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第2話 ウサギ族のアルマ・ターニャスとペットのクマさん
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真っ黒なクマがこちらに殺意を剥き出しにして突進してくる。
「ちょっと…きてる!!もうそこまできてるよ!!!!」
「うるさいな~」
「ちょっと!!」
後ろに隠れているウサ耳少女は手を頭に乗せて屈む。
突進してくる真っ黒なクマが目の前に来た瞬間、「ドカンっ!!」と衝撃音が響き渡る。
「へぇ?」
涙目で変な声が漏れるウサ耳少女、上を見上げれば、信じられない光景を目の当たりにする。
「こんなもんか?」
「グゥ?」
「う…うそ」
クマの突進を片手で止める姿。
彼は余裕そうな顔でニヤリと笑う。
その顔が恐ろしすぎて、怯むクマ、お腹を丸出しにして降伏のポーズをとる。
「ヘァヘァヘァヘァ…」
「………犬かぁ!!!!」
とついつい突っ込んでしまった俺。
そんな俺の渾身のツッコミを無視するウサ耳少女は驚愕する。
「あ、ありえないよ…ウソだよ、だって片手で止めるなんて…」
「うん?嘘も何もみたものが事実だ…てかお前、俺のことを盾にしやがったなぁ~おい」
「きゃっ!!」
「まぁ、そんなことはどうでもいいんだ…」
「ふぇ?」
俺はクマを見つめる。
完全な降伏ポーズ、さっきまで凶暴だったが何故か少し可愛く見え始める。
「おて…」
「がぅ」
「お座り!」
「がぅうん」
「バク転!!」
「がぅううううん」
「何今の!!」
「ふむ…賢いな」
俺が命令したことを全てを理解できるほどの知力を持つクマ。
これは使えると思い、ニヤけてしまう。
「よし、決めたぁぁぁ!!今日からお前は俺のペットだ!!返事はぁぁぁ!!!!」
「がぅうぅうううううぅぅう!!!!」
「ふん、よろしい!!」
「なんか、ペットになってるぅぅぅぅぅ!!!」
と仰天するウサ耳の小柄な少女。
尻餅をつき、驚き顔でコケる。
「……何をしているんだ?」
「くぅ~こんな辱めを受けたのは始めてだぁぁぁぁぁぁ!!!」
彼女の叫び声は森林中をざわめかせた。
そしてついに脳が許容量を超えてオーバーヒートし、そのまま倒れる。
夜中、ウサ耳の小柄な少女の目が覚める。
目を開けると焚き火の音が、バチバチっと聞こえてくる。
「うぅ~」
「起きたか?」
「うん?」
ぼやける視界が明けてくる。
一人は白髪の男、その隣にいる……隣にいる……。
「ギャァぁぁぁぁぁぁクマだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「お前は、叫ぶことしかできないのか」
「はっ!?そうだりゃ…」
「あ、噛んだ」
「う、うるさい!!」
噛んだことに恥ずかしさを感じているのか頬を赤く染めるウサ耳の小柄な少女。
「とりあえず、白湯でも飲んで落ち着け…」
「さ、ユ?」
「知らないか?白湯?…一回飲んでみろよ、心が落ち着くぞ」
手渡されたのは、温かいコップだった。
持つと火傷しない程度の温かさで、見た目はただのお湯だった。
「ずずずずず…ただのお湯じゃん」
「でも、落ち着くだろう?」
「ずずずずずず…認めたくないけど…」
白湯が喉を通ると、凍えていた心が溶かされていくような感覚に襲われる。
今までお湯が美味しいなんて思ったことなかったけど、初めて美味しいと思えた。
「ほわわわ…」
無意識にウサ耳少女の顔がとろける。
「白湯でそこまで美味しく飲めるのはお前だけだと思うぞ」
「うっうるさいぞ!!」
そして俺は本題に切り替える。
「で、お前は何もんだ?」
「うぅ~~~」
「おいおい、今さら、警戒してどうする」
「…私はウサギ族のアルマ・ターニャス……」
「…………なんだ?」
「私が名乗ったんだから、あなたも名乗りなさいよ!!!!」
「あ~そうだったな、悪い悪い…う~と俺は……」
そういえば、名前を決めてなかったな。
流石にゼバルと名乗るのは、後々バレた時にめんどくさい。
う~ん、どうしたものか……。
けど、ここはやっぱりかっこいい名前がいいよな。
「俺はアルノ…ただのアルノだ」
「アルノ…変な名前…」
「あん?」
「すいません」
「よろしい」
と何故かテンポ良く会話が進む。
そんな光景を見て、ペットのクマさんは頭を傾げるのであった。
「一つ聞いていいか?」
「なんですか」
「どうして、ウサギ族がこんな森林の奥深くにいるんだ?」
「ウサギ族と呼ばないでください、さっき名前を教えたばっかでしょう!!」
「ああ、すまん…で、うさぎ…」
「だから!!…もう怒るのも疲れました、はぁ~私がなぜ、ここにいるのか、それは…」
そしてアルマは語り始める。
なぜ、アルマ・ターニャスがこの森林の奥深くにいるのかを……。
ーーーーーーーーーーーーーー
文字数少ないですかね?笑笑
スローライフというものがわからず、とりあえず、書き続けるので応援の程よろしくお願いします。
感想くれると喜びます(罵倒でもなんでもどうぞ)
「ちょっと…きてる!!もうそこまできてるよ!!!!」
「うるさいな~」
「ちょっと!!」
後ろに隠れているウサ耳少女は手を頭に乗せて屈む。
突進してくる真っ黒なクマが目の前に来た瞬間、「ドカンっ!!」と衝撃音が響き渡る。
「へぇ?」
涙目で変な声が漏れるウサ耳少女、上を見上げれば、信じられない光景を目の当たりにする。
「こんなもんか?」
「グゥ?」
「う…うそ」
クマの突進を片手で止める姿。
彼は余裕そうな顔でニヤリと笑う。
その顔が恐ろしすぎて、怯むクマ、お腹を丸出しにして降伏のポーズをとる。
「ヘァヘァヘァヘァ…」
「………犬かぁ!!!!」
とついつい突っ込んでしまった俺。
そんな俺の渾身のツッコミを無視するウサ耳少女は驚愕する。
「あ、ありえないよ…ウソだよ、だって片手で止めるなんて…」
「うん?嘘も何もみたものが事実だ…てかお前、俺のことを盾にしやがったなぁ~おい」
「きゃっ!!」
「まぁ、そんなことはどうでもいいんだ…」
「ふぇ?」
俺はクマを見つめる。
完全な降伏ポーズ、さっきまで凶暴だったが何故か少し可愛く見え始める。
「おて…」
「がぅ」
「お座り!」
「がぅうん」
「バク転!!」
「がぅううううん」
「何今の!!」
「ふむ…賢いな」
俺が命令したことを全てを理解できるほどの知力を持つクマ。
これは使えると思い、ニヤけてしまう。
「よし、決めたぁぁぁ!!今日からお前は俺のペットだ!!返事はぁぁぁ!!!!」
「がぅうぅうううううぅぅう!!!!」
「ふん、よろしい!!」
「なんか、ペットになってるぅぅぅぅぅ!!!」
と仰天するウサ耳の小柄な少女。
尻餅をつき、驚き顔でコケる。
「……何をしているんだ?」
「くぅ~こんな辱めを受けたのは始めてだぁぁぁぁぁぁ!!!」
彼女の叫び声は森林中をざわめかせた。
そしてついに脳が許容量を超えてオーバーヒートし、そのまま倒れる。
夜中、ウサ耳の小柄な少女の目が覚める。
目を開けると焚き火の音が、バチバチっと聞こえてくる。
「うぅ~」
「起きたか?」
「うん?」
ぼやける視界が明けてくる。
一人は白髪の男、その隣にいる……隣にいる……。
「ギャァぁぁぁぁぁぁクマだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「お前は、叫ぶことしかできないのか」
「はっ!?そうだりゃ…」
「あ、噛んだ」
「う、うるさい!!」
噛んだことに恥ずかしさを感じているのか頬を赤く染めるウサ耳の小柄な少女。
「とりあえず、白湯でも飲んで落ち着け…」
「さ、ユ?」
「知らないか?白湯?…一回飲んでみろよ、心が落ち着くぞ」
手渡されたのは、温かいコップだった。
持つと火傷しない程度の温かさで、見た目はただのお湯だった。
「ずずずずず…ただのお湯じゃん」
「でも、落ち着くだろう?」
「ずずずずずず…認めたくないけど…」
白湯が喉を通ると、凍えていた心が溶かされていくような感覚に襲われる。
今までお湯が美味しいなんて思ったことなかったけど、初めて美味しいと思えた。
「ほわわわ…」
無意識にウサ耳少女の顔がとろける。
「白湯でそこまで美味しく飲めるのはお前だけだと思うぞ」
「うっうるさいぞ!!」
そして俺は本題に切り替える。
「で、お前は何もんだ?」
「うぅ~~~」
「おいおい、今さら、警戒してどうする」
「…私はウサギ族のアルマ・ターニャス……」
「…………なんだ?」
「私が名乗ったんだから、あなたも名乗りなさいよ!!!!」
「あ~そうだったな、悪い悪い…う~と俺は……」
そういえば、名前を決めてなかったな。
流石にゼバルと名乗るのは、後々バレた時にめんどくさい。
う~ん、どうしたものか……。
けど、ここはやっぱりかっこいい名前がいいよな。
「俺はアルノ…ただのアルノだ」
「アルノ…変な名前…」
「あん?」
「すいません」
「よろしい」
と何故かテンポ良く会話が進む。
そんな光景を見て、ペットのクマさんは頭を傾げるのであった。
「一つ聞いていいか?」
「なんですか」
「どうして、ウサギ族がこんな森林の奥深くにいるんだ?」
「ウサギ族と呼ばないでください、さっき名前を教えたばっかでしょう!!」
「ああ、すまん…で、うさぎ…」
「だから!!…もう怒るのも疲れました、はぁ~私がなぜ、ここにいるのか、それは…」
そしてアルマは語り始める。
なぜ、アルマ・ターニャスがこの森林の奥深くにいるのかを……。
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