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セリの帰郷と旅

11-金ピカ

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「金ピカだねー」
「賭けの場よりは、おとなしいよ~」

舐められないために必要な財産自慢かなーと思っていたら、装飾品の展示に変わってきた。ちょっと眼福。デザインが面白いのもある。

「欲しい物あるか?」
「要らないかな、重そう」

ロードの質問に、本当に気になる物がないのでセリは答える。
好みのものはないが、ネコやトリの置き物は何がモチーフなのか気になって鑑賞。

「展示の合間に、植物も植えてある」
「あーデカい庭園が観光名所なんだってねー」

カナン情報は砂漠では貴重だろうに。これも財産の持てる技?

「自慢の収集物を、広い建物内で見ることができます。」

金のなる木、金色の枝。金属のような花が有名。と続く。

「キンで揃えたいんだねー」

次の建物で外の景色は、海が一面に眺められるようになっている。
他の建物が無い景色。個人用のビーチ、プールも通り過ぎた。

お金かけてるなーと思う。
冒険者をしていると、どんな金持ちか?を色々と見る。

「先祖代々の土地持ち」
「遺産もがっぽり継承~」

セリとカナン、ロードも乗った。

「金遣いが緩いボンボン」

結構、ぼろくそ言っているが、さすが年季が入っているのか無反応の案内人。

“誰が”と言っていないのでセーフ。
分かっているだろうし、正解ではあるのだろう。

血族で脈々と続いている、金持ち首長と情報が出ている。

お嫁さんがいっぱいで、各部族から迎えている。そんな形態を続けている。
まあ、たまにみる形。

そう珍しくないし、金払いが良いなら歓迎。しつこいとアウト!

「珍しいから呼んだ、が多いタイプかな~」
「ここにはそう依頼もない、来ることないだろうな。」

カナンとロードに同意。来る事があっても魔物討伐で一時的。緊急依頼だと個々の依頼は優先されない。そこんとこはギルドが管理してくれる、王族でもそう。

“冒険者の不利益にならないように”

魔物を倒しにきて、王族の誘いを断ったから無し!なんて
反乱ものだ。

過去どっかであったらしけど、ギルドも見切りをつけて国は吸収合併されたんだとか。

ギルドだって国だろうと相手を見ている。支払いが悪い国と、共倒れたくないもんね。

冒険者は、使われるだけではない。今度は装飾品が金!

「金ピカ、マスク!」
「重いけどいつ着けるんだ?」

「飾り用でしょー」

そう3人で言い合うが、案内人からひと言。

「催事用でございますよ」

それは、大変そうですねと思うくらいの代物だった。
代々続くのも、よし悪し。

「次の建物でございます」

通り抜けても、まだ建物は内部で続くらしい。ここでも、部屋からは出てきた扱いになっているのかも。

「いつも往復していると大変そう」
「押し車が、ございますので」

金ピカの椅子に車輪、足も伸ばせる代物が通った。

「歩きます」

乗りたくないので、セリが即答した。
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