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V 舗装された道
馬車で昼飯
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シュルトと交代し、馬車の中へ入った。
ロードとセリちゃんの様子を見る。
(んんー。)甘々だったロードの勢いが落ち込んでる。
違いは、セリちゃんがロードを見ていること。
ロードの囲い込み、一方的だった関係が変わっている。
(良い変化だろうか?)
ロードの落ち込み様が気になるが、一歩進んだと見て良さそうだ。
ロードを観察する。
キレる様子じゃない。
シュルトが“狼狽た”と表現していた。
そうだ…
番を害された時の、“喪う恐怖”を知った奴の顔。
今回は、擬似的な別離になったのか。
それに堪えているのだろうロード。
食う気力はあるな。
セリちゃんにちゃっかり、野菜多め。キースのメニューに寄せてきたか。
“冒険者用”は、セリちゃんには量が多い。
ロードでも、好みに合わせるなんていう気が利くことができたんだな。
長年付き合っていて、稀。
貴重な瞬間だ。紳士への第一歩だな(笑)
ロードはもう少し置いておいて、
セリちゃんと会話をすることにした。
「こっからお茶の時間くらいには、宿をとる町に入るぜ!」
3、4時間
気軽にランチがとれるくらい、ゆっくり進む予定だ。
「そんなに遠くないの?」
「ああ。かっ飛ばせば、もっと早いんだが
専用の道を開けるために、ゆっくり進む道が整備されているんだ。」
貿易街に近いならではの理由だろう。
「その道は、許可が取れた馬車や馬しか走れなくってな。
王への手紙や薬を配達するとかしか、使えないってさ。」
そのせいで直線ではなく、曲がった道になる。
「その代わり、衛兵が立って魔物除けもさせてるってワケ」
“整備されている”の意味を知った。
「団体で動くからゆっくり行くんだ?」
「そっ。人が多いから魔物の脅威は低いけど、騙しがあったりな~」
商人に化けた盗賊、詐欺師に会いやすい、と。
(人が集まる街ならではの事態だなあ)
と関心してセリは聞いていた。
もぐもぐと食べながら。
早く食べれるのも冒険者の心得!
ロードからハーブ水をもらう。
そんなに慌てて食べてないよ?
2人は、あの量でもほとんど食べ終わっている。
自分が話している余裕はないだろうか?と急いで食べ切った。
「こっから待機だから、焦んなくて大丈夫だぜ?」
と笑ってカナンに言われ、子供っぽかったかと反省した。
カナンからの説明は続く
「ここは通り過ぎ、次に町で宿をとる。
情報を得てから、順路を確認してその町の冒険者ギルドにも顔を出す。
貿易街と違って、まともなギルドだろーなっ!」
王都に近くなれば尚更。あそこだけが特色が違うのだ。
個性派なとこはなくもないが。
そんなことを考えながら
カナンは、ロードの様子を見た。
(少しは落ち着いたか?)と思える。
今後の方針は、セリちゃんの心の問題次第だ。
セリちゃんが崩れれば、ロードももろとも。
(番が運命共同体って言ってたのは誰だったか。)
ひとつ分かった。
セリちゃんにプレゼント攻撃が効かないのは、
求めているのは、居場所だからだ。
脅威から逃れられ、暮らせること。
そうならば、ロードと
馴れて貰えば解決すると思う。
馬車内はまだ混沌としていたが
カナンは結構、楽観視できていたのだった。
ロードとセリちゃんの様子を見る。
(んんー。)甘々だったロードの勢いが落ち込んでる。
違いは、セリちゃんがロードを見ていること。
ロードの囲い込み、一方的だった関係が変わっている。
(良い変化だろうか?)
ロードの落ち込み様が気になるが、一歩進んだと見て良さそうだ。
ロードを観察する。
キレる様子じゃない。
シュルトが“狼狽た”と表現していた。
そうだ…
番を害された時の、“喪う恐怖”を知った奴の顔。
今回は、擬似的な別離になったのか。
それに堪えているのだろうロード。
食う気力はあるな。
セリちゃんにちゃっかり、野菜多め。キースのメニューに寄せてきたか。
“冒険者用”は、セリちゃんには量が多い。
ロードでも、好みに合わせるなんていう気が利くことができたんだな。
長年付き合っていて、稀。
貴重な瞬間だ。紳士への第一歩だな(笑)
ロードはもう少し置いておいて、
セリちゃんと会話をすることにした。
「こっからお茶の時間くらいには、宿をとる町に入るぜ!」
3、4時間
気軽にランチがとれるくらい、ゆっくり進む予定だ。
「そんなに遠くないの?」
「ああ。かっ飛ばせば、もっと早いんだが
専用の道を開けるために、ゆっくり進む道が整備されているんだ。」
貿易街に近いならではの理由だろう。
「その道は、許可が取れた馬車や馬しか走れなくってな。
王への手紙や薬を配達するとかしか、使えないってさ。」
そのせいで直線ではなく、曲がった道になる。
「その代わり、衛兵が立って魔物除けもさせてるってワケ」
“整備されている”の意味を知った。
「団体で動くからゆっくり行くんだ?」
「そっ。人が多いから魔物の脅威は低いけど、騙しがあったりな~」
商人に化けた盗賊、詐欺師に会いやすい、と。
(人が集まる街ならではの事態だなあ)
と関心してセリは聞いていた。
もぐもぐと食べながら。
早く食べれるのも冒険者の心得!
ロードからハーブ水をもらう。
そんなに慌てて食べてないよ?
2人は、あの量でもほとんど食べ終わっている。
自分が話している余裕はないだろうか?と急いで食べ切った。
「こっから待機だから、焦んなくて大丈夫だぜ?」
と笑ってカナンに言われ、子供っぽかったかと反省した。
カナンからの説明は続く
「ここは通り過ぎ、次に町で宿をとる。
情報を得てから、順路を確認してその町の冒険者ギルドにも顔を出す。
貿易街と違って、まともなギルドだろーなっ!」
王都に近くなれば尚更。あそこだけが特色が違うのだ。
個性派なとこはなくもないが。
そんなことを考えながら
カナンは、ロードの様子を見た。
(少しは落ち着いたか?)と思える。
今後の方針は、セリちゃんの心の問題次第だ。
セリちゃんが崩れれば、ロードももろとも。
(番が運命共同体って言ってたのは誰だったか。)
ひとつ分かった。
セリちゃんにプレゼント攻撃が効かないのは、
求めているのは、居場所だからだ。
脅威から逃れられ、暮らせること。
そうならば、ロードと
馴れて貰えば解決すると思う。
馬車内はまだ混沌としていたが
カナンは結構、楽観視できていたのだった。
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