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20 変態
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目の前で何人かの人が集まって、映像を撮っていた。
みんなで集まって恰好を決めて、パシャリ。
手にした魔道具から紙が出てくる。
それを囲むようにみんな集まって、指をさして笑い合っている。
「あれは、なんですか?」私は聞いてみた。
「ああ、あれは写真だよ」
ラーズは手を伸ばして、人の輪の中から紙を取り上げて、私に見せた。
ああ、なるほど。先ほどの光景が紙に映し出されている。
「映像を紙に残す魔道具なんだ。最近、流行している」
ラーズは紙を人々に返して、そう叫ぶように説明した。
「エレッタ先生も、撮りましょうよ」
アークが私の肩を抱いて、魔道具を私のほうに向けた。
「はい、撮りますよー」
「アーク、てめぇ」
慌ててラーズさんが割り込もうとしたが遅かった。
出てきた紙には、私と親しげに肩を抱いたアークと鬼のような形相のラーズが写っていた。
「お前、エレッタ先生になんてことを……」
「えー、よくないですか? この写真。ほら、みんなも入って……いきますよぉ」
わらわらと人が寄ってきて、私はつぶされそうになる。それを、身をもってかばってくれたのはラーズ会長だ。
「はい、撮れました。これで、どう?」
「今度は私が撮るわ」
皆が撮る役と取られる役を変わっていく。皆楽しそうに、映像のついた紙を眺めていた。
でも。
「あら、エレッタ先生。どうされたの?」
「いえ、何も……」
私は最初に取った一枚を眺めて、紙を伏せた。
「気に入らないの?」
「私、自分の映像を取られるのは好きじゃないんです」
だって、それを見るとみんなとの差がわかってしまう。
だんだんと成長する友達と、置いていかれる私の姿。
美しく着飾った同級生の中にただ一人場違いな子供が写っている。
だから、自分の映像を残したくない。
「え? かわいいのに。ねぇ、会長」
ジーナ少佐はラーズの鼻先に私の写っている映像を突きつけた。
「気に入らねぇ」
「ですよね……」 と、私。
「なんで、あの、アークの奴が……」
そう言いかけてから、ラーズ会長ははっと私の顔を見た。
「いや、違うんだ。エレッタさんはとてもかわいいと思う。本当だ。気に入らないのは、横にいるこいつ……」
「はーい、曹長、こっち向いて」
思わず声をしたほうを見た。アークが魔道具をこちらに向けている。
「お二人さん、はい、いきますよぉ。“ちーず”」
また、写真を撮られてしまった。
「アーク、勝手に写真を撮りやがって」
顔色を変えて、アークに詰め寄るラーズ会長。
アークは涼しい顔で、できた写真をラーズに突きつける。
「いい写真でしょ。“つーしょっと”ですよ」
そこには真剣な顔をした私とラーズ会長が並んで写っていた。
「お似合いだと思いますよ。曹長」
アークはつかみかかるラーズの腕を交わして、別の人の写真を取りに行く。
私は写真を見た。いかめしい顔のラーズ会長と、まじめな顔つきの私。
振り返った瞬間だったからか、撮った角度の問題なのか。自分でも驚くほど、大人びて見える。いつもよりも大人の表情をした私がそこにいた。
いい感じだ。これなら親子とは言われないわよね。 私はその写真が気に入った。
「この写真いただいてもいいの?」
「え? ああ。どうぞ。好きなだけ持って行ってくれ」
ラーズ会長が私の写った写真をどっさりと集めてくれた。 大人も子供も混じっている集まりだからだろうか。私の子供っぽさはほとんど目立っていない。むしろはしゃいでいた大人のほうがよほど子供っぽく映っている。
「これ、いただいてもいいの?」
「もちろん。エレッタさんは主催者だ。好きにして構わない」
「ありがとう、ラーズさん」
私はラーズさんの手を取って振り回した。
「うれしいわ。こんなにたくさん……」
普段だったらこんなことはしないのだが。
きっと酒に酔ったのだ。なんだか、とてもふわふわしていい気分だ。
速いテンポで音楽が鳴り響いて、色とりどりの衣装を着た人たちがくるくる回る。
私も輪の中に入って踊った。踊りは得意ではないのだけれど。みんなが好き勝手に動いているここでなら、恥ずかしくない。
男女一組になって相手を変えながら、踊っていく。
子供から老人まで、ラーズ会長とも、アークとも。
あれ、この人、さっき帰ったはずの近所の人……。
隣では“母ちゃん”も巨体を揺らして、リズムをとっている。
お世話になったお姉さんたちが酒を片手に歌を歌い、事務所の掃除をしていたおじいさんが欠けた歯をむき出しにして大笑いしている。
速いテンポに息が切れそうだ。音楽が終わった時に支えてくれたのはラーズ会長だった。
「ありがとうございます、会長」
私が礼をすると、会長は丁寧に頭を下げる。みんながそれぞれに拍手をして、どうやらこれで会はお開きになるようだ。
「あ―楽しかったわ。ありがとう」
私は片付けを始めたラーズたちに礼を言う。
「こちらこそ、楽しい会を開いてくれてありがとう。おい。起きろ」
隅でつぶれている人たちを回収しながら、ラーズは言った。
「片付けはこちらでやります。エレッタさんは上で休んでいてください」
周りを見回して、そうしたほうがよさそうだと判断する。辺境の人たちは本当に丈夫だ。あれだけ飲んでいたのに、ケロリとして片付けをしている。
私はというと……あまりお酒には強くないのだ。
きっと、体がまだ成熟していないからだと思う。もう少し、成長したら、きっと。
小さな羽ウサギを籠に入れる。部屋の出窓を開けると涼しい風が吹いてきた。こうして外を眺めていると体のほてりが消えていく。
「エレッタさん」
部屋の外からラーズが声をかけてきた。
「後片付けは終わりました。これで、帰りますね」
「ああ、会長さん」
私は戸口に立つラーズに笑いかける。
「今日はどうもありがとう。本当に楽しかった。何とお礼を言ったらいいか」
「いや、エレッタさんが楽しんでくれたら、それが何よりだ」
「本当はね、不安だったの。私が辺境でうまくやっていけるかって。何もかも違うでしょう? だから……」
あら、こんな話をするつもりはなかったの。
「でも、今日の会ではみんなと仲良くやっていけるような気がしたの。ここにいても、大丈夫だって、確信があったの。ラーズさんたちのおかげよね。本当に感謝しているわ」
「俺としては、エレッタさんがいつまでもここにいてくれると、うれしい」
声が小さくなって聞こえなくなった。明かりを背にしたラーズ会長の表情は読めない。まるで、恋の告白みたい。 「あの……」
「はい?」
「俺は……」
背後でがさりと音がした。
ラーズは振り返る。
「あ、お前たち」
小さな影が映った。あらら、ティカとその小さな弟エポだ。
「まだ寝ていなかったの? 子供はもう寝る時間よ」
私はそう注意した。幼い子供がこんな時間まで起きているなんて、よくない。
「あ、そうだね。おやすみなさい。先生」
急に慌てたようにラーズ会長があいさつをした。
「おやすみなさい。会長」
私の返事が聞こえただろうか、あわただしく階段を下りていく靴音がする。
なんだかいいところを邪魔された感じがする。私は子供たちを叱ろうと、二人の子供の前にしゃがみ込んだ。
「もう夜なんだから、早く寝なさい。それとも、どうしたの? 何か用なの?」
教室とは違ってもじもじしているティカよりも弟のほうが積極的に答える。
「用なんてないよ。面白いことないかな、と思ってのぞいただけ」
「そう? 人の生活を面白がるのはよくないことよ。特に女性の部屋をのぞくのはお行儀の悪いことよ」
「かいちょうならいいんだ」
うれしそうな顔をされて私はむっとする。いったい何が面白いのかわたしにはわからない。
「ねぇ、ねぇ、カンケイはどうなったの?」エポが楽しそうに笑う。
「カンケイ? ああ、関係……」
顔が熱くなった。なんてことを言うのだろう。この子たちは。
「あのね、何もないの。ラーズさんは、とても親切な方で……」
「えー、チューとかしないの? チュー」
はぁ、私はため息をつく。暗くて、助かる。
「あのね、ラーズ会長は私のお世話をしてくれただけ。それだけなの。先生はここの暮らしに慣れていないでしょ、だから……」
「あの変態、エレッタ先生のことがコノミなんでしょ。コノミだから、目をつけてるんだって」
「あ、しーっ」ティカが不自然に弟の話を遮る。
「え? だって、ラーズさんは……」胸の大きい背の高い人が好き、なんじゃぁ。
「“ろりこん”なんだよ。ろり……」
何かがはじけた。私は弟を引きずるようにしてその場から逃げようとしているティカを捕まえた。
「ティカ君、先生にきちんと説明して頂戴。どうして、ラーズさんが変態なの?」
みんなで集まって恰好を決めて、パシャリ。
手にした魔道具から紙が出てくる。
それを囲むようにみんな集まって、指をさして笑い合っている。
「あれは、なんですか?」私は聞いてみた。
「ああ、あれは写真だよ」
ラーズは手を伸ばして、人の輪の中から紙を取り上げて、私に見せた。
ああ、なるほど。先ほどの光景が紙に映し出されている。
「映像を紙に残す魔道具なんだ。最近、流行している」
ラーズは紙を人々に返して、そう叫ぶように説明した。
「エレッタ先生も、撮りましょうよ」
アークが私の肩を抱いて、魔道具を私のほうに向けた。
「はい、撮りますよー」
「アーク、てめぇ」
慌ててラーズさんが割り込もうとしたが遅かった。
出てきた紙には、私と親しげに肩を抱いたアークと鬼のような形相のラーズが写っていた。
「お前、エレッタ先生になんてことを……」
「えー、よくないですか? この写真。ほら、みんなも入って……いきますよぉ」
わらわらと人が寄ってきて、私はつぶされそうになる。それを、身をもってかばってくれたのはラーズ会長だ。
「はい、撮れました。これで、どう?」
「今度は私が撮るわ」
皆が撮る役と取られる役を変わっていく。皆楽しそうに、映像のついた紙を眺めていた。
でも。
「あら、エレッタ先生。どうされたの?」
「いえ、何も……」
私は最初に取った一枚を眺めて、紙を伏せた。
「気に入らないの?」
「私、自分の映像を取られるのは好きじゃないんです」
だって、それを見るとみんなとの差がわかってしまう。
だんだんと成長する友達と、置いていかれる私の姿。
美しく着飾った同級生の中にただ一人場違いな子供が写っている。
だから、自分の映像を残したくない。
「え? かわいいのに。ねぇ、会長」
ジーナ少佐はラーズの鼻先に私の写っている映像を突きつけた。
「気に入らねぇ」
「ですよね……」 と、私。
「なんで、あの、アークの奴が……」
そう言いかけてから、ラーズ会長ははっと私の顔を見た。
「いや、違うんだ。エレッタさんはとてもかわいいと思う。本当だ。気に入らないのは、横にいるこいつ……」
「はーい、曹長、こっち向いて」
思わず声をしたほうを見た。アークが魔道具をこちらに向けている。
「お二人さん、はい、いきますよぉ。“ちーず”」
また、写真を撮られてしまった。
「アーク、勝手に写真を撮りやがって」
顔色を変えて、アークに詰め寄るラーズ会長。
アークは涼しい顔で、できた写真をラーズに突きつける。
「いい写真でしょ。“つーしょっと”ですよ」
そこには真剣な顔をした私とラーズ会長が並んで写っていた。
「お似合いだと思いますよ。曹長」
アークはつかみかかるラーズの腕を交わして、別の人の写真を取りに行く。
私は写真を見た。いかめしい顔のラーズ会長と、まじめな顔つきの私。
振り返った瞬間だったからか、撮った角度の問題なのか。自分でも驚くほど、大人びて見える。いつもよりも大人の表情をした私がそこにいた。
いい感じだ。これなら親子とは言われないわよね。 私はその写真が気に入った。
「この写真いただいてもいいの?」
「え? ああ。どうぞ。好きなだけ持って行ってくれ」
ラーズ会長が私の写った写真をどっさりと集めてくれた。 大人も子供も混じっている集まりだからだろうか。私の子供っぽさはほとんど目立っていない。むしろはしゃいでいた大人のほうがよほど子供っぽく映っている。
「これ、いただいてもいいの?」
「もちろん。エレッタさんは主催者だ。好きにして構わない」
「ありがとう、ラーズさん」
私はラーズさんの手を取って振り回した。
「うれしいわ。こんなにたくさん……」
普段だったらこんなことはしないのだが。
きっと酒に酔ったのだ。なんだか、とてもふわふわしていい気分だ。
速いテンポで音楽が鳴り響いて、色とりどりの衣装を着た人たちがくるくる回る。
私も輪の中に入って踊った。踊りは得意ではないのだけれど。みんなが好き勝手に動いているここでなら、恥ずかしくない。
男女一組になって相手を変えながら、踊っていく。
子供から老人まで、ラーズ会長とも、アークとも。
あれ、この人、さっき帰ったはずの近所の人……。
隣では“母ちゃん”も巨体を揺らして、リズムをとっている。
お世話になったお姉さんたちが酒を片手に歌を歌い、事務所の掃除をしていたおじいさんが欠けた歯をむき出しにして大笑いしている。
速いテンポに息が切れそうだ。音楽が終わった時に支えてくれたのはラーズ会長だった。
「ありがとうございます、会長」
私が礼をすると、会長は丁寧に頭を下げる。みんながそれぞれに拍手をして、どうやらこれで会はお開きになるようだ。
「あ―楽しかったわ。ありがとう」
私は片付けを始めたラーズたちに礼を言う。
「こちらこそ、楽しい会を開いてくれてありがとう。おい。起きろ」
隅でつぶれている人たちを回収しながら、ラーズは言った。
「片付けはこちらでやります。エレッタさんは上で休んでいてください」
周りを見回して、そうしたほうがよさそうだと判断する。辺境の人たちは本当に丈夫だ。あれだけ飲んでいたのに、ケロリとして片付けをしている。
私はというと……あまりお酒には強くないのだ。
きっと、体がまだ成熟していないからだと思う。もう少し、成長したら、きっと。
小さな羽ウサギを籠に入れる。部屋の出窓を開けると涼しい風が吹いてきた。こうして外を眺めていると体のほてりが消えていく。
「エレッタさん」
部屋の外からラーズが声をかけてきた。
「後片付けは終わりました。これで、帰りますね」
「ああ、会長さん」
私は戸口に立つラーズに笑いかける。
「今日はどうもありがとう。本当に楽しかった。何とお礼を言ったらいいか」
「いや、エレッタさんが楽しんでくれたら、それが何よりだ」
「本当はね、不安だったの。私が辺境でうまくやっていけるかって。何もかも違うでしょう? だから……」
あら、こんな話をするつもりはなかったの。
「でも、今日の会ではみんなと仲良くやっていけるような気がしたの。ここにいても、大丈夫だって、確信があったの。ラーズさんたちのおかげよね。本当に感謝しているわ」
「俺としては、エレッタさんがいつまでもここにいてくれると、うれしい」
声が小さくなって聞こえなくなった。明かりを背にしたラーズ会長の表情は読めない。まるで、恋の告白みたい。 「あの……」
「はい?」
「俺は……」
背後でがさりと音がした。
ラーズは振り返る。
「あ、お前たち」
小さな影が映った。あらら、ティカとその小さな弟エポだ。
「まだ寝ていなかったの? 子供はもう寝る時間よ」
私はそう注意した。幼い子供がこんな時間まで起きているなんて、よくない。
「あ、そうだね。おやすみなさい。先生」
急に慌てたようにラーズ会長があいさつをした。
「おやすみなさい。会長」
私の返事が聞こえただろうか、あわただしく階段を下りていく靴音がする。
なんだかいいところを邪魔された感じがする。私は子供たちを叱ろうと、二人の子供の前にしゃがみ込んだ。
「もう夜なんだから、早く寝なさい。それとも、どうしたの? 何か用なの?」
教室とは違ってもじもじしているティカよりも弟のほうが積極的に答える。
「用なんてないよ。面白いことないかな、と思ってのぞいただけ」
「そう? 人の生活を面白がるのはよくないことよ。特に女性の部屋をのぞくのはお行儀の悪いことよ」
「かいちょうならいいんだ」
うれしそうな顔をされて私はむっとする。いったい何が面白いのかわたしにはわからない。
「ねぇ、ねぇ、カンケイはどうなったの?」エポが楽しそうに笑う。
「カンケイ? ああ、関係……」
顔が熱くなった。なんてことを言うのだろう。この子たちは。
「あのね、何もないの。ラーズさんは、とても親切な方で……」
「えー、チューとかしないの? チュー」
はぁ、私はため息をつく。暗くて、助かる。
「あのね、ラーズ会長は私のお世話をしてくれただけ。それだけなの。先生はここの暮らしに慣れていないでしょ、だから……」
「あの変態、エレッタ先生のことがコノミなんでしょ。コノミだから、目をつけてるんだって」
「あ、しーっ」ティカが不自然に弟の話を遮る。
「え? だって、ラーズさんは……」胸の大きい背の高い人が好き、なんじゃぁ。
「“ろりこん”なんだよ。ろり……」
何かがはじけた。私は弟を引きずるようにしてその場から逃げようとしているティカを捕まえた。
「ティカ君、先生にきちんと説明して頂戴。どうして、ラーズさんが変態なの?」
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