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V 舗装された道

キースの目

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見られるのには慣れている。

『目は口程にものを言う』と先人の言葉だが事実だろ思う。

温度とも表現される視線は、不躾で本人が思うよりよく思惑が読める。
ボクは子供の時から、様々な感情晒される羽目になっていた。

高価な本が読めたのは
ボクの適性とは違う魔法の研究に興味を持った。

周りはそれを阻止したがった。
回復魔法のが立場が強くなり、自分たちに利益を与えるものだからだろう。

よく思ったものだ。
その媚びに、
色を帯びた目に映るのは、本当に自分なのか?
衣を着た何かだろうに。そんな目から逃れたくたまらなかった頃がある。

その時も書物が寄り添ってくれた。
道を切り拓くのを手伝ってくれる。魔法の研究、その実際を調べる問い名目で
家を出た。家名を名乗ることなく、力を使わずに

冒険者として活動する。
世間知らずなボクにシュルトとの縁は、渡りに船だった。

優先されてきた物事が逆転する経験ばかりだ。
この容姿を十分に使ってきた世界とは違い、面倒の種だった。

男にしては貧弱に見え、
女のより美しいと褒め称える。

その目に売っ払った利益と色欲が浮かぶ

貴族社会の魑魅魍魎とは違う力の世界。
どっちも慣れだよね。

上手く動けていたと思う。そのたびにヒトの心もいろいろだと
冷めた目で見ていた。それを貴族の視点からなのかな?

冒険者として回復魔法の需要は、有用だった。

ボクのペースでやらせてくれる。

『竜の翼』がダンジョン専門という評判になった
その貴族間のやり取りに少し口を出したり、ルールを教えたり。

まあ楽しくやってた。

そこに新しく入った
セリだ。

シュルトもグスタフにもパートナーがいる。
獣人の事情があるカナンとロードには
番ができた時に離脱もあると聞いてはいたけど。

番と旅をすると言ったロードの方がパートナーを得た。
なんの冗談かと思ったけど


まあ問題ないんじゃない?
レベルを求めるには酷だってわかってるし

キャンキャン煩くなければいっかくらいの興味だった。

水魔法

確かに、興味を抱いてる。
良い観察対象だ。



まあ魂胆は
じゃない?


朝食が終わって早々に出る

宿より人がいないし落ち着いたね。

視線がこないのがまあまあ

セリといても視線避けにはならないか。

女装はいがいだった。
ケーキ屋なら溶け込める

セリが従者役でも違和感ないし。
次もやろうかな。

顔見知りに会ったときは早々に帰ればいっか。
あわないだろ。


セリの今朝のテーブル作法で平民はないよ?
お上品すぎる。


面白そう
水魔法のあれは、上級の魔力操作で説明ができない!
グスタフも気になってる筈。

馬車できいてみるか。



くらい。


貴族も
爵位より土地柄の問題かなあ?


まあ黙らせられるでしょ。


この回復魔法は重宝される
神殿とか。派閥にも

今あるのはあのかたの役に立っているからだ。
期限のある自由

伸ばしていけば良いし

気づきそうな

情報が

もっと奥?
情報を渡されない


社交に出てないくらい


まあ厄介ってのが貴族とヒトの心だよね

二心があるやつばっかだ


自由ね

縛りもある中で


どれだけ

いや、追って掴んでいよう


また擦り抜けられたら、もう一度でも二度でも
追いかければ良い


生きてる限りね

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