反発する子たちの涙

FIRST STORY

「Nuclear War」

今日は転校して、初めての学校だった。 「楽しかったな～。早く皆と仲良くなりたい！」 僕は、そんなことを考えながら、帰宅していた。 すると、突然どこからともなく、サイレンが 聞こえてきた。 その音は、次第に大きくなってきて、僕を包んだ。 「逃げろー!!地下に逃げるんだー!!」 向こうから、そう呼びかけているおじさんが 走ってきた。 僕は、その人と一緒に、近くの地下室に逃げ込んだ。 おじさんは、大丈夫だと、僕に言い聞かせるように口を動かしていた。僕を守るように肩に置いた手は、少しだけ震えていた…  あれから、時間が経ち、僕はおじさんと2人で外へ出た。 道には、後ろ手に縛られて横たわっている人や 軍服を着ている人がうろついていた。 おじさんは、僕に物陰に隠れるように指示した。 僕はその通りに、瓦礫の後ろに身を隠した。  すると、空の上からゴゴゴという音と共に、 黄色い光が落ちてきた。 その瞬間、黄色い光は眩い光を放ち、辺りを白く包みこんだ。