるほどこれだけの果物が入っていたなら納得だった。
りんごをすっかり出し終えて布袋の底をのぞいたチギは、不意に表情を引き締めた。何かを思案しているのか、ほんのすこしの間をはさんでそっと袋をまるめて懐にしまう。
「すげえ量だろ? これでもじいさんと半分ずつ分けたんだぜ。売り物になるかわからないから、まずは食べてみてほしいっていっぱい渡されたんだよ。リュリュ、ちょっとかじってみろよ」
チギが言うものだから、リュリュナは素直にぱかりとくちを開けた。
ちっちゃな牙で赤い果実をかぷり、とかじりとったリュリュナは、思わずきゅうっと顔をしかめる。
「わっ、酸っぱい!!」
まずくちの中で主張したのは、リュリュナが記憶しているりんごよりも強い酸味。
「でも……りんごだあ~」
続いて、甘みとりんごのさわやかな香りがくちいっぱいに広がった。しゃりしゃりの食感を楽しんだあとに残るのは、リュリュナの知っているりんごの後味だ。
酸っぱい顔を一転させ笑顔になったリュリュナを見て、チギは「にひひ」といたずらっぽく笑う。
「りんごなんだから、当たり前だろ。ナツメグさんとゼトさんも、どうぞ」
「おう、ありがとな」
「うふふ、いただきます」
チギに促されて、ナツメグはしゃくり、ゼトはがぶっとりんごをかじる。
「んっ、香りがいいな!」
「本当。酸味が強いけど、甘みもさっぱりしていておいしいわねえ」
リュリュナの酸っぱい顔を見ていたふたりは、酸味への覚悟を済ませていたおかげで純粋にりんごをおいしく楽しめているようだ。
ふむふむ、と味を確かめながらもうひとくちをかじっている。
「お菓子につかえねえかな。すりおろして餡にするか? この食感が無くなっちまうかな」
「そうねえ。煮て濾しても、さくさくが無くなってしまいそうねえ」
「だったら、角切りをさっと煮るのはどうでしょう。大きめに切れば、さくさくごろごろの食感を楽しめると思います」
商品にするにはどうしたら良いか、ああでもないこうでもないと盛り上がる三人を止めたのはチギだった。猫耳をぴんと立てた少年は、その顔に苦笑を浮かべている。
「あのさ……次にいつ運んでこられるかわかんねえから、店で売るのは難しいかもよ」
チギのことばで、三人は「あ」と動きを止めた。三人いて、三人ともにそのことに気が付いていなかったのだ。
そろって残念そうな顔をするリュリュナたちに、チギがぽり、とほほをかきながら続ける。
「だからさ。もしよかったら、これでいまからおやつ作ってほしいんです。余ったぶんは好きにしてもらっていいから」
「いいのか、菓子にしちまって!」
「うれしいわあ! こんなにたくさん、いいのかしら」
だめかな、とチギが聞く前に、ゼトとナツメグは大喜びで返事をしてりんごを抱え立ち上がった。遅れて、リュリュナもふたりに続く。
「まずはりんごの角煮か。砂糖で甘みを増せば、それだけでうまいだろうな」
「お砂糖はほんのちょっぴりにしてみたらどうかしら。せっかくのさわやかな甘さだもの、活かしたいわ」
「乳酪(バター)で炒めてもおいしいと思いますよ。すこしとろっとなったリンゴをパイ生地に挟んだら、さくさくとろっとしてとってもおいしいんです」
前世の記憶に思いを馳せながらつぶやくリュリュナに、ゼトとナツメグが真顔で詰め寄る。
「ぱい……って、あれか! 異国の菓子作りの本に載ってた、あぷるぱい! そうだ、材料にりんごってあったのは、このりんごか!」
「あらあらまあまあ! さくさくしていてとろっとしてるなんて、想像もつかないわねえ。ぱい生地というのは、すぐ作れるのかしら?」
言いながらも、ゼトは手早くりんごを切って、ナツメグは鍋をふたつ温めている。リュリュナは温めた鍋の一方に乳酪(バター)を溶かし、一方には少量の水と砂糖を入れた。そこへ、ほどよい大きさに切り分けたりんごをそれぞれ放り込む。
「うーん……あたしが知ってるのはちょっと時間がかかります。それにパイ生地を作るとき、冷やしながらでないと乳酪がだれてきてしまうんですよね……」
リュリュナのことばを聞いて残念がるゼトをつついたのは、ナツメグだった。「冷やすのが得意な方に来ていただいたら?」と言われたゼトが赤くなってことばに詰まっているうちに、りんごはほどよく煮えていた。
「チギ、味見してみて」
リュリュナは砂糖で煮たものを箸でつまむと、後ろで眺めていたチギに差し出した。
「えっ! むぐ!」
驚き、開いたチギのくちに「はい、あーん」とリュリュナがりんごを放り込む。
反射的にくちを閉じたチギは、うつむきがちになりながらちいさな声でつぶやいた。
「……すんげぇあまい」
にこにこ笑顔の少年少女が並んでいるさまは、まるで蒸かしたてのまんじゅうのようだ、と思いながらゼトとナツメグもまた、にこにこと笑う。
チギとリュリュナが幸せいっぱいでまんじゅうやどら焼きをほお張っている間に、商品はすっかり売り切れてしまった。このところ恒例になってきている『完売しました』の札を表に張り付けて、昼食も片付けもすっかり終えたいまは、四人で板間に座ってのんびりしているところだった。
「あ、そうだ」
ふと、にこにこ笑顔を改めたチギが、部屋のすみに置いていた布袋に手をのばした。今朝、ナツ菓子舗を訪れたときに背負っていた布袋だ。
袋のくちを開けたチギがなかに手を突っ込み、取り出したのはほんのり赤くて丸いもの。梅の実をいくらか大きくしたような、かわいらしい果実だった。
「わ、それなあに? 梅……にしては丸いね」
「すももか?」
「でも、すももにしては丸いわねえ。すじが入っていないみたいだし」
それぞれが、チギから手渡された果実を眺めて首をかしげる。リュリュナだけでなくゼトやナツメグも知らないとなると、一般的に出回っている果物ではないようだ。
ふしぎそうな顔で興味津々の面々を見渡して、チギは満足気に目を細めた。
「それ、りんごって言うんだってよ」
チギが言って、ナツメグとゼトは「へえ、りんご」と手の中の果実を改めて見つめている。
一方、リュリュナはぱちくりとまばたきを繰り返しながら赤い果実を見つめた。
赤い。リュリュナが前世の記憶で知るそれよりいくぶん、色づきがうすいようであったけれど、確かにその赤はりんごの色だ。言われて見直してみれば、ころりと丸い形状も前世の記憶にあるりんごそのものである。
けれど、いまリュリュナの手にあるりんごは、前世の記憶にあるそれとは決定的な違いがあった。
「……ちいさい……」
思わずつぶやくほど、目の前のりんごはちいさかった。
ころり、と転げた赤い木の実はリュリュナの片手にすっぽりおさまるほどしかない。前世で食べた屋台のりんご飴のちいさいほう、姫りんごくらいの大きさだろうか。
思わずまじまじと見つめるリュリュナの手に、チギがぽすぽすといくつもりんごを乗せてくる。
「行商の途中で寄った村で、試しに育ててみたんだってよ。本当は秋に実がなるらしいんだけど、村で沸いてる温かい水を引いてみたら、時季外れに生(な)っちまったらしい」
言いながら、チギは布袋の中から次々とりんごを出してくる。
手回り品を入れるにしてはやけに大きな袋だと思っていたリュリュナだったが、なるほどこれだけの果物が入っていたなら納得だった。
りんごをすっかり出し終えて布袋の底をのぞいたチギは、不意に表情を引き締めた。何かを思案しているのか、ほんのすこしの間をはさんでそっと袋をまるめて懐にしまう。
「すげえ量だろ? これでもじいさんと半分ずつ分けたんだぜ。売り物になるかわからないから、まずは食べてみてほしいっていっぱい渡されたんだよ。リュリュ、ちょっとかじってみろよ」
チギが言うものだから、リュリュナは素直にぱかりとくちを開けた。
ちっちゃな牙で赤い果実をかぷり、とかじりとったリュリュナは、思わずきゅうっと顔をしかめる。
「わっ、酸っぱい!!」
まずくちの中で主張したのは、リュリュナが記憶しているりんごよりも強い酸味。
「でも……りんごだあ~」
続いて、甘みとりんごのさわやかな香りがくちいっぱいに広がった。しゃりしゃりの食感を楽しんだあとに残るのは、リュリュナの知っているりんごの後味だ。
酸っぱい顔を一転させ笑顔になったリュリュナを見て、チギは「にひひ」といたずらっぽく笑う。
「りんごなんだから、当たり前だろ。ナツメグさんとゼトさんも、どうぞ」
「おう、ありがとな」
「うふふ、いただきます」
チギに促されて、ナツメグはしゃくり、ゼトはがぶっとりんごをかじる。
「んっ、香りがいいな!」
「本当。酸味が強いけど、甘みもさっぱりしていておいしいわねえ」
リュリュナの酸っぱい顔を見ていたふたりは、酸味への覚悟を済ませていたおかげで純粋にりんごをおいしく楽しめているようだ。
ふむふむ、と味を確かめながらもうひとくちをかじっている。
「お菓子につかえねえかな。すりおろして餡にするか? この食感が無くなっちまうかな」
「そうねえ。煮て濾しても、さくさくが無くなってしまいそうねえ」
「だったら、角切りをさっと煮るのはどうでしょう。大きめに切れば、さくさくごろごろの食感を楽しめると思います」
商品にするにはどうしたら良いか、ああでもないこうでもないと盛り上がる三人を止めたのはチギだった。猫耳をぴんと立てた少年は、その顔に苦笑を浮かべている。
「あのさ……次にいつ運んでこられるかわかんねえから、店で売るのは難しいかもよ」
チギのことばで、三人は「あ」と動きを止めた。三人いて、三人ともにそのことに気が付いていなかったのだ。
そろって残念そうな顔をするリュリュナたちに、チギがぽり、とほほをかきながら続ける。
「だからさ。もしよかったら、これでいまからおやつ作ってほしいんです。余ったぶんは好きにしてもらっていいから」
「いいのか、菓子にしちまって!」
「うれしいわあ! こんなにたくさん、いいのかしら」
だめかな、とチギが聞く前に、ゼトとナツメグは大喜びで返事をしてりんごを抱え立ち上がった。遅れて、リュリュナもふたりに続く。
「まずはりんごの角煮か。砂糖で甘みを増せば、それだけでうまいだろうな」
「お砂糖はほんのちょっぴりにしてみたらどうかしら。せっかくのさわやかな甘さだもの、活かしたいわ」
「乳酪(バター)で炒めてもおいしいと思いますよ。すこしとろっとなったリンゴをパイ生地に挟んだら、さくさくとろっとしてとってもおいしいんです」
前世の記憶に思いを馳せながらつぶやくリュリュナに、ゼトとナツメグが真顔で詰め寄る。
「ぱい……って、あれか! 異国の菓子作りの本に載ってた、あぷるぱい! そうだ、材料にりんごってあったのは、このりんごか!」
「あらあらまあまあ! さくさくしていてとろっとしてるなんて、想像もつかないわねえ。ぱい生地というのは、すぐ作れるのかしら?」
言いながらも、ゼトは手早くりんごを切って、ナツメグは鍋をふたつ温めている。リュリュナは温めた鍋の一方に乳酪(バター)を溶かし、一方には少量の水と砂糖を入れた。そこへ、ほどよい大きさに切り分けたりんごをそれぞれ放り込む。
「うーん……あたしが知ってるのはちょっと時間がかかります。それにパイ生地を作るとき、冷やしながらでないと乳酪がだれてきてしまうんですよね……」
リュリュナのことばを聞いて残念がるゼトをつついたのは、ナツメグだった。「冷やすのが得意な方に来ていただいたら?」と言われたゼトが赤くなってことばに詰まっているうちに、りんごはほどよく煮えていた。
「チギ、味見してみて」
リュリュナは砂糖で煮たものを箸でつまむと、後ろで眺めていたチギに差し出した。
「えっ! むぐ!」
驚き、開いたチギのくちに「はい、あーん」とリュリュナがりんごを放り込む。
反射的にくちを閉じたチギは、うつむきがちになりながらちいさな声でつぶやいた。
「……すんげぇあまい」
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