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そして
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ふんふんと匂いを嗅ぐ仕草。
(わたし、美味しそうな匂いなのかしら?)
もふもふな毛は美しい。櫛で梳いたらもっと綺麗ね。
その毛に埋まるように
もう1人、青年がいた。
ふんふんとわたしを嗅ぐ。
「どなた?」
と聞いてみたら、顔が向けられた。
意思のある瞳に、わたしは生きる道筋を見た。
そして、森を出られた。
出会った兵士に、死んだ魔物の話をすれば
「討伐完了ですね。」
手続きに入ってくれるらしい。
わたし達の恐怖も、都会の兵士には日常なのだろう。
証拠の牙をわたし、家に帰った。
ハグしてきようとした男女を綺麗に、避ける。
「ああ、婚約破棄になっているでしょう。そのままでお願いします。
もう冷めましたから。」
ぺろと彼に舐められる。
「照れちゃいます」そう、言って一緒に座った。
帰り際、知った顔の男が驚いた顔に言った
「お金で逃げて、婚約者を取った私の友人だった女と、お幸せに。」
「じゃ、お家に帰りましょう。」
父と母?
私にもう親はいませんよ。婚約者はもふもふでわたしを舐めてしまう彼。
彼らの家に帰ります。もふもふの家ね。
「さようなら。」
生家も故郷も未練はないわ。
(わたし、美味しそうな匂いなのかしら?)
もふもふな毛は美しい。櫛で梳いたらもっと綺麗ね。
その毛に埋まるように
もう1人、青年がいた。
ふんふんとわたしを嗅ぐ。
「どなた?」
と聞いてみたら、顔が向けられた。
意思のある瞳に、わたしは生きる道筋を見た。
そして、森を出られた。
出会った兵士に、死んだ魔物の話をすれば
「討伐完了ですね。」
手続きに入ってくれるらしい。
わたし達の恐怖も、都会の兵士には日常なのだろう。
証拠の牙をわたし、家に帰った。
ハグしてきようとした男女を綺麗に、避ける。
「ああ、婚約破棄になっているでしょう。そのままでお願いします。
もう冷めましたから。」
ぺろと彼に舐められる。
「照れちゃいます」そう、言って一緒に座った。
帰り際、知った顔の男が驚いた顔に言った
「お金で逃げて、婚約者を取った私の友人だった女と、お幸せに。」
「じゃ、お家に帰りましょう。」
父と母?
私にもう親はいませんよ。婚約者はもふもふでわたしを舐めてしまう彼。
彼らの家に帰ります。もふもふの家ね。
「さようなら。」
生家も故郷も未練はないわ。
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