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V 舗装された道
その頃の
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今日の宿に残ったのはシュルト、キースだ。
ギムナスとの打ち合わせも早々に、手持ち無沙汰になったシュルトは
「お茶飲む?」とキースに聞きながら準備した。
この2人なら高確率でお茶会になる。今日はハーブティーを淹れて出した。
柑橘系の香りが良いブレンドにほぅと満足のため息を吐く
紅茶好きのキースの口にもあったみたいだ。
機嫌も良いため少しからかうようなことを言う、
「アナタが自ら、セリに魔法付与するって言い出すとは思わなかったワ」
「別に。効率いいでしょ?」
素っ気なさにも、照れを隠したような声色だった。
感情を容易く隠せるキースだが、気安い会話は続く。
「セリとはどうだった?」
馬車の中での話だろう。セリとの相性が心配なのか。セリのためでもある。
ボクと他の冒険者とのトラブルは多々あったからねー。
「まあ今のところ問題ないかな。」
問題ないのは、珍しい。
この容姿に、回復魔法の遣い手となれば
媚びられるのは常でまあ、面倒臭い。
その気配がなく、気を使っている様子もあるそれが媚びではなく、
善意のようなもので、そして紅茶が美味い。それだけで居心地はまあまあ良い。
「そう」と嬉しそうな声色なのを無視してお茶を飲む。
自分の好みのお茶を飲むのが落ち着くけど、こうして変わったお茶もたまには良い。
頻度が多くなったのも別にいい。
ひと息ついたところで、本の選別に戻った。
傍らには本が数冊重ねられている。魔法書だ。
「なんの本?」
内容を聞いているのではない、なぜ本を出しているのか聞いているのだろう。
「セリに読ませる用」
吃驚という顔で、重ねてシュルトが聴く
「読むの?」かなり専門性の高い本だ。
「たぶん読んだことあるのもあるんじゃないかな?」
しっかり理論を識っているとみた。それを探るのも楽しそうだ。
基本っぽいものを出す。ついでにジャンル分けして読ませようと思う
たぶん、グスタフも同じことを考えてるんじゃないかな?
最初のダンジョンのマップへのセリの食いつきは、興味を示していた。
少しは魔法書に馴染んでいるから、グスタフの話もわかるだろう。
そもそもグスタフは教えるのがうまい方だ。
初対面で会話が続かないことが多いだけで、面倒見も良い。
これほど短時間でグスタフと距離を縮めているセリに舌を巻く。
難しい性格ではないが、研究者気質のグスタフだ。
知識に真っ直ぐなら相性も問題ないが、あの威圧感で近づくヒトが少ないのも事実。
そこは損だよね?
知識量はすごい。古代語も堪能だ。
そこに投入するセリの知識量が気になる。まあ教えていけば良い線いくかな。
素直みたいだし。
ロードが邪魔するかな?そしたら、巻き込んでしまえばいっか。
ロードもそれほど馬鹿じゃない。ただ感覚的な理解だから話が合わないだけ。
カナンは興味がそれほどないようだし、シュルトはまあ聞いとこっかなって程度。
マシな会話はあるけど、手応えなくてつまらない。
セリなら?
揶揄っても言い返してくるしなんか楽しそう?
笑いが漏れないようお茶を飲んだが
シュルトがクスリと笑った。
ボクの機嫌が良いのがバレているみたいだけど。
「何?」
「いいえー?あ、アタシの持ってる本もいるカシラ?」
そういえば数冊かしていたのを思い出した。肯定。
「とってくるワ」と部屋を出るついでに
シュルトがお茶を淹れてギムナスに持って行った。
王都で本を買おうかな?
そのときはセリも連れて行こうと決めた。
ギムナスとの打ち合わせも早々に、手持ち無沙汰になったシュルトは
「お茶飲む?」とキースに聞きながら準備した。
この2人なら高確率でお茶会になる。今日はハーブティーを淹れて出した。
柑橘系の香りが良いブレンドにほぅと満足のため息を吐く
紅茶好きのキースの口にもあったみたいだ。
機嫌も良いため少しからかうようなことを言う、
「アナタが自ら、セリに魔法付与するって言い出すとは思わなかったワ」
「別に。効率いいでしょ?」
素っ気なさにも、照れを隠したような声色だった。
感情を容易く隠せるキースだが、気安い会話は続く。
「セリとはどうだった?」
馬車の中での話だろう。セリとの相性が心配なのか。セリのためでもある。
ボクと他の冒険者とのトラブルは多々あったからねー。
「まあ今のところ問題ないかな。」
問題ないのは、珍しい。
この容姿に、回復魔法の遣い手となれば
媚びられるのは常でまあ、面倒臭い。
その気配がなく、気を使っている様子もあるそれが媚びではなく、
善意のようなもので、そして紅茶が美味い。それだけで居心地はまあまあ良い。
「そう」と嬉しそうな声色なのを無視してお茶を飲む。
自分の好みのお茶を飲むのが落ち着くけど、こうして変わったお茶もたまには良い。
頻度が多くなったのも別にいい。
ひと息ついたところで、本の選別に戻った。
傍らには本が数冊重ねられている。魔法書だ。
「なんの本?」
内容を聞いているのではない、なぜ本を出しているのか聞いているのだろう。
「セリに読ませる用」
吃驚という顔で、重ねてシュルトが聴く
「読むの?」かなり専門性の高い本だ。
「たぶん読んだことあるのもあるんじゃないかな?」
しっかり理論を識っているとみた。それを探るのも楽しそうだ。
基本っぽいものを出す。ついでにジャンル分けして読ませようと思う
たぶん、グスタフも同じことを考えてるんじゃないかな?
最初のダンジョンのマップへのセリの食いつきは、興味を示していた。
少しは魔法書に馴染んでいるから、グスタフの話もわかるだろう。
そもそもグスタフは教えるのがうまい方だ。
初対面で会話が続かないことが多いだけで、面倒見も良い。
これほど短時間でグスタフと距離を縮めているセリに舌を巻く。
難しい性格ではないが、研究者気質のグスタフだ。
知識に真っ直ぐなら相性も問題ないが、あの威圧感で近づくヒトが少ないのも事実。
そこは損だよね?
知識量はすごい。古代語も堪能だ。
そこに投入するセリの知識量が気になる。まあ教えていけば良い線いくかな。
素直みたいだし。
ロードが邪魔するかな?そしたら、巻き込んでしまえばいっか。
ロードもそれほど馬鹿じゃない。ただ感覚的な理解だから話が合わないだけ。
カナンは興味がそれほどないようだし、シュルトはまあ聞いとこっかなって程度。
マシな会話はあるけど、手応えなくてつまらない。
セリなら?
揶揄っても言い返してくるしなんか楽しそう?
笑いが漏れないようお茶を飲んだが
シュルトがクスリと笑った。
ボクの機嫌が良いのがバレているみたいだけど。
「何?」
「いいえー?あ、アタシの持ってる本もいるカシラ?」
そういえば数冊かしていたのを思い出した。肯定。
「とってくるワ」と部屋を出るついでに
シュルトがお茶を淹れてギムナスに持って行った。
王都で本を買おうかな?
そのときはセリも連れて行こうと決めた。
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