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メイドなのにボディーガードになった!?

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私はこの少女、上白 夕花(かみしら ゆうか)という少女のメイドになる事になった。
今は夕花のでかい車に乗っている。
「あなた、名前は?」
「名前?」
一応秀という名前があるが…どうするか。
「私の名前はわからん、だが一応知り合いから秀という名前を付けてもらった。」
「なんでそんな男っぽい名前を?」
「だって私男だしな。」
「まだそんなこと言うの?」
「はぁ、こうすればわかるか?」
私は頭のズラを取った。
「こう見れば男だってわかるだろ。」
「うーん、確かに男っぽくも見えるけど…女にも見えるのよね…」
「なんだよそれ…」
「それにその声よ、男にしては高すぎない?」
「これは…まぁ仕方ないだろ…」
一応チョーカーの事は黙っておいた。
これが声変換器だと言っても信じるわけがない。
「そもそもよ…女だったら男って言わないだろ?言う意味もない。」
「うーん。それもそうね…なら男って事にしとくわ。」
「おう、そうしてくれ。」
「でもメイドの仕事はやってもらうわよ。」
「は、はぁ、まぁわかったよ…それは私もやると言ったしな。」
「うむ、態度はあれでも常識はわかるようね。」
「人間ある程度の常識は知っとかなきゃだしな。」
「なら態度もどうにかしなさいよ…」
「それは無理だな。」
素直に無理である。
自分自身敬語なんて使っても違和感しか出ない。
「はぁ、まぁいいわ。あとそのズラ付けて。その見た目違和感すごいから。」
「はぁ?まぁわかった。それとお前の家に男用の服あるか?」
普通にこの服着心地が悪い。
だから早く慣れた服を着たい。
「無いことはないと思うわよ、けどどうせメイド服を着るのだしあんまり変わらないんじゃない?」
「仕事中はそれで我慢する、けど仕事外は普通の物を着たい。」
「わかったわ。用意する、けどそれならなんでその服来てるのよ…」
「知り合いに無理やり着さされた、脱ぐものめんどかったからこのままでいた、それだけだ。」
「は、はぁ。女の子かと思ってスカウトしたけど、まぁいいかしらね。これはこれで楽しめそう!」
こいつは私のこの状況に楽しんでるのか…
「あ、そろそろ着くわよ。」
「はいよ。」
車が止まって、車を出ると。
「でっけぇなぁ。」
そこにはデカくて広い家があった。
いやもうこれ半分城だろ。
そう言えるほどにはデカかった。
「ほら、さっさと行くわよ、あなたの部屋に案内するわ。」
「はいよ。」
そして家に入り自室に案内された。
ってことで自室に来たわけなんだが。
「おいおい、なんだここ…」
「あら、ここじゃなくてもっと広い場所がいいのかしら?」
「そうじゃなくてだな…」
この部屋は普通に広かった、私1人で使う部屋とは思えないほどには広かった。
だってでかいベットがあり、大型テレビ、ソファー、キッチンなど普通の家のリビングのような部屋だぞ?
「ここが本当に私の部屋になるのか…」
「そうよ、好きに使いなさい。」
「うーん。すまん、私この屋敷の庭のベンチで生活するわ」
「何言ってんの…どうせすぐ慣れるわよ。」
「あのなぁ、野宿生活から急にこんな部屋1人で使えってなったら無理としか言えねぇよ…」
「はぁ、そうゆうもんなのね…」
「そゆもんだ。」
異次元すぎて怖いの一言である。
「でもとりあえずここで生活してくれる?それと後でメイド長からメイド服と仕事の説明などと色々と聞かさせると思うけど、まぁ頑張りなさい。」
「はいよ、とりあえず休んどくわ…」
「早く慣れてよね。」
「頑張るわ。」
そう言ってソファーに横になる、夕花も出ていったので普通に寝ようとする。
やがて睡魔がきて眠りに入る。

「…きな…い」
「ん、ん?」
「起きなさい!」
「んあ?」
目を開けてムクリと体を起こす。
「起きまして?」
「あ、あぁ、ところで誰だ?」
普通に知らない女が立っていた。
「メイド長の冴木 紗綾(さえき さや)です、あなたが新しくメイドになるとお嬢様からお聞きしたので参りました。」
メイド長か、そこそこ歳をとっている人かと勝手に思っていたが普通に美人な人だった。
「あぁ、もう時間か…そんでなにすりゃいいんだ?」
「とりあえずついてきて。まずはお嬢様の食事の支度を手伝ってもらうわ。」
「はいよ。」
っとまぁ色々と振り回されやる事を済ますがまぁそこまで辛くはない。
体を動かすのは慣れているので苦とも思わなかった。
本日のメイドの仕事は終了。
「お疲れ様。初日にしては上出来よ。」
「まぁ動くのは嫌いじゃないんでな。」
夕花に呼び出され適当に話す。
「そんでなんの用で呼び出したんだ?」
「寝るにはちょっと早いでしょ?だからちょっとやって欲しいことがあってね。」
「やって欲しいこと?」
なにをやらせるんだと思いっていたがすぐに答えがきた。
「これから私のボディーガードとちょっと戦ってもらうわ。」
「.......は?」
こいつは何言ってるんだ?
「あなたの実力確認よ、それには直接戦った方が手っ取り早いってだけよ。」
「いやいやいや、まてまて!!」
「この屋敷全体を使っていいから、はい初め!」
「参ります…」
黒スーツの男が私に襲いかかってくる。
ここでの私の選択は…逃げの一択である。
「き、貴様!戦いで背を向けるか!しかも男なのだろ!」
「偏見だな!男でも背を見せる時はあるわ!」
そらから2時間ほどこの黒スーツと鬼ごっこをして夕花がやめの合図を屋敷全体の放送で知らせてくる。
「ん?終わりか。」
「はぁ、はぁ、ま、まだ…私はやれる…ぞ…」
「そこまでよ。」
「ゆ、夕花様!」
「このままやっても結果は見えているわ。」
「んな!私が…この…物におとる…と…?」
「えぇ、あなたじゃ勝てないわ。」
「はぁ、助かったわ、サンキュー。」
「何言ってるのよ…あなた全然余裕そうなのに…」
「なわけあるか、私にはそんな力はないんだぞ。」
「その割には2時間走り続けても息が全く切れてないわよね。」
「あぁ、実は陸上優勝選手でな。」
「スラム育ちって言ってた奴がなに言ってるんだか。」
「いやそのスラムでの生活で運動が少し出来るようになったってだけだ。」
スラム生活で逃げる日々はほぼ当たり前だった。
だから足は無駄に鍛えられてある。
「そう、とりあえずあなたには私のボディーガードをお願いするわ。」
「.......は?」
本日2度目の『は?』が出た。
「いやいや私は逃げてただけだぞ?」
「それでも私が決めたことよ、私の言うことには従ってもらうわ。」
「は、はぁ?」
という事で謎に夕花のボディーガードにさせられました。
この先の事が本当に心配である…
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