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第一部 最弱魔術師から最強剣士への成り上がり
16 私のお兄様 2
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お兄様はゆっくりと私を地面に下ろしてくれる。
一度は危機が去ったが、まだ全く安心はできない。
キングブラッドウルフは突進が躱されたことに怒っているのか、唸り声を上げながらこちらの様子を窺っている。
先ほどの応酬で分かった。
例え私の全力の魔術でも、あの魔物を倒すことはできない。
精々できるのは足止め程度だろう。
だから、私はお兄様に告げる。
「お兄様だけでも逃げてください!」
お兄様を巻き込んでしまったのは私のせいだ。
私はどうなってもいいから、お兄様だけでも無事でいてほしかった。
だけどお兄様は小さく微笑んで私の頭を撫でる。
「それはできない」
「……どうしてですか?」
「決まってるだろ。俺がティナの兄貴だからだ」
「――――」
ずっと不安に思っていた。
お兄様と話さなくなってから、私たちの関係が消えていくようで。
でも、それだけでよかったんだ。
私とお兄様は兄妹なんだから。
それだけで、何よりも強い繋がりになる。
心は満たされた。
けれども状況は変わらない。
私たちではキングブラッドウルフに勝てない。
そんな状況でなお、お兄様に迷いはなかった。
先ほど私が無意味だと一蹴した木の棒を手に、キングブラッドウルフの方に体を向ける。
「……お兄様」
お兄様の足は僅かに震えていた。
勝てないことが分かったうえで、それでも私のために立ち向かっているんだ。
その姿に目を盗まれ、心を惹かれる。
「グルゥウウウウウ!」
迫ってくるキングブラッドウルフ。
今度はもう避けることはできない。
「それでもティナを守る!」
お兄様がそう叫んだ瞬間、不思議なことが起きた。
どこからともなく現れた眩い光が、お兄様の体を包み込む。
そしてその光が動力となったがごとく、お兄様の体が動く。
とても目では追えないほどの踏み込み。
残像を残すほどの速さで振るわれる腕。
刹那、キングブラッドウルフの動きが止まり――ズレ落ちるようにして二つに分かれた。
「えっ?」
何が起きているのか分からなかった。
まさかその手に持った木の棒でキングブラッドウルフを両断したとでもいうのだろうか?
そんな疑問を抱く私の前で、突如としてお兄様の体が崩れ落ちていく。
「お兄様!」
しっかりと、重みのあるその体を受け止める。
理由は分からないが、お兄様は気を失っている様だった。
続けざまに起きる様々な出来事に混乱する私のもとに、声が届く。
「ティナ! ルーク!」
私とお兄様の名を叫びながら現れたのはお父様だった。こんな風に声を荒げているのを初めて見る。
「っ、無事か!?」
お父様は私たちのもとに駆け寄り、怪我がないことを確認すると、ほっと息をついていた。
……いつもとは違う様子に、私の方が戸惑う。
そんな私に対してお父様は告げる。
「キングブラッドウルフを目撃したという情報が入ったのだ。討伐が完了するまで館から出ぬよう伝えるつもりが、二人とも姿がなかったのでもしやかと思ったが……無事でよかった」
「キングブラッドウルフなら、そこに……」
「ああ、分かっている。しかしまさかティナがここまで魔術の実力を高めているとは驚いたものだ。最上級魔術でもなければこのような倒し方はできぬだろう」
「い、いえ。実はこれは、お兄様が……」
「なに?」
お父様は大きく目を見開き、気を失っているルークを一瞥した後、キングブラッドウルフを見る。
「これを、ルークが……?」
「はい。お兄様が視認できないほどの速さで腕を振るったと思ったら、次の瞬間には……」
「……そうか」
お父様は一度言葉を止めた後、ゆっくりと立ち上がる。
「何はともあれひとまず戻るとしよう。詳細な情報は後で聞く」
そうして、私たちは館に戻った。
お父様から報告の前に色々と処理を済ませておきたいと言われたため、私はお兄様の部屋で待機していた。
ベッドでは今もお兄様が眠っている。
その寝顔を見るだけで、不思議な気持ちが湧いてくる。
お兄様。私のたった一人のお兄様。
命を懸けて私を恐怖から救ってくれた、最高のお兄様。
お兄様がどうやってキングブラッドウルフを倒したのかは分からない。
何故それだけの実力がありながら周囲に隠しているのかも分からない。
ただそれでも分かることがある。それはお兄様は私の味方で、私もお兄様の味方だということ。
――相思相愛だということだ!
「そっか。なら、もう我慢しなくてもいいんですね」
これまではお兄様とどのように接していいか分からず、好意を伝えることができなかった。
だけど今ならば。お兄様が私を大切にしてくれていると分かった今ならば、伝えられる気がする。
「お嬢様、当主様がお呼びです」
決意が固まったタイミングで、使用人から呼び出される。
迸る衝動をまだ発散していないが、仕方ない。
それは後にしよう。
そう、思っていたのだが……
「ティナ。何があったのか初めから詳細に説明してくれるか?」
「はい、もちろんです! 私が特訓しようと森に向かった際に目撃したのは、一人黙々と励むお兄様の姿でした! その姿に目を奪われながらも、私は必死に想いを抑え自分の特訓に――」
「ティナ?」
「し、失礼しました。つい、お兄様への愛が溢れてしまいました」
「ティナ?」
「けれど私、心に決めました。もう我慢いたしません。私は生涯をかけてお兄様を愛します!」
「ティナ?」
「それで、特訓中にキングブラッドウルフと遭遇した際、救ってくれたのがお兄様で――」
――後から思い返してみると、その報告のほとんどがお兄様賛美になっていた気がする。
けれど仕方がないと思う。
抑えてきた想いを解放しようと決意した直後だったのだから。
思えば、お父様とお兄様の仲が険悪になったのはこの頃だった気がする。
ただでさえ会話の少なかった二人だが、お父様からお兄様への口調が鋭いものになっていった。
そしてその後すぐに学園に入学したため、最後までそんな調子だったと思う。
(あれ? そういえばお父様の機嫌が悪くなる時はいつも私がお兄様への愛を語っていた時だった気がしますが……うん、きっと気のせいでしょう)
何はともあれ、私はそんな風にしてお兄様に心を奪われた。
それは今も変わらない。私はずっとお兄様を愛している。
世界でたった一人だけの、私のお兄様を。
一度は危機が去ったが、まだ全く安心はできない。
キングブラッドウルフは突進が躱されたことに怒っているのか、唸り声を上げながらこちらの様子を窺っている。
先ほどの応酬で分かった。
例え私の全力の魔術でも、あの魔物を倒すことはできない。
精々できるのは足止め程度だろう。
だから、私はお兄様に告げる。
「お兄様だけでも逃げてください!」
お兄様を巻き込んでしまったのは私のせいだ。
私はどうなってもいいから、お兄様だけでも無事でいてほしかった。
だけどお兄様は小さく微笑んで私の頭を撫でる。
「それはできない」
「……どうしてですか?」
「決まってるだろ。俺がティナの兄貴だからだ」
「――――」
ずっと不安に思っていた。
お兄様と話さなくなってから、私たちの関係が消えていくようで。
でも、それだけでよかったんだ。
私とお兄様は兄妹なんだから。
それだけで、何よりも強い繋がりになる。
心は満たされた。
けれども状況は変わらない。
私たちではキングブラッドウルフに勝てない。
そんな状況でなお、お兄様に迷いはなかった。
先ほど私が無意味だと一蹴した木の棒を手に、キングブラッドウルフの方に体を向ける。
「……お兄様」
お兄様の足は僅かに震えていた。
勝てないことが分かったうえで、それでも私のために立ち向かっているんだ。
その姿に目を盗まれ、心を惹かれる。
「グルゥウウウウウ!」
迫ってくるキングブラッドウルフ。
今度はもう避けることはできない。
「それでもティナを守る!」
お兄様がそう叫んだ瞬間、不思議なことが起きた。
どこからともなく現れた眩い光が、お兄様の体を包み込む。
そしてその光が動力となったがごとく、お兄様の体が動く。
とても目では追えないほどの踏み込み。
残像を残すほどの速さで振るわれる腕。
刹那、キングブラッドウルフの動きが止まり――ズレ落ちるようにして二つに分かれた。
「えっ?」
何が起きているのか分からなかった。
まさかその手に持った木の棒でキングブラッドウルフを両断したとでもいうのだろうか?
そんな疑問を抱く私の前で、突如としてお兄様の体が崩れ落ちていく。
「お兄様!」
しっかりと、重みのあるその体を受け止める。
理由は分からないが、お兄様は気を失っている様だった。
続けざまに起きる様々な出来事に混乱する私のもとに、声が届く。
「ティナ! ルーク!」
私とお兄様の名を叫びながら現れたのはお父様だった。こんな風に声を荒げているのを初めて見る。
「っ、無事か!?」
お父様は私たちのもとに駆け寄り、怪我がないことを確認すると、ほっと息をついていた。
……いつもとは違う様子に、私の方が戸惑う。
そんな私に対してお父様は告げる。
「キングブラッドウルフを目撃したという情報が入ったのだ。討伐が完了するまで館から出ぬよう伝えるつもりが、二人とも姿がなかったのでもしやかと思ったが……無事でよかった」
「キングブラッドウルフなら、そこに……」
「ああ、分かっている。しかしまさかティナがここまで魔術の実力を高めているとは驚いたものだ。最上級魔術でもなければこのような倒し方はできぬだろう」
「い、いえ。実はこれは、お兄様が……」
「なに?」
お父様は大きく目を見開き、気を失っているルークを一瞥した後、キングブラッドウルフを見る。
「これを、ルークが……?」
「はい。お兄様が視認できないほどの速さで腕を振るったと思ったら、次の瞬間には……」
「……そうか」
お父様は一度言葉を止めた後、ゆっくりと立ち上がる。
「何はともあれひとまず戻るとしよう。詳細な情報は後で聞く」
そうして、私たちは館に戻った。
お父様から報告の前に色々と処理を済ませておきたいと言われたため、私はお兄様の部屋で待機していた。
ベッドでは今もお兄様が眠っている。
その寝顔を見るだけで、不思議な気持ちが湧いてくる。
お兄様。私のたった一人のお兄様。
命を懸けて私を恐怖から救ってくれた、最高のお兄様。
お兄様がどうやってキングブラッドウルフを倒したのかは分からない。
何故それだけの実力がありながら周囲に隠しているのかも分からない。
ただそれでも分かることがある。それはお兄様は私の味方で、私もお兄様の味方だということ。
――相思相愛だということだ!
「そっか。なら、もう我慢しなくてもいいんですね」
これまではお兄様とどのように接していいか分からず、好意を伝えることができなかった。
だけど今ならば。お兄様が私を大切にしてくれていると分かった今ならば、伝えられる気がする。
「お嬢様、当主様がお呼びです」
決意が固まったタイミングで、使用人から呼び出される。
迸る衝動をまだ発散していないが、仕方ない。
それは後にしよう。
そう、思っていたのだが……
「ティナ。何があったのか初めから詳細に説明してくれるか?」
「はい、もちろんです! 私が特訓しようと森に向かった際に目撃したのは、一人黙々と励むお兄様の姿でした! その姿に目を奪われながらも、私は必死に想いを抑え自分の特訓に――」
「ティナ?」
「し、失礼しました。つい、お兄様への愛が溢れてしまいました」
「ティナ?」
「けれど私、心に決めました。もう我慢いたしません。私は生涯をかけてお兄様を愛します!」
「ティナ?」
「それで、特訓中にキングブラッドウルフと遭遇した際、救ってくれたのがお兄様で――」
――後から思い返してみると、その報告のほとんどがお兄様賛美になっていた気がする。
けれど仕方がないと思う。
抑えてきた想いを解放しようと決意した直後だったのだから。
思えば、お父様とお兄様の仲が険悪になったのはこの頃だった気がする。
ただでさえ会話の少なかった二人だが、お父様からお兄様への口調が鋭いものになっていった。
そしてその後すぐに学園に入学したため、最後までそんな調子だったと思う。
(あれ? そういえばお父様の機嫌が悪くなる時はいつも私がお兄様への愛を語っていた時だった気がしますが……うん、きっと気のせいでしょう)
何はともあれ、私はそんな風にしてお兄様に心を奪われた。
それは今も変わらない。私はずっとお兄様を愛している。
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