蜘蛛の糸の雫

蜘蛛の糸

３. 何も考えないようにしよう。

弘和さんのお父さんの声で男達が動き出した。

三人の男の肉体が露わになる。
一人の男に抱えられ、僕はその首にしがみつく。
身体はまだ震えていたが、周りがぼやけてちょうど良かった。

何も考えないようにしよう。

そう思ってみても、この霞んだ景色のどこかで弘和さんが僕を見ていると考えるだけで、絶望の淵に立たされている気分になった。


早速新たに設置された椅子へと座らされ、誰かの顔が近づきキスをする。
僕はジミーさんに習ったとおり、舌を絡めながらワザと甘い声で鳴いて見せた。

『そうして、自分を盛り上げていかないと、もたないわよ』

ジミーさんの言葉は的確だ。
確かに自分のあえぎ声で今からイヤラシイことをするんだ、されるんだ、というスイッチが入る気がする。

もう二人の男は僕の足を足置き場のような場所にセットし、それが動き出した。
足が上がると同時に背もたれが下がっていく。

足を置く場所は片足ずつ開くように稼動し僕は知らぬ間に大きく足を開かされていた。

「んんっ……はぁん……んあっ……」

ぴちゃ、ぴちゃ、じゅるっ……

いやらしく舌を絡ませあい、僕の小さな舌を吸い上げる。
今まで弘和さんとのキスしか知らない僕は、自ずとそれを弘和さんと思うように努めていた。

シャツ一枚で下着もはいていなかった僕の秘部は、ギャラリーに丸見えとなる。
恥ずかしさで足を閉じたいがそうはさせてはもらえない。
綺麗に陰毛も剃り、少しだけ立ち上がったちんこに、垂れ下がった睾丸、そしてピンク色のアナルがひくひくし、白く柔らかなお尻には力が入っていた。


お願い、弘和さん……もう部屋から出て行って……。


そう願わずにはいられなかった。