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脳の問題なのに刺激を与えなくて良いのだろうか。

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認知症とは脳の病気である。

脳の記憶の海馬という記憶を司る部分が萎縮してしまう事でアルツハイマー型認知症をMRIで確認することができるわけだが。

脳は可塑性という変化をする特徴がある。

人間の進化と関連する所としては、使わなければ退化し、使う事で維持若しくは向上するという点である。

よく耳にする言葉があるのだが、「認知症の方は刺激があると落ち着かなくなるから」と刺激のないような環境にされてしまうのである。

たしかに、分からないものが多いという状況に不安になってしまうこともあるかもしれない。

ただし、全員がこれに適応するわけではない。

そして、刺激をしないということはどういうことなのか考えて欲しい。

刺激をしないという事は、使わないという事。
使わなければ退化をしていくのである。

認知機能を維持若しくは向上する事を目的にするのであれば、少なからず刺激を減らしてはいけないのではないかと考えないといけない。

その上で、施設などの環境であれば、全員に適応する事に目が行きがちだが、職員が見守りできる環境などであればその時には個別的にその方が混乱しない最大範囲までは刺激を与える事は可能だろう。

全員を一括りにすることは不可能である。

その人の興味を持つ内容も異なるし、その人ができることも違う。

病気の内容や生活歴も違う。


自分に当てはめてみた時に、色々なグループが存在する中で、違和感のあるグループとか全くない人の方が少ないのではないだろうか。

それは、各々の考え方など異なっていることを指すのではないだろうか。

その方にあった刺激を与えることで、認知機能を維持若しくは向上を初めて目指せるのではないだろうか。
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