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城
会合
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アイナ様はサファイアの購入をしていた。
ブルーサファイアの偽物。
王国ではそれしか手に入らないと噂されれば、王国で宝石は売れなくなる。
貴族が買う宝石に、偽物疑惑をかけられれば面子にも響く。
面子の生き物には屈辱だ。
時折、王国の茶会でも問題になっていたらしい。
イザベラ様は、宝石店で話を聞いてから貴族間での噂や買い控えを勧めて貴族が損をするのを防いでいた。
一番この件で動いていたのはナナミ様だ。
海の民に「収入増になるからやりたい」と言われていたけど、二の足を踏んでいたそうだ。何か怪しいと感じていたと。
宝石の加工、加熱処理などは内職としてしていたので馴染みがあったが、調査した。
その加工方法に危険はなく認められているが、元の宝石の明記がないままの流通していて不味い。
海の民は気にしないが、王国では違反品だ。
その宝石の種類は、海の民が採取したものもあり、加工技術がもともとあって取り扱うサファイアなど。
しかし、今回のことで法整備がされればそれさえ違反とされてしまう可能性もあった。
早く手を打たなければ、生活が危うくなる者も出ると、その法整備の手回しに動いていたナナミ様。
海の民の事を考えた行動だったのね。
「よく調べてくれた。これで帝国にも物申せる。」
王太子様から労いの言葉をいただく。
帝国は統合していく強者の国だ。
仕掛けにきたともとれるが帝国の評判も下げる方法。足もつきやすいし、
やり方がこすい。貴族達の暴走だろうという見解に落ち着いた。
帝王として、貴族の勝手な暴走を許すお方じゃない。
それは皇子様も同様だと言う。
調査結果にあった。
以前、お酒の産地を誤魔化したラベルで関わった貴族全て降格、追放。
“権威を傷つけるのを許さない”
帝国との話し合いに持っていけると王太子様は動き出す。
お茶の場で、3箇所の事を知っている御令嬢の話を聞けたのは大きかった。
ミカエラ様はマライヤを見て言う
「あの場で私はしっかり敵役。貴女が側にいることで王国の人間として話せたのは大きいわ」
(私の働きと認めてくださった。)
「私の未来の妻は優秀ですから。」
「あら?牽制ね。安心しなさい。帝国に連れて行きたいなんて言わないから。」
(仲良さそう。)そういえば、ローランド様とミカエラ様って幼馴染なのね。
「公爵夫人でしょ?今度は2人っきりでお茶会しましょう。
“ローランドの悪口、いっぱい聞くわよ?”
こっそり言われた言葉に、
ちょっと楽しそうと思ってしまった私だった。
その後、ミカエラ様は帝国の皇子様と会合の予定を進めた。
少し鍔迫り合いがあったと言うけど。
(激しい。)
準備は筒がなく進み、私はメイドの仕事はないものの
御令嬢達とお茶をご一緒した。
まさか皆さんとこんなに近しいお話ができるとは。
イザベラ様とは
「その件は秘密に。」
「はい。私に胸に秘めておきます」
王太子様をお慕いしている態度を取らないのは、隙を見せたくないらしい。
今後、長いお付き合いになると思うがやっていけそうだ。
「公爵家!玉の輿だよね。」
「縁を結び直してくださって。」
アイナ様の質問攻めをなんとか答え、帝国の物のことを聞いたり賑やかに過ごした。
ナナミ様とは密談のような事に。
「お相手は?」
「実は狙っている方がいるの。」
「え?」
密かな恋心を教えてもらい、出来るだけの協力をしたいと思った。
私の立ち位置なら出来る。
自分の役目を見出して私は、婚約者として創立祭に出席する。
以前なメイドで動き回っている私が、今は舞台に上がって役を担っている。
上に立つ大役ではない。私はローランド様と支え合って
この国で生きていくんだ。
そんな普段とは違う、催事前の時間を過ごして
いよいよ創立祭の日になりました。
ブルーサファイアの偽物。
王国ではそれしか手に入らないと噂されれば、王国で宝石は売れなくなる。
貴族が買う宝石に、偽物疑惑をかけられれば面子にも響く。
面子の生き物には屈辱だ。
時折、王国の茶会でも問題になっていたらしい。
イザベラ様は、宝石店で話を聞いてから貴族間での噂や買い控えを勧めて貴族が損をするのを防いでいた。
一番この件で動いていたのはナナミ様だ。
海の民に「収入増になるからやりたい」と言われていたけど、二の足を踏んでいたそうだ。何か怪しいと感じていたと。
宝石の加工、加熱処理などは内職としてしていたので馴染みがあったが、調査した。
その加工方法に危険はなく認められているが、元の宝石の明記がないままの流通していて不味い。
海の民は気にしないが、王国では違反品だ。
その宝石の種類は、海の民が採取したものもあり、加工技術がもともとあって取り扱うサファイアなど。
しかし、今回のことで法整備がされればそれさえ違反とされてしまう可能性もあった。
早く手を打たなければ、生活が危うくなる者も出ると、その法整備の手回しに動いていたナナミ様。
海の民の事を考えた行動だったのね。
「よく調べてくれた。これで帝国にも物申せる。」
王太子様から労いの言葉をいただく。
帝国は統合していく強者の国だ。
仕掛けにきたともとれるが帝国の評判も下げる方法。足もつきやすいし、
やり方がこすい。貴族達の暴走だろうという見解に落ち着いた。
帝王として、貴族の勝手な暴走を許すお方じゃない。
それは皇子様も同様だと言う。
調査結果にあった。
以前、お酒の産地を誤魔化したラベルで関わった貴族全て降格、追放。
“権威を傷つけるのを許さない”
帝国との話し合いに持っていけると王太子様は動き出す。
お茶の場で、3箇所の事を知っている御令嬢の話を聞けたのは大きかった。
ミカエラ様はマライヤを見て言う
「あの場で私はしっかり敵役。貴女が側にいることで王国の人間として話せたのは大きいわ」
(私の働きと認めてくださった。)
「私の未来の妻は優秀ですから。」
「あら?牽制ね。安心しなさい。帝国に連れて行きたいなんて言わないから。」
(仲良さそう。)そういえば、ローランド様とミカエラ様って幼馴染なのね。
「公爵夫人でしょ?今度は2人っきりでお茶会しましょう。
“ローランドの悪口、いっぱい聞くわよ?”
こっそり言われた言葉に、
ちょっと楽しそうと思ってしまった私だった。
その後、ミカエラ様は帝国の皇子様と会合の予定を進めた。
少し鍔迫り合いがあったと言うけど。
(激しい。)
準備は筒がなく進み、私はメイドの仕事はないものの
御令嬢達とお茶をご一緒した。
まさか皆さんとこんなに近しいお話ができるとは。
イザベラ様とは
「その件は秘密に。」
「はい。私に胸に秘めておきます」
王太子様をお慕いしている態度を取らないのは、隙を見せたくないらしい。
今後、長いお付き合いになると思うがやっていけそうだ。
「公爵家!玉の輿だよね。」
「縁を結び直してくださって。」
アイナ様の質問攻めをなんとか答え、帝国の物のことを聞いたり賑やかに過ごした。
ナナミ様とは密談のような事に。
「お相手は?」
「実は狙っている方がいるの。」
「え?」
密かな恋心を教えてもらい、出来るだけの協力をしたいと思った。
私の立ち位置なら出来る。
自分の役目を見出して私は、婚約者として創立祭に出席する。
以前なメイドで動き回っている私が、今は舞台に上がって役を担っている。
上に立つ大役ではない。私はローランド様と支え合って
この国で生きていくんだ。
そんな普段とは違う、催事前の時間を過ごして
いよいよ創立祭の日になりました。
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