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異世界転生ー私は騎士になりますー
32 捜索
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「カーラ、大丈夫なの?」
麻酔に使うような薬を盛られていたと聞いたが、カーラの足取りは特に問題無さそうに見える。痩せ我慢をしているのかもしれないが、それにしては普段通りにしか見えず困惑してしまう。
「麻酔に使う薬だと彼が口にしていたのを意識を失う直前で確認していたので、起こしにきたシュリアに中和剤を用意して貰いました」
「そう」
シュリアは侍女として連れて来ているが、我が家の医師だ。
マノンは傷薬としては最高クラスだが、病気には効果が薄いので、内科医は必須なのである。
領地で父母の主治医をしている男性の養子で、まだ若いながらも医療技術はトップクラスだと聞いている。
屋敷に居ても本を読んでいるか薬の研究をしているか、街の医療院に研修に出ているかでなので時々しか顔を見ないような状態だ。訓練は免除されているので勿論弱い。
「それよりもこれを」
手渡されたものはクシャクシャの紙だった。
物凄く細かく折り込まれた紙を一度開いて四つ折りにしたような。
紙を開いて驚愕する、それはこの屋敷の見取り図に何やら印が書き込まれたものだった。
「まさか、これって」
「シュリアと共にここへ戻る途中、貴族の男性と歩くゼビル殿とすれ違った際、これを小石のように蹴り渡されました。後を追いたかったのですがシュリアにこれを託して何かあると困りますので……」
貴族男性は恐らくカルスヴァール子爵だろう。
カルスヴァール子爵に連れていかれる前、彼は地下室へと言っていた、最初からこれをカーラに託すつもりだったらしい。
「それ、この屋敷の地図じゃねぇか」
「お兄様」
地図が取り上げられて、抗議の視線を送るが、さっさとテーブルに広げてしまった。
テーブルの周囲を取り囲んでいた男性たちがどよめく。
「彼は一体何者なんだ?」
いつのまにか私の傍に立っていたウィルに疑問を向けられてドキリとする、彼がゼクトルであることを誤魔化した手前、正直なことが言えず口ごもってしまう。
「えっと……」
「カーラ、そのゼビルってやつとどこですれ違ったんだ? 一緒に居た貴族ってカルスヴァール子爵?」
「私はカルスヴァール子爵という方を存じ上げませんので……」
「その人物の特徴を教えて欲しい」
こういう時シェイルの空気読めない病に救われる。カーラが説明する為にテーブルに向っていったので、ウィルもカルスヴァール子爵のことが気になったらしくそちらに話題が移った。
真っ暗な通路から扉を押し上げるようにして地上へ出ると、円形の建物の中へ出た。
ぐるりと螺旋階段が上層へ続いている構造だ。2メートル程の高い所に天井があり、その手前位で螺旋階段が途切れている。
ここはプリモワール屋敷の端にあった塔だ。
迷宮回廊から外に出るには、この塔を経由しなくてはならなかったのだ。
この塔の一階には地下の迷宮回廊から出てくる為の今出てきた出入口が一つ。そしてもう一つ地下への扉があるが、こじ開けようとした形跡で滅茶苦茶になっている。鍵穴が一つあり、それも傷だらけだ。
「これが外へ繋がる通路のようです。鍵が無いと開けられないので破壊しようとしたのでしょうが、無理だと悟って屋敷へ戻る為の通路を目指すことにしたのでしょう」
地下通路の入り口を検分していたカーラが立ち上がって告げた。
「じゃぁもう屋敷の中に居るんじゃないのか?」
「いや、ここ以外の通路は全て封鎖されている。念のため屋敷の捜索もさせてはいるが間違いなく今もこの塔の中に居ると考えて良い」
シェイルの質問に答えたのはウィルだ。
この場には私とウィル、カーラ、シェイルと数名の騎士がついてきている。
塔の出入り口は勿論塔自体も狭いので人数をかなり絞ったのだ。
ウィルの話によると、屋敷の端にあるこの塔は減築予定になっていて屋敷に通じる通路はほぼ封鎖されているらしい。この屋敷の持ち主は現在王家である為、知っているのは王族のみだという。
「この塔は屋敷からほぼ完全に独立していたので盲点になっていた」
ゼビルの寄越してくれた地図はこの塔への通路を示していた。あの地図があったことで、迷う事無く来れたが、そうでなければまず迷宮回廊の入口が分からなかったし、入ったら入ったで蜘蛛の巣のように枝分かれした通路を彷徨う羽目になっただろう。
カーラが最初に安全確認すると言い張った為に、カーラ、ウィル、私、シェイルという順番で螺旋階段を上がる。ウィルが習慣なのか上がろうとした私に手を差し出したけれどそれはやんわりと断った。
「私はレイチェル様の捜索に参加する為にここに居ます、エスコートを受けるような場面ではない筈です」
「そう、だね」
私がきっぱりと言うと、ウィルは困惑したように手を下した。何だか悪いことをしている気分になるけれど、女扱いして欲しくはないのだ。私は騎士になるんだから。
カーラが天井を探ると、下から押し上げるタイプの扉があったようで、カーラが上へ出て周囲を確認してからウィルが入り、私も続いた。
全員が出て床を確認すると、先程入ってきた場所は開かなくなってしまった。
取っ手等も無く嵌め殺しになっている。ここもこじ開けようとした形跡があった。先に上がった連中が、来た道を封鎖されて焦ったのかも。
端の方に扉があって、そちらもこじ開けようとした形跡がある。
あちこちが傷だらけになっていて靴跡まである。かなり焦っているようだ。
「地下からここへは一方通行になっていて、上からは入れないようになっているようですね。屋敷へ通じる通路がある部分とは独立するように作ったようです」
螺旋階段はさらに続いていて、2メートル毎に天井があり、端の方に穴が開いていてそこへ階段が吸い込まれていくようになっている。
下から観察すると、階段はずっと上層まで続いているようで、更に上にまた天井がある。
「やめて!!」
「レイチェル!?」
かなり上の方から聞こえた少女の声に顔を見合わせる。今の声は確かにレイチェルのものだった、ウィルが珍しく焦燥を露わにしている。
ドカドカと足音が響いていて怒号も聞こえてきた。
麻酔に使うような薬を盛られていたと聞いたが、カーラの足取りは特に問題無さそうに見える。痩せ我慢をしているのかもしれないが、それにしては普段通りにしか見えず困惑してしまう。
「麻酔に使う薬だと彼が口にしていたのを意識を失う直前で確認していたので、起こしにきたシュリアに中和剤を用意して貰いました」
「そう」
シュリアは侍女として連れて来ているが、我が家の医師だ。
マノンは傷薬としては最高クラスだが、病気には効果が薄いので、内科医は必須なのである。
領地で父母の主治医をしている男性の養子で、まだ若いながらも医療技術はトップクラスだと聞いている。
屋敷に居ても本を読んでいるか薬の研究をしているか、街の医療院に研修に出ているかでなので時々しか顔を見ないような状態だ。訓練は免除されているので勿論弱い。
「それよりもこれを」
手渡されたものはクシャクシャの紙だった。
物凄く細かく折り込まれた紙を一度開いて四つ折りにしたような。
紙を開いて驚愕する、それはこの屋敷の見取り図に何やら印が書き込まれたものだった。
「まさか、これって」
「シュリアと共にここへ戻る途中、貴族の男性と歩くゼビル殿とすれ違った際、これを小石のように蹴り渡されました。後を追いたかったのですがシュリアにこれを託して何かあると困りますので……」
貴族男性は恐らくカルスヴァール子爵だろう。
カルスヴァール子爵に連れていかれる前、彼は地下室へと言っていた、最初からこれをカーラに託すつもりだったらしい。
「それ、この屋敷の地図じゃねぇか」
「お兄様」
地図が取り上げられて、抗議の視線を送るが、さっさとテーブルに広げてしまった。
テーブルの周囲を取り囲んでいた男性たちがどよめく。
「彼は一体何者なんだ?」
いつのまにか私の傍に立っていたウィルに疑問を向けられてドキリとする、彼がゼクトルであることを誤魔化した手前、正直なことが言えず口ごもってしまう。
「えっと……」
「カーラ、そのゼビルってやつとどこですれ違ったんだ? 一緒に居た貴族ってカルスヴァール子爵?」
「私はカルスヴァール子爵という方を存じ上げませんので……」
「その人物の特徴を教えて欲しい」
こういう時シェイルの空気読めない病に救われる。カーラが説明する為にテーブルに向っていったので、ウィルもカルスヴァール子爵のことが気になったらしくそちらに話題が移った。
真っ暗な通路から扉を押し上げるようにして地上へ出ると、円形の建物の中へ出た。
ぐるりと螺旋階段が上層へ続いている構造だ。2メートル程の高い所に天井があり、その手前位で螺旋階段が途切れている。
ここはプリモワール屋敷の端にあった塔だ。
迷宮回廊から外に出るには、この塔を経由しなくてはならなかったのだ。
この塔の一階には地下の迷宮回廊から出てくる為の今出てきた出入口が一つ。そしてもう一つ地下への扉があるが、こじ開けようとした形跡で滅茶苦茶になっている。鍵穴が一つあり、それも傷だらけだ。
「これが外へ繋がる通路のようです。鍵が無いと開けられないので破壊しようとしたのでしょうが、無理だと悟って屋敷へ戻る為の通路を目指すことにしたのでしょう」
地下通路の入り口を検分していたカーラが立ち上がって告げた。
「じゃぁもう屋敷の中に居るんじゃないのか?」
「いや、ここ以外の通路は全て封鎖されている。念のため屋敷の捜索もさせてはいるが間違いなく今もこの塔の中に居ると考えて良い」
シェイルの質問に答えたのはウィルだ。
この場には私とウィル、カーラ、シェイルと数名の騎士がついてきている。
塔の出入り口は勿論塔自体も狭いので人数をかなり絞ったのだ。
ウィルの話によると、屋敷の端にあるこの塔は減築予定になっていて屋敷に通じる通路はほぼ封鎖されているらしい。この屋敷の持ち主は現在王家である為、知っているのは王族のみだという。
「この塔は屋敷からほぼ完全に独立していたので盲点になっていた」
ゼビルの寄越してくれた地図はこの塔への通路を示していた。あの地図があったことで、迷う事無く来れたが、そうでなければまず迷宮回廊の入口が分からなかったし、入ったら入ったで蜘蛛の巣のように枝分かれした通路を彷徨う羽目になっただろう。
カーラが最初に安全確認すると言い張った為に、カーラ、ウィル、私、シェイルという順番で螺旋階段を上がる。ウィルが習慣なのか上がろうとした私に手を差し出したけれどそれはやんわりと断った。
「私はレイチェル様の捜索に参加する為にここに居ます、エスコートを受けるような場面ではない筈です」
「そう、だね」
私がきっぱりと言うと、ウィルは困惑したように手を下した。何だか悪いことをしている気分になるけれど、女扱いして欲しくはないのだ。私は騎士になるんだから。
カーラが天井を探ると、下から押し上げるタイプの扉があったようで、カーラが上へ出て周囲を確認してからウィルが入り、私も続いた。
全員が出て床を確認すると、先程入ってきた場所は開かなくなってしまった。
取っ手等も無く嵌め殺しになっている。ここもこじ開けようとした形跡があった。先に上がった連中が、来た道を封鎖されて焦ったのかも。
端の方に扉があって、そちらもこじ開けようとした形跡がある。
あちこちが傷だらけになっていて靴跡まである。かなり焦っているようだ。
「地下からここへは一方通行になっていて、上からは入れないようになっているようですね。屋敷へ通じる通路がある部分とは独立するように作ったようです」
螺旋階段はさらに続いていて、2メートル毎に天井があり、端の方に穴が開いていてそこへ階段が吸い込まれていくようになっている。
下から観察すると、階段はずっと上層まで続いているようで、更に上にまた天井がある。
「やめて!!」
「レイチェル!?」
かなり上の方から聞こえた少女の声に顔を見合わせる。今の声は確かにレイチェルのものだった、ウィルが珍しく焦燥を露わにしている。
ドカドカと足音が響いていて怒号も聞こえてきた。
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