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11月
野暮ったい少年改造計画1
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「また猫背になってる!」
「は、はい」
林の大改造計画、決行中だ。
今日なんとかしようと思っているのは髪と眼鏡、それに服だ。
だって今日の林を見てほしい。
変わらずボッサボサでのっそり量がある髪の毛。絶対に手入れやセットしているわけじゃないのに、過剰に盛ってしまったかのような髪の厚みがある。その上眼鏡が半分埋もれるほど鬱陶しく伸ばされているのだ。
間違ってもカッコイイなんて言葉とは無縁だし、外見に気を配っているなんて口が裂けても言えないと思う。
服はいつも通りどこで買うのか逆に疑問になるデザイン。
なんで今から改造して外見大改革を起こそうとしているのに、『退化こそベスト!』と書いてあるTシャツを着ているのだ。
退化してどうすんだよ!進化しろ、前進しろ!
で。
まずはさっき眼鏡をコンタクトにしてきた。
私は眼科の待合室で待っていたんだけど、林が診察室の中で「目に入れるなんて怖すぎる!」「これを入れるの?!」と情けないことを言っている声が時折漏れてきていた。
でも、なんとか根性でコンタクトを装着できたようだ。眼科で貰った処方箋を出して、すぐにコンタクトも貰えたみたいだし。
全部終わって出てきた時にちょっと涙目だったけど。
このくらいでへこたれられると困るからね。まだまだ改造はこれからなのである。
で、今は美容室に来ている。
今まで髪は適当に近所のお婆ちゃんが経営している床屋に行っていたと聞いて、これからはもうちょっと若い人が切ってくれる所に変えろ!と指示を出した。
だってそのお婆ちゃん、野暮ったい今までの林ヘアーか、坊主頭かの究極の二択しか注文可能な髪型がないそうなのだ。そんな床屋があってたまるか。そんな髪型固定専門店は認めないぞ!
で、今回は学校の最寄り駅の前のキラキラした美容室に連れて来てみたんだけど、林の顔色が若干青い。
とりあえず、鏡の前に座らされてどんな髪型が良いかヘアカタログを美容師さんが持ってきてくれた。
のだが、座っている林の背は丸い。
「まだ背筋直ってない!」
「はいぃい」
林が涙声だって?
私には聞こえない!
林の言葉に耳を傾けたってどうせ無意味なのである。
ここに入る前だって、
「こんなキラキラしているところに、僕が?む、ムリだよ。っていうか世界が違い過ぎて恐い……」
だとか、
「髪型?選べるほど種類があるの?え、カットの仕方?僕ワカラナイヨ……、お願いだから日本語喋って……」
だとか、そんなことばかり言っているのである。
というか、髪型の種類が少ないと思ってたのは間違いなく今まで行っていたお婆ちゃん床屋のせいである。
この様子では、林がどの髪型だとか選べるはずもない。
私は仕方なく溜息をついて、助け船をだしてあげる。
「どういうイメージの人間になりたいか伝えて、具体的なことはお任せにしたらいいんじゃない?」
「は、橋本さんスゴイ!そうだね。わかったよ」
私の言葉に目を輝かせた林は、拙いながらもなんとか言葉を紡ごうとしている。
「えっと、ですね。イメージは……」
「ああ、もう!清潔感がある髪型でお願いします。あっ、初心者でも髪型のセットがしやすい感じで」
いつまでも決まらない林の代わりに私が横から口を出す。
林に髪型のセットなんてできるはずもないから、そういうのが簡単な髪型にしてもらいたい。
切ったはいいけど、寝癖爆発してそのまま学校に来る、なんて事態は避けたいのである。
「かしこまりました」
「えっ?えっ?」
話についていけない林が目を白黒させながら、笑顔の美容師さんに連れられ店の奥へ。シャンプーしたり色々あるのだろう。
え、林の情けない声?聞こえない、聞こえない。
私は雑誌でも眺めながら、終わるまで待つとしよう。そう思い、小さな待合スペースに腰掛けた。
「おおっ!おう?んん??」
「何その微妙な反応……」
やっと林の髪型がスッキリした。
といっても、なんだかなぁ。コメントしにくい。
林は決してイケメンではないのだ。地味顔というか、平凡というか。
そんな男が頑張ってコンタクトに変えたところで、眼鏡という印象がなくなって、さらに記憶に残りにくいのっぺり感を演出してしまっている。強引に変更させた私が言うのはどうかと思うけど、派手な眼鏡をかけさせた方が印象に残りそうである。
で、トレードマークと化してる野暮ったさに磨きをかけるノッソリヘアーがなくなるとどうなるか。
結論として、清潔感は増した。髪がスッキリして野暮ったくはなくなった。
でも印象に残るパーツが全部消えたのである。
「ま、いいか!」
「え、なんだか今絶対に考えるのを放棄したよね?え、僕変?髪型おかしいの?」
開き直ることにしようと思う。
林は髪が減ったせいで視界がひらけて落ち着かないようで、前髪をなんとか引っ張って伸ばそうとしている。
目元の印象は随分変わったようにも思う。だって長い前髪は無くなったし、コンタクトにしたし。
ちゃんと目が見えるってすごいよね。意外にも林の目は二重だってことも分かるようになったし。
「大丈夫、大丈夫。前よりはいいとオモウヨ」
「なんだか棒読みなんだけど」
「さあ、次行こう!」
林の目標は、美鈴ちゃんと並んでも胸を張れるようになることだ。
印象に残りにくくなっても、林が自信を持てるようになれたなら、それで成功なのである。少なくとも前の林よりは美鈴ちゃんの隣にいてもマシになってきているんだから大丈夫、大丈夫。前のと比較するなら、今の方が絶対にパッと見たときの印象は良い。
美鈴ちゃんがこの変身した林を見て、特徴あるパーツの減少を嫌いにならないことを願おう。……野暮ったいフェチなんてことはないよね?ね?!
予定では次は服のセンスを磨くことだ。
ということで、適当に男子のファッション誌を買ってどこかの店で読もうと思っていた。
でもさ、私思ったんだけど。
この特徴がなくなってしまった林から変なファッションセンスまで取ってしまったら、なんにも残らなくない?
あれ?この計画って進める程にどんどん印象に残りにくくなっている?
私は足を止めて、小さく両手を胸の前で組んだ。
美鈴ちゃん、影うす少年が透明少年になって、空気と一体化を始めても、見捨てないであげてね。
一応林がこんなに頑張っているのは美鈴ちゃんのためなのだから。
私ができるのはこうやってちょっと祈ることだけである。
「は、はい」
林の大改造計画、決行中だ。
今日なんとかしようと思っているのは髪と眼鏡、それに服だ。
だって今日の林を見てほしい。
変わらずボッサボサでのっそり量がある髪の毛。絶対に手入れやセットしているわけじゃないのに、過剰に盛ってしまったかのような髪の厚みがある。その上眼鏡が半分埋もれるほど鬱陶しく伸ばされているのだ。
間違ってもカッコイイなんて言葉とは無縁だし、外見に気を配っているなんて口が裂けても言えないと思う。
服はいつも通りどこで買うのか逆に疑問になるデザイン。
なんで今から改造して外見大改革を起こそうとしているのに、『退化こそベスト!』と書いてあるTシャツを着ているのだ。
退化してどうすんだよ!進化しろ、前進しろ!
で。
まずはさっき眼鏡をコンタクトにしてきた。
私は眼科の待合室で待っていたんだけど、林が診察室の中で「目に入れるなんて怖すぎる!」「これを入れるの?!」と情けないことを言っている声が時折漏れてきていた。
でも、なんとか根性でコンタクトを装着できたようだ。眼科で貰った処方箋を出して、すぐにコンタクトも貰えたみたいだし。
全部終わって出てきた時にちょっと涙目だったけど。
このくらいでへこたれられると困るからね。まだまだ改造はこれからなのである。
で、今は美容室に来ている。
今まで髪は適当に近所のお婆ちゃんが経営している床屋に行っていたと聞いて、これからはもうちょっと若い人が切ってくれる所に変えろ!と指示を出した。
だってそのお婆ちゃん、野暮ったい今までの林ヘアーか、坊主頭かの究極の二択しか注文可能な髪型がないそうなのだ。そんな床屋があってたまるか。そんな髪型固定専門店は認めないぞ!
で、今回は学校の最寄り駅の前のキラキラした美容室に連れて来てみたんだけど、林の顔色が若干青い。
とりあえず、鏡の前に座らされてどんな髪型が良いかヘアカタログを美容師さんが持ってきてくれた。
のだが、座っている林の背は丸い。
「まだ背筋直ってない!」
「はいぃい」
林が涙声だって?
私には聞こえない!
林の言葉に耳を傾けたってどうせ無意味なのである。
ここに入る前だって、
「こんなキラキラしているところに、僕が?む、ムリだよ。っていうか世界が違い過ぎて恐い……」
だとか、
「髪型?選べるほど種類があるの?え、カットの仕方?僕ワカラナイヨ……、お願いだから日本語喋って……」
だとか、そんなことばかり言っているのである。
というか、髪型の種類が少ないと思ってたのは間違いなく今まで行っていたお婆ちゃん床屋のせいである。
この様子では、林がどの髪型だとか選べるはずもない。
私は仕方なく溜息をついて、助け船をだしてあげる。
「どういうイメージの人間になりたいか伝えて、具体的なことはお任せにしたらいいんじゃない?」
「は、橋本さんスゴイ!そうだね。わかったよ」
私の言葉に目を輝かせた林は、拙いながらもなんとか言葉を紡ごうとしている。
「えっと、ですね。イメージは……」
「ああ、もう!清潔感がある髪型でお願いします。あっ、初心者でも髪型のセットがしやすい感じで」
いつまでも決まらない林の代わりに私が横から口を出す。
林に髪型のセットなんてできるはずもないから、そういうのが簡単な髪型にしてもらいたい。
切ったはいいけど、寝癖爆発してそのまま学校に来る、なんて事態は避けたいのである。
「かしこまりました」
「えっ?えっ?」
話についていけない林が目を白黒させながら、笑顔の美容師さんに連れられ店の奥へ。シャンプーしたり色々あるのだろう。
え、林の情けない声?聞こえない、聞こえない。
私は雑誌でも眺めながら、終わるまで待つとしよう。そう思い、小さな待合スペースに腰掛けた。
「おおっ!おう?んん??」
「何その微妙な反応……」
やっと林の髪型がスッキリした。
といっても、なんだかなぁ。コメントしにくい。
林は決してイケメンではないのだ。地味顔というか、平凡というか。
そんな男が頑張ってコンタクトに変えたところで、眼鏡という印象がなくなって、さらに記憶に残りにくいのっぺり感を演出してしまっている。強引に変更させた私が言うのはどうかと思うけど、派手な眼鏡をかけさせた方が印象に残りそうである。
で、トレードマークと化してる野暮ったさに磨きをかけるノッソリヘアーがなくなるとどうなるか。
結論として、清潔感は増した。髪がスッキリして野暮ったくはなくなった。
でも印象に残るパーツが全部消えたのである。
「ま、いいか!」
「え、なんだか今絶対に考えるのを放棄したよね?え、僕変?髪型おかしいの?」
開き直ることにしようと思う。
林は髪が減ったせいで視界がひらけて落ち着かないようで、前髪をなんとか引っ張って伸ばそうとしている。
目元の印象は随分変わったようにも思う。だって長い前髪は無くなったし、コンタクトにしたし。
ちゃんと目が見えるってすごいよね。意外にも林の目は二重だってことも分かるようになったし。
「大丈夫、大丈夫。前よりはいいとオモウヨ」
「なんだか棒読みなんだけど」
「さあ、次行こう!」
林の目標は、美鈴ちゃんと並んでも胸を張れるようになることだ。
印象に残りにくくなっても、林が自信を持てるようになれたなら、それで成功なのである。少なくとも前の林よりは美鈴ちゃんの隣にいてもマシになってきているんだから大丈夫、大丈夫。前のと比較するなら、今の方が絶対にパッと見たときの印象は良い。
美鈴ちゃんがこの変身した林を見て、特徴あるパーツの減少を嫌いにならないことを願おう。……野暮ったいフェチなんてことはないよね?ね?!
予定では次は服のセンスを磨くことだ。
ということで、適当に男子のファッション誌を買ってどこかの店で読もうと思っていた。
でもさ、私思ったんだけど。
この特徴がなくなってしまった林から変なファッションセンスまで取ってしまったら、なんにも残らなくない?
あれ?この計画って進める程にどんどん印象に残りにくくなっている?
私は足を止めて、小さく両手を胸の前で組んだ。
美鈴ちゃん、影うす少年が透明少年になって、空気と一体化を始めても、見捨てないであげてね。
一応林がこんなに頑張っているのは美鈴ちゃんのためなのだから。
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