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本編
1ー起床、あれ今日は?
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セリが目覚めたのはベッドの上だった。
それは良い。
たまに床で寝ていたこともあるので、良い目覚めの部類だ。
ただ、私の横に男がいる。
ずいぶんでかいベッドだった。
顔を見ればこの辺では見慣れない水色の綺麗な髪を持っている。
貴族というには、お綺麗過ぎず
騎士と言えばそう見えなくもないが、
やはり冒険者だと思える筋肉のつき方だと思った。
そのご尊顔は、美しいと言える部類だろう。
知らない顔だけど。
セリは昨夜のことを思い出そうとした。
とくに思い出せない。
夕食に何を食べたかも思い出せないのはさすがに
自分の記憶力が心配になった
と思ったところで、今日はいつだったか?
ここはどこか考え始めた。
(ほんとにどこだ?)
高額と思える宿泊場所
内装でどこだか判断はできない。
窓に近寄ろうと考えた。
しかし、身体は動かない。
力がうまく入らず、立てないのがわかった
怪我があるようにも見えず、魔力もバッチリある。
あり過ぎか?というくらいの感覚だった。
それでも身体は動けという命令を聴かない。
まるで強敵と戦って、疲れ切ったみたいに。
状況の判断がつかず混乱していた。
そうしていたら
隣からの反応。
男がぱちっと開いた瞳は、黄色で特徴的だ。
それが私を捉える。
ふわっとその表情が緩み笑顔になる。
「セリ」と自分の名が出て、男は起き上がった。
薄い水色の長めの髪がハラリと流れる。
美人というにはガッチリしている男らしさが香った。
しかし、綺麗だと思うその色合いと
信頼しきったような表情に私は驚きを隠せない。
『えっと。どちら様?』
と頭に浮かんだ台詞を言うのは止めた。
言ったらなんか大変な事になりそうという
身の危険、命にはかかわらなどうなんだけど。
なんか抽象的なメッセージを受けた。
余計な詮索をしない方が身のため!という直感的な警告。
なので双方
見つめる形になった。
(ほんと誰だろう?)
体格の良い身体にが歴戦を潜った跡。
その強者の気配を感じ、無意識に緊張する
「体は大丈夫か?セリ。」
馴れ馴れしいが、嫌な感じはしない。
ちゅっと私の髪にキスする気障さも大丈夫だ。
(あれ?)
男を受け入れている自分に驚いた。
真っ裸なのは酒のせい?
脱いだのかもしれない
ベッドに入ったのかもしれない
この男と一夜を共にしたのだろう
別に遊ぶくらい問題ない
遊んでもらったと言えそうなイイ男が相手だ。
起きたんだからまた甘い時間を!とはならない。
鬱陶しがられる前に、お暇しよう
そう口にしようと思って意識を男に戻したら
目の前に顔があった。
なんなら、口を塞がれていた。
男の唇で。
ちゅっちゅと触れる、バードキスと呼ばれるものに
ぼんやり感触を楽しむ自分がいて、反応ができない。
(あれ?)
もう一回戦、御所望かな。
どういう意図があるのか読めず
男を見つめ返す。
甘くて砂糖を吐きそうな表情
自分にそれをされても可愛らしく返すことは無理だと思う。
こんな扱いをされたことがないのだ。
冒険者の対応力としては、なっていないのだろうし
女の反応としても落第ものと言われそうだ。
茫然と相手の男を見ることしかできなかった。
そんな中、扉の鍵が開く音
これには音のある方を自然と見た。
そこには、冒険者の男。体格の良い体と社交的なとっつきやすさを持っていそうな雰囲気。
少し驚いた感じで話しかけられる
「おはよーさん。起きれるかあ?」
顔馴染みのような気さくな挨拶を受けたが
この男のこともさっぱりわからない。
とりあえず、耳と尻尾のある獣人だなと情報を得て
「おはようございます。」となんとか声に出した。
とりあえず、お腹空いたし
服を着ようかな。
それは良い。
たまに床で寝ていたこともあるので、良い目覚めの部類だ。
ただ、私の横に男がいる。
ずいぶんでかいベッドだった。
顔を見ればこの辺では見慣れない水色の綺麗な髪を持っている。
貴族というには、お綺麗過ぎず
騎士と言えばそう見えなくもないが、
やはり冒険者だと思える筋肉のつき方だと思った。
そのご尊顔は、美しいと言える部類だろう。
知らない顔だけど。
セリは昨夜のことを思い出そうとした。
とくに思い出せない。
夕食に何を食べたかも思い出せないのはさすがに
自分の記憶力が心配になった
と思ったところで、今日はいつだったか?
ここはどこか考え始めた。
(ほんとにどこだ?)
高額と思える宿泊場所
内装でどこだか判断はできない。
窓に近寄ろうと考えた。
しかし、身体は動かない。
力がうまく入らず、立てないのがわかった
怪我があるようにも見えず、魔力もバッチリある。
あり過ぎか?というくらいの感覚だった。
それでも身体は動けという命令を聴かない。
まるで強敵と戦って、疲れ切ったみたいに。
状況の判断がつかず混乱していた。
そうしていたら
隣からの反応。
男がぱちっと開いた瞳は、黄色で特徴的だ。
それが私を捉える。
ふわっとその表情が緩み笑顔になる。
「セリ」と自分の名が出て、男は起き上がった。
薄い水色の長めの髪がハラリと流れる。
美人というにはガッチリしている男らしさが香った。
しかし、綺麗だと思うその色合いと
信頼しきったような表情に私は驚きを隠せない。
『えっと。どちら様?』
と頭に浮かんだ台詞を言うのは止めた。
言ったらなんか大変な事になりそうという
身の危険、命にはかかわらなどうなんだけど。
なんか抽象的なメッセージを受けた。
余計な詮索をしない方が身のため!という直感的な警告。
なので双方
見つめる形になった。
(ほんと誰だろう?)
体格の良い身体にが歴戦を潜った跡。
その強者の気配を感じ、無意識に緊張する
「体は大丈夫か?セリ。」
馴れ馴れしいが、嫌な感じはしない。
ちゅっと私の髪にキスする気障さも大丈夫だ。
(あれ?)
男を受け入れている自分に驚いた。
真っ裸なのは酒のせい?
脱いだのかもしれない
ベッドに入ったのかもしれない
この男と一夜を共にしたのだろう
別に遊ぶくらい問題ない
遊んでもらったと言えそうなイイ男が相手だ。
起きたんだからまた甘い時間を!とはならない。
鬱陶しがられる前に、お暇しよう
そう口にしようと思って意識を男に戻したら
目の前に顔があった。
なんなら、口を塞がれていた。
男の唇で。
ちゅっちゅと触れる、バードキスと呼ばれるものに
ぼんやり感触を楽しむ自分がいて、反応ができない。
(あれ?)
もう一回戦、御所望かな。
どういう意図があるのか読めず
男を見つめ返す。
甘くて砂糖を吐きそうな表情
自分にそれをされても可愛らしく返すことは無理だと思う。
こんな扱いをされたことがないのだ。
冒険者の対応力としては、なっていないのだろうし
女の反応としても落第ものと言われそうだ。
茫然と相手の男を見ることしかできなかった。
そんな中、扉の鍵が開く音
これには音のある方を自然と見た。
そこには、冒険者の男。体格の良い体と社交的なとっつきやすさを持っていそうな雰囲気。
少し驚いた感じで話しかけられる
「おはよーさん。起きれるかあ?」
顔馴染みのような気さくな挨拶を受けたが
この男のこともさっぱりわからない。
とりあえず、耳と尻尾のある獣人だなと情報を得て
「おはようございます。」となんとか声に出した。
とりあえず、お腹空いたし
服を着ようかな。
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