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第3章
16.ゆるして…… ※(エロ同人みたく?)乱暴される回 リョナ注意
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ランプ達3人が穴倉の中へと侵入した、その頃のエクレアはというと……
暗闇の中にいた。
暗闇といっても、光のない世界ではない。謎の光源によって牢屋はそれなりに明るいが、その光はエクレアに届かない。目隠しのせいで強制的に遮断されているのだ。
他にも口には猿轡がかまされ、手足もより厳重に縛り直された。
つまり、エクレアが縄をブチッしたり逃げようとしたら拘束がきつくなるっという懸念通りの目にあわされたのである。
ただ、懸念した事以外の誤算はあった。
まず一つは『力』を奪われたこと。
エクレアは魔術的な知識に疎いので詳細はわからないものの、『超神水』で得た『力』を全て失った。奪われたのはわかった。
特に『魔人化』の発動は縄を力づくでブチッするための必要不可欠な要素。それがなくなった以上、拘束を解くには縄抜けするか何かで縄を切るかの方法しかないのである。
もう一つは“狂気”を奪われて正気に戻された事。
正気に戻されたせいで今のエクレアの精神は極一般的な少女と大差はない。
まぁ一般的とはいっても、彼女の住む辺境の村は危険や荒事が日常茶飯事な修羅の村。
そこで生まれ育ってきたわけだから、正気であってもそれなりに強いメンタル持ち。
最初こそショックはあっても落ち着けばなんとか持ち直せる……も、最後の誤算が問題だった。
ゲシッ!
「!!?」
唐突に蹴られた。
目隠しのせいで本当に蹴られたかわからないが、ゴブゴブと解読不明な言語で笑うゴブリン達の様子からなんらかの攻撃を加えたのは間違いない。
同じような衝撃に再度襲われ、エクレアの身体がビクンとはねる。
その反応をみて再度笑うゴブリン。
ゴンッ!!
今度は叩く。目隠しのせいでやっぱり何されたかわからないが頭にズキズキとした鈍痛だけは感じとれるので、鈍器で殴られたのはわかる。
だからどうしたという話ではあるが……
バシン!!
次は打つ。派手な音と肌のひりひりとした痛みからみて鞭でも持ちだして来たのか……
まぁ見えないから結局何なのかわからない。
それでも次々と襲ってくる鞭らしきもの。時折外れても甲高く響いた音につい身をすくめてしまう。
「むぐ……ぐっ!」
痛みや恐怖から少しでも逃れようと縛られてる不自由な身体をくねらせながら、必死に這いずって遠ざかろうとするも、逃さんっとばかりに他のゴブリンに行く手を遮られる。
ぐいっと両脇を抱えられて身を起こされたと思ったら……
バシン!!
「むぁ!?」
逃げようとした事を咎めるかのごとく、正面から激しく打ち付けてきたのだ。バシンバシンっと響く音の回数分だけ痛みが走る。
「むぅぅぅぅぅぅうっっっ!!」
苦痛から逃れようと必死に暴れもがくも左右から押さえつけられてるので逃れる事ができない。
猿轡がなかったら絶対絶叫が上がってるであろう苦痛の嵐だ。
それも唐突にやむ。ゴブリン達のもめてる声が聞こえてるところみると手元狂って誤爆でもしたのだろう。
見えないから予想なのだが……その腹いせか、
ボゴォ!!
腹めがけて殴ってきた。俗にいう腹パン。
「もごっ!!!?」
もしかしたら蹴ってきたのかもしれないが、食らうダメージに大差ないのでどっちでもいいだろう。
予想外なタイミングと箇所へと叩き込まれた衝撃で猿轡越しに胃液が逆流。
それに驚いたのか、もしくは逆流した胃液が降りかかったのか……
正面のゴブリンが怒り出したかのように、再び鞭らしきものを振るい始める。
そんな感じにエクレアは先ほどから拷問まがいな責め苦を受ける羽目になってたのだ。
おかげでエクレアの身体中はあざだらけの傷だらけ。
ただまぁ、幸いなのかそこまで致命的な拷問は行ってない。
それは男が立ち去り際に下した命令。
“お前らも殺された仲間達への報復はしたいだろう。なら私の分も一緒に好きなだけ痛めつけてやれ。ただし、やりすぎるなよ”
という命令を守ってのことだと思われる。
『やりすぎるな』もゴブリン基準なので線引きは難しいながらも、生爪をはがすとか歯を抜くとか考えるだけでおぞましいような真似のほかに定番のアレ、孕ませるなんかがその『やりすぎ』に該当する行為なのだろう。
ただし、最後の孕ませるに関してはエクレアがいろいろ幼すぎるせいで欲情できないという可能性もあるので……
“ひどいわ貴方達。私の貧相な身体じゃ欲情できないだなんてひどい、ひどすぎるわ……しくしく”
とか普段の狂っているエクレアであればそう心でののしるだろうが、あいにく今は狂ってない。
「む……ぐ……ぐぅ……」
横たわる身体に受ける鞭の痛みに耐えながらもエクレアは必死で訴える。
先ほどの逆流のせいで呼吸もままならず、息が詰まりそうになりながらも必死で声を出そうとする。
目隠し越しで涙を流しながら訴える。
(ごめんなさい、もうやめて、ゆるして……)
だが、その訴えは聞き入れられない。なにせ訴える手段が皆無だからだ。
声は猿轡のせいでただのうめき声に変換されるだけだし、目隠しのせいで目で訴える事もできない。
土下座もただ頭を踏みつけてくださいっと差しだされてるようにしかみえず、躊躇なく踏みつけられて蹴り飛ばされるだけで終わった。
もはやエクレア側からは本当に何もできず、理不尽な暴力を受け続けるという……
ただただゴブリンの憂さを晴らすだけのサンドバックとなり果てていた。
暗闇の中にいた。
暗闇といっても、光のない世界ではない。謎の光源によって牢屋はそれなりに明るいが、その光はエクレアに届かない。目隠しのせいで強制的に遮断されているのだ。
他にも口には猿轡がかまされ、手足もより厳重に縛り直された。
つまり、エクレアが縄をブチッしたり逃げようとしたら拘束がきつくなるっという懸念通りの目にあわされたのである。
ただ、懸念した事以外の誤算はあった。
まず一つは『力』を奪われたこと。
エクレアは魔術的な知識に疎いので詳細はわからないものの、『超神水』で得た『力』を全て失った。奪われたのはわかった。
特に『魔人化』の発動は縄を力づくでブチッするための必要不可欠な要素。それがなくなった以上、拘束を解くには縄抜けするか何かで縄を切るかの方法しかないのである。
もう一つは“狂気”を奪われて正気に戻された事。
正気に戻されたせいで今のエクレアの精神は極一般的な少女と大差はない。
まぁ一般的とはいっても、彼女の住む辺境の村は危険や荒事が日常茶飯事な修羅の村。
そこで生まれ育ってきたわけだから、正気であってもそれなりに強いメンタル持ち。
最初こそショックはあっても落ち着けばなんとか持ち直せる……も、最後の誤算が問題だった。
ゲシッ!
「!!?」
唐突に蹴られた。
目隠しのせいで本当に蹴られたかわからないが、ゴブゴブと解読不明な言語で笑うゴブリン達の様子からなんらかの攻撃を加えたのは間違いない。
同じような衝撃に再度襲われ、エクレアの身体がビクンとはねる。
その反応をみて再度笑うゴブリン。
ゴンッ!!
今度は叩く。目隠しのせいでやっぱり何されたかわからないが頭にズキズキとした鈍痛だけは感じとれるので、鈍器で殴られたのはわかる。
だからどうしたという話ではあるが……
バシン!!
次は打つ。派手な音と肌のひりひりとした痛みからみて鞭でも持ちだして来たのか……
まぁ見えないから結局何なのかわからない。
それでも次々と襲ってくる鞭らしきもの。時折外れても甲高く響いた音につい身をすくめてしまう。
「むぐ……ぐっ!」
痛みや恐怖から少しでも逃れようと縛られてる不自由な身体をくねらせながら、必死に這いずって遠ざかろうとするも、逃さんっとばかりに他のゴブリンに行く手を遮られる。
ぐいっと両脇を抱えられて身を起こされたと思ったら……
バシン!!
「むぁ!?」
逃げようとした事を咎めるかのごとく、正面から激しく打ち付けてきたのだ。バシンバシンっと響く音の回数分だけ痛みが走る。
「むぅぅぅぅぅぅうっっっ!!」
苦痛から逃れようと必死に暴れもがくも左右から押さえつけられてるので逃れる事ができない。
猿轡がなかったら絶対絶叫が上がってるであろう苦痛の嵐だ。
それも唐突にやむ。ゴブリン達のもめてる声が聞こえてるところみると手元狂って誤爆でもしたのだろう。
見えないから予想なのだが……その腹いせか、
ボゴォ!!
腹めがけて殴ってきた。俗にいう腹パン。
「もごっ!!!?」
もしかしたら蹴ってきたのかもしれないが、食らうダメージに大差ないのでどっちでもいいだろう。
予想外なタイミングと箇所へと叩き込まれた衝撃で猿轡越しに胃液が逆流。
それに驚いたのか、もしくは逆流した胃液が降りかかったのか……
正面のゴブリンが怒り出したかのように、再び鞭らしきものを振るい始める。
そんな感じにエクレアは先ほどから拷問まがいな責め苦を受ける羽目になってたのだ。
おかげでエクレアの身体中はあざだらけの傷だらけ。
ただまぁ、幸いなのかそこまで致命的な拷問は行ってない。
それは男が立ち去り際に下した命令。
“お前らも殺された仲間達への報復はしたいだろう。なら私の分も一緒に好きなだけ痛めつけてやれ。ただし、やりすぎるなよ”
という命令を守ってのことだと思われる。
『やりすぎるな』もゴブリン基準なので線引きは難しいながらも、生爪をはがすとか歯を抜くとか考えるだけでおぞましいような真似のほかに定番のアレ、孕ませるなんかがその『やりすぎ』に該当する行為なのだろう。
ただし、最後の孕ませるに関してはエクレアがいろいろ幼すぎるせいで欲情できないという可能性もあるので……
“ひどいわ貴方達。私の貧相な身体じゃ欲情できないだなんてひどい、ひどすぎるわ……しくしく”
とか普段の狂っているエクレアであればそう心でののしるだろうが、あいにく今は狂ってない。
「む……ぐ……ぐぅ……」
横たわる身体に受ける鞭の痛みに耐えながらもエクレアは必死で訴える。
先ほどの逆流のせいで呼吸もままならず、息が詰まりそうになりながらも必死で声を出そうとする。
目隠し越しで涙を流しながら訴える。
(ごめんなさい、もうやめて、ゆるして……)
だが、その訴えは聞き入れられない。なにせ訴える手段が皆無だからだ。
声は猿轡のせいでただのうめき声に変換されるだけだし、目隠しのせいで目で訴える事もできない。
土下座もただ頭を踏みつけてくださいっと差しだされてるようにしかみえず、躊躇なく踏みつけられて蹴り飛ばされるだけで終わった。
もはやエクレア側からは本当に何もできず、理不尽な暴力を受け続けるという……
ただただゴブリンの憂さを晴らすだけのサンドバックとなり果てていた。
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