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おまけ→おわりまで

12歳で死ぬんじゃないかって?

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竜の翼の一員として、馴染みつつあるセリはキースとグスタフと『精霊の愛子』について話していた。

12歳の死から、今の変化。
アクレイオスの手紙の内容も交えての話をすれば、他に伝えられる『精霊の愛子』だったとされる話をグスタフがして、キースが精霊遣いという存在の事を話した。

シュルトやカナンが“妖精の悪戯だ”という現象のお話。
「噂ヨネ。」
「酒が甘すぎて飲めなくなるとかな。」

妖精は、お酒や薬を甘くするらしい。
王都へも到達する魔物の氾濫を止めた功績は、知られる事はない。


「紅茶はせしめてきたよ?」

褒賞はこの紅茶らしい。お高いのだろう、美味しいので値段は聞かない事にした。

グスタフも特に言う事なく飲んでいる。
いや、グスタフは無口な方。話を聞いて咀嚼してくれるから、どっかの師匠よりずっと子供馴れしている。

人の交流を絶ってたんだろうなあ、アクレイオスが慣れて話しかけている雰囲気だった。


精霊石を見つけた湖にも行った。
たまに行ってみようとロードが約束してくれた。

辺境に連れ帰った当主とは会っていない。執務室で寝起きしているらしい。
結構な扱いだが、本人がやれる程度睡眠する時間もある。

魔導具の方に行きそうな、意識を管理している現状だ。ガイサスの手腕が素晴らしい。
書庫には入れなくって叫んでいたのを見かけたなあ。

私とサディスしか開けられないから。


もう少し落ち着けば、王都の拠点に移る。サディスがついてくると言っているけど良いのだろうか?
“従僕志望”はそのままでセリには分からず、ロードは近づくなとは言うものの排除はしていない。


キースが預かって、仕事を回すという形におさまりそうだ。
給金や環境があれば良いのかなと見守る事にした。

(知っている顔がいるのはちょっと嬉しいかもしれない。)

当主への条件を出す
「後継者を別に決める事」

セリを外す

「なぜ?」
偉そう。イラッとくるけど

「仕事を押し付けられる未来しか見えないから」

私の自由。

消えることも出来るけど、この辺はしっかりやっておこうと相談した結果だ。


「利用しようとする面倒いのがわくワヨ」
「潰すのはいつでもできるからね?」って。

それから、追加の依頼を出された。
まあ興味あるから受けるけど、私がここに貸し出している形で依頼料にしたけど。
今回は貴方の借財になりますから、頑張って?


そして王城さえ見えなくなった森の奥の奥。

エルフの郷のひとつ
そこに当主の……良い人?セリを産んだ母親がいるらしい。

そして会った。
精霊石を胸元に飾った、巫女らしい。
エルフらしいとうよりは少しエルフっぽいという容姿。

本人の意思を確認して、辺境に連れ帰った。

飛竜で。

超速移動の後、感動の当主を見ながらお茶を飲んで休む。

そして落ち着いた女性の言う
「家族で暮らしましょう?」

お花畑な頭だった。花冠もしているけど。


「暮らしませんけど?」


彼らと家族になる気はない。放っておかえた感覚と、死んだのを忘れるのは難しい。

「上塗りできるかな?」
「思い出すまもない刺激とかな」


辺境を別荘がわりに使う権利だけもらって、王都に帰った。
ガイサスからの手紙で辺境の様子は伝わった。


「ステラ、ダズと結婚するって!?」

驚き。マリーの家族が、ドム爺もたまに来ている事。

『温かいい日差しの中庭であの頃のようにお茶をしています。
セリ様がまた来てくださる日を一同、楽しみにしております。』


こうして帰る場所が増えた私は、12歳を迎えられた。


大切に守られて、生きてる。


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