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二章:令嬢になる元令嬢
7お母様のこと
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*睡魔がすごいので、乱文です。申し訳ありません。
--------
「お母様のこと?」
「そうだ」
私の今世の母の名は《ユリアンナ・ユリウス》転生した時意外は会ったことは無い。今更ながら何を、っと思った。だって、無能の頃の私を産んで、自信がボキボキに折れたはずだ。私が家にいたときは別館、または別荘とも言うね。そこで休んでいたはず。
「お前がいなくなってからすぐに帰ってきた」
え?それって私と顔を合わせたくなかったから、別館にいたってことじゃん。ヒデェな。まぁ、母親というものには何も感じないけど。
「今はお前のことがいなかった、産んでいなかったというような振る舞いをしている。今までのことなんて無かったように」
やっぱりか。所詮母親なんて者はそんなもん。期待も何も無い。
「だが、お前の母親は、ユリアンナはそんな人ではなかったはずなんだ。あの頃は。力の弱い子が産まれたとしても、愛情を持って、お前に接しただろう」
「愛情?母親という者に愛情という感情は無いはずじゃなかったけ?」
「クロロフェル...?」
「あ、いや、ごめん、気にしないで」
つい思っていたことを口に出してしまった。けど、前世で勉強した時には母親には母性という物があるらしいが、それは空想上の物のはず。現実では考えられなかった。
「ユリアンナがお前を身ごもったことを知った時の話だ」
大体私が産まれる5、6っカ月前のことかな?こっちはおなかが膨らみ始めるまで気づかないしね。貴族界では、初期の頃に、太ったと思って、ダイエットをする人がいる。こっちの貴族は運動して脂肪を減らすんじゃなくて、食事を減らして、やせようとする。だから、栄養が足りなくて、流産することもよくあるそうだ。馬鹿だよね。絶食する人もいるらしいし。
「ユリアンナはこのことを私に告げるため、ユリアンナの姉、お前の伯母だな。伯母とその子供と馬車で父上の領地から私のいる王都までくることになった。もちろんこの時点では私はユリアンナがくることさえ知らなかった。早馬を出せばよかったんだが、王都には領地より医療設備が整っているから、王都で産むつもりでいたらしい」
なるほど。ここまでは普通だな。何事も問題は起きていない。因におじいちゃんは領地を持っている。結構広い。けどその代わりに、岩山に囲まれてて外とはあまり交流が無い。実を言うと、おじいちゃんの領民は私のことを知っている。みんないい人で、黙ってくれてたりしている。後、ここはおじいちゃんの領地だ。王都の隣にあるから行き来にそんな時間はかからない。大体4時間でつく。
「だが、そのときに、盗賊に襲われた」
テンプレだね。盗賊とかテンプレ。短い距離なのに何で襲われるんだ。王都が隣にあるのに。そいいえば乙女ゲーでもそんな理由で家族の仲は冷えきっていた。これはゲーム補正というやつか。でも内容はあまり覚えてないな...
「そしてその盗賊に、お前の伯母と伯母の子供は死んだ」
え、マジで。直球だな。でもちょっとオブラートにつつんでる。内容を詳しく話してない分ね。なんで伯母と子供が死んだのに母は生きてるんだ?
「お前の母親は、そのときに、わずか6歳の叔母の子に助けられたんだ。自分の身を引き換えに。最初は伯母が言い出したけど、盗賊がそんな約束守り分けが無い。だから叔母の子も身を引き換えとした。ある言葉を残して」
「あることば?」
「ああ、叔母と子は最後に、
『貴方には子がいる。新たな命を無駄にはしないで』
『僕は叔母様の子供を見てみたかったな。強く生きてください』
と」
それならいいんじゃなかったのか?なんで私を毛嫌い、というか無かった物にするんだろう。
「その言葉が、ユリアンナを勘違いさせた。
「この子がいなければお姉様は助かったのに!」
そう、思うようになった。それと、伯母の息子の言った言葉。あれで、私の子も強くなければならない、とも考えるようになった。そして、産まれたのがお前という訳だ」
「その時の私は封印で弱かったから、私をいないように扱っているのか」
「ああ。お前の伯母もいないのに、そこにいるように振る舞っている。今朝も、お茶会をすると言っていた。もう....いるはずの無い姉と」
へー。ちょっとかわいそうに思えてきたな。前世ではそんなことは無かったしな。ここは地球じゃないから物語のような『母親』という者なのかな?
「だから一度、私と会ってくれたみたいにユリアンナ、お前の母親に会ってくれないか?」
「....いいよ。でも今日は疲れたからまた今度ね」
「ありがとう.....」
「そこまで言う必要は無いよ.....あと、私からもお父様に言いたいことがあるんだけど」
「何だ?」
「私は母という者を信頼していない」
思ったより冷たい声が出た。お父様は私の言ったことが唐突すぎて理解が追いついていないみたいだ。
「おじいちゃんから私には前世があるときいたでしょ?おじいちゃんにも教えてないんだけど、私は前世で血のつながった母という生物に虐げられていた。私を少しながら気にかけていたこともあり、逆らえなかった。前世の私は金のなる木。いろんなことを機関に入れられ、こなしてきた。その時は既に父親はいなかった。だけど、血のつながった母という物はただの『足枷』にしかならない」
詳細は語るつもりは無い。今の世界では関係のないこと。私を作り上げている物でしかない。知識でしかない。
「はい!これで話はおわり!」
「な、クロロフェル?」
「私ね、料理できるからお父様に食べてもらいたい!」
「料理?お前は料理までできるのか。それは楽しみだな」
踏み込まないで欲しい気持ちが伝わったのだろうか?何も聞いてこなかった。
気遣い完璧。自慢のお父様だな。
「昔できなかったこと、一緒にしようね!」
「ああ」
私はこれから何をしようかと、お父様と話ながら、部屋を出た。もちろん車椅子はお父様が押してくれている。さすがジェントルメンッ!!
そしてその後、使用人やおじいちゃん達にその様子を見て、ニヤニヤしている物と、感動極まって涙を流している人と、いた。
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「お母様のこと?」
「そうだ」
私の今世の母の名は《ユリアンナ・ユリウス》転生した時意外は会ったことは無い。今更ながら何を、っと思った。だって、無能の頃の私を産んで、自信がボキボキに折れたはずだ。私が家にいたときは別館、または別荘とも言うね。そこで休んでいたはず。
「お前がいなくなってからすぐに帰ってきた」
え?それって私と顔を合わせたくなかったから、別館にいたってことじゃん。ヒデェな。まぁ、母親というものには何も感じないけど。
「今はお前のことがいなかった、産んでいなかったというような振る舞いをしている。今までのことなんて無かったように」
やっぱりか。所詮母親なんて者はそんなもん。期待も何も無い。
「だが、お前の母親は、ユリアンナはそんな人ではなかったはずなんだ。あの頃は。力の弱い子が産まれたとしても、愛情を持って、お前に接しただろう」
「愛情?母親という者に愛情という感情は無いはずじゃなかったけ?」
「クロロフェル...?」
「あ、いや、ごめん、気にしないで」
つい思っていたことを口に出してしまった。けど、前世で勉強した時には母親には母性という物があるらしいが、それは空想上の物のはず。現実では考えられなかった。
「ユリアンナがお前を身ごもったことを知った時の話だ」
大体私が産まれる5、6っカ月前のことかな?こっちはおなかが膨らみ始めるまで気づかないしね。貴族界では、初期の頃に、太ったと思って、ダイエットをする人がいる。こっちの貴族は運動して脂肪を減らすんじゃなくて、食事を減らして、やせようとする。だから、栄養が足りなくて、流産することもよくあるそうだ。馬鹿だよね。絶食する人もいるらしいし。
「ユリアンナはこのことを私に告げるため、ユリアンナの姉、お前の伯母だな。伯母とその子供と馬車で父上の領地から私のいる王都までくることになった。もちろんこの時点では私はユリアンナがくることさえ知らなかった。早馬を出せばよかったんだが、王都には領地より医療設備が整っているから、王都で産むつもりでいたらしい」
なるほど。ここまでは普通だな。何事も問題は起きていない。因におじいちゃんは領地を持っている。結構広い。けどその代わりに、岩山に囲まれてて外とはあまり交流が無い。実を言うと、おじいちゃんの領民は私のことを知っている。みんないい人で、黙ってくれてたりしている。後、ここはおじいちゃんの領地だ。王都の隣にあるから行き来にそんな時間はかからない。大体4時間でつく。
「だが、そのときに、盗賊に襲われた」
テンプレだね。盗賊とかテンプレ。短い距離なのに何で襲われるんだ。王都が隣にあるのに。そいいえば乙女ゲーでもそんな理由で家族の仲は冷えきっていた。これはゲーム補正というやつか。でも内容はあまり覚えてないな...
「そしてその盗賊に、お前の伯母と伯母の子供は死んだ」
え、マジで。直球だな。でもちょっとオブラートにつつんでる。内容を詳しく話してない分ね。なんで伯母と子供が死んだのに母は生きてるんだ?
「お前の母親は、そのときに、わずか6歳の叔母の子に助けられたんだ。自分の身を引き換えに。最初は伯母が言い出したけど、盗賊がそんな約束守り分けが無い。だから叔母の子も身を引き換えとした。ある言葉を残して」
「あることば?」
「ああ、叔母と子は最後に、
『貴方には子がいる。新たな命を無駄にはしないで』
『僕は叔母様の子供を見てみたかったな。強く生きてください』
と」
それならいいんじゃなかったのか?なんで私を毛嫌い、というか無かった物にするんだろう。
「その言葉が、ユリアンナを勘違いさせた。
「この子がいなければお姉様は助かったのに!」
そう、思うようになった。それと、伯母の息子の言った言葉。あれで、私の子も強くなければならない、とも考えるようになった。そして、産まれたのがお前という訳だ」
「その時の私は封印で弱かったから、私をいないように扱っているのか」
「ああ。お前の伯母もいないのに、そこにいるように振る舞っている。今朝も、お茶会をすると言っていた。もう....いるはずの無い姉と」
へー。ちょっとかわいそうに思えてきたな。前世ではそんなことは無かったしな。ここは地球じゃないから物語のような『母親』という者なのかな?
「だから一度、私と会ってくれたみたいにユリアンナ、お前の母親に会ってくれないか?」
「....いいよ。でも今日は疲れたからまた今度ね」
「ありがとう.....」
「そこまで言う必要は無いよ.....あと、私からもお父様に言いたいことがあるんだけど」
「何だ?」
「私は母という者を信頼していない」
思ったより冷たい声が出た。お父様は私の言ったことが唐突すぎて理解が追いついていないみたいだ。
「おじいちゃんから私には前世があるときいたでしょ?おじいちゃんにも教えてないんだけど、私は前世で血のつながった母という生物に虐げられていた。私を少しながら気にかけていたこともあり、逆らえなかった。前世の私は金のなる木。いろんなことを機関に入れられ、こなしてきた。その時は既に父親はいなかった。だけど、血のつながった母という物はただの『足枷』にしかならない」
詳細は語るつもりは無い。今の世界では関係のないこと。私を作り上げている物でしかない。知識でしかない。
「はい!これで話はおわり!」
「な、クロロフェル?」
「私ね、料理できるからお父様に食べてもらいたい!」
「料理?お前は料理までできるのか。それは楽しみだな」
踏み込まないで欲しい気持ちが伝わったのだろうか?何も聞いてこなかった。
気遣い完璧。自慢のお父様だな。
「昔できなかったこと、一緒にしようね!」
「ああ」
私はこれから何をしようかと、お父様と話ながら、部屋を出た。もちろん車椅子はお父様が押してくれている。さすがジェントルメンッ!!
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