ボディーガードでメイドの男の娘！？

やばいボディーガード

授業が終わり、私と夕花は帰路を辿っていた。
てっきり帰る前にあの女の手下が私を拉致すると思っていたがそんな堂々と襲う訳がないか。
と心中で考えていると。
｢貴方明日からなるべく1人行動はしないようにね。｣
いきなりそう伝える夕花。
｢ん？なんでだ？｣
｢なんでって貴方…確実に春華に狙われているのよ！｣
｢まぁそうだけど、なんとかなるだろ。｣
｢なんとかって…言ったでしょ、あの子に目をつけられるとほぼ確実に終わりなのよ！｣
｢とりあえず帰ろうぜ、腹減った。｣
｢呑気なものね…｣
強引にでも話題転換をしないといつまでも続きそうだったため無理矢理話題を変える。
それにしても狙われている…か。
確かにあいつは確実に私を潰しにくるだろう。
気に入らないやつはとことん消しているんだろう。
そうゆう奴は自分以上の存在がいると認めていない。
だから1度でも落とせば大抵落ち着く。
果たしてその役は誰がやるんでしょうかねぇ。

それから1週間ほど過ぎた。
私はなんやかんやまだ生きている。
そしてあの女から狙われていることなどすっかり忘れていた時、夕花から呼び出しをくらい夕花の部屋に向かう。
｢んで何の用だ？｣
｢大した事ではないんだけど、貴女に買い物を頼もうと思ってね。｣
｢買い物？何を買うんだ？｣
｢まぁ私が必要な物を買ってきて貰うだけよ、メモを用意してるからそれ見て買ってきてちょうだい。｣
｢まぁ、了解だ。｣
正直くっそほどめんどくさいがご主人様の命令となっちゃ私の立場上断れない。
｢じゃぁまぁ行ってくる。｣
｢はい、頼んだわよ。｣

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あいつは忘れているだろうけど私はあいつを失いたくない。
ではなんであいつを買い物に行かせたか。
それは単純明快、春華の行動は裏で行われる。
なら証拠を掴んでしまえばいい。
春華は絶対隙を見逃さない、だからあえてあいつを1人で行動させるようにした。
そして私は紗綾に頼んで後を追ってもらいバレずに写真を撮るように命じた。
撮った後はあいつを助けだし逃走するようにも言ってある。
紗綾なら戦闘の腕もその辺のボディーガード以上にあるから大丈夫だろう。
あいつじゃ確実に負けてしまうだろうから。

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夕花から貰ったメモを見ながら店に向かっていた時。
違和感を感じた。
やけに人が少ない…たまたまか？
そう思って1人道を歩いていると、足音がした。
1人じゃない、数人？いや、10人以上はいる。
しかもその足音は私の方にきている。
そして黒服の男たちが私を囲んできた。
｢…。｣
思い出した、私は狙われていることを。
｢んーと、何か用か？｣
そう尋ねたが無言を返された。
そして私の目の前の男が私に突然襲いかかってきた…。

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私はお嬢様に言われた通りに彼を追って襲撃に遭う瞬間を待っていた。
そしてお嬢様の予想通り彼は黒服の男達に囲まれた。
私はその瞬間を見逃さず写真を撮る。
証拠は抑えられたので彼を救出しようとした時。
男の1人が彼を襲った。
間に合わない…彼がやられる！！
私はそう思った、のだが…。

倒されたのは襲った黒服の男の方だった…。

私はその場で立ち止まってすぐ隠れ直した。
仲間が倒された事に腹を立てた他の黒服達が一斉に彼を襲う。
だが彼は逃げも隠れもせず男数人を相手にする。
彼が男達を倒していく彼の姿は私でも恐ろしかった…。
倒しながら狂気に染ったような彼の笑顔が見えた時は体が震えた…。
私はこの時知った。
彼は、かなりやばい人だ、と…。
男達が全員倒され、彼だけが立ってる。
それを呆然を見ていると。
｢そろそろ出てきたらどうだ？メイド長さん。｣
｢…！？｣
隠れている事がバレていた！！
いや、まさか最初から追っている事すら気づいていた？
考えてもしょうがない、バレているなら直接聞くことにしよう。
そう思い私は彼の方へと向かうのだった…。