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またまた拾ったのは...
おまけ1
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今私は王に呼ばれている。
「おお、きたか。ルーカス公爵」
「陛下に呼ばれれば」
「そうか。それで早速本題に入りたいのだが……」
「何でしょう?」
「実はあの元男爵令嬢のスミレ…だったか?そのものが脱獄した」
「な…!」
娘をいじめていたあのクソおん…元令嬢が逃げ出したのか?
「お前も感情豊かになったのう」
「……それとこれは関係ありません」
「まぁいい。その元令嬢を捕縛してほしい」
「は!必ずや元令嬢を捕まえましょう」
元を強調する二人である。
「それと隣国の第二王子が見つかったらしい」
「それは!朗報ですね」
だいたい二ヶ月前に隣国の第二王子が攫われたと聞いていた。私の娘より二歳年下だ。見つかったのか。それはこの国としてもいい。国では蔑まれているらしいが、貿易に使うことができるから第二王子として扱われているらしい。少し残酷な現実だが、仕方ない。
「だが、我が国と貿易を結んでいる魔族の国、《イグリエ》の王太子が行方不明らしい。その捜索も頼まれた。ルーカス、お前に頼みたい」
「イグリエの王太子が……わかりました。尽力を尽くしましょう」
「頼んだぞ」
あそこには三人もの王子がいる。そこら辺のいざこざであろう。早く終わらせるか。それにそろそろ次期当主を決めなければな…
-----------
「はぁ…」
私は窓の縁にもたれかかり、青い空を見上げながらため息を吐く。
「ほんと、ため息ばっかだな。シーラ」
「クリス。あんたは気になんないの?クロロフェル様のこと」
「別に。何処へ行こうと友達は友達だ」
「……たまにはいいこと言うのね」
「たまにはって何だよ」
最初は役立たずとしか思ってなかったのにな。こんなにも変わるなんて。色んなお話をしてみんなと仲良くなって、世界が広く見えた。今は何処にいるのでしょうか?私の支えるべき主人は。
「私も会いたいですね。あの人は数少ない親友でもあるんですから。裏表なくて、美しいですし」
「あなたには絶対に渡さないわ、ローレン」
「それはどうでしょう?」
ムカつくな。ローレンには何故か最初会った時からクロロフェル様の姿を知っていたらしい。どうしてかは教えてくれなかったけど。しかも、私がクロロフェル様の力を知った時、微かだけど意識があったらしい。だからクロロフェル様の力を少しだが知っている。私も全ては知らないけれど。消えればいいのにな。腹黒
「何か?」
「何も?」
感がいい。もう考えるのはやめようか。ん?こんなとこにネズミ。あ、奥に消えた。穴は塞いでおきましょう。そういえば最近ネズミが増えったって平民が言ってたな。食べ物とか食べられないようにしなくては。
------------
僕の名前は《エディヴァン・デ・ヴィシュナー》第二王子。僕はある人を探してる。二ヶ月前に僕は攫われた。そしてオークションに出される時に会った女性だ。
見た目からして僕より二歳上。怖くて震えてた僕をその人は励ましてくれた。あんな風に笑いかけてもらったのは初めてだった。城ではみんなと笑わない。娼婦の子とか、悪い事しか言われたことがない。誰も構ってはくれなかった。
僕はある貴族に買われたらしい。そして両手両足、そして首に枷をつけられた。気持ち悪い。連れて行かれた仮面越しの貴族の目が気持ち悪かった。そのあと、僕を励ましてくれた人がオークションにかけられていた。そして僕より高く買われた。
だけど、瞬間に僕の首に衝撃が走った。手加減されたのだろう。僕は気絶耐性があるし、すぐには気は失わなかった。そしてあの人は自分にかけていた魔法を解いたんだ。綺麗だった。赤く咲く花の中舞う銀の蝶に見えた。もう少し見ていたかった。でもそこで意識が途切れたんだ。
おきたらそこは城だった。多分あの人が助けてくれたんだろう。そして僕は決めたんだ。必ずあの人を見つけ出して、お礼を言うと。
--------------------
次はヒロイン…デス!!!
「おお、きたか。ルーカス公爵」
「陛下に呼ばれれば」
「そうか。それで早速本題に入りたいのだが……」
「何でしょう?」
「実はあの元男爵令嬢のスミレ…だったか?そのものが脱獄した」
「な…!」
娘をいじめていたあのクソおん…元令嬢が逃げ出したのか?
「お前も感情豊かになったのう」
「……それとこれは関係ありません」
「まぁいい。その元令嬢を捕縛してほしい」
「は!必ずや元令嬢を捕まえましょう」
元を強調する二人である。
「それと隣国の第二王子が見つかったらしい」
「それは!朗報ですね」
だいたい二ヶ月前に隣国の第二王子が攫われたと聞いていた。私の娘より二歳年下だ。見つかったのか。それはこの国としてもいい。国では蔑まれているらしいが、貿易に使うことができるから第二王子として扱われているらしい。少し残酷な現実だが、仕方ない。
「だが、我が国と貿易を結んでいる魔族の国、《イグリエ》の王太子が行方不明らしい。その捜索も頼まれた。ルーカス、お前に頼みたい」
「イグリエの王太子が……わかりました。尽力を尽くしましょう」
「頼んだぞ」
あそこには三人もの王子がいる。そこら辺のいざこざであろう。早く終わらせるか。それにそろそろ次期当主を決めなければな…
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「はぁ…」
私は窓の縁にもたれかかり、青い空を見上げながらため息を吐く。
「ほんと、ため息ばっかだな。シーラ」
「クリス。あんたは気になんないの?クロロフェル様のこと」
「別に。何処へ行こうと友達は友達だ」
「……たまにはいいこと言うのね」
「たまにはって何だよ」
最初は役立たずとしか思ってなかったのにな。こんなにも変わるなんて。色んなお話をしてみんなと仲良くなって、世界が広く見えた。今は何処にいるのでしょうか?私の支えるべき主人は。
「私も会いたいですね。あの人は数少ない親友でもあるんですから。裏表なくて、美しいですし」
「あなたには絶対に渡さないわ、ローレン」
「それはどうでしょう?」
ムカつくな。ローレンには何故か最初会った時からクロロフェル様の姿を知っていたらしい。どうしてかは教えてくれなかったけど。しかも、私がクロロフェル様の力を知った時、微かだけど意識があったらしい。だからクロロフェル様の力を少しだが知っている。私も全ては知らないけれど。消えればいいのにな。腹黒
「何か?」
「何も?」
感がいい。もう考えるのはやめようか。ん?こんなとこにネズミ。あ、奥に消えた。穴は塞いでおきましょう。そういえば最近ネズミが増えったって平民が言ってたな。食べ物とか食べられないようにしなくては。
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僕の名前は《エディヴァン・デ・ヴィシュナー》第二王子。僕はある人を探してる。二ヶ月前に僕は攫われた。そしてオークションに出される時に会った女性だ。
見た目からして僕より二歳上。怖くて震えてた僕をその人は励ましてくれた。あんな風に笑いかけてもらったのは初めてだった。城ではみんなと笑わない。娼婦の子とか、悪い事しか言われたことがない。誰も構ってはくれなかった。
僕はある貴族に買われたらしい。そして両手両足、そして首に枷をつけられた。気持ち悪い。連れて行かれた仮面越しの貴族の目が気持ち悪かった。そのあと、僕を励ましてくれた人がオークションにかけられていた。そして僕より高く買われた。
だけど、瞬間に僕の首に衝撃が走った。手加減されたのだろう。僕は気絶耐性があるし、すぐには気は失わなかった。そしてあの人は自分にかけていた魔法を解いたんだ。綺麗だった。赤く咲く花の中舞う銀の蝶に見えた。もう少し見ていたかった。でもそこで意識が途切れたんだ。
おきたらそこは城だった。多分あの人が助けてくれたんだろう。そして僕は決めたんだ。必ずあの人を見つけ出して、お礼を言うと。
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次はヒロイン…デス!!!
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