獣界大全

獣界

獣界とは

獣界
それはパラレルワールドの地球とでも言うべき異世界。
温暖な気候、寒冷な気候、様々な場所が存在しそれぞれに適した獣人が暮らしている。
また、野生生物や植物も当然ながら存在している。

獣人
この世界に棲まう人類に相当する生物は「獣人」という。
発生起源は諸説あるが有力とされる説としては多種多様な環境の変化に適応できる体格になる為に獣と似た機関や身体を得るように進化したというものがあるが詳しい事は変わらず不明である。
そして獣人は「獣人種」と呼ばれるもので区分されておりそれぞれがそれぞれの国を成して獣界で暮らしている。
それはまさに群れをなすように。

さて、獣人種は確かに幾重にも枝分かれしているが大まかに分けると3種類に分類される事もまた事実である。
此処ではそれを「獣人」として呼称しその3種類を解説しよう。

①現生系獣人
現実世界に生きている動物の特徴を持った獣人であり最も一般的なタイプで数多く存在する。
この中からまたイヌ科系、鳥類系、水棲系...と様々な獣人種に枝分かれして分類される。
元になった生物の特徴が色濃く現れそれらの特徴や機能を生まれつき自由自在に使い熟す事が出来る。
それらは確かに個人差はあるが人間の感覚に例えるとするなら二重瞼やほくろ、面長などの「個性」や「特徴」に過ぎない。


②古代系獣人
現実世界にかつて生きていた動物の特徴を持った獣人であり獣界全体で見ても希少なタイプであり絶対数が少ない。
この中からまた恐竜系、翼竜系、古獣系...と様々な獣人種に枝分かれして分類される。
元になった生物の特徴が現れるのは現生系と変わりないが「巨竜化」「巨獣化」など巨大な元の生物の姿を取る形態変化を行う事が出来るがこれは「ディノポタミアの血」と呼ばれるDNAが由来しているとされる。

③ヴァイタスク系獣人
ヴァイタスク公国に住む獣人達、もしくはその獣人に血縁を持つ獣人が該当する特有の獣人。
獣人種は様々でこれといった共通点はないが上記の事象が共通している。
彼らは夜間に特殊な能力を発揮する事ができる。
狼ならば噛んだ相手に一時的に狼獣人種の特徴を付与、蝙蝠ならば身体を霧に変えられる、などが該当する。
あまりに特異で起源は創世神話の時代にまで遡るのでは、とされる。

以上が大まかに分類した「獣人」である。


共通言語　ロアズ共語
獣界には当然言語も存在している。
不思議な事に獣人は「ロアズ共語」を共通言語として学び、それを身に付け会話してコミュニケーションを取る。
しかしそれぞれの国にも独自の言い回し等があるが他国でこれを使う事は恥ずかしい事として認知されている。
現実世界でいうところの「方言」に近い感覚である。
また、ロアズとは獣界創世を果たした神々「ロアズ十二神」から付けられている。

また、熱帯雨林に存在する「アズフィビカ帝国」のみロアズ共語を使用せず「ケロトリ語」という独自の言語を常時喋る文化を持っている。


獣界の国

雅なる天空島国「昇陽」
帝「白雪」を中心に天空貴族達が強い力持つ鳥類系の獣人の国。
まるで平安時代の日本のような都を政の中枢とし煌びやかな印象があるがそれ以外の地域は貧困に喘いでいる貧富の差が激しく秘密も非常に多い天に在りし雅と秘匿の国家。
東部には武士が統べるもう一つの都「縁土」が存在する。
また、独特の食文化を持ち雲の中を泳ぐ魚類を生食するというものがそれである。


強き爪牙の国「王虎帝国」
近年皇帝が「白燦天」に入れ替わり侵略国家としての毛色が濃厚になった武力至上主義なネコ科系獣人達の国。
現在の八大国家の中では最強とされており五虎将と呼ばれる将達の圧倒的な武力を以て他国に侵略戦争を挑み急速に領土を拡大しつつある。


騎士道と魔術の王国「アディン聖獣王国」
騎士王「アルース」が聖剣を引き抜き円卓の騎士達を従え秩序・安寧と平和を手にしたツノのある獣人達の王国。
騎士王の方針の下攻める戦いを一切行わず防衛戦に徹しており魔術の研究も盛んに行われている。
また、外敵に対しては容赦せず過剰なまでの報復を下す。


疾走する広大な大帝国「ゴルドス草原帝国」
大陸の４割を占める領土を持つ蹄がある最大の国家。
広大な領土はあるが王宮はおろか街は無く移動式の村を従えて征服皇「テムジム」はただ領土を広げて駆け回る。広がる空と大草原こそが己の城であり国である自由な国家で皇帝と民との繋がりも強い。


古より続く呪術王国「アメンルプト王国」
大陸の果てにある爬虫類とイヌ科系獣人の王国で大砂漠に囲まれた過酷な閑居ながら大河やオアシスの恵みを受けて遥か古代の時代から他国の侵攻をあまり受けず繁栄を続けてきた。
不思議な力を持つ女王「タニュエレト」の予言と統治により安寧を享受している呪術と薬学の国。


霧深き慈悲の大寺院「ルガダーラ仙峡国」
霧が深い断崖絶壁の山々が並ぶ谷の中にある猿系獣人達が治める宗教国家。
住む者殆どが敬虔な信徒や僧で洞窟を利用した寺院が多数点在しており多数の武僧達が日々修行を重ねている。
また、王である「ルーダ・ヴラフマー」よりも大僧正が強い権限をもっている獣界の中に於いても珍しい国。


蒸気と工業の樹海「ガンヴェルク公国」
歯車と蒸気で動く無数の街露樹と呼ばれる街を内包した塔が立ち並び蒸気烟るその様子はまさに蒸気の樹海と称される。
昆虫系の獣人達が己が腕を奮い造り上げた技術は天空島国にまで届く力を手に入れた。
現在、「コーカサウス2世」は8歳と非常に幼い為、総統「センチピディオン」が統治を行なっている。


海賊跋扈する七つの島「リネ諸島連合」
シトラス、オランゲ、レモ、ダスチ、タチカーラ、ユズ、ライムという七つの島の島長達が統治する王無き水棲獣人達の国でアディン聖獣王国から独立した過去を持つ。
そんな歴史故か四つの大海賊が覇権争いをする最悪レベルの治安の悪さを有している非常に混沌とした国。



闇夜と幻想の国「ヴァイタスク公国」
闇夜に繁栄を見出した夜行性獣人達の国。
温厚ながら罪人には過剰な罰を下す「ヴァット3世」が統治しており割と平和で他国からの侵攻もない。
闇夜に生きる特性上住む者は皆、他者に化けたり血を吸った者を使役する、はたまた月夜に狂うという不思議な性質を持つ。


全ての道に続くテクノロジー「ガルーマ帝国」
イヌ科系獣人達の国でワームホールから落ちてきた大円盤のオーバーテクノロジーを現皇帝「センスタンティノス」が解析し利用した事で急激な発展を遂げた古代から続く帝国。
かつては八大国だった長い歴史を持つ科学と伝統を併せ持つ国家。


光神を信仰する異端の国「ミニマティス王国」
国王「シャルル」と女教皇という2人の支配者を持つ国で獣界に於いては邪神とされる「光神アイギス」を信仰する心があれば獣人種は問わずに受け入れる方針を取る国。
王と女教皇の声を民に伝えアイギスの声を聞けるという聖女が存在し、時には聖女も戦に出向くという神聖と勇猛の国家。



重力樹が護る力の国「ヘヴィドヘイム」
穏やかな巨躯の大王「ヒョウガ」が統べる極寒の国であるが国全体が重力樹グラヴィドラシルの放つ重力に覆われて国民はその中で暮らしている。
そのため各々がとてつもないフィジカルを誇り自身を戦士として考える節がある。
無論、他国の者が何の対策も無しに入国すると重力の影響でまともな動きが出来ない。


土着の雨雲信仰の国「アズフィビカ帝国」
国土は全域が熱帯雨林に覆われており、上空は常に分厚い雨雲が留まっている。
これはアズフィビカ神話において「雨と風と文
化の神アポダフィナトル」と「雲と雷と戦争の神 セラトフィルトリ」が作った物とされている、原理不明の消えない雨雲である。ただし
1年周期で首都「ケロトラン」にある大祭壇から
儀式を経て生贄を捧げる必要があり、それを怠れば大いなる災いが起こるとされている。